「俺は、ジェラミー・ブラシエリ。人、バグナラク…全てを統べて、世界の運命(さだめ)を定める者」
「狭間の王様!その有様を、永久に語り継ぐといい…」
解放(Guys Go)!
「王鎧武装」
スパイダークモノスー!
CV:池田匡志
スーツアクター:高田将司
概要
本作の戦隊メンバーの一人であるホワイトの戦士であり追加戦士。蜘蛛をモチーフにしている。
第12話にて登場。
変身者はジェラミー・ブラシエリ。
名前はスパイダー・クモノス(蜘蛛の巣)と「スパイ」・「ダーク」が掛けられている。
初登場時はバグナラク側の人間として振る舞いながらも最後にデズナラク8世を出し抜く行動を見せており、誰の味方になるのか読めない存在だったが、彼の目的が「人間とバグナラクの共存」である事が判明。2000年に渡る争いに終止符を打つ為、キングオージャーの一員として戦う。
アイテム
スパイダークモノスへの変身に用いられる兼専用武器。
変身に用いられる鍵型アイテム。
銃型専用武器。
クモノスキーを収納できるベルト。
必殺技
- ダンシングキング
必殺(Hit Search)!
ダンシングキング!
クモノスレイヤーに装填したチェンジクモノスキーを反時計回りに捻った後、再度時計回りに捻ることで発動する必殺技で、クモの糸を駆使した華麗なダンスのような斬撃で相手を斬り裂く。
- スパイダーフィニッシュ
超解放(Chow Guys Go)!
超必殺(Chow Hit Search)!
スパイダーフィニッシュ!
クモノスレイヤーにシュゴッドクモノスキーを装填して発動する必殺技で、背中にゴッドタランチュラのオーラを纏い敵を攻撃する。
本来はタランチュラクモノス(タランチュラ憑依モード)に変身した上で発動する必殺技のはずだが、劇中では動作・音声共に変身が省略されそのまま必殺技のように扱われた。
余談
- 金色と銀色以外の追加戦士は『宇宙戦隊キュウレンジャー』のリュウコマンダー、コグマスカイブルー、ホウオウソルジャー以来6年ぶり。5人戦隊に限ると『動物戦隊ジュウオウジャー』のジュウオウザワールド以来7年ぶりである。
- 単純に白の追加戦士としては『獣拳戦隊ゲキレンジャー』のゲキチョッパー以来16年ぶり、5人戦隊からの追加戦士は『特捜戦隊デカレンジャー』のデカブレイク以来19年ぶりとなる。
- 白の戦士の男性戦士は『機界戦隊ゼンカイジャー』のゼンカイザー以来だが、虹戦士としても扱っている。そしてこちらも中身の人繋がりである。
- 敵対勢力から事実上追放された敵怪人を部下として従えるようになるという点では、『爆竜戦隊アバレンジャー』のアバレキラー以来20年ぶりとなる。アバレンジャーはちょうど20周年でキングオージャー放映時期と重なりVシネクストが公開されるが故のオマージュだろうか…
- 名前の由来は名前通りスパイダー(日本語での蜘蛛の意味)と蜘蛛の巣と思われる。追加戦士でも珍しく初期メンバーと名前のパターンが異なり「○○オージャー」の戦士名にはなっていない(名称が大きく違うのは一部の追加戦士、番外戦士に多く見られるパターン)。
- 或いは蜘蛛の巣に「クロノス」を掛けているとも。地母神と天空の神の子、時の流れで「時間を司る神」と混同されるようにもなったなど、ジェラミーの経歴や当初の曖昧な立ち位置の元ネタになったと思しき点がいくつか見られる。
- 既にクモモチーフは同作内にキングオージャーの一部であるゴッドクモが居るが、関連性は不明。
- 特撮内でも新キャラのモチーフが同作内の既存のモチーフと被っているケースは珍しい。
- ただ、シュゴッドの中でもゴッドクモが最初に起動した、そしてそれにジェラミーが関与している事情が示唆されており、間違いなくゴッドクモと彼の間には繋がりがあると思われる。
- 尚、蜘蛛はその不気味な姿から怪物のイメージが付き纏うが、西アフリカでアナンシ、北米ではイクトミ、メラネシアではマラワ等と、複数の神話でトリックスターのモチーフになってもおり、正に適切な配役と評価出来るだろう。
- 特にアナンシはある伝承において、“父ともされる天空神・ニャメから〈全ての物語の王〉の役目を乞い、ニャメが出した不可能と思われた難題を全てクリアし見事に〈全ての物語の王〉となった”とあり、これがスパイダークモノス並びジェラミーのポジションの由来と思われる。
- 「スパイダークモノス」の名前は「スパイダー・クモノス」だけではなく、「スパイ・ダーク・モノス」と三つのワードにも分解できる。そしてこれらは
- スパイ spy:英語で「工作員、諜報員」の意
- ダーク dark:英語で「暗い、曖昧な、秘した、隠された」の意
- モノス monos:古代ギリシャ語で「唯一の、独りである、比類なき」の意
全てがジェラミーを現しているというトリプルミーニングとなっている。
- また、スパイダークモノスの最後の「モノス」はここから取られているという説もあった。偶然か必然か、このUMAの正体として最有力なものが「クモザル」である。
- スーツアクターの高田氏は前作でキジブラザーのモーションアクター(アップアクション時のスーツアクターも兼任)を担当しており、本作では第1話でシュゴッダムの兵士役で顔出し出演していた。
- 偶然なことに、CVもスーツアクターも両方下の名前が『まさし』である。
- 追加戦士役としては『魔進戦隊キラメイジャー』のキラメイシルバーより3年ぶりで、奇遇にもその当時のレッドを演じた伊藤茂騎氏と同じポジションでの再演ともなった。
本編との音声上の相違点について
ジェラミー・ブラシエリはそのキャラクター上、「手品」と称しフェイク技を多用する場面が存在するのだが
第14話までの時点で彼及びスパイダークモノスがヴェノミックスシューターで使用した技は以下の通りである。
・ヘドロケット(フェイク)(第11話)
・クモッグ(フェイク)マッドジェル(フォニア)(第12話)
・ヴェボム/アシッド弾/屁/蜘蛛の糸/ノーマルの銃撃/ドクドクネット(全てフェイク)/マッドジェル(フェイク&フォニア無し、)(第13話)
・ドクドクネット(無し)/クモッグ(フォニア)(第14話)
しかし、実はDXヴェノミックスシューターから鳴るのは「フォニア!」の音声のみで、必殺技後に「フェイク!」がなるのは現状DXクモノスレイヤーの方である。
その為、本来は「ダンシングキング」発動時のみ「フェイク!」が鳴るべきであり、第11話と第12話の1部シーンにて玩具との相違が生じてしまっている。
また、先述のように本来タランチュラクモノスという形態の必殺技であるはずのスパイダーフィニッシュが、強化変身の音声を端折りそのまま通常形態の必殺として用いられた。
バンダイから発売される玩具と本編での音声の差異はスーパー戦隊に限らず少なくない事例があるが、キングオージャー本編でのこれらがミスであるのか、演出なのかは現状は不明である。