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概要

人種・性別ナチュラル・男性
特殊技能日本剣術
所属グレイブヤード
搭乗機バクゥウン・ノウ専用ジン
CV麦人

人物

顔の右側に大きな傷痕のある、髭をたくわえた厳めしい顔つきの老人。


かつて宇宙都市「世界樹」の崩壊に際して切り離され、現在はグレイブヤードと呼ばれている廃棄コロニーに犬の伝八(デンパチ)と住んでおり、最後の生き残りでもある。


コズミック・イラの世界においてはすでに廃れた技術である日本剣術のエキスパートであり、年老いてこそいるものの驚異的な身体能力を維持しているトンデモ爺。

生身でMAやMSにチャンバラを仕掛け、レッドフレームを相手にした際はビームサーベルのグリップの先端(日本刀のハバキにあたる部分)を、ゲイツを相手にした際はビームライフルの銃口を切り落として無力化したほど。


おまけにMSの操縦訓練を何一つ受けていないナチュラルでありながら、ナチュラル未対応OS搭載のMSをある程度ではあるものの操縦できる化け物ぶり。


性格は剛毅だが年相応に頑固、後述する長年の墓守生活もあって警戒心も高い。

また、滅多なことでは弟子を褒めない


グレイブヤードのいたるところに侵入者撃退用のトラップを仕掛けており、無線なども使いこなしているため、機械に全く疎いということはない様子。


技術者としては技術の継承に一切の妥協を許さず、剣術と鍛造の修得を同時進行で行わせ、技は体で憶えろと口にする「とんでもないスパルタ爺さん」でもある。


経歴

かつてグレイブヤードには地球から、コズミック・イラの世界においてはもはや廃れた技術(我々の世界で言う伝統芸能や伝統工芸)の最後の後継者達が多く移住してきており、終の棲家として余生を過ごしていた。

蘊・奥もそのうちの一人。


しかしいつの頃からか、どこから嗅ぎつけたのかその希少な技術力に目をつけた略奪者達から度重なる襲撃を受けるようになり、住民は生活および技術を守ろうと立ち向かった。

彼も世界樹攻防戦後に打ち捨てられていたスクラップのジンを修理し、仲間の鍛えたガーベラ・ストレートとタイガー・ピアスの二刀をもって迎撃にあたっている。


しかしある者は襲撃による負傷で、またある者は寿命によって次第にこの世を去っていき、ロウ・ギュールらがグレイブヤードを訪れる半年前にはすでに彼と伝八を除いて死に絶えていた。

彼らは自身達のせめてもの生きた証として技術を記録媒体に残しており、仲間達の残した技術だけが見す見す奪われてしまうのを許せなかった蘊・奥は、これらを墓標として守る生活をしていたのであった。


大馬鹿天井知らズとの出会い

ある時、自衛目的にしては過剰な威力かつ短時間で膨大なエネルギーを消費するビームサーベルに代わる新たな装備を求め、ロウの一行がグレイブヤードを訪れる。


当初は彼らを略奪者と見なしてバクゥによる前述の生身チャンバラで容赦なく攻撃を仕掛け、思わず反撃しようとしたレッドフレームのビームサーベルも損傷させてロウや仲間達を驚愕させるが逃走される。

その後は彼らが仕掛けてあった数々のトラップにかかる様子を何処かでモニターしていた。


しかし監視をしているうちに彼らが今までの略奪者達とは違うことを理解し、最深部である墓標の区画へ至ったことで敵意を解いて彼らの前に再び姿を現した。


求めていた刀がすでに使用不能な状態であること、自身がなぜこれほどまでに排外的であるのか、鍛えた刀匠もすでに亡くなっていて修復不可能なことを説くと、諦めて帰るように促す。


しかしロウが記録された技術を継承してガーベラ・ストレートを直し、刀の扱い方も蘊・奥に指南を受けると宣言。

生半可なことではないと食い下がるも、彼の口車に押し負けて逗留を許した。


前述のように剣術と鍛造の指南はかなりのスパルタで、術理こそ口で教えど手加減無用の立ち合い稽古を行い、髪の毛を乗せただけ切ってしまう状態にまで打ち直したガーベラ・ストレートも切れ味に満足せずリテイクを出し続けた。

  ※剣術の修得に関しては本来ならMSの操縦で刀を振るうことには殆ど意味をなさないが、

   これは蘊・奥の体捌きをモーションとしてプログラム化するための一環でもあった


当初は彼から見てがむしゃらに先走るかのようなロウの姿に渋い顔こそしていたものの、凄まじい速度で技術を修得していく吸収力を見せるロウを「面白い奴」と気に入っていった。


こうしてついにロウは宣言通りガーベラス・ストレートの修復を完遂させるが、直後に敵襲を受ける。

この戦闘でレッドフレームがビームを切り裂く神業を披露、その「真っ直ぐな振り」を目にしたことで、ロウが正しく剣術を修得したことを確信した。


その後は彼らの出立を見届けると、再び墓守の生活に戻った。



さらに数ヵ月後、ゴールドフレーム天との戦闘でガーベラ・ストレートを折られ、その修繕のためにロウは再びグレイブヤードを訪れる。

しかしこの時すでに蘊・奥の身体は不治の病に蝕まれており、再会時には血を吐いて倒れ、気を失っていた。


ロウ達に介抱されて意識を取り戻すと、心配をかけまいと「昼寝の前にリンゴを齧ったせいで、歯茎から血が出ただけだ」とうそぶく。

プロフェッサーの投薬を渋々受けて休養をとると、挨拶代わりにロウへ手合わせを申し込んだ。


この手合わせで敗北を喫し、樹里からフォローされるが、ロウが彼なりの活人剣に至ったことを諭して成長を認めていることを語っている。



ロウが地球の海底で発見した大量のレアメタルを全て使って戦艦並のサイズを持つ150ガーベラ・ストレートを造り出すと、あまりのスケールの大きさに破顔一笑。

「大馬鹿天井知らズ」と喜びをあらわにした。


しかしそこに突如として、新型MSゲイツ6機からなるザフト軍の特殊部隊が現れる。

トラップエリアを難なく突破されたことに驚愕するも、ビームライフルの銃口を向けられ怯える樹里らを守るため、またしても生身チャンバラを繰り出す。


相手が動揺した隙を突いてジンに乗り込むと、タイガー・ピアスを抜いて斬りかかる。

ゲイツの放ったビームライフルを物理的に切り裂いて躱し、返す刀でゲイツ2機の懐に瞬時に潜り込んで撃破する程の奮戦を見せ付けた。

しかし病に蝕まれた身体では往年の剣豪も思う様に戦えず、喀血して動きが止まったところを撃たれてしまう。


特殊部隊はレッドフレームの150ガーベラによって一刀のもとに全機撃破されたが、半壊したジンから救出された蘊・奥はすでに危篤状態に陥っていた。


今わの際、ロウにグレイブヤードに残るすべての技術の記録を消すことを頼む。

最後は技術の継承が確かになされたことへの喜びを語り、活人剣が彼の今後に役立つことを願うと、静かにその人生に幕を引いた。


伝八

蘊・奥と一緒にグレイブヤードに住んでいる犬。読みは「デンパチ」。

とある一件を見るに、ノミがいるらしい。


簡単な芸ができ、バクゥのレバー(操縦桿)を押さえておくことができる。

これにより蘊・奥はすれ違いざまにバクゥから飛び上がって生身でチャンバラを仕掛け、着地と同時に操縦に戻るヒット&アウェイ戦法を得意としていた。

そのため「MSを操縦できる天才犬」と誤解され、拉致されかけたことがある。


後の蘊・奥の逝去にともない、本当のグレイブヤード最後の生き残りになってしまった(墓前を離れようとしなかったため、ロウ達も連れていかなかった)。

上述のとある一件で知り合ったポーシャが時々面倒を見ていたこともあってかヨボヨボの状態ながら一頭で生活していたが、思わぬ形で同居人ができることになる。


登場機体

ウン・ノウ専用ジン

MSサイズの日本刀タイガー・ピアスを装備したジン。かつてはガーベラ・ストレートも装備していた。

左胸に「義」の文字が入っている。機体のカラーは焦げ茶色。


世界樹攻防戦後に打ち捨てられていたものを修理した機体であるため、搭載されているOSはコーディネイター用であり、本来なら老齢のナチュラルかつただの民間人である蘊・奥に乗りこなせる代物ではない。


しかし彼は「剣を振るモーション」のみを使用することで、ナチュラルでありながら戦闘を可能としていた。

その戦闘力は高く、性能と装備で劣る本機のみで複数機の連携を行うゲイツの特殊部隊を相手取ってしまえるほど。


ロウ達が初めてグレイブヤードを訪れる半年前の戦闘で墓標を庇った際に各所(人間で言う右目の辺りと右尺骨の辺り、左背部スラスター上部、左肩アーマー、左ひざ)が損傷しており、その姿はさながら手負いの侍。

修理中だったのか蘊・奥初登場時には使用されず、後の襲撃を受けた際には有り合わせの素材で修理されていた。


最後の一戦で活躍するが、前述の理由から半壊。

そのまま放棄されたと思われる。


ちなみにタイガー・ピアスは小刀(脇差)であり、ガーベラよりも若干短い。

茎には「虎徹」の銘が入っている。


バクゥ

ロウ達が初めてグレイブヤードを訪れた際に乗っていたMS。

地球降下作戦時に大気圏突入に失敗して放棄されていたのを修理したもので、見た目ではわからないが宇宙用の装備に換装されているほか、頭部にコックピット・ハッチが増設されている。


目に見える武装としてレールガンを装備しているが使われておらず、もっぱら自動車扱いされていた。
























偉大な剣豪は確かにその生涯を終えた。























しかし…























『VS ASTRAY』にて、ライブラリアンの一員としてカーボンヒューマンに生まれ変わり再登場。

レッドフレームのレプリカ機に搭乗し、突如としてロウの前に現れると彼がライブラリアンの軍門に降るよう要求し、これを蹴られたため勝負を挑んだ。


容姿は晩年の年老いた姿ではなく、肉体の最盛期である30代頃の姿をしている。

カーボンヒューマンだからか、それともレッドフレーム(レプリカ)にナチュラル用のOSが搭載されていたからかは不明だが、MSの操縦能力は生前のころとは比べものにならない。


結果としては整備の差で敗れるが、ロウの成長ぶりに満足するとゲイルストライクに自爆攻撃を仕掛け、失敗。

エヌディ・ヒィに連れられて基地へ帰還した。



帰還して早々プレアから裏切り行為を咎められるもテキトーにはぐらかしていたが、この態度を見かねたプレアからリリーに任務を代行させることを決められる(実際はすでに決定していた)。

不快感を露わにしたのも束の間、呼び出された彼女からも挑発されてしまい激昂すると、リリーに勝負を挑む。


レッドフレームは修復中だったためジンハイマニューバ2型に搭乗してリリーの駆るネブラブリッツと戦うが、妖術紛いに神出鬼没なミラージュコロイド・テレポートに対処できずに為す術もなく敗れてしまった。



上述の戦闘で再び死亡したかと思われたが今回も生存しており、ロウがライブラリアンの本拠地にやって来ると内密に、ある案件を持ち掛ける。


「カーボンヒューマン達を火星に移住させてやってほしい」


実際のところ、蘊・奥自身は当初からライブラリアンに従うフリをしており、カーボンヒューマン達が兵士として生産され、消費されることのない道を模索していた。

それはギナに敗れて放置されていたリリー達を内密に匿っていたのが何よりの証拠。



ライブラリアンが崩壊した後はグレイブヤードに残されたロストテクノロジーを後世に伝えることを新たな使命と定め、グレイブヤードに向かう。

伝八とも再会し、いつ来るともしれない後継者達を待ちながら、再びグレイブヤードでの生活を始めた。



『DESTINY ASTRAY B』にも登場。


ラグランジュ4の廃棄コロニーにて、ダンテ・ゴルディジャーニとレッドフレーム(レプリカ)でのMS戦と生身での計2回交戦。

ダンテを気に入り、アストレイノワールのソードピストル用刀身の製作を引き受ける(生前は修得していなかった刀鍛冶の技能を身につけていたようである)。


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