クロト・ブエル「ダメだよ、君たちは僕の相手をしてくれなきゃ!!」
機体データ
型式番号 | GAT-X370 |
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全高 | 17.94m |
重量 | 84.01t |
装甲材質 | トランスフェイズ装甲 |
動力源 | バッテリー |
所属 | 地球連合軍、大西洋連邦 |
パイロット | クロト・ブエル |
概要
国防連合企業体が開発した3機の第2期GAT-Xシリーズの内の1機で、「襲撃者」の名を冠する。
制式採用が決定して開発が進む可変MS「GAT-333 レイダー」の設計を基に、オーブ解放作戦に間に合わせるべく生体CPU用の先行完成機として開発された可変MS。その経緯から、本機は「レイダー 生体CPU仕様」またはパイロットを務めたクロト・ブエルにちなみ「クロト専用レイダー」と言え、試作機であった他2機と異なりこの機体だけカスタム機となっている。
実戦に投入された本機が培った戦闘データは333型の開発に生かされている。
先に設計されていた333型の機構の一部を省略したことで、可変速度の向上を優先させている。さらに、速力を高めるため、脚部にはスラスターが増設されている。その他、肩部スラスターも細かい変更が加えられている。
装備類もインファイト用のものに特化しMAの機動性で敵を撹乱しつつ接近、瞬時にMSに変形して打撃を与え、再びMAに変形して離脱する、機動性による襲撃に特化した一撃離脱戦法を基本戦術とする。また、MA形態時の攻撃力を高める目的でバックパック内に機関砲を増設している。
武装
100mmエネルギー砲「ツォーン」
レイダーの口部に搭載されているビーム兵器。通称ゲロビーム。
口径こそ小さいが、近距離での威力はかなりのもの。また、頭部(カメラ)が向いた位置に発射できるという利点もある。
ちなみに「ツォーン」は「怒り」を意味する。
破砕球「ミョルニル」
モーニングスターに類似したスパイク付金属球(質量兵器)。
金属球は高密度に圧縮した反発材で構成されておりPS装甲にすら大きなダメージを与える。
ちなみにワイヤーには耐ビームコーティングがなされており、振り回すことでビームも防ぐことが可能。
なお、軽量化やトランスフェイズ装甲の採用などでエネルギー消費を抑えることで飛行や戦闘持続時間の延長などを図ったのにもかかわらず、質量兵器を装備しているのは非効率にも思えるが、上記のような一撃離脱戦法や最終的なプラントへの侵攻=無重力下の宇宙戦を想定して採用したとも考えられる。
ミョルニルは、北欧神話のトール神が持つ大鎚「ミョルニル」に由来している。
2連装52mm超高初速防盾砲
盾と一体になっている速射砲。MS、MA両形態で使用可能。引き出し式グリップを備え、手持ちで使うこともできる。
初登場時ではビームにも似た緑色の弾丸を放っており、公式サイトでもビーム兵器と明言されている。一方で、書籍によっては『それぞれビーム砲と機関砲のモードを持つ』とも書かれている。
80mm機関砲 M417
バックパックの先端部に内蔵されたマシンガン。
MA形態でのみ使用可能。
76mm機関砲 M2M3
両肩に装備されているマシンガン。
レイダーの系列機で共通する武装。
MA形態でのみ使用可能。
クロー
両腰のサイドスカートに接続された大きな鉤爪。
レイダーの系列機で共通する武装。
MS形態時は主翼の内側に、MA形態時は機体の下部に配置される。見た目に反して格闘戦の攻撃力に乏しいが、このクローはMSの運搬や敵機の拘束に使えるパワーがある。劇中では、初出撃で撤退した際に本機がカラミティを掴んで退却している。
短射程プラズマ砲「アフラマズダ」
クロー内部に装備されたエネルギー兵器。
出力とバレルの調整で小ぶりのサーベルを形成することも可能。
333型の後期型でも採用されている。
劇中での活躍
オーブ解放作戦でフォビドゥン、カラミティと共に初登場。以後もストライクダガーと共に、歌姫の騎士団やザフト正規軍のMS群を追い詰めていった。
最期は母艦であるドミニオンが轟沈し、フォビドゥン、カラミティも失われ、パイロットのクロトも薬切れで自我が失われる中バスターに襲い掛かるが、援護に入ったイザーク・ジュールが乗るデュエルに倒された。スペシャルエディションでは、ドミニオン轟沈前にバスターに沈められている。
バリエーション
レイダー(制式仕様)
レイダーの制式仕様。型式番号GAT-333。
本来の開発計画で製造されたレイダー。ウェポンプラットホームとして使用可能な副翼を装備しており、空戦能力や大気圏突入・離脱を含めた強襲性能を重視された仕様になっている。その反面、ミョルニルやアフラマズダと言った接近戦の装備は外されている。初期生産分は実弾装備が多く、後期生産分は幾つかがビーム兵器へ換装している。
ゲルプレイダー
レイダーの改修機。型式番号GAT-X370G。
GAT-Xシリーズ強化再生計画「アクタイオン・プロジェクト」に基づいて開発された3機の第2期GAT-Xシリーズの内の1機。
ブーストレイダー
レイダーの改修機。型式番号はGAT-XX370。
ブルーコスモスの工作員であるジョエル・ジャンメール・ジローが搭乗する。機体の各部にカラミティやフォビドゥンの装備を取り付けている。後のゲルプレイダーに匹敵する重武装化である。
立体物
ガンプラ
本放送時に1/144スケールでコレクションシリーズとHGシリーズが発売。変形とミョルニルはコレクションシリーズではオミットされ、HGで追加された(ごく一部は差し替え式)。
のちにリマスター化に合わせて成型色変更、マーキングシール追加、アクションベース対応ジョイント付属のリニューアル版が発売された。
その後、2022年に1/100スケールキットが新ブランド『FULL_MECHANICS』より発売された。
HGでは差し替えだったM2M3の砲身展開がショルダーアーマー格納式とされ、劇中通りMA形態時にカラミティを載せた状態をアクションベース2個を用いて再現可能。さらにミョルニルにはリード線を巻き取って収納できるギミックが内蔵されている。
ガシャポン
SDガンダムフルカラーシリーズにラインナップ。 ※現在、入手困難
関連動画
関連タグ
機動戦士ガンダムSEED 第2期GAT-Xシリーズ クロト・ブエル
ディオスパーダ:同じ中の人演じるキャラが使用するマシン。レイダー同様強襲が得意で、カラーリングも『赤地に黒』というレイダーを反転したかのような色分けをしている。
B-21:アメリカで2020年代に開発が発表された新型ステルス機。コードネームが「レイダー」なだけでなく、機体形状もレイダーのMA形態と似ていた(もともとレイダー自体がB-2っぽい)ことから一部の間で話題になった。ボンボン版SEEDシリーズを描いてきた高山瑞穂も反応している。