概要
シビリアンアストレイとは、機動戦士ガンダムSEEDの外伝作品に登場するモビルスーツの一種。
シビリアン(civilian)の名が指す通り、非戦闘員向けに作られた機体である。
シビリアンアストレイDSSDカスタム
機体データ
型式番号 | UT-1D |
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全高 | 17.20m |
重量 | 61.54t |
動力源 | バッテリー |
所属 | 深宇宙探査機構(D.S.S.D) |
概要
深宇宙探査機構(D.S.S.D)が、ジャンク屋組合と訳ありのモルゲンレーテ社技術者の協力を得て開発したMBF-Pシリーズの民生用モデル。
機体名は非戦闘員向けアストレイのDSSD仕様と言う意味で別にシビリアンアストレイと言う機体が存在した訳では無いので注意。
形式のUTは「ユーティリティ(汎用)」が示すように、建設作業や戦闘など多目的型の民生機である。
設計元となったM1Aアストレイと同様の「ガンダム顔」では有るが、精密作業を想定して高精度の光学センサーを搭載している為、微細なデブリからそれを保護する為のバイザーで覆われており、V字アンテナも統合アンテナシステムに変更された。
スラスター群はデリケートな作業用にきめ細かく推力調整が可能なバーニアシステムとなり、M1A譲りのAMBAC追随性と合わせて、繊細かつ応答性の高い機動性能を発揮する。
特徴的な背部中央のスラスターは、ヴォワチュール・リュミエールの原型となる電磁推進システムである。
基本非武装であるが、作業用の装備だが焦点の変更でビームサーベルと同様の使用が可能なレーザートーチや防衛用装備のビームガンとシールドを使用する事で最低の戦闘力を有している。
また、D.S.S.Dとジャンク屋組合以外では運用されていないが、アクタイオン社の技術者”ダブルブイが戦闘用に改造した機体が裏ルートで流通している。
武装
- レーザートーチ
本来は作業用で溶断、溶接に使われるMS用の工具。
緊急時にはDSSD機材管理センターの認証により、ビームの焦点距離を延ばしてビームサーベル状に変化させて戦闘用に転用が可能。
- ビームガンKSM71/J
DSSDが独自開発したカービン型の射撃武器。威力よりも近接戦での連射性を重視しており、コンパクトで取り回しに優れる。
- シールド
DSSDの無重力冶金施設で作られた特殊合金製のシールド。
軽量で扱いやすく、端部が鋭角化されているため打突にも使用できる。
バリエーション
シビリアンアストレイDSSDカスタム ロウ カスタム
概要
ロウ・ギュールがとある少女の依頼で開発したターンデルタの各種テスト用にシビリアンアストレイDSSDカスタムを簡易改造をした機体を転用している。外形上の違いは高精度センサーを内蔵したヘッドパーツのみ。
DSSDカスタムの電磁推進システムを改良しパワー受信システムを搭載している。
D.S.S.Dに改造オーブ軍標準型シールドを売り込む際のデモンストレーション中にこの機体を知った”ダブルブイ”ことヴァレリオ・ヴァレリによって戦闘用に特化したシビリアンアストレイDSSDカスタム ロウ カスタムの違法コピーが裏ルートで販売された。
武装
改造オーブ軍標準型シールド
- アルミューレ・リュミエールビームシールド
- トリモチランチャー
オーブ軍標準型シールドにビームシールドとトリモチランチャーを取り付けた複合盾。
レオンズ専用シビリアンアストレイDSSDカスタム
PMC(民間軍事会社])のレオンズ・グレイブスの保有する機体。
「ナチュラルが操縦出来る機体で最も機動性に優れる」という理由で、D.S.S.Dから購入したとされている。
アームズアストレイPMCカスタム
型式番号 | PMC-1L |
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レオンズ・グレイブスの保有していたシビリアンアストレイ DSSDカスタムを改修した機体。
名称の「アームズ」は、完全な戦闘用に改修された事を意味する、
ベース機との外見上の差異は、レオンズが得意とする狙撃戦に対応させるため頭部がセンサーを強化した専用のものに換装された事で、バイザーが無く成りV字アンテナも付き、よりガンダムらしい顔になっている。
武装は共通だが、電磁推進システムは衛星からのエネルギー供給でビームガンの威力と射程を強化する為の受信機としても使える様に改修されている。
ただしレオンズ「費用対効果は絶大だが高くつく」らしい。何故か上記のロウ カスタムと同様のカスタムがなされている。
武装
上述のレオンズ専用DSSDカスタムと共通。
- レーザートーチ
本来は作業用で溶断、溶接に使われるMS用の工具。
ビームの焦点距離を延ばしてビームサーベルとして運用しているが、レオンズは基本格闘戦を避ける為使用されない。
- ビームガンKSM71/J
DSSDが独自開発したカービン型の射撃武器。レオンズが改良を加えサブマシンガンから狙撃ライフルなどの幅広い用途で仕様出来る。
- シールド
DSSDの無重力冶金施設で作られた特殊合金製のシールド。
軽量で扱いやすく、端部が鋭角化されているため打突にも使用できる
- MMI-M1001 90mm対空散弾銃
ディン用のショットガン。
シビリアンアストレイDSSDカスタム ダブルブイ
”ダブルブイ”ことヴァレリオ・ヴァレリによって戦闘用に特化したシビリアンアストレイDSSDカスタム ロウ カスタムの違法コピー機体。
何故かアームズアストレイPMCカスタムによく似ているらしい。
余談
時系列的に『PMCカスタム』が登場する『FRAME ASTRAYS』の前に『ロウ カスタム』が登場する『DESTINY ASTRAY R』なため、明言されていないが、ダブルブイの違法コピーが『PMCカスタム』の可能性がある。
シビリアンアストレイJGカスタム(以下JGカスタム)
機体データ
型式番号 | MWF-JG73 |
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全高 | 18.00m |
動力源 | バッテリー |
所属 | ジャンク屋組合 |
概要
型式番号 MWF-JG73(メイン・ワークス・フィギュア )。
D.S.S.Dが所有する「UT-1D シビリアンアストレイDSSDカスタム」の開発に携わったジャンク屋組合が、その設計データをもとに再設計。宇宙用仕様に特化していたUT-1Dより、汎用性と生産性、そして低コストを重視した機体 。
民間に向け販売されており、基本的に自衛以外での武装や戦闘を認めていない。
ゲリラなどに流れて武装をしている機体も存在するが、軍用機と比べ戦力は格段に落ちる。
デフォルトカラーはオレンジだが、ミナ、ロウ、劾の人気があって、彼らのアストレイのカラー(金、赤、青)に塗り直したり最初からそのカラーリングで購入したりする人も多かった。
オプションとして投光機やバイザー等が存在するが、バイザーは「ガンダム顔が隠れてしまうから」と不評で、あまり付けられなかった。
その人気にあやかり、ジャンク屋組合からは彼らの[プロトアストレイと同じ外観に出来るキットが発売されている。
系列機体
ターンデルタ
ロウ・ギュールがJGカスタムを素体に火星移住民マーシャンから得た技術と、自身の持つ技量をフルに投入したカスタムMS。
マーズジャケット
火星環境下で活動する為の重装備。
RFゲルググを思わせる外観の追加パーツを装備し、単体での大気圏突入も可能。
元々は、レッドフレームの装備だったが、素体をJGカスタムへと変更されてディアゴ・ローウェルへと譲られている。
バイオレンスガイスト
シビリアンアストレイに、ジャンク屋組合製の「レッドフレーム外観キット」をはじめとした幾多のパーツを組合せたハンドメイド機。
恐竜の様な姿への変形機構を備えた凄い機体である。
(ただし、この変形機構はMSの重心を無理に変化させるので、機体バランスが劣悪である)
『ロウ・ギュール』を騙る偽物が、操り悪逆無道を働いていたが、あるモビルスーツ・マニアのイベントにて本家と決闘し敗れたことで改心、後に「ガイストアストレイ」を名乗っている。
初掲載はホビージャパン。製作者による作例記事では、イメージソースとしてパシフィック・リムを、変形機構はビーストメガトロンのそれを参考にしたとのこと。
シビリアンアストレイ0カスタム+I.W.S.P.
型式番号|MWF-JG73 + AQM/E-M1
外装をブルーフレーム同様に改造し重武装型にしたJGカスタム。
I.W.S.P.は、ルカスのストライクEが使用していた物。
第四軍に参加していた。
初出品は電撃ホビーマガジンの「ASTRAYS アジア圏模型コンテスト」における総合優勝作品。
ガンプラ
DSSDカスタム、PMCカスタムが1/144 HG SEEDで発売されている。
特徴的なバイザー型の頭部やパックパックの電磁推進システムはクリアブラックのパーツが使用されており、内部までしっかり造形されたいるなどかなり出来は良い。
しかしながら先鋭的なデザインが災いし、可動域がかなり制限されるキットになっている。
PMCカスタムでは頭部が一部新規造形となっている。また、DSSDカスタムの頭部も組み替えで再現できる。