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概要

ダイノアースの竜人族に伝わる伝説の鎧であり、0号スーツであるアバレキラーよりもさらに以前に作られた、アバレスーツの試作品と言える存在。

マスクをよく見てみるとアバレンジャーに似たゴーグルが確認できる他、竜人族の特徴である頬の爪を模した装飾も確認できる。

普段は「暗黒の石」とも呼ばれる黒いアンモナイトのような勾玉になっているが、両腕を交差して石を掲げるポーズをとることで使用者に装着される。「爆竜チェンジ」等の掛け声は特に無いが、装着時のポーズはダイノコマンダーアバレブラック)の変身ポーズに似ている。

能力

装着者に凄まじい力を与えるが、一方で装着者は鎧の魔力によって善の心を封じられ、破壊の限りを尽くすバーサーカーと化してしまう。暗黒の鎧にとって強さとは究極の破壊者になることを意味していた。

装着者が倒されない限り鎧を脱ぐことはできず、倒した者に呪いと共に鎧が引き継がれてしまう。当然ながら現代のダイノアースでは「禁じられた力」として厳重に封印されていたのだが、鎧の特性や封印された理由などは失伝しており、悲劇の発端となってしまう。

主な武装は、左脛の鞘から引き抜く(短剣と長剣の2タイプある)。ただしこの武装を3つ全て使ったのはガイルトンだけであり、ジャンヌアスカは剣のみを使用していた。

手からロープ状のビーム破壊光線を放てる他、頬の爪からも光弾を撃てる。両手のエネルギーを収束させて、より強力な光弾を撃つ技も持つ。

の突進を一時的に体をバラバラにすることで回避する芸当も見せており、空間転移能力も有する。鎧が傷ついても時間を置けば自己修復が可能である。最も特徴的なのは戦いを重ねるごとに強さを増していく機能である。

物語後半では剣からエネルギー波を放つ技を繰り出し、アバレンジャー・アバレキラーリジュエルを5人まとめてダウンさせている。

暗黒の石は爆竜を探すレーダーとしても機能し、爆竜を暗黒爆竜に変えて操ることもできる。

鎧を制御するには人々の悲しみ等の負の感情を集める必要があり、それによって爆竜を操る精度も上がる。

劇中での動向

最初の装着者・アスカ

本編開始前、アスカはマホロ達を救う力を求めて鎧の封印を解き、装着していた。

しかし鎧の魔力に支配されたアスカは仲間を殺戮し、真逆の結果をもたらしてしまった。その後、鎧を失って倒れていたところを仲間達に発見され、救助されている。

アスカは鎧を着た記憶を失っており、周囲の者も彼を気遣い鎧のことを打ち明けなかったが、後に謎の少女(カスミ)と接触した際に思い出してしまい、アスカは罪悪感に苛まれることとなる。

2番目の装着者・暗黒の使徒ガイルトン(ミズホ)

デズモゾーリャの幻影に支配されアスカを裏切者と思い込んだミズホは暗黒の使徒ガイルトンとなり、アスカを倒して鎧を奪った。この時点ではアスカに止めを刺していない(戦友だったアスカを殺すことにまだ躊躇いがあったか、もしくは後々アスカを追い詰め更に苦しめる意図があったかのどちらかだと思われる)。

その後、最初のアナザーアース侵攻作戦を担いアノマロガリスで出撃したガイルトンは、暗黒爆竜で破壊の限りを尽くした。

鎧を装着中のガイルトンは低く加工されたような声になっているが、これは鎧を制御できていないことが原因らしい。ただし、既にガイルトンが破壊と殺戮のみを望んでいたためか、自分の意志で鎧の着脱が可能であり装着中も侵略作戦を行う理性を保っていた。

鎧の戦闘経験が少ないせいか3人揃ったアバレンジャーに苦戦し、最後はアバレンオーにアノマロガリスを破壊され作戦失敗、命からがら侵略の園へ帰還した際にジャンヌの手で処刑された(実際はアノマロガリス爆散時に致命傷を負っており、ジャンヌに鎧を託すために止めを刺すことを求めたというのが真相だった)。

ちなみにアバレンジャー秘密基地内には戦闘訓練シミュレーションを行う設備があるが、アバレンジャーが最初に戦った相手が鎧を身に着けたガイルトンだったからかシミュレーションの仮想敵は暗黒の鎧の外見になっている。こちらは設定レベルで強さを調整できる。

3番目の装着者・破壊の使徒ジャンヌマホロ

ガイルトンに止めを刺したジャンヌが鎧を継いだが、当初ジャンヌの装着中はガイルトン装着時とほぼ同じ声になっていた(剣筋が異なるためアスカにはガイルトンではないと見抜かれていた)。

着脱可能で装着中も理性を保っているのはガイルトンと同じだが、当初は戦いが長引くと強制的に装着解除されてしまう欠点を抱えていた。

頬の爪を使いアスカの体が覚えている鎧の情報を読み取ったジャンヌは、トリノイドギガノイドの作戦を利用して人々から悲しみの涙を集め、ようやく鎧を使いこなすことに成功する。以後は鎧の装着中も多少エコーがかかったようになる程度でジャンヌの声そのままになる。

ジャンヌは暗黒の石を用いて爆竜を探しており、同じく爆竜を探しているアスカと争奪戦を繰り広げる。ディメノコドンギガノイド第4番「復活」を操る時にも鎧の力を使った。

しかし、復讐心を克服したアスカには苦戦を強いられることも増え、アバレキラーの力を羨む場面もあった。後にアバレキラーがエヴォリアンのボスの座を乗っ取った時に暗黒の石を強引に借りられたこともある。

最終的にアノマロガリス二世内部でアスカと交戦した際にジャンヌの正体がマホロ本人であることが判明し、アスカが呪いを解くべくマホロを斬ったことで再び鎧はアスカに移る。マホロの洗脳は解けたが一時的に記憶を失い、アスカも鎧に乗っ取られ行方不明となった。

4番目の装着者・アスカ

アノマロガリス二世の爆散によりアスカの生存も絶望視されていたが、アスカは鎧と共に生存していた。

アスカの精神は鎧の魔力に必死に抵抗しており、誰もいない場所に留まろうとしていたのだが、呪いの影響を最も強く受けており、理性を失い破壊衝動のままに暴れ回っていた。戦闘経験の蓄積もあってかトリノイドを歯牙にも掛けない程の戦闘力を有しており、敵味方関係なく無差別に攻撃していた。マホロの説得やダイノハープの音色で僅かながら理性を取り戻す場面はあったが、完全に正気を取り戻すことはできずにいた。

アバレキラーさえも苦戦させる程の戦闘力を目の当たりにした仲代壬琴は鎧の奪取を目論み、ジャンヌに戻ったマホロと協力してアスカを襲撃。2人掛かりでアスカを倒し、鎧は壬琴の手に渡った。

5番目の装着者・仲代壬琴・・・と思いきや?

アスカから鎧を奪った壬琴。大量の戦闘経験を蓄積した鎧と壬琴の性格、この2つが合致すれば最強最悪の脅威となる・・・筈だったのだが、彼が装着した直後に鎧はとなり消滅してしまった。ジャンヌはアスカがダイノガッツで鎧の呪いを封じ込めたと叫んだ。

真相は、鎧を滅ぼしアスカを救うことを目的としたジャンヌ(マホロ)の作戦だった。爆竜スティラコサウルスから「正と邪の心を持つ2つの力で同時に斬ることが鎧を滅ぼす唯一の手段である」と聞かされたマホロは、ジャンヌに戻ったと偽ることで壬琴の協力を得て壬琴の「悪の剣」とマホロの「正の剣」で同時に斬られたために暗黒の鎧は消滅した。

アスカは正気に戻り、暗黒の鎧も滅びたことで、鎧の悲劇は終わった・・・のだが。

余談

モチーフはアンモナイト

『東映スーパー戦隊シリーズ35作品記念公式図録 百化繚乱 下之巻 戦隊怪人デザイン大鑑 1995-2012』(グライドメディア)におけるさとうけいいち氏のインタビュー(P167)によると、額の丸い部分は種をイメージしており、戦隊マスク(さとう氏の好きなバトルジャパンなどの造形)を意識したデザインとなった。

また優しい心を失い憎しみの心によって暴走した仮面ライダークウガアルティメットフォームもモデルにしていると言われている。他作品であるクウガがモチーフに選ばれたのは、『アバレンジャー』のコンセプトが「『クウガ』の精神的な続編」(あくまでも脚本家が同じテーマという意味で)との事であり、恐らくその繋がりのモチーフであることは想像に難くない。

歴代の恐竜戦隊においてはこの手の「強力だが使い手にとっても相手にとっても危険な呪いの武具のような物」が半ば定番化しつつあり、『恐竜戦隊ジュウレンジャー』にはより強い執念を有する者に受け継がれる“魔剣ヘルフリード”、『獣電戦隊キョウリュウジャー』には強靭な肉体を持つ人間に取り憑いて活動する怒りの戦騎ドゴルド、『騎士竜戦隊リュウソウジャー』には付けた人間の身体を乗っ取るリスクを抱えるガイソーグの鎧が登場している。

『キョウリュウジャーVSゴーバスターズ』に登場するネオガイルトンは、名前にある暗黒の使徒ガイルトンではなくこの暗黒の鎧が復活したと見るべきだろう。

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