アスカ(アバレンジャー)
あすか
演:阿部薫
ダイノアースに暮らす竜人(頬にあるツメのようなものが竜人の証)で、アバレンジャーのリーダー格。
アナザーアース(我々の住む地球)では「恐竜や」の従業員・大野飛鳥(おおの あすか)と名乗る。
アナザーアース人には、子供相手以外には丁寧語で接する。一人称は基本的に「私」だが、マホロに対しては一人称が「俺」かつタメ口になる(序盤ではマホロ以外の前でも、偶に砕けた口調になる事があった)。
この為、笑里を「えみポンさん」と呼ぶなど、相手が通称で呼ぶ事を望んでいても敬称をつけるが、「スケさん」など既に通称にさん付けが入っている場合は敬称を重ねたりはしないようだ(ただし、横田に対しては凌駕と同様に「横ちゃんさん」と敬称を重ねている)。
初登場時には変身していたが、その時にアイテムの片割れであるダイノハープを破損。
エヴォリアンのアナザーアースへの侵攻を察知し、彼らと戦う戦士アバレンジャーになる資格を持つ者たちを求めてアナザーアースにやって来た。地球で最初に知り合った今中笑里と杉下竜之介にアバレンジャーの力を託すも、彼らが爆竜チェンジに耐えられず断念。
爆竜の声に導かれ、東京に集った幸人、らんる、そして凌駕が変身の資格を得る事になる。しかし、変身できない彼だけは生身での戦いを強いられてしまう為、物語序盤では前線に出て戦うのではなく、爆竜の卵を探す役割が中心となった。第1話の戦いで散り散りになってしまった爆竜の卵は物語を通じて次々と孵化し、アバレンジャーの元に集まってくる。
第7話にて、バキケロナグルスのタマゴの殻に残っていた爆竜を育てる栄養源「ヒダマ」(の残り)を使ってダイノハープを再生させ、「1人目でありながら4人目」のダイノガッツの戦士となった。
凌駕に似通った穏やかな性分だが、精神的に成熟・達観している凌駕に比べると、多少心の弱い部分が散見され、精神面が影響し変身できなかったこともある。
エヴォリアンと戦っていたダイノアース出身の異世界人であるため、劇中ではアバレンジャーの装備や爆竜、エヴォリアンの力等を教える説明役になっている。その反面、アナザーアースの常識をあまり知らないため、天然ボケな一面も持ち合わせている(アナザーアースに来たばかりの第1話では、公衆電話ボックスや車の上に平気で乗ってしまっていた)。
アナザーアースへ来たばかりの頃は竜人の戦闘衣装を身に纏い、剣を武器にしていたが、第4話以降は他のメンバーと同タイミングで、ブラキオサウルスがデザインされたジャケットを着用するようになった。
この剣にダイナガッツを込める事で爆竜の卵を捜索する他、拡散するビームを放つことも出来る。
ダイノアースでの戦いで多くの仲間を失った上、恋人のマホロは破壊の使徒ジャンヌにされてしまっている。
後に、マホロのお腹に宿っていた子供が黎明の使徒リジェ(のちにリジュエル)として、マホロの兄ミズホは暗黒の使徒ガイルトンとしてエヴォリアンの幹部にされてしまったことが発覚した。
なにかと100%の力を出せないことが多いが、本気を出せば数10mの巨大な敵と等身大の状態で張り合う程のパワーを発揮する。特に最初期はアバレブラックの力を取り戻した事による焦りと戦う目的が復讐に凝り固まっていたからか、力が思うように出せず、ジャンヌとの戦いで敗北すれば自信を無くし、ブラキオに『情けないヤツになった』とまで評されてしまった。しかし、夢を踏み躙られて子供たちの涙する姿とバキケロナグルスの応援により、本来の力を取り戻すに至った。
子供時代から人生をエヴォリアンとの戦いに捧げており、幼少期にバーミア兵に襲われたトラウマから、彼らの動きを思わせる『かっぽれ』を見たことでトラウマが再発し「平和」という概念を忘れてレストランで料理にがっついたり、プールで潜水を始めたりと周囲への警戒心を剥き出してしまい、一時的にアバレブラックに変身できなくなってしまう。
しかし、スケさんのかっぽれが食べ物の少ない戦時中で心が荒んでしまった弟と妹の心を癒す為に行っていた事を知ると、自らもマホロ達の為にダイノハープを演奏して彼らの心を癒していた事を思い出し、アバレブラックに変身できるようになった。
かつてエヴォリアンに囚われたマホロ達を救うために暗黒の鎧を開放したのだが、全く制御ができず破壊衝動のままに仲間達を手にかけてしまったこともある(ある人物に斬られたため開放される)。そのことに関する記憶は失われていたが、謎の少女の導きにより思い出す。
石膏からスティライザーを作り出したり、『愛するものへ』と名付けたエンゲージリングを作ったりと工芸に才能があり、後者は創作工芸作品コンクールで佳作に選ばれている程。
スティライザーを完成させた後、暴走連結生命体バルギゲニアと共にアナザーアースを襲来したアノマロガリス2世に潜入し、ジャンヌと剣を交えるが、彼女を斬りつけると同時にアノマロガリス2世の爆発に巻き込まれ、消息不明になる。
しかし後にジャンヌ=マホロを暗黒の鎧から解放するために彼女を斬りつけ、再び鎧に取り憑かれてしまったことが判明。闘争本能のままに暴れ狂うものの、マホロの策によって暗黒の鎧から解放され、アバレンジャーへの復帰を果たす。
戦いが終わった後、本来の赤ん坊に戻ったリジュエルに改めて「ミコト」と名付け、マホロや爆竜達と共にダイノアースへ帰還した。
『轟轟戦隊ボウケンジャーVSスーパー戦隊』では、過去のスーパー戦隊の一人として客演。その際2人目の子供をあやしている姿が登場した。
他の先輩戦士(異空間に閉じ込められたヒカル/マジシャインは除く)とは異なり、アナザーアース人ではないことから自ら高丘映士/ボウケンシルバーに連絡をかけた。
アバレンジャー20周年記念作のVシネマ『許されざるアバレ』では、その後もマホロとは幸せな結婚生活を続けていることが判明。長女(同作では名前付きでは登場しなかったが十中八九ミコトと思われる)は結婚し、マホロは何と8人目の子供を身籠っていると判明した(「すげえなお前ら…」と幸人には驚かれていた)。
戦いでピンチになった時は「まだ妻のお腹にいる8人目の子供を抱かないまま死ぬ訳には行かない」と奮起するなど、相変わらず家族愛に溢れた人物として描かれている。
ついでに言うと涙もろさも健在であり、「妻に鍛えられたお陰で前ほど泣き虫ではない」と豪語した次の場面ではスケさんが未だ元気に世界中を飛び回っていると聞くと嬉し泣きしていた。
シリーズでは珍しく、エヴォリアンの敵幹部のほぼ全員から本名で呼ばれている(他の作品では、戦隊メンバーは生身であっても敵幹部に変身後の名前で呼ばれるのが通例。ちなみに仲代壬琴は幹部によって呼ばれ方が異なる)。彼のエヴォリアンとの因縁の強さゆえであろう。
名前の由来は飛鳥時代から(他の竜人もまほろばや瑞穂など古代日本に関係したネーミングとなっている)。
また、マホロとの形見としてロケットを持っており、竜人にも写真の概念があるようである。
竜人の戦闘衣装は改造・リペイントされ、バドの衣服に流用されている。
アスカを演じた阿部薫氏は以前、百獣戦隊ガオレンジャーと前作の忍風戦隊ハリケンジャーのオーディションを受けていた。また 以前や、2年連続オーディションを受けていた酒井一圭や福田佳弘同様 戦隊シリーズレギュラーでもある。
特撮関係
クレナイ・ガイ、虹野明:同じくハーモニカを吹く姿が特徴的な人物。
タケル/レッドマスク、天堂竜/レッドホーク、ハヤテ/星獣戦隊ギンガマン、宵町透真/ルパンブルー:いずれも悪の組織が原因で最愛の女性と生き別れになったスーパー戦隊の戦士。ただし結末はそれぞれ異なり、ハヤテと透真は恋人を取り戻せたが、タケルは恋人と永遠に生き別れる結末になり、竜に至っては本編にて恋人と死に別れる事になってしまった。
特撮以外の作品
月影ゆり/キュアムーンライト…ハートキャッチプリキュア!の追加戦士。「1人目でありながら4人目の戦士」、家族(こちらの場合は父親)が敵に回る等、共通点が多い。しかし、彼女は父親を取り戻すことはできなかった。
剣崎真琴、氷川いおな…こちらも彼と同じように「一人でありながら最初から存在していた四人目の追加戦士」。
聖あげは…20年後のプリキュアに登場するキャラクターで最初から存在していた追加戦士。ただしこちらは一般人で変身までの経緯が遅れたが満を持して主人公たちの戦力となった。
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