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ヤドカリ

やどかり

十脚目の内ヤドカリ上科に属する甲殻類の総称。多くが貝殻を背負う習性を持つ。
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概要編集

 軟甲綱十脚目の内ヤドカリ上科に分類される甲殻類のこと。800種ほど知られている。

ほぼ全ての種が海に生息するが、オカヤドカリの仲間は例外的に陸棲で、バヌアツの池に生息するClibanarius fonticolaのみが淡水性。

 漢字表記は「宿借」「寄居」。

 「ゴウナ」「オバケガイ」「カミナ」などの別称がある。英語で hermit crab(隠者ガニ)。

 部は硬い甲殻に覆われているが、腹部は軟らかく柔軟で、多くの種は中身が空になった巻貝を装備して保護している。

 は5対10本だが、最初の1対はハサミで、左右非対称な種類が多い。多くの場合、歩行用の脚はハサミ直後の2対4本のみで、残り最後2対の短い脚は貝殻を保持するのに用いられて目立たない。

 食性は雑食性で、藻類生物の遺骸、海底に蓄積した有機物等を食べる。

 一般的なイメージのヤドカリとしてはホンヤドカリオニヤドカリオカヤドカリなどがある。

 また、一般にはカニとして認知されているタラバガニや、最大の陸上甲殻類であるヤシガニなどもヤドカリの仲間である。

 俳句世界では季語を表している。

 江戸時代には「ごうな売り」という事業があり、主に子供の玩具としてヤドカリを販売していたという。

古代にはアンモナイトの殻に入る種が存在した。


習性編集

 ヤドカリは新しい貝殻を見つけ次第、条件が合うとすぐに引っ越す習性がある。どういった基準で決めているかというと、自身の大きい方のハサミで貝殻の口の大きさを測って入れると判断したら引っ越すのである。

 また、イソギンチャクを貝殻に付けて共生する者もいる。


下位分類編集

ヤドカリ科編集

最も有名なヤドカリのグループ。ヤドカリのイメージは基本的にこの科に由来する。

オニヤドカリイソヨコバサミソメンヤドカリイシダタミヤドカリトゲツノヤドカリサンゴヤドカリなどが属す。


オカヤドカリ科編集

海岸やその周辺の森林、草地、岩場などに生息する陸棲のグループ。幼生の放出は海で行う。

オカヤドカリナキオカヤドカリヤシガニなどが属す。


オキヤドカリ科編集

深海に生息する大型のグループ。

イソギンチャクと共生する種が多い。

ナミオキヤドカリアシボソシンカイヤドカリイギョウシンカイヤドカリなどが属す。


ツノガイヤドカリ科編集

腹部が曲がらず左右対称なことが特徴。

この特徴もあって巻貝の貝殻には入らず、ツノガイの貝殻や木片、穴が空いた石などを利用する。

ツノガイヤドカリトガリツノガイヤドカリカルイシヤドカリなどが属す。


コールマンヤドカリ科編集

2属2種のみの小さな分類群。下顎がキチン質で歯がある。


キシロパグリ科編集

多毛類の空管や流木に入る。ヤドカリ科に含む場合もある。


ホンヤドカリ科編集

右側のハサミが大きいことが特徴。

タラバガニ科と共にホンヤドカリ上科とする場合がある。

ホンヤドカリカイメンホンヤドカリユビナガホンヤドカリゼブラヤドカリカイガラカツギなどが属す。


タラバガニ科編集

ホンヤドカリ科から分岐した系統で、分子系統解析ではホンヤドカリ科の内群に含まれる。

独立したタラバガニ上科とされる場合もあるが、根拠不十分。

タラバガニハナサキガニアブラガニイガグリガニイバラガニメンコガニなどが属す。


イボトゲガニ科編集

タラバガニ科から分岐した科。

イボトゲガニイボガニシワガニウロコガニなどが属す。


フィクション・創作関連編集

 ヤドカリはその奇抜な生態ゆえに、古くから人間の注目を集め、架空の生物や器物・時には人物のモチーフとして用いられる例も多い。

 ヤドカリそのものの変異、能力や特性がヤドカリに由来する、あるいは連想させるもの等様々である。詳細は各当該記事にて。


 なお寄生乗っ取りをヤドカリの生態に喩えることもあるが、ヤドカリが借りている貝殻は基本的に本来の持ち主が亡くなっているものなので適切な喩えとはいえない。「いつかえすの!?」と言われても返しようが無いのである。


特撮編集



アニメ編集


漫画編集


ゲーム編集

玩具編集


神話編集


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