ジンハイマニューバ2型
じんはいまにゅーばにがた
操作性・整備性ともに通常のジンと共通項が多く、その信頼性から主に前線で好評を博し、幾多の空間機動戦において高い戦績を残したジンハイマニューバを再設計した機体。
原型機のM型が宇宙空間での加速性能や航続距離に重点を置いていたのに対し、こちらは限定された空間内における機動性(敏捷性)、すなわち対MS戦(特に近接戦闘)に重点が置かれている。
主な変更点はスラスター,武装,頭部アンテナの3つ。
強化されたメインスラスターは原型機と異なり、通常のジンと似た形状に変更された。
サブスラスター群も強化されており、航続距離や加速性こそ犠牲となってしまったものの、運動性能においては本機が大きく勝る。
武装も専用装備が銃剣付き突撃銃のみだった原型機に対し、対MS近接戦時に取り回しの良い実体剣にビーム兵器、ジンのバリエーション機としては(PVを除けば)初となるシールドを携行。
頭部アンテナは後ろに長かった形状から丁髷や烏帽子を思わせる鶏冠状に換装され、改良による通信機能の強化がなされている。
これらの近代化改装によりダガー系に迫る性能を有したほか、M型以上に生産性に適した設計となった。
しかし本機のロールアウトは第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦終結後であったようで、生産数はかなり少ない模様。
また、配備先も特殊部隊や警備部隊といった極一部に限られ、ザフト軍でも知られてはいても実際に正規軍で運用されている場面は(少なくともアニメでは)映ったことが無い。
それでも良好な操作性や信頼性は相変わらずで、やはり現場の評価は高かったといわれる。
- MMI-M636K ビームカービン
近接戦闘時の取り回しを重視した、ショートバレル型のビームライフル。マイウス・ミリタリー・インダストリー社。
射程や貫通力こそ通常のビームライフルに劣るものの、近距離での威力や連射性能は申し分ない。
エネルギー供給は「バルルス改 特火重粒子砲」と同様カートリッジ式を採用。同社が製造したザクウォーリアのビーム突撃銃もマガジン式のバッテリーで稼働させている。これは、ジン系列は腕部にビーム兵器用のエネルギー供給が搭載されておらず、本体供給式のビーム兵器が使用できないことに起因している。
機体からの供給に依存しないと言うことは、他のMSでもマニピュレーターがあれば使えてしまうデメリットもあり、敵機に奪われてしまう状況などではそのまま相手に利用されてしまう。
不使用時はメインスラスター下の腰部ラッチに装備可能。
- MA-M92 斬機刀
細身の日本刀のような形状が特徴的な実体剣。マティウス・アーセナリー社。
廃棄コロニー「グレイブヤード」に遺された刀鍛冶技術が使用されているとされ、片手切りでも易々とMSを切り裂く業物。
その切れ味はパイロットの技量次第では縦に3機並べたMSを一刀両断してしまうほど。
不使用時は左腰へ鞘に入った状態で装備されている。
ジャンク屋組合所属のロウ・ギュールが駆るアストレイ レッドフレーム装備のガーベラ・ストレートは、外観の類似性や技術の出所(こちらは不確かだが…)を同じくしている。
これに目をつけた「一族」と呼ばれる組織の情報操作(組織の長によるロウ抹殺の思惑もあった)により、事件後にロウおよびジャンク屋組合はテロリストを支援していたとして指名手配や組合本部が壊滅の憂き目にあった。
勿論この情報は真っ赤なデマであり、そもそもマティウス・アーセナリー社の正規品としてザフトに配備されたものである。
- 対ビームシールド
耐ビームコーティングを施したシールド。
主に左手で保持して使用する。
シルエットは若干細身かつ小振りで、これも近接戦闘時の取り回しの良さに重点が置かれている。
強度そのものも高く、実態弾への耐久性にも優れている。
ユニウスセブンを地球に落とそうと目論むテロリストの乗機として登場。
この時点でゲイツRや最新鋭機のザクウォーリアと比べて旧式化が進んでいたが、高い近接戦闘能力とナチュラルへの憎悪から士気の高まったパイロット達の力量により、ジュール隊のMSを圧倒する活躍を見せた。
HG1/144シリーズにラインナップ。
ビームカービンや斬機刀、シールドが新規造形で付属している。また、余剰扱いだが重斬刀もランナー残っており持たせることも出来る。ジンハイマニューバ同様に大部分はHGジンの流用だが、各部が新規造形となっているため全体的なシルエットはかなり変化している。
なおジンハイマニューバ2型が登場したのは「DESTINY」の序盤も序盤だが、そこからガンプラが発売されたのは8か月後のことであった。