学名「Malacostraca」、軟甲類と総称される。カニやエビ、シャコ、ダンゴムシなど馴染み深い中~大型甲殻類が含まれる。28,000種以上が知られ、甲殻類全種の大半を占めるほど多様である。
基本体制として第1触角が2本以上の髭に枝分かれ、8節の胸部と6-7節の腹部を持つ。胸部の脚だけでなく、腹部にも肢が生えている。ただし、これらの特徴はグループによって様々な形へと特化したり退化したりする場合も多い。
甲殻が逞しい種類がメインなグループであるのに「軟甲」という名前(古代ギリシア語 malakós 軟 + óstrakon 甲で Malacostraca 軟甲類)が紛らわしいが、これは「フジツボなどの殻ほど硬くないから」が由来である模様。
主なグループ
十脚目
頭部と胸部が完全に1枚の甲羅である頭胸部に融合。脚は5対10本(見かけ上それ以下の場合がある)。
等脚目
胸部は7節。脚は7対14本。腹部最後の節が尾と融合。
端脚目
胸部は7節。脚は7対14本。腹部後3対の肢が特化。
その他
- 口脚目/シャコ目:シャコ/蝦蛄
- 第1触角の髭は3本。1対の大きな鎌状の捕脚を持つ。胸部は見かけ上4節。脚は3対6本。腹部の肢に鰓がある。
- アミ目:アミ/糠蝦/醤蝦
- エビとよく似ているが、脚は6対12本でそれぞれの付け根から髭のような枝が突き出す。
- オキアミ目:オキアミ/沖醤蝦
- エビとよく似ているが、脚は8対16本でそれぞれの付け根に羽毛状の鰓が露出する。
- 他多数