カタログスペック
頭頂高 | 15.9m |
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本体重量 | 9.5t |
全備重量 | 24.8t |
ジェネレーター出力 | 5,280kw |
装甲材質 | ガンダリウム合金ハイセラミック複合材 |
スラスター総推力 | 100,000kg |
概要
基本的な仕様はX-1と全く同じ。
ただし、補給パーツの形状が安定していなかったことから、バルカン砲のレイアウトなど頭部の仕様が異なり、マスクはX-1とは異なりΖガンダムのようにへの字の無い形状である。
機体カラーはパイロットであるザビーネ・シャルが旧クロスボーン・バンガードで率いていた「黒の部隊(ブラック・バンガード)」の部隊カラーで塗装しており、また、アンテナの方もかつての乗機ベルガ・ギロスの側頭部にあった羽飾りを意識した形状となっている。
パイロットの手に馴染んでいたのか、クロスボーン・ガンダムの中でも本機のみ旧クロスボーン・バンガード所属MSの主兵装だった「ショットランサー」を装備しているのも特徴(機能自体はオリジナル同様だが、X-2に合わせた形状となっている)。
武装などの詳細は、クロスボーン・ガンダムを参照。
バリエーション
クロスボーン・ガンダムX-2改
型式番号XM-X2ex。
ザビーネが木星帝国へ投降した後に、諸事情で急遽改修が行われたX-2。
X-2をトビア・アロナクスの公開処刑に用いた際に、機体を強奪された上にガンダム本体を囮にコア・ファイターで脱出されたために、基幹となるコア・ファイター部分が欠落してしまい、コックピット部分は木星帝国の技術を用いて復元される事になる。
メインスラスターはオリジナルと同等の推力を得るために二基のサブスラスターと放熱フィンを増設したため大型化し、加えてコアブロックシステムやABCマントといったほとんどの装備は再現されていない。そのためコックピットは全天周囲モニターとなっている。
サナリィと比較して帝国が如何に技術面で劣っているかを暗に表している機体であり、『改』と付いているのに実はオリジナルの劣化修復機という、ガンダムでは非常に珍しい設定を持つ。
木星戦役終盤で喪失するが、本機のデータは後にアマクサやコルニグス、更にサーカスのファントムを生み出している他、同型のスラスターが木製産クロスボーン・ガンダムX-13に搭載されている(一応この時期には殆ど完全なコピーであるX-11が建造可能なレベルまで技術力は向上しているが、量産ラインに乗せるためのコスト削減の一環で差し戻されている)。
クロスボーン・ガンダムX2ジュリア
型式番号XM-X2-JULIA。
ガンダムビルドファイターズA-Rに登場したクロスボーン・ガンダムX-2の改造ガンプラ。
製作者及びファイターはジョン・エアーズ・マッケンジー卿。
機体形状に変わりはないが、原型機と対照的な白磁モチーフの純白のボディとフルクロスを想起させる襟が立った赤い大型マントにより、イギリス騎士の様な高貴な出で立ちとなっている。
アニメ本編以前に開催された第6回世界大会におけるマッケンジー卿の使用ガンプラとして登場した。
立体物
基本的にX-1の色替えで対応可能なためX-1商品化の後にX-2発売と言うパターンが大半。
ガンプラではHGUC、MG(ver.ka)、RGで発売。
いずれもプレミアムバンダイ限定品で、HGUCとMGはX-1と同形状のフェイスとなっている。
X-2改もHGUC、MG(ver.ka)で発売。MGでは原作準拠のスリットの無いフェイスパーツに変更された一方、こちらはこちらで原作と異なりコアブロックシステムが残されている。
SDガンダムGジェネシリーズにてラインナップ。ザンバスター、ビームザンバー、ショットランサーが付属する。
その他METAL BUILDやロボット魂でも一部を除いてX-1の流用品として発売されており、立体化の機会には恵まれている。
外部出演
一部のゲームでは、本来マントが存在しないはずの『改』の状態でマントを羽織っている作品もある。この辺りはゲーム上の都合による、所謂捏造仕様である。
しかし、ザビーネが木星帝国へ寝返る(特殊戦闘艦ジビアへ着艦する)際には乗機はマントを羽織っていた状態だった為、その時の貴重な一枚という解釈も一応出来なくはない。
Gジェネレーションシリーズ
Fから登場。NEOでは一度リストラをくらったが、SEEDで復活した事がある。
空は飛べないが、基本性能が高く宇宙と地上の適正は最高ランクのA。
武装面ではショットランサーは射程1~1の純格闘兵装になってしまったが、射撃と格闘一通り揃っており、X-1と比較すると長距離の攻撃が出来る反面、射程2マス目に穴が有る為、そこに格闘が出来る機体相手には無力となる。
この頃から既に「X-2=クロスボーンガンダムの中で射撃に長けた機体」として扱われているといえる。
一方X-2改の方は元の機体と比較すると武装も基本性能も殆ど変わっいない。それどころか原作設定どおりマントも無ければ当然コアブロックシステムもない為、アビリティが二つ減ってしまっている。
・・・特にこだわりが無ければ元の機体を選ぶ方が良いだろう。
ただ、どちらも優秀な機体であり、長い射程を活かしてコルト・ロングショットやエターナ・フレイルの様な射撃値の高いパイロットを乗せて後方支援として使うのも悪くないだろう。
ちなみにシス・ミットヴィルを乗せると、彼女の全てのカットインが見られる。
ガンダムVS.シリーズ
厳密にいえばX-2改として参戦。
エクストリームバーサスでは改になってからは使用していないはずのマントとショットランサーを装備した妙な状態で登場する。
ABCマントはX-1と違い着脱が可能でリロードもされる。しかしリロードが長く、着脱によるキャンセルというメリットと噛み合わない。
あちらと違い、バスター・ランチャーからのゲロビ・射撃CSで強誘導のショット・ランサー発射とこちらは射撃戦重視となっている。
はっきりと書くと、無印エクバにて原典を漫画作品とする機体の中では特に不遇。
もうちょっと詳しく書くと、
- 射撃機なのに射程が短い
- マント着用時は機動力が低下する謎仕様
- 素の耐久は1つ下のコストの中で低耐久とされる面々並みに脆い
これらが複合した結果、脆い地肌を晒しながら敵に近づかねばならぬという残念な性能だった。
さすがにあんまりだったのか射程等々に(約二週間という異例の速さで)機体調整が入り、なんとか戦えるようになった。
続編のフルブーストではマントの仕様そのままに、2000コストで続投。射撃寄り万能機として中堅ポジションとなり、さらにマキシブーストの時代には特格派生で原作にてキンケドゥを地球に叩き落とした時の蹴り(通称:さようならキンケドゥキック)が出せるようになった。戦闘スタイル的に積極的に格闘を振ってく機体ではないが、近づいてきた相手に手痛いしっぺ返しを与えれるようになった。
エクバ2では再び2500コストになった。無印時代を知るプレーヤーらを当初は不安にさせたものの、マントの脱着を利用したキャンセル落下テクで着地の取り合いにも対応可能となり、特射に中近距離にて使いやすいバスターランチャー連射が追加された事により安定した立ち回りを行えるようになる。
寧ろ3000コストに昇格したガンダムヴァサーゴCBに代わる、新たなる2500コストの安定後衛機のポジションを引き継いでおり、ユーザーからの評価は高かった。
『クロスブースト』では遠距離よりどちらかと言えば中近距離が強い機体として調整され、前作の後衛機ポジションからはやや離れた。
『オーバーブースト』では、CSに高弾速のショットランサー射出が追加され、特射のゲロビが曲げ撃ち可能に。
目立った強化はこれだけだが、前作までの中近距離の強さに遠距離での強い射撃択が追加された事により「無視出来ない射撃を延々撒けるのに自衛力が高次元で纏まっている」機体へと変貌。
最弱だった実装から11年の時を経て、強機体の仲間入りを果たした。しかし流石に後衛機一強となってしまい流石に三回ほど下方修正を受けることになった。しかしマントを使ったキャンセルテクは残されているためまだ戦える部類ではある。
コスト・戦闘スタイル的にどちらかといえば後衛や支援機のような立ち回りとなることが多い。そのため、相手への攻めのみならず、相方へのフォローも必要となる。
精神を破綻させた時期ではなく、F91時代のザビーネのような沈着冷静な戦いを心がけたい。
なお原作には無いABCマントだが、その設定や何枚も使用可能な仕様によりプレイヤーから「ドゥガチ様が夜なべして編んでいる」なんてネタにされる事もある。
スーパーロボット大戦シリーズ
第2次αで初参戦。最初は味方だが、ザビーネが寝返るので敵になる。しかし、選んだ主人公によっては無条件で、そうでなくとも一部の主人公らを選んだ場合なら隠し要素の条件次第で機体のみ再入手可能。手さえ加えれば最後まで使用可能。
なお、X-2を再入手したかどうかに関わらず、ザビーネは同一機であるはずのX-2改で登場するが、この辺りの事情は特に言及されない。
Vでは久々の登場だが、残念ながら最後まで敵のままであるため入手はできない。
余談
- マスク形状について
マスクはΖガンダムのようにへの字の無い形状なのだが、デザインを手がけたカトキハジメ氏による画稿やそれを基にした立体物ではX-1同様に「への字」が縦に2つ並んでいることが多い。