概要
アナハイム・エレクトロニクスがGPシリーズのトライアル用に開発し、後に「ガンダム開発計画」で開発される4機のガンダムの原型となったモビルスーツ。コードネームのブロッサムは「花」もしくは「開花」を意味する。
テストパイロットはジャック・ベアード。
この試作0号機はガンダム試作1号機と同じくコア・ブロック・システムを採用しており、現時点で判明している中ではコア・ファイターを背部から差し込む形でドッキングする「ホリゾンタル・イン・ザ・ボディ方式」を最初に採用した機体である。
更にコア・ファイターの戦闘能力を向上させるコア・ブースターのコンセプトも盛り込まれており、腰部メインスラスターとコア・ファイターを合体させることでコア・ブースターⅡとして運用する事が可能となっている。この機能の採用に伴い、機体各部にスラスターを設け更なる機動性の向上が図られた。
機体背面には二基のドラムフレームを設置し武器マウントアームを介して多数の装備が使用可能。右側のドラムフレームには大型ビームライフル、左側にはレドーム状のミノフスキー粒子干渉波検索装置 (MPIWS: Minovsky-Particles Interference-Wave Searcher) を装備。
当時のアナハイムの最先端技術全てを駆使した多機能高性能機として完成したが、その分パイロットへの負担は大きく、操作性は劣悪であった。その為、後に開発されたGPシリーズは複数の機体で単一の性能を追求する方向へ転化。それに際してコア・ブースターのモビルスーツへの搭載機構やドラムフレーム等、本機独自の機構は廃案となった。
宇宙世紀0082年、月での狙撃テロが頻発する中でアナハイム社が連邦軍へ本機を提供。しかし、提供する寸前まで組み立てすらされておらず、満足にテストもされていない状態であった。
連邦軍へ提供された後、二機のジム・コマンドを伴い哨戒任務を行っていたが、その最中に狙撃テロの実行犯であるジオン残党ザメル砲部隊と遭遇、交戦した。機体は戦場となったムサイ級巡洋艦の残骸が崩落する際の下敷きとなり大破したがザメル砲部隊は壊滅。パイロットも生存し、機体の戦闘データの回収にも成功するが、データ解析の結果前述のGPシリーズの方針転換が決定された。
装備
60mmバルカン砲
頭部に装備されたバルカン砲。連邦系モビルスーツの伝統的な装備。
ビームサーベル
肩部に備えられたビームサーベル。
GP-01と同様にコア・ファイター(コア・ブースター)時にビーム砲として運用可能。
大型ビーム・ライフル
背部右側のドラムフレームに装着された大口径ビーム砲。
高い威力と長い有効射程を有するが、E-CAP方式を採用していない為、エネルギーチャージに時間がかかり連射が効かないという欠点があった。
また、射撃時にはMPIWSによる射撃補正が必須となり、これと連動していない場合の命中精度は極端に低下する。
ミノフスキー粒子干渉波検索装置
MPIWS(Minovsky-Partiicles Inteference-Wave Searcher)。
背部左側のドラムフレームに装着されたレドーム。広域センサーとして機能するが信頼性に欠け、度々誤作動を起こしていた。
ザメル砲部隊の発射した砲弾が偶然この部分に直撃した為、同部隊の発見に繋がった。
ビームスプレーガン
本機専用のものではなく、随伴していたジム・コマンドの武装。
交戦時のトラブルで戦闘不能となった僚機から回収して使用した。
ゲーム
バトオペ2
2023年4月13日に500コスト支援機として実装。
支援機としては高い機動性と即よろけが取れる「大型ビーム・ライフル」
半径400m以内の敵を強制的にスポットし、
スポットした敵に与えるダメージが増加する「MPIWS」を装備した機体。
しかし、実装当初は主兵装の回転率が悪く、
よろけ取り能力が少なく強襲機を止めることができず、
MPIWSのオーバーヒート中はスキル「観測情報連結」が機能しなくなるという欠点を抱えていた。
現在は強化調整により主兵装とMPIWSの回転率が改善し、副兵装のよろけ値が上昇、
MPIWSのオーバーヒート中のデメリットが軽減されたため、
本機は500コスト支援機としてはトップクラスの性能を誇る。
ガンダム争鋒対決
いわゆる「中華エクバ」にも本機は参戦している。
本家エクバには実装できないようなマイナーな機体を実装する「中華エクバ」だが
映像化どころか、小説にも登場していない本機をなぜ実装したのだろう。
(本機は何故かパイロットがUNKNOWN(不明)に設定されている。)
立体物
隠れたファンが地味に多い本機だが、あまり立体化に恵まれていない。
(ガレージキットなども存在するが価格が高い上、数が少ない。)
「FW GUNDAM CONVERGE」のEX08弾で初立体化。
色分け塗装、プロポーション全て素晴らしい出来であり、レドーム部の「AE」の部分はプリントで再現されている。
ただし、EX枠での発売のため税込1980円と通常の3倍の価格であった。
しかし、後述のROBOT魂が発売するまで公式唯一の立体物のため、
ネットではそこそこの値段で取引されている。(まあ、EX弾の機体はみんなそうだが)
「ROBOT魂ver. A.N.I.M.E.」で商品化。
リアル頭身での初立体化であり、設定画に準拠したプロポーションとカラーを再現している。
大型ビーム・ライフルのギミックも再現されている。
さらに、差し替えによりコアブースターⅡへの変形も再現している。
立体物ではこれ以上ないほど完成されているが、エフェクトとオプションが充実しているためか
他のGPシリーズ機体のROBOT魂に比べ割高になっている。
関連機体
RX-78MS00Z ガンダム開発試験0番機 エンゲージゼロ
RX-78GP01-Fb ガンダム試作1号機 フルバーニアン