概要
立石佳太による児童向け漫画。読切掲載を経て『月刊コロコロコミック』にて1981~1987年にかけて掲載された。全10巻。
ウルトラのだんなに代わってヒーローになる為地球にやってきた超人キンタマンが、プラモデルロボットのオガンダム(後にバカラスに変更)謎の中年「お面ライダーマン」らと共にお馬鹿な騒動を繰り広げるギャグ漫画。
児童向け漫画らしくトイレネタが多いが、最大の特徴はウルトラマン・仮面ライダー・機動戦士ガンダムをはじめ様々な映画・特撮・アニメ等を題材にしたパロディキャラクターが次々に登場する事であり、後述のとおり本家の版権元からクレームがついて消されたキャラも存在する。
登場人物
このマンガの主人公。乙女座星雲タマタマ星出身。
キンタマンのライバルを自称する謎の中年。必殺技は高血圧発作。
当初は「オガンダム」という名前のガンダムのパロディキャラだったが、サンライズから本気で苦情が来てしまい、洗濯機でバラバラになって「バカラス」なる別のロボットに生まれ変わった。プラモデルのくせに重量が2tもある。
このマンガで最強の生物もといヒロイン(笑)。
途中から出てきた炊飯器に手足を付けたような外見のロボット。しょぼい超能力が使える。元ネタは超時空世紀オーガスだが再現率はゼロ。
地球にやって来たキンタマンが最初に出会った少年。
- 金太舞次郎(きんたまいじろう)
キンタマンの父親。どう見てもウルトラの父。
- 金太二小次郎(きんたにこじろう)
キンタマンの弟。チビだが兄よりはるかに強い。口を大きく開けて、ホールのケーキを一口で飲み込んでしまう。
- 金太 真内代(きんたまないよ)
キンタマンの母親。どう見てもウルトラの母。夫や息子たちに比べまともな性格ではあるが、皿を割っただけで地球に電報を送り、「皿割る=サラワル=誘拐された」と周囲を誤解させたりするような、天然な所がある。
- 金太 真黒造(きんたまくろいぞう)
キンタマンの祖父。いとこの名は金太 真草以造(きんたまくさいぞう)。
- タイガーマスク
サングラスをかけ、頬かむりをして虎の絵が描かれたガーゼマスクをつけた農家の兄ちゃん。
- 南斗下骨茶(なんとしたこっちゃ)
舞次郎を倒す為に宇宙から来た拳法家。どう見てもケンシロウ。南斗神拳を用いる。驚いたら「なんとしたこっちゃ~」と口走る。
自称・忍者だがろくな忍術が使えない。「忍者は非常時には何でも口にする」と言ったため、生きたヘビを食わされた(蛇はそのまま、鼻の穴から出て逃げてしまった)。
- ベンジョコーモリ
自称・怪盗だがろくなモノを盗まない。
- いーてー
怪しい方言を使う宇宙人。どう見てもE.T.。
- 和田平作
キンタマンが通った学校の番長。名を逆さに読めば「くさいへだわ=臭い屁だわ」。
- 超人キモチンマン
モンペ超人。当時放送されていた、湿布薬「パスタイム」CMのパロディキャラ。モンペ姿で左足を上げ「きもちんよか~♪」という、CMで披露した踊りを踊りつつ放つ光線「キモチン光線」や、シップを口や鼻に貼りつけ剥がす攻撃などを繰り出す。性器など汚いものが嫌いで、見ると気絶するほど。
- ザ・ガマン
読者から一般公募され、採用された超人。見た目も能力もただのハゲのおっさんだが、頭部に火のついた蝋燭を立て、蛇に腕を噛ませているなど、ひたすらど根性で我慢し続ける。我慢比べではキンタマンらを圧倒した。
- ひょうきんマン
モデルはタケチャンマン。「これからのヒーローはひょうきんだ」とばかりに登場したが、単に騒ぎまくるだけで特に活躍しなかった。金太舞次郎と気が合い、酒を酌み交わした。
- タイガーカット
空手家。虎狩りならぬ虎刈りの頭をしており、長髪のカツラを付けている。
- 雲古ヨウダサン(うんこようださん)
雲黒星(うんこくせい)出身で、地球征服を目的としている。電磁サーベルを武器にするが、ことごとくキンタマンに邪魔されている。
- 参惨黒宇巣(さんざんくろうす)
宇宙海賊サタン一族族長。呪いのプラモを用いて、舞次郎を殺害しようとした。後に雲古ヨウダサンと手を組み、超人狩りを行ったりもした。
余談
- 商品化
某消しゴムが大流行のさなか、キンゴム(または新キン消し)としてひっそり発売されてひっそりと消えた(ちなみに、第二弾まで発売された)
同時期に青島文化教材社から、フーセンプラモと言う商品も発売されたがやはりひっそりと消えた(この商品は、風船にキャラクターの顔が印刷され、膨らませて手足のパーツを貼りつける、といった代物だった)。
なお、当時九州地方限定で「キンタマンアイス」というアイスキャンディーが発売され、九州ではTVCMも流されたらしい。
また、コロコロの懸賞品として、「キンタマンソーラーお守り」なるものも存在する。日光に当てるとキンタマンの姿が浮かび上がるメダルで、桜多吾作の「釣りバカ大将」ではキーアイテムとなったエピソードもあった。
- その他
連載当時、コロコロ誌上で同じく連載していた、勝木一嘉「金メダルマン」と、両作者の手によるコラボ(というか、クロスオーバー)マンガ『超人キンタマン対金メダルマン』が読み切りで掲載された。
長らく未単行本化だったが、2008年8月発行の『熱血!!コロコロ伝説テーマ別アンソロジー第三弾』に掲載された。オガンダムも登場するが、作画はそのままで、セリフだけ変更されバカラスと呼ばれている。
関連項目
コロコロ創刊伝説:オガンダム爆死事件の顛末が描かれている