「ときめくぜ!」
「雑魚を倒して喜ぶのも、終わりだぜ…そろそろ最強プレイヤーの出番だな」(第17話)
「退屈な世の中で、こんな凄い力持ったら、人生面白くしたいと思うのが…人の心ってもんだ」(第18話)
「俺というたった一人の存在の為に、星一つが無くなるんだ。64億の人間が、俺の掌の上で怯えるんだ。最高じゃねえか!」(第34話)
「人間なんてそんなもんだ。結局は他人同士、理解なんか出来ないんだよ。だから好き勝手楽しむ。それが一番だろ!」(同上)
演:田中幸太朗(子供時代:岡田尚太郎)
概要
第18話から登場した、アバレキラーの変身者。
苗字の由来は「中生代」。
移動手段として白いオープンカーを使用し、アナザーアースでは海辺の近くの豪邸で暮らしており、家事などの雑用はヤツデンワニにやらせている。
携帯はベゼル回転式を採用した「Motorola V70」を使用(第18話)。
アバレンジャーの正規メンバーではなかったので、爆竜ジャケットは存在せず、普段から純白のジャケットと長ズボンを着用している。
人物
医大を飛び級して卒業しアメリカの医師免許(日本のよりも取得が難しいとされる)を弱冠14歳で取った天才外科医で、あらゆる分野に秀でた天才であり過ぎたために周囲から異端視され、幼少期より友や仲間と呼べる者がいない孤独な生活を送っていた(親ですら彼を恐れるあまり養子に出す形で実質捨ててしまっている)。
故に「努力する楽しみ」と「達成する喜び」を知らず、それに代わって自らの虚無感や孤独感を埋める為のときめきを求め続けていた(とはいえ、ダイノマインダーを制御するための特訓や筋トレといった『努力』という行為自体はしている。『100%できるようになる』努力法が分かる上にそれを全て一人で絶対にできてしまうために、『努力』が呼吸や瞬きといった『気にも留めない日常動作』同然と化している、と言えば分かりやすいか)。
第1話の時系列で犬を助けようとして暗黒爆竜に襲われ重傷を負った伯亜凌駕を執刀して救った本人でもある。そのため、後に事情を知った凌駕からは「仲代先生」と呼ばれるようになる。
実は彼もダイノガッツに惹かれていた一人で、本編序盤のガイルトン襲来の一部始終も間近で目撃していたが、爆竜3体が先にパートナーを見つけてしまったため結果的にあぶれる。
しかしその後、アバレンジャーによって破壊された要塞アノマロガリスから落下したダイノマインダーと爆竜トップゲイラー(の爆竜カプセル)を入手。医師を辞め、ダイノマインダーを使いこなせるようになった頃を見計らい「ゲーム」と称してアバレンジャー達に挑戦するようになり、トップゲイラーを孵化させステゴスライドンを味方に引き込んでからは、本格的に彼らと対峙することになる。
なお、変身後の姿である「アバレキラー」や巨大戦力「キラーオー」の名は、「アバレンジャーを殺す者」という意味合いで名付けたもの。
彼が変身するアバレキラーは独りで戦うというコンセプトの元に敵を仕留めるスーツ、パートナー爆竜のトップゲイラーも強さ故に竜人から疎まれて封印されたという戦力も彼の孤独な天才という人物像に符合した物になっている(これは裏を返せば、アバレンジャーと力を合わせる事ができれば更なる力を発揮できるという事でもあり…?)。
性格は冷酷無比の一言に尽き、ゲームの為ならばどんな非道な手段も辞さない危険な男。頭のキレもよく、狡猾に立ち回る。
アバレスーツの力についても「せっかく手に入れた以上自分が好きに愉しむために使う」と公言して憚らず、自身が愉しむためならば自他の命すら顧みない残虐さをも併せ持つ。
そうした性格故か、アバレンジャーの非常にカッコいい名乗りを「ダサい」と一蹴するばかりか、名乗りを上げている最中に攻撃を叩き込む(後に20年の時を経て凌駕に報復を受けることになった)というヒーローもののお約束をぶち破る外道行為を行ったことがある。
また、自身に匹敵する潜在能力を持ち、唯一膝を突かせた相手である凌駕に対しては多少目を掛けている節があり、「秘められた力を思う存分振るいたいと心のどこかで思っている」、「お前は俺に似てる」と口にし、自身と同じ道を歩ませようと唆したこともある。
劇中での活躍
アバレンジャーをおびき出すためにキラーオーを使って街を破壊したり、一般人を平気で手にかけようとするなど、その行動は悪の怪人と大差無い。
当初は自身の愉しみを目的に動く所謂第三勢力的な存在であったが、退屈しのぎでアナザーアースにやって来たリジェとの出会いをきっかけに彼の運命は大きく動き出すこととなる。
リジェが自由にダイノアースとアナザーアースを行き来できる事を知った壬琴は彼女を気に入り、リジェもまた強く賢く悪逆非道を地で往く壬琴に惚れ込んで彼を侵略の園に招待し、壬琴はデズモゾーリャが休眠中なのをいいことにそのままエヴォリアンのボスの座に就いた。
以降はエヴォリアンの戦力も利用して、成長したリジェ改めリジュエルと共に一般人も平然と巻き込む悪辣なゲームを次々と展開するようになる。
彼の仕組んだゲームに利用された者達の中にはエヴォリアンに魂を売った者たちもいる始末であり、アバレンジャーは平和を守る覚悟を試された。
何度打ちのめされても立ち上がろうとするアバレンジャー達を次第に認めるようになっていったようで、第31話ではキラーゴーストに敗れたアバレンジャー達が死んではいないと確信したり、キラーゴーストの消化に抗おうとする爆竜たちに感嘆の意を示したりしていた。
これまでの言動を見るに、どうやら彼らが必死に抗ってくる事を期待してすらいるようである。
また、同回では「仲間を信じていれば必ず報われるなんていう幻想もな!」と声を荒げており、この時点から彼が孤独な生い立ちである事をうかがわせていた。
そして第34話にて、ギガノイド・ジュピターを利用してこれまでにない規模のデスゲームを行った際に、「自分の命なんか惜しくはない。他人の命なら尚更な」等といけしゃあしゃあと宣い、遂に凌駕ですらも堪忍袋の緒が切れて「あなたは人間じゃない!!」「自分のためだけに、好き勝手に生きているヤツがどうなるか…この俺が…この俺が見せてやる‼︎」とまで言い放つ。そしてアバレマックスの力による殺害をも辞さない勢いの猛攻で完膚なきまでに叩きのめされる事となった(凌駕本人も自覚している甘さのおかげで致命傷は免れた)。
この人の皮を被った悪魔ともいうべき男との和解は完全に不可能かと思われていたが……
エヴォリアンとの決別とその結末(以下、本編終盤のネタバレ注意!)
実は彼の体には、デズモゾーリャの片割れが潜んでいたのだ。彼の残虐さや異常なまでの才能もその影響によるものであるばかりか、デズモゾーリャの持つ邪命因子の影響で不死身の力も得ており、さらにはこれが原因でダイノマインダーの暴走も制御されていた(そもそもアバレキラーの力は強大ゆえに人が制御できるものではなく、本来なら「東京一帯が消滅するほどの大爆発をいつ起こしてもおかしくない」という極めて危険な物である)。
第41話でエヴォリアン幹部達は真実を知り、ギガノイド第11番「不滅」を用いて壬琴をデズモゾーリャの復活に利用せんとする。まんまと計略に乗せられデズモゾーリャに人格を乗っ取られかける壬琴だったが、アバレンジャーに救出され、自分の人生が歪められていた事実を知ることとなる。
「自らが「ゲームの駒」として弄ばれていたに過ぎなかった」という驚愕の真実を突き付けられた壬琴は、「不滅」を撃破しエヴォリアンと決別。以降は自らのこれまでの行動を「自分の意思でやったこと」と受け止めつつ、次なる「ゲーム」の相手をデズモゾーリャに定め、やがて5人目のアバレンジャーとして凌駕達と共に戦うようになる。
以降は恐竜やの面々との交流を重ねるうちに徐々に人間臭い一面も見せるようになり、過去の自らの諸行を内心悔いるという以前の彼なら考えられない様子すら見せた(もっとも、上述の生い立ちや知ってしまった真実を踏まえれば、むしろ当然とも言える心境の変化ではある)。
「人の中には大なり小なり化け物がいるのかもな…だが人はそれと戦い続ける。いつかは勝利することができる。少なくとも…アイツらはそう信じている…!!だから俺も信じる!アイツらの事を!オレの中のデズモゾーリャと戦い続ける!!」
そして第48話にて、自らのダイノガッツと、仲間からもらったダイノガッツで体内のデズモゾーリャを消し去り、更にはミケラとヴォッファが融合したデズモゾーリャ(デズモヴォーラ)を倒す事に成功する。彼が人生で初めて心の底から「ときめいた」瞬間であった。しかし、それはデズモゾーリャの力を失うこと、すなわち彼の最期の時が訪れたことを意味していた。
デズモゾーリャの不死身の力が消え去ったことで、これまでの戦いで負った傷が開いた壬琴は全身から大量に血を流して倒れてしまう。
そして限界を迎えダイノマインダーの暴走が始まり、爆発のタイムリミットが近づく中、凌駕は壬琴を救う方法がないか必死で尋ねるが、死期を悟った壬琴の口から出たのは、かつての彼なら決して言わなかったであろう、仲間の身を案じる言葉だった。
「来るな…!お前には、娘との明日の約束が、あるんだろうが…!」
そんな彼を、トップゲイラーが宇宙へと連れて行った。
壬琴は自分を放り出して帰るよう言ったが、トップゲイラーはパートナーとして運命を共にすることを選んだ。楽しむためなら命を惜しまないはずの自分が最期に生きたいと願ったことを自嘲しつつもそれも悪くないと感じながらゆっくりと、静かに息を引き取る壬琴に、トップゲイラーは労うような言葉を贈った。
「お前は俺たちを十分にときめかせたゲラ。お前はもう、『ときめき』を探す必要はない…」
「━━━さらばだ……壬琴……」
その夜、なまじ力があるが故に、周りから疎まれ、孤独に生き続けた一人の人間と一体の爆竜は、最後に得た確かな『ときめき』と共に、一つの煌めく星となった。
「仲代先生…あなたは、前に言いましたよね? 『お前と、俺は似てる』って…その言葉、絶対に忘れません!」
眩く輝き、儚く消えた空の光を見つめながら、凌駕はそう誓ったのだった。
その後最終回のエンディングでは、壬琴にそっくりな男がリジュエルそっくりな女性と共に恐竜やに訪れている。
なお、エヴォリアンの呪縛から解放されたアスカの娘(黎明の使徒リジェ)は彼に因んで『ミコト』と名付けられる事になった。壬琴の死によってリジェの恋も悲恋に終わっているが、赤ん坊に戻った彼女が壬琴の事を覚えているかは明かされていない。
本編後の活躍
トリノイド・サウナギンナンの力でトップゲイラー共々生き返った。本来はデズモゾーリャを蘇らせようとしたが、「一番強いの」を呼んだため彼等が生き返った(本人も「だから来たのさ」と豪語している)。
サウナギンナンが倒されると消滅するというお決まりの運命だが、ときめきを求める彼らしく特に憂いを見せることなしに仲間たちと共に敵を倒し、アスカに「お前の娘によろしくな」、デカレンジャーに「何だかんだ言って、お前らもアバれてんじゃん」と言い残して再びあの世に戻った。
なお、この時点での彼はらんるから『とても頼れる仲間』と評されており、メンバーからは今でも正式なアバレンジャーと認識されているようである。
他の殉職組同様にレジェンド大戦にも参戦した様子。
本編の時間軸ではドラゴンレンジャーとタイムファイヤーと共に伊狩鎧の夢の中に現れ、彼にゴーカイセルラーとゴーカイシルバーキー、さらにはジュウレンジャー、タイムレンジャー、アバレンジャー3戦隊の大いなる力を託した。
自分を省みずに少女を助けた鎧に共に戦った仲間の姿を重ね合わせたようで、「久々にときめいたぜ」と発言している。
20周年記念作である本作ではアバレンゲッコーの特殊能力で復活している。サウナギンナンの時とは異なり、今作ではアバレンジャー達との戦いの記憶が無くなっており、かつてのように敵として立ち塞がった。
イエロー不在のアバレンジャーを復活の景気づけに地に伏せた後、アバレンゲッコーから20年の時を経て変わった現代日本、及びその中でも発達したSNSを利用した作戦を聞いて彼に加担する事に。ウイングペンタクトの能力でアバレンゲッコーをSNSと繋げて、アバレンジャーへのアンチコメントを収集しパワーアップするように仕向けた。曰く「守ろうとしてる奴らの声でアバレンジャーは滅びる」との事。
この男、相変わらずキレッキレである。
その後凌駕と再戦し、戦う事を拒否した凌駕にペースを崩された上に、彼によって大量のダイノガッツを浴びせられて記憶を取り戻す。
その後再度5人目のアバレンジャーとしてアバレンゲッコーと対峙。巨大化したアバレンゲッコーへの対抗手段として、ウイングペンタクトの能力でアバレンジャーを応援する声を集め、アバレッドを超アバレマックスにパワーアップさせた。
アバレンゲッコーを倒して全てが終わった後は消滅。20年経っても変わらない凌駕の様を「お前やっぱり暑苦しいよ」と笑顔で評し、今なお元気に生き続ける仲間達に「お前ら、ジジイババアになってもアバレ続けろ」とエールを送って消えていった。
今作では記憶を取り戻したあとはかなりコメディリリーフになっており、かつての仕返しと名乗りをくすぐりで妨害してきた凌駕に「今じゃないだろ!」とつっこんだり、アバレンゲッコーが「まさかキラーも蘇るとは…」とこぼした際に他のメンバーと共に「お前がやったんだろ」とツッコミを入れている。
極めつけはウイングペンタクトにパワーが溜まりきった際に「ときめキーング!」とどっかで聞いた事あるセリフを発しており、本家ではまず見られなかったはっちゃけっぷりを見せつけている。
総括と功罪
総括すると、彼は立ち位置的には第三者ではあるが「最初は敵だが味方になる追加戦士」というよりも「終盤で正義の心に目覚め、味方に寝返った強敵」と説明する方が手っ取り早いほど複雑な経緯をたどったことになる。
しかしながら、自分の悪行をデズモゾーリャの介入によるものだとなあなあにするのではなく、あくまでも自分の意志でやってきたものだという自覚を持ち、その責任を果たす為にデズモゾーリャに最後まで抗い続けた生き様は、アバレキラーのダークヒーロー像により深みを与えた事に違いはない。
また、自らの意志により「『裏切り者』と呼ばれても、アバレンジャー4人とアバレキラーの仲を取り持つ」という爆竜ステゴスライドンの功績も忘れてはならない。裏切り者である事は事実かもしれないが、彼がいなければまた違った展開になったと思うと存在は決して小さくはない。
アバレキラーは確かに強かった。しかし、仲代壬琴の心の中には我々と同じ弱さも存在していた。彼もまた、赤い血の流れている一人の人間だった事実に変わりないのだ。
強大な力を手にしたアバレキラーとしてではなく、友を得た一人の人間として散れたのはダークヒーローの中でも幸福な最期だったと言えるだろう。
余談
本編終盤まで長い間アバレンジャーの敵として対立していたのは、東映の日笠淳プロデューサーによるとテレビ朝日の中嶋豪プロデューサーの強い意向によるものであり、さらに脚本家の荒川稔久の構想では「改心することなく悪役のまま死亡する」という展開も想定されていた。
しかし、「アバレキラー関連のキャラグッズ展開を推進したい」メインスポンサーのバンダイ等のスポンサー各企業からは快く思われず、実際にグッズの売上にもこの路線の弊害が響いたことや、BPOに対して苦情が上がったことを憂慮した一部の有力スポンサーが「提供の差し止め」(要するにスポンサーの降板)を検討しだすという、一歩間違えば『スーパー戦隊シリーズそのものの打ち切り』という最悪の結果に繋がりかねない深刻な事態まで起こり始めたため、テレビ朝日上層部から直接ダメ出し(という名の圧力)が入り、最終的にアバレンジャーと和解・共闘する方針でいくことで、中嶋プロデューサーや荒川氏等が折れる形になってしまった。
演者の田中氏も中嶋プロデューサーの意向に理解を示すと同時に、「『ずっと敵のまま味方にならない』戦隊(ヒーロー)でいよう」という矜持を抱いており、最終的に壬琴がアバレンジャーの仲間になったことは不本意だったと明かしていたが、20周年のインタビューでは「最初は(味方になったのが)ショックだったが、今では味方になって良かった」「当時は、仲代壬琴目線でしか見てなかったのかな?」と心境の変化があった事を語っている。
また、前年度のニチアサではヒーローの名を持ちながら(一時的とはいえ)完全に悪側に与する、凶悪殺人犯が変身する完全悪等の日本の特撮史上前代未聞のダークヒーロー達が登場し、良くも悪くも大きな反響を呼んだためか、この年のニチアサ各作品にはそれをさらに発展させる形で「終盤近くまで主人公を貶める悪役」が存在した。(後に凌駕は当時の事を「泥沼の戦い」と語っている)
特撮外も含めると、
- 非常に陰鬱かつ酷薄な言動・性格をみせた子供向け作品の登場人物らしからぬダーティな2号ライダー
- 現在のプリキュア枠にあたる作品のレギュラー女性
といった、前年度よりクセが強く立ち位置の分類に難儀するキャラクター達が登場している。
この布陣を制作がどこまで意図したものかは不明だが、味方側のキャラをどこまで歪めたらOKかを試そうという制作側の強い挑戦心が込められていた可能性は存在する。
とはいえ、壬琴の一件でスポンサー各企業やテレビ朝日の上層部とも衝突してしまった事が原因か、中嶋プロデューサーは今作以降のスーパー戦隊シリーズを含むニチアサ関連諸作品には一切関わっていない。
結果的に味方になるまでの期間があまりにも長過ぎたことがストーリー・販促に大きな支障をきたしてしまったためか、以降スーパー戦隊シリーズでは「ヒーローと同等の姿・能力を持ちながら、敵側に与して主人公と幾度となく戦う」という役回りは、基本的に玩具展開などを考慮する必要がない番外戦士に充てがわれるのが通例となった。
「当初は敵側として登場した追加戦士」は『動物戦隊ジュウオウジャー』の門藤操/ジュウオウザワールドまで登場せず、そのザワールドもアバレキラーと違って、敵として対峙した期間は僅か計2話だけであった。加えてザワールド/操は敵に洗脳されて戦っただけであり、自分の意志でアバレンジャーと敵対した壬琴とは事情が大きく異なる。
演者である田中氏は(大人びた雰囲気とは裏腹に)実はメインキャスト5人の中では最年少であり、役柄に反して本人は非常に明るい性格である(翌年のライダー作品における相川始と三上了の関係に近い)。曰く(いずれも『そっくりさん』である)第44話の「蕎麦屋『えぼり庵』の店員」や最終話の「恐竜やを訪れていた客」の方が素に近いらしい。
田中氏は『許されざるアバレ』公開と同時期に転職情報サイト「ビズリーチ」のコマーシャルにも出演しており、『許されざるアバレ』関係のイベントではよく「ビズリーチ!」と人差し指を立てる、CMでもお馴染みのポーズを披露している。
…が、あまりにこれが定着し過ぎたせいで他のキャスト陣も嬉々として真似し始め、いつの間にやら恒例行事と化してしまった。
2023年9月20日に開催された同作の応援上映でもやはり何かにつけて「ビズリーチ!」のコールが飛び出し、挙句に関係者席にビズリーチのSNS担当スタッフ3名が座っており、しまいには「転職するなら~?」「「「ビズリーチ!」」」というコール&レスポンスまでやる始末。
壬琴が死の運命を迎えるのは当初の予定通りだったと思われるが、最終回前に戦死したのは単純に田中氏のスケジュールが合わなかったためとされる。
しかし、最終回では上記のように「壬琴のそっくりさん」として出演している。
ちなみに作中で一番での迷言は「そいつらは女子高生といって、何も怖いものがない。謂わば地上最強の生物だ」。
彼をしてこう言わしめているのだから最強で間違い無いのだろう。この後、本人はミケラ図鑑にすぐさましまわれるという醜態を晒してしまうのだが。
またOPでは「アバレた数だけ優しさを知る」の部分に登場しており、当初の外道な言動と併せて「まるで説得力が無い」とネタにされることもあった。
しかし終盤、アバレンジャーと戦いを繰り広げるうちに彼らやその周りの人々から優しさを受け、そして自身も不器用な優しさで応えようとしていた姿はまさに上記の歌詞を体現していたとも言える。
彼のオーディションには次回作『特捜戦隊デカレンジャー』にて戸増宝児/デカブルーを演じることとなる林剛史も参加していた。
スーパー戦隊VSシリーズ劇場では普段、女性キャラのコスチュームしている天装戦隊ゴセイジャーのエリ(ゴセイジャー)が唯一、男性キャラのコスプレした回があった。
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- 滝沢直人:俳優が主人公と和解・共闘する事を良しとしなかった戦隊の第三勢力ヒーロー。彼は制作側に「主人公と仲良くなるくらいなら死なせてほしい」と願い出て実際に要望通り(厳密には死に際に和解している)の展開になった。ただし、彼はどちらかというと善人寄りで主人公達とも利害の一致で共闘し悪の組織と闘う方が多い上に戦隊メンバーの一人からは完全に仲間として認識されている。
- 理央:主人公と度々戦ったダークヒーロー。敵組織の首領の座に就いた、自分の人生が黒幕に操られていた、それに気づいて物語終盤で和解した直後に死亡した、後日談で一時的に復活する等共通点がかなり多い。
- ゼツメイツ:10年後の恐竜系戦隊の悪の戦隊もとい名乗り妨害繋がり(しかも、自分達は名乗っておきながら「聞かないね!!」と一蹴しており、主人公からは「なんて身勝手な奴等だ!!」と言われた)。ちなみに似たような感じなのもアバレンジャーに登場してるが、彼らはOPの再現をアバレキラーにより妨害されて叩き潰された。
- ステイシー:主人公と幾度も衝突し、紆余曲折の末に物語終盤で漸く主人公の味方になったライバル。ただし、彼は本編終了後も最後まで生存している。また、元々は「番外戦士」枠で登場したが、制作側の予想以上に視聴者からの人気や支持を得た事から、急遽変身アイテムの商品化が決まるなど、(特に後半以降は)実質的に追加戦士扱いになった。
- ジェラミー・ブラシエリ:戦隊に敵対するだけでなく、敵組織すら利用するホワイトの追加戦士。彼が初変身を披露した回の放送日でスーパー戦隊公式Twitterをトップゲイラーが担当しており、また、次の回では敵怪人を部下にしている。ただし、こちらは早い段階で初期メンバーと和解している。