概要
オウムガイ、イカ、タコと同じく頭足類の仲間。大きさは数センチから2メートルまで色々。
古生代半ばから白亜紀まで大いに繁栄したが、末期の環境激変に耐えきれず恐竜と一緒に絶滅してしまった。
オウムガイが生き残ってこいつが滅びたのはいくつかの考えがある。
- 浅い海に生息していたため、気温や環境の変化を大きく受けた(深いところにいたオウムガイは影響が少なく生き延びた)
- アンモナイト→多死多産のばらまき型で、適応力は低め/オウムガイ→ある程度育ってからなので時間はかかるが生き残りやすい
- 単純に殻があるせいでイカ(ベレムナイト)やタコといった連中との生存競争で不利だった
「アンモナイト」の由来
化石が羊の角に似ているため、羊頭のエジプトの神アメンのラテン語、ギリシャ語読み「アンモン」+「ライト(鉱物)」から名づけられた。かつては「アンモン貝」という呼び方もあった。
仕組み
もともとは「直角貝」から派生したため、初期の仲間である「バクトリテス」はまっすぐな殻を持っていた。
殻の構造は現存するオウムガイによく似ているが、アンモナイト亜綱は進化の過程で古い時代にオウムガイ亜綱から分岐しており、オウムガイよりタコやイカに近い。
殻の内部は巻貝のように奥まで続いているのではなく何重かに仕切られており、身が入っていたのは一番外側の部屋のみ。後の部屋は浮き袋のようなものだった。
この構造はオウムガイと同じだが、アンモナイトは仕切りが複雑に折れ曲がっていた。このため化石に菊の葉のような模様が付くことから、化石の和名を菊石と言う。
白亜紀になるとゼムクリップのような形のプチコセラスやなんだか名状しがたい形のニッポニテスなどが現れた。
「異常巻きアンモナイト」と呼ばれるが、病的あるいは過剰なものではなく、他のアンモナイトと同じ螺旋の計算式で表現できる安定した形である。
様々な環境に適応する中で殻の形態を変化させたのだろうと考えられている。
化石およびアンモライト
三葉虫と並び化石入門者に人気で、種類・大きさによっては300円程度からという安価で売買されている。
大きく状態が良いものほど高値が付き、数1000円~数100万円と価格が上がっていく。
宝石化したアンモナイトは「アンモライト」という宝石として取引される。宝石的価値が認められる良質なものは、カナダ・アルバータ州の7000年前の地層からのみ採掘される。
なお、「オパール化した」とよく言われるがそれは誤りであり、正確にいうのならば「真珠化した」が正しいと思われる。
何故ならば、オパールは二酸化ケイ素が主成分であるのに対し、アンモライトは霰石(真珠のそれ)であるからである。
アンモナイトの種類
シルル紀
- バクトリテス
デボン紀
- クリメニア
- ソリクリメニア
- アネトセラス
- エルベノケラス
石炭紀
- ゴニアタイテス
- シュードパラレゴセラス・インナイ
ペルム紀
- ダラエリテス
三畳紀
- セラタイテス(アカソンセラタイテスとも)
- パラフレキテス・ドニ
ジュラ紀
- ヒルドケラス(ヒルダイテスとも)
- ハルポセラス
- リトセラス
- エキオケラス
- コスモケラス
- オキシノチセラス
- アステロセラス
- パブロビア
- ペリスフィンクテス
白亜紀
- クリオケラチテス
- エウホプリテス
- ヘテロセラス
- バレミテス
- モルトニセラス
- シャスティクリオケラス
- マリエラ
- マクロスカフィテス
- オウドウリセラス
- ボストリコセラス
- プラビトセラス
- ポリプティコセラス
- スカフィテス
- プラセンチセラス
- スクロエンバキア
- パラプゾシア
- パキディスクス
- ユーボストリコセラス
- ディディモセラス
- シャーペイセラス
- アニソセラス
- ゴードリセラス
- ハイポフィロセラス
- アナパキデスカス・ナウマニ
- プラヴィトセラス
- ミカサイテス
- ディプロモセラス
- ソレノセラス
- ハイポツリリテス
- ノストセラス
- スカラリテス
- モレワイテス
- グレイソニテス
- ムラモトセラス
- ニッポニテス
- バキュリテス
関連タグ
暴食サイマ獣ジュウキ※一部モチーフのみ
その他特撮