「僕らが求めた戦争だ」
データ
型式番号 | NRX-0015-HC |
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全長 | 19.5m |
総重量 | 12.0t |
パイロット | オルバ・フロスト |
概要
アシュタロンの強化改修機。「ハーミットクラブ」は「ヤドカリ」の意。
ベース機よりも更に巨大な一体型バックパックユニットを装備し、空力特性・装甲強度等が大幅に強化され変形時は脚部を除いたMS部が全てバックパックユニットに収納される形式になっている。ただし一部ゲーム作品では下面部シャッターを閉じない手抜き再現がされている。
この為大半のMSでは一致している頭長高と全高の値が違い、重量の値もバックパックユニットの分を加算した資料が一部存在する。
MS部のパーツも脚部を大型化し推進力を大幅に強化している。
機動力と火力に優れたMA形態は本機の大きな特徴であり、そのスピードは宇宙戦でGファルコンを追い詰め捕獲し、大気圏内でもGファルコンDX戦闘機形態に追従可能な高機動性を誇る。
武装面もベース機から大幅に強化されており、アトミックシザースは更に巨大なギガンティックシザースとなり、シザース内のビーム砲や肩部マシンキャノンも大口径仕様に強化換装されている。
ノーマルタイプのアシュタロン同様、バックパックの中央部の先端(MA形態時には機首にあたる部分)にはモノアイセンサーが装備されているがノーズビーム砲は廃止された。
原型機と比して僚機であるヴァサーゴCBとの連携運用を前提として役割分担を主眼に置いた改修が為されており、MA形態では機動力に主眼が置かれMS形態はサーベルや機銃などMS部を活かした単騎での白兵格闘の手数を増やす事に主眼が置かれた構成になっている。
脚部の収納方法も変形にあたってアシュタロンが地に膝がつくように脚を折り曲げていたのに対し、改修後はウイングガンダムのようなクランク式に変更された。
サテライトキャノンと同種の武装であるサテライトランチャーを増設が可能であり、リフレクター担当のガンダムヴァサーゴチェストブレイクと連結することで使用できる。(ただし送電施設への認証をしていない為、本機及びチェストブレイクは自動追尾対象ではないため、手動で照射を行う必要がある。)
アシュタロンに引き続きオルバがパイロットとなり、最終決戦では月面施設D.O.M.E.上空でガンダムヴァサーゴ・チェストブレイクと共にガンダムダブルエックスのツインサテライトキャノンと相討ちになり大破、放棄された。
武装
ギガンティックシザース×2
アトミックシザースを改良した白兵格闘装備。防御力の高さに定評が有る革命軍新型量産機のクラウダの腹部すら容易く挟み潰し切ってしまうパワーを有する。相手MSの手足を拘束可能な動作の精密性は改修前同様である。鋏部を閉じた状態でも敵MSや戦艦の装甲を突き破るパワーを持つ。
シザースビームキャノン×2
ギガンティックシザース内部に装備された高出力のビーム砲。ベース機より大口径化され威力も向上している。メインの多角射撃兵器として、またゼロ距離からの不意打ち武装としても機能する。
ビームサーベル
白兵戦用武装。機体本体の出力向上に伴いサーベル自体の威力も向上している。シザースが白兵武装として有効過ぎるのでほとんど使われていない。
一部ゲームでは装備していない事になっていたりコンボや防御スキル発動時のみ使用となっている事も。
マシンキャノン×2
両肩襟部に装備された機関砲。牽制用として機能する。アシュタロン時代と比べて大口径のものに換装がされている。
サテライトランチャー
マイクロウェーブを変換したエネルギービームを発射する、サテライトキャノンの亜種の増設砲ユニット。ビーム色はガンダムX系列が白であるのに対しこちらは桃色。
本機が担当するのはあくまで射出用の砲身(及びそれを保持する砲台)の役割なのだが一部のゲーム作品では本機の固有武装扱いでエネルギー供給と砲発射の機能を持つヴァサーゴCBをその時のみ召喚したり、あるいは本機が直接チャージするというゲーム作品用の改変が為されている。前者はまだしも後者は無茶も良い所である。
またこの装備を「バックパックユニットに収納する」と勘違いしている者もいるがこの装備は非使用時に短縮形態にはなるがバックパックユニットへの収納はせず設置された状態のままである。これは先述の「ゲーム作品での召喚攻撃演出」で使用時のみ突然現れるのを「バックパックに収納された物を展開している」と誤って解釈してしまうのが原因だろう。
ゲームでの扱い
VSシリーズでは兄の強さをよく支える武装として登場し、Gジェネシリーズでは兄のお株を奪ってるユニットとして登場している。
Gジェネシリーズ
「F」から登場。射程:1~2を突ける格闘武装「ギガンティックティックシザース」と、宇宙・空中適正Aで移動力9のMA形態を併せ持つ強力な可変機体である。
MS形態との違いはビーサーベルの有無程度で、それもギガンティックティックシザースがあれば基本問題ないのでMA形態の方が断然使いやすい。
ちなみにMAP兵器の名称は「サテライトキャノン」。
「NEO」でもその強さは健在。寧ろ中距離格闘を持つ機体の中でも最強クラスのユニットなので、対ビルゴ戦では非常に頼もしいユニットである。
MS形態では大気圏内のMAPでの飛行が出来なくなっているため、余計にMA形態の使い勝手の良さが際立つ事に…。ただし、リミットブロックの関係上、(ビームサーベルを持つ)MS形態の出番がないわけではない。
MAP兵器の名称は本作以降「サテライトランチャー」に修正されている。
「SEED」以降は格闘の属性が細分化され、PS装甲等の物理格闘に対するバリアが増え苦戦するユニットが多い中、本機は物理格闘、BEAM格闘、BEAM射撃、特殊射撃とあらゆる敵に対応できる武装バランスの良さとMA形態における高い機動力で安定した活躍が出来る強力なユニットとなっている。
関連動画
余談
創作時期が本作の放送短縮が決定していた時期であった事など諸々の諸事情から、デザイン当初よりガンプラを始めとした立体化を想定せず制作スタッフから「商品化しないから好きに描いて良い」とオーダーを承けた※とデザイン担当の石垣純哉が明かしており、大型の背負いものが普通になっている(場合によってはスタンドにより問題を解消している)現在のガンプラやフィギュアシリーズとは事情の違った本放送当時はバンダイから公式グッズが発売されなかった。
が、2019年4月下旬にアクションフィギュア「モビルスーツアンサンブル」でSDとはいえ可動フィギュアとして初立体化された。
こちらはガンダムヴァサーゴチェストブレイクとのセットで、プレミアムバンダイ限定商品。
※自由にデザインした結果、初期稿はアレンジが激しく流石にボツを食らったので大河原邦男の画稿に準ずる形で現在の形に修正したとの事。