機動戦士ガンダムSEED_VS_ASTRAY
きどうせんしがんだむしーどばーさすあすとれい
機動戦士ガンダムSEED ASTRAYのシリーズ6作目。
機動戦士ガンダムSEED DESTINY末期、アニメで描かれなかったシンやキラ達の活躍の裏側で、ジャンク屋組合やサーペントテールが繰り広げていた戦いを描くフォトストーリー作品。フォトストーリー、小説。模型作例で展開される。
単行本は電撃ホビーマガジンのフォトストーリーや作例を纏めたムックが2巻、小説パートの他「天空の宣言」や「PHANTOM PAIN REPORT」を収録したものが1巻の計3冊。
これまでのASTRAYシリーズの集大成的な内容と成っており、これより前のガンダムシリーズからのオマージュの様な設定もある。
また、死者蘇生技術「カーボンヒューマン」や、「ミラージュコロイドテレポート」等、元々無茶苦茶なアストレイシリーズの中でも呆れるほど無茶苦茶な設定もある(後者についてはミラージュコロイドを持つ複数の機体を消えたり現れたりさせる事でテレポートしている様に見せている為、それ程トンデモではない事が判明する)。
本作初出となる新型機は完全新型MSが存在せず、何れも既存MSの復元・改修機と成っている。
改造の特徴として、無印1/100ガンプラをベースに、脚部等に追加パーツを噛ませてプロポーションを変更する措置と、背部をストライカーパックシステムでの規格化が施されており、デザインも玩具化前提でデザインされている。そのため、ASTRAYシリーズとしては異例の展開速度でガンプラが一般発売されたことも特徴。
この点で模型誌連載の定番であった発売予定の無い改造作例主体とは一線を画している。
一方で肝心のガンプラなのだが、既存ランナーに新規ランナーが1枚追加されているという内容となっており、その新規ランナー1枚で「脚部の延長」「ストライカーパックシステムに対応」「ベース機体からのシルエット変更」をしなければならずその結果、後のビルドファイターズ等の様なやや強引なパーツ位置変更やかなり無理矢理な構造になってしまっている。
まとまっているものもあるが、ベース機体の良さを潰すような結果となってしまっている。
また、1/100キットの構造やパーツ流用を前提にした設計の為に、構造上MGフレームでは再現出来ずMG化は困難等、当時商品化を優先したため故の問題も抱えている。