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概要編集

ライブラリアン」が開発した技術。

ブーステッドマン、エクステンデットに続くCEの強化人間技術の一種だが、前の二種が地球連合において実用化されたのに対し、カーボンヒューマンは一族(地球連合やロゴスと繋がりのある結社)の派生組織である『ライブラリアン』によってその目を見ている。

人間の新陳代謝を利用したもので、再現したい人物の遺伝子情報を取り入れたレトロウイルスを数段階に分けて投与、体内のDNAを改竄と同時に記憶をコピー(必要ならば脳内物質を投与)して任意の人間を再現するものである。この世界のクローン技術が不完全であるため開発された技術と評価できる。


その素体となる人物が必要となるため、コピー元に近い素養や年齢の人間の確保が必須となる。また、再現する人物のデータがそろっていなければ生み出せない、コピーデータ以上の能力を得られない可能性が孕む上、人間の生理学的な差異から完全な再現に至らずに、元の人物から性格がかけ離れる場合もあるためハイリスクな技術でもある。

(現に、カーボンヒューマンのロンド・ギナ・サハク叢雲劾を執拗に狙う復讐鬼と化した結果、元の性格からかけ離れた存在となっている)

そして代謝を利用する関係上脳を始めとした神経系を置換するのは不可能と思われ、強力なMSを操縦させるのであればコーディネイターを素体にしなければならない可能性が高い。

基本的には故人を再現する技術だが、コピー元のデータがそろっていれば生存する人物を再現も可能


上記を踏まえて身も蓋もない言い方をすれば「遺伝子工学を応用した全身整形技術」とでも言うべきものであり、本質的には人間の完全なコピーを作る技術ではない。作中に登場した者たちの多くが「蘇った死者」のように振舞うのは、そのような洗脳・記憶操作を受けただけに過ぎない。

(洗脳や記憶操作はエクステンデッド一部のファントムペインの人員などにも使われており、カーボンヒューマン特有のものというわけではない)

「カーボンヒューマン」と言う名称も、「カーボン紙を使ってコピーした書類のように、オリジナルと一見そっくりだが決定的に異なる代物」という点に由来する。


ここまで見れば分かる通り、倫理的に極めて危険な技術であり、公になれば優秀で替えの利く使い捨ての兵士を短期間で増産が可能になったり、まだ生存している人間のカーボンヒューマンを生み出し、オリジナルを殺して成り代わらせて組織などをコントロールするのも可能になる。

また作中では言及されなかったもののデスティニー・プランとの相性も抜群であり、遺伝的に劣等とされた者や別の職に就きたい者などが別人になることも可能となる。

テレビシリーズの『DESTINY』においても、極めてこれに近い人物が一人登場している。

初期のカーボンヒューマンであるプレアはこれを危惧。幸い、カーボンヒューマンの製造はまだテスト段階であった為、『カーボンヒューマンは兵士として使い物にならない事』を証明し、ライブラリアンの野望を潰すべくロウ・ギュール達に接触し戦いを挑んだのである。


しかし、プレアの思惑はロウや劾からは否定されてしまう。

何故ならば、例え現在のカーボンヒューマン達が倒されても、その戦力を欲する者達からすれば『より強い人間のカーボンヒューマンを作り出せば良い』との結論に繋がるだけで、それこそ成人した叢雲劾やキラ・ヤマトアスラン・ザラムウ・ラ・フラガ等の強力なパイロット達のカーボンヒューマンが生み出される状況を作ってしまうだけだった。

そんな中でロウがカーボンヒューマンを軍事利用されない為に提案したのは、『カーボンヒューマンがライブラリアンの意に沿って行動出来ない事を証明する』だった。プレアは「それも検討したが、より服従性の高いカーボンヒューマンが生み出されるだけであり、データも世界中に散在している」と主張する。

だが、ロウは「自分達にも世界中に仲間がいる。その人たちは何も縛られずに生きている」と主張し、それに根負けしたプレアはロウ達に協力してライブラリアンの壊滅に協力する。

その直後、ミラージュフレームサードイシューに搭乗した鬼気迫るギナが現れ、彼の存在もまた『カーボンヒューマンが制御出来ない』事実の証明となり、劾は真っ向から彼の勝負を引き受けた。


該当する人物編集


関連タグ編集

機動戦士ガンダムSEED_ASTRAY 機動戦士ガンダムSEED_X_ASTRAY 機動戦士ガンダムSEED_VS_ASTRAY

ライブラリアン(ASTRAY)

背乗り

ミーア・キャンベル:カーボンヒューマンでは無いが、極めて近い立ち位置の人物。

穢土転生:「生者を素体として死者を蘇らせる」点が共通する。

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