概要
サージェス財団が開発した、プレシャスをエネルギー源として稼働する特殊なエンジン。
後述の「レオン・ジョルダーナの画帳」に記された、未発表のデザインが設計の元となっており、主にゴーゴービークルに搭載されその動力源として機能する他、これに対応したボウケンジャー各人の装着するアクセルスーツへのエネルギー供給も担っている。また、ゴーゴードリル以降の5機に搭載されたエンジンは、それ以前に開発されたダイボウケンを構成する5機のそれ以上の出力を発揮するが、それに比例してパイロットのスーツに加わる負荷も増すという難点も持ち合わせている。
ビークル以外にも、サバイバスターやボウケンアームズといった、ボウケンジャーの各種装備にも小型のパラレルエンジンが搭載されており、そのエネルギーを最大稼働させることで強力な技を繰り出すことも可能となるなど、ボウケンジャーが活動する上でその根幹を担う重要な要素の一つである。
レオン・ジョルダーナの画帳
誕生年代:16世紀頃
ハザードレベル:350
ルネサンス時代の有名な芸術家「レオン・ジョルダーナ」の残した、未公開デッサンの記されている写本。前述の通り、そのデッサンの中にはパラレルエンジンの設計の元となった図面も残されており、相応の知識や技術を有する者が見ればこれを元にして、パラレルエンジン(や、それに類するシステム)を製造することも決して不可能ではない。
他のプレシャスのように、画帳そのものに何らかの特殊な力が備わっている訳でないにもかかわらず、ハザードレベルが前述の通り三桁にまで上るのもまた、画帳に記された内容の活用の仕方次第で、途方もなく危険な代物が誕生することを考慮してのものであるとも言える。
そうした性質上、サージェス財団にとってこの画帳の内容はトップシークレットとして位置付けられており、原本となる画帳は財団の手元で厳重に保管されている他、作中に登場した写本についても、その隠し場所を示す地図が隠されていた「唐物屋波右衛門の人形」の回収に動いており、その過程でダークシャドウとの間で激しい争奪戦を展開するに至っている。
結果としてこの写本は、明石達の活躍もあって流出・散逸や、ネガティブシンジケートの手に渡るという最悪の事態こそ回避されたものの、その争奪の過程で大神官ガジャに内容を一瞥されたことが、後述の通りボウケンジャーに深刻な事態をもたらすこととなる。
ネオパラレルエンジン
物語中盤より投入された、新型のパラレルエンジン。
基本的な仕様としては従来のパラレルエンジンと同様であり、サイレンビルダーを構成するゴーゴービークルに標準搭載されている他、既存のビークル各機についても後にネオパラレルエンジンへとバージョンアップされている。
このネオパラレルエンジンが投入されたきっかけとして、新たなネガティブシンジケートであるクエスターの登場が挙げられる。
彼等はエネルギー源として、「ゴードムエンジン」と呼ばれる動力機関をその体内に内蔵しているのだが・・・実はこのゴードムエンジンこそ、前出の画帳の内容を元にガジャが作り出した物であり、単純に高い出力を叩き出すだけではなく、従来のパラレルエンジンに作用しその機能を阻害し、さらにはエンジン本体から各種装備へのエネルギーの供給を遮断するという、「アンチパラレルエンジン」とも言うべき性質を備えたものであった。
このゴードムエンジンの登場により、ボウケンジャーは一時期変身すらままならない状況にまで追い込まれることとなり、これを解決するための措置として導入されたのが、ゴードムエンジンによる影響を受けずに稼働・活動を可能とするネオパラレルエンジンだったのである。
ネオパラレルエンジンには、上記したゴードムエンジンの効果のキャンセル以外にも、プレシャスをエネルギー源とせずとも稼働が可能という特性を持ち合わせている。これはエンジンの最終リミッターの解除によって初めて可能となるものであり、その際にはプレシャスではなく「人の持つ夢や希望」の力が代替のエネルギーとして用いられ、無限の力を発揮する。
逆説的に言えばこの特性の存在こそが、「人の持つ夢や希望そのものがプレシャスになり得る」ことの証明であるとも言える。