CV:出合正幸
スーツアクター:日下秀昭
概要
高丘映士が冒険ブレス・ゴーゴーチェンジャーで銀色の新型アクセルスーツを装着した6人目の戦士。通称「眩き冒険者」。
スーツのメインカラーは激しいメタリック光沢を帯びたシルバーであり、その光沢の輝き具合はOPを見て貰えれば分かるだろう(カラーのイメージは消防服だと思われる)。
加えて、スーツの下地がオレンジ、ブラックのツートンで彩られており、下地がブラックなのは白地のアクセルスーツを着用する初期メンバーとは真逆である。更にマスクと肩アーマーの赤色灯は点灯し、サイレンが鳴る仕組みとなっているのも特徴。
そして、マスクから伸びる一本角も含めて、初期メンバーのスーツとはかなり全体的なデザインが異なる。
ちなみに海外名はシルバーレンジャー!…ではなく、マーキュリーレンジャー。和訳すると『水銀の戦士』となる。
理由は、それまでの歴代シルバーよりも金属光沢が激しい事から付けられたのだろう。
システム
ボウケンシルバーは、そもそも従来のボウケンジャーやその装備とは異なり、元々はプレシャスの力を災害救助や凶悪犯罪への対応などに利用するという、「サージェスレスキュー計画」の一環として開発されたものである。その為にシルバーの装備は基本的に従来のボウケンジャーの装備との互換性はなく、専用のゴーゴービークルやサージェスロボも、シルバー単独での運用が前提となっている。
本来は、その難易度から明石暁/ボウケンレッドを変身者にする予定だったが、彼が拒否した為に変身者が空席のままとなってしまい、結果的に明石が推薦した映士が変身者に選ばれた(こういった背景から、Task.42で映士が活動不能になった際には、一時的に明石が代役としてビークルとロボを操縦した)。
従来のアクセルスーツとの最大の相違点は、専用のゴーゴービークルに搭載された新型パラレルエンジン・ネオパラレルエンジンに最初から対応している事で、それ故に大神官ガジャが開発したゴードムエンジンにも干渉されず、ボウケンジャーの5人にもネオパラレルエンジンが適用されるまでは、彼が対クエスター戦での要となっていた。
ちなみにシルバー自体の初登場はTask.19だが、Task.18「生きていた男」のアバンで、出張中の牧野森男博士の仕事部屋でこの新型アクセルスーツの設計図が確認できる。
元々、映士が生身でアシュと互角以上に戦える程の戦闘力を持つ事もあって、その戦闘力は非常に高くクエスターを単独で圧倒できる程。加えて元々錫杖を武器として使っていた為、サガスナイパーのスピアモードとは相性が良く最初から巧みに使いこなしていた。
スーパー戦隊の追加戦士は、登場した当初こそ初期メンバーより強くても、回を追う毎に目立たなくなっていくパターンが殆どなのだが、ボウケンシルバーの場合はそんな事もなく、最後まで一貫して強いというのが一つの大きな特徴である。
特に対クエスター戦の場合は、他のメンバーが5人がかりで戦っている中で、彼だけは単独でクエスターと互角以上に渡り合ったり足止めをしたりする等、明らかに他のメンバーより頭一つ抜き出た強さを終始見せていた。
最終回では、実際に火災救助活動にボウケンシルバーと専用ビークルが出動して対応しており、その際の彼の台詞からサージェスレスキュー計画が、既にある程度形になっている事が窺える他、現場の消防士達にもビークルの存在等が認知されているらしい。
『轟轟戦隊ボウケンジャーVSスーパー戦隊』では、アクセルテクターを着用し、デュアルクラッシャーを放っている。実は30戦隊大全集でも披露している姿だったりする。
冒険装備
シルバー専用の腕時計型の変身アイテム。
通常はカバーが付いており、コマンド入力時はカバーを開いた状態になる。文字盤を押して「(ゴーゴーチェンジャー)スタートアップ!」の掛け声でボウケンシルバーに変身する。また、対応するボタンを押した後に回転ベゼルでビークルを選択し、文字盤を押す事でゴーゴービークルの発進やサイレンビルダーへの合体を実行する。
ボウケンシルバー専用の武器。
厚さ45センチの鋼鉄をも撃ち抜く光線を発射可能な銃型のスナイパーモードから、先端に刃のついた金属探知機型のサガスモード(サガスピア)に変形する。
必殺技
- サガストライク
サガスナイパーのスナイパーモードの出力を最大にし、強力な光線を放つ技。
- サガスラッシュ
サガスナイパーのスピアモードで、鳴り響くサイレンと共に二度横に振り上げ、三日月状の二振りの斬撃を重ねて放つ技。
- スナイパーガトリング
ネオパラレルエンジンのエネルギーを最大稼働させる事で、スナイパーモードで光線を毎秒30発ガトリングのように連射する最強の技。
- 高丘流・アシュ魂滅の術
こちらはアシュの監視者である映士自身の必殺技。
アシュが最も恐れる技であり、この技で肉体を失ったアシュの魂を完全に消滅させる事ができる。錫杖を地面に突き立てて意識を集中させる事で術を発動でき、この術を使わなければアシュは完全には死なない。
錫杖無しでも発動する事はできるが、その場合は地面に呪文を書いて準備をしなければならず、発動には時間がかかる上に隙も生じるので、仲間の援護が必須になる。
ゴーゴービークル
ボウケンシルバー同様に「サージェスレスキュー計画」用に作られたNo11~No13までの専用ビークル。他のビークルと異なり2台は遠隔操作対応型で、シルバー単独で同時に3台のビークルを操縦可能になっている。
消防車型の巨大ゴーゴービークル。ナンバー「11」。
3台の中で唯一シルバーが搭乗して操縦するビークルで、事実上他の2台を指揮する指令車にもなっている。
はしご車、ポンプ車、化学車など様々な消防車の特性を兼ね備えており、これ一台で消防署数件分の消火能力を持つ。
救急車型のゴーゴービークル。ナンバー「12」。
無人操縦対応の自立型ビークルで、操縦席はなくゴーゴーチェンジャーを介したシルバーの指令で遠隔操作できる。
応急処置に必要な医薬品を積んでいる他、手術室、レントゲン、CTスキャン、MRI完備の検査室なども揃えている。
パトカー型のゴーゴービークル。ナンバー「13」。
こちらも自立型ビークルで、操縦席はなくゴーゴーチェンジャーを介したシルバーの指令で遠隔操作できる。
4門のポリスバリカン、麻酔効力を持つフラッシャービームなどの武装による強力な攻撃力を持つ他、小型発信機やGPS機能、最新式のナビシステムなどもあり、これ1台であらゆる凶悪犯罪に対応できる。
サージェスロボ
前述した三台のゴーゴービークルが緊急轟轟合体した姿。
他のサージェスロボと違って、こちらもシルバーが単独で操縦する専用ロボとなっているのが特徴。ただし、ダイボウケン同様に他のビークルを轟轟武装する事も可能。
必殺技は、両肩部のプロジェットカノンと共に連射する強力な水流弾『トリプルリキッドボンバー』。
余談
メガシルバー以降、追加戦士の定番カラーの一つとなっていたシルバーの戦士だが、従来のシルバーの戦士のスーツがマットな発色だったのに対し、ボウケンシルバーのスーツは前述した通り金属光沢の強いシルバーと、実はスーパー戦隊シリーズでは始めてのカラーリングである。
そしてボウケンシルバー以降は、こちらのカラーのシルバーもスーパー戦隊シリーズに定着していった。
ちなみに変身効果音は、ボウケンシルバーのキャラクター人気の高さ故かスタッフの趣味なのか、後年のアニバーサリー作品である『機界戦隊ゼンカイジャー』では、かなり優遇されている。
ゼンカイブルーンの名乗り時の効果音に毎回変身音のサイレン部分が採用され、他にもボッコワウスがボウケンジャーの力を行使した際には、ボウケンシルバーの変身音とアクセルラーのアラームが使用された。
関連イラスト
関連タグ
キラメイシルバー:同じく探知能力を持つ戦隊シルバー。
特捜戦隊デカレンジャー:マスクに赤色灯を搭載している先輩。
救急戦隊ゴーゴーファイブ:スーツの製作コンセプトが同じ先輩。
スーパー戦隊シリーズ歴代シルバー