概要
『轟轟戦隊ボウケンジャー』における巨大財団で、正式名称は“SGS-foundation”で通称はサージェス。
SGSはSearch(探す)、Guard(守る)、Successor(受け継ぐ)の略称であり、ボウケンジャーはここに所属している。
世界各地で失われかけている貴重な宝の探索・収集及びその保護を目的に創設された民間団体で、
ボウケンジャーのメンバーはその指導者であるミスターボイスの命を受けて「プレシャス」の確保、或いは危険と判断された際のそれの破壊の為に出撃する。
組織自体も世界規模で大きいらしく、劇中でも度々「サージェスヨーロッパ」と言う名が登場している所から、世界各地に支部が存在する事が窺える。日本国内にも大阪支部の存在が確認できる。『轟轟戦隊ボウケンジャー超全集 上巻』によると188ヶ所の支部と14ヶ所のミュージアムが存在するとの事である。それだけ世界各地にプレシャスが散逸しているという事なのであろう。
その守備範囲は極めて広く、古代文明の遺物や知られざる財宝は言うに及ばず、絶滅寸前の動植物まで、人類にとって貴重な物であれば全て発見及び保管し、次代へ引き継ぐ事を理念としており、一般にもその活動は認知されている。
プレシャスが個人の財産だと認められる場合は強奪する事は許されず(Task.3のさくらの発言より)、交渉して回収するという形を取っている。
とはいえ、どんな組織の活動にも賛否両論が有るのは世の常という物。
それはサージェスとて例外では無く、Task.29に登場した五十嵐半蔵博士の様に、その保護活動を盗賊宜しく貴重な遺跡を荒らして宝を独占しているなどと考え、否定的に捉える者も存在する。実際、当のボウケンジャー達自身も(力づくで確保したとはいえ)手がかりを持って逃亡した相手に(元々その手がかりは相手が所有していたものだったのを知らなかった)返却を要求し、その協力者に(利用していただけだったが)「自分達の物でもないのに返せとは」と言い返されたことや、所持していた者との交渉が成立しなかったら実力行使で確保しようとするも結果怒らせた挙句、強硬手段で目的の実行に移ってしまった相手に再度上から目線の要求をしたことまである為、独善的な部分があるのは否めない(また、ゴードム文明も事実上、ボウケンジャーの活動がきっかけで復活してしまっている)。
終盤ではそれらの本質を逆手に取られる形でボウケンジャーがピンチへと追い込まれた。
なお、サージェス財団という組織は秘匿されていないが、Task.1でも触れられている通りボウケンジャーは秘密チームという扱いであり、Task.3ではボウケンジャーはプレシャスやネガティブの存在を公にできないという事情から、「ハイパープログラム社」の山谷一正社長に接触する際にはあくまでもサージェスミュージアムの学芸員として交渉に向かい、ネガティブは「巻物を狙う犯罪者」という表現を用いていた他、Task.5ではさくらが子供の前でボウケンピンクに変身できず、苦戦する描写が見られた(ただしこれはさくらの生真面目な性分も大きく、他のメンバーは基本的に「必要以上に隠さなくてもいい」というスタンスを取っている)。
また、パーティ会場に潜入する際の招待状の手配などは広い人脈を持つ蒼太を介して行われている。
劇場版ではアルティメットダイボウケンに声援を送る子供達の姿が見られたり、Last.Taskではサイレンビルダーが救助活動に参加するなど、徐々にボウケンジャーという組織が市民に知られ始めているようである(毎回巨大戦を行っているのだから秘匿し続ける方が無理だというものである)。
そんな事情からか真咲美希や伊狩鎧などの戦隊ヒーロー/戦隊関係者にもボウケンジャーの存在は認知されるようになった。
主な施設
サージェスミュージアム
サージェスが収集した様々な宝物からそれに纏わる物(古生物の化石など)を展示している博物館で、一般に開放されていて自由に見学出来る。但し、「プレシャス」の存在はその危険度の高さから公にされておらず、当然ながら展示もされない。
ボウケンジャーはこの博物館を拠点に活動しており、普段はその学芸員として働いているが、そうした場面の描写は劇中では殆どない(名刺自体はTask.3で登場)。
尚、施設中においてサロンと牧野工房が本作品のパーマネントセットとなっている。
外観は『地球市民かながわプラザ』をロケ地として利用している。
サロン
ミュージアムのスタッフルームの一角にあるミーティングルーム。ボウケンジャーの詰所と言うべき場所であり、彼等はここで下されるミスターボイスの指令を受けて活動する。中央のテーブルが3Dモニターになっている点も特徴。単なる作戦室ではなく、待機時やオフの時にはメンバーが寛げるスペースもある。
更にロフトの下にはロッカーがあり、暗証番号をアクセルラーのサーチモードで投影すると開錠される機能付き。
そして牧野工房やボウケンパーキングと言った施設ともエレベーターで繋がっている。
また、EDコーナーの「30戦隊大全集」も『五星戦隊ダイレンジャー』以降はこの部屋で進行された。
牧野工房
ボウケンパーキングのすぐ傍にある牧野専用の研究室。牧野は基本的にここに常駐しており、プレシャスの解析や、新装備の開発を行っている。ボウケンドライバーも工房の壁の棚に保管してあり、棚自体がドライバーの射出台と言う仕様。
トレーニングルーム
その名の通り、ボウケンジャーのトレーニングルーム。地下施設に設けられており、射撃場のみならずゴーゴービークルのシミュレーターまで完備している。
個室
各メンバー用の部屋で机やベッド付き。蒼太曰く「ペットの飼育は禁止ではない」との事で、Task.38で保護した三毛猫のみゆを飼っている。
ボウケンパーキング
サージェスミュージアムの地下200mに秘密裏に建造された巨大な格納庫。ゴーゴービークルは此処に格納されており、当然ながらその修理や整備もこの場所で行われる。パーキングと地上の施設への行き来には高速エレベーターが使われるが、その間は僅か10秒。
尚、ゴーゴーファイヤー等のサージェスレスキューのビークルとゴーゴーボイジャーの専用ドックは別区画。
プレシャスバンク
回収したプレシャスを保管する特別保管施設。その場所は、数あるサージェスの機密の中でもトップシークレットで、限られた者にしかその所在は知らされておらずボウケンジャーにも偽の場所を教えられていた。
内部は何重もの扉と最新のセキュリティシステムで守られており、万一に備えて自爆装置まで備えられている。だがTask.47でリュウオーンに侵入を許してしまい、ガジャにパワーアップのエネルギー源にさせないために数多くのプレシャスと共に自爆する結果となってしまった。
ただし、一部のプレシャスは別の場所に持ち出されており、ゴードムの脳髄がその一つである。
関連人物
- ボウケンジャーの5人+1人。
設定では4つの秘密チームが存在するとされ、漫画版では『ボウケンバトラー』、『ボウケンファイター』というチームが登場したが、この4つのチームと同一かは不明である。
余談
ボウケンジャーが財団に所属して活動している設定は、「ミニチュア特撮で格納庫の描写を見せたい」という東映プロデューサーの日笠淳氏の意図による物で、その逆算から生まれた発想である。
関連タグ
ネガティブシンジケート:敵対勢力
ミュージアム(仮面ライダーW):『仮面ライダーW』の敵組織で、同じく博物館が拠点。
財団X、鴻上ファウンデーション:同じくニチアサの財団繋がりだが前者は敵組織で、後者も完全なヒーロー側の味方とは言い難い。
SCP財団:奇妙な力を持つ物品を収集・保存する財団繋がり。但しこちらは人型含む生物も数多く収容する他、危険度がプレシャスとは段違いである。また、此方の方が後から生まれた。
アーカム財団:サージェス財団と似た目的を持った組織。
Bistro la Salle、夕凪中学校:ニチアサ同期作品に登場する活動拠点。
スーパー戦隊の基地の系譜