CV:七瀬彩夏
概要
キュアバタフライに変身する専門学校生。
今作において、スカイランド出身のソラ、スカイランド人と地球人のクォーターであるましろ、プニバード族のツバサ、スカイランドの王女であるエルと、他のプリキュア4名がスカイランドと繋がりがあるのに対し、彼女は唯一、プリキュアに変身した純粋な人間である。
8月8日生まれの18歳(中盤からは19歳)。由来は恐らく沖縄県本部町にある琉宮城蝶々園が制定した「蝶々の日」であり、次作の紫キュアとは1日違いである。
血液型はB型。誕生石はペリドット。ラッキーカラーはベイビーピンク。好物は「イングリッシュティーラテ・ウィズ・ホワイトチョコレート・アド・エクストラホイップ」。苦手な物はピーマン。運転免許取得(後述)。
幼少期はソラシド市に住んでいたが、親の都合で遠い町に引っ越していた。
「最強の保育士」を目指しており、この春から「ソラシド福祉保育専門学校」に入学して故郷との繋がりを結ぶ。
初登場した第4話でランボーグの襲撃に巻き込まれ、同話でましろがプリキュアに初覚醒する場面で重要な役割を担った。
それより前に(ソラがうっかりバラした)スカイランドの話を忘れるよう頼まれていたあげはだが、流石にプリキュアの覚醒に立ち会ったとあっては看過できず結局秘密を共有し協力することに。
当初は学校へ自宅から車で通学していたが、第18話でプリキュアになったことをきっかけに虹ヶ丘邸の居候となる。
容姿
前髪とサイドヘアはアシンメトリーで、半分おでこを出した前髪と本人から見て左の長いサイドヘアと、本人から見て右の耳たぶから出ている釣り針のような髪が印象に残る。モミアゲはカットされている。
保育士をしている時は髪を耳の辺りでポニーテールにする。
ベイビーピンクをラッキーカラーと言っているだけあってか、身につけている私服のコーディネートもピンク系一色。
両耳にピンクの丸いピアスを着けており、右手の小指に指輪をはめている。ちなみに右手小指に指輪を着けるのは「表現力を高め自分をアピールする力がある」という意味合いがある。
幼少期の頃から頭身が低いだけで現在と同じ髪型&同じ顔立ちだった。
服装
春服
ピンク系の色で構成されたパーカーミニワンピースの上に同色のジャケットを着用。
足には水色のスニーカーソックスと赤いスニーカーを履いている。
夏服
濃いピンクの肩出しトップスと白いショートパンツを着用。
トップスのストラップ部分にはリボンが付いている。
冬服
濃いピンク色のタートルネックに薄紫色の細いパンツを着用。
白いモコモコが付いた濃いピンクの上着を着用する事も。
実習時
ピンクのTシャツにジーパンを着用。上にピンク色のエプロンを着用している。
靴と靴下は、どの服装でも全て共通している。
人物像
明るくサバサバした性格で楽しいことが大好き。
自分の経歴をタブレット端末で紙芝居風に説明するなど、ユーモラスな一面もある。
「アゲアゲ」「アゲてこ」など「アゲ」という言葉をよく使う。
「最強の保育士」を目指しているため子供好きであり、エルちゃんも直ぐに気に入って可愛がっている。
やはり年長者なだけあって洞察力に長けており、ましろやツバサを後押しする策を取った。
朝早くに来て他のプリキュアメンバーをお出かけに誘ったり、実習とプリキュアへの覚醒をきっかけに虹ヶ丘邸へ住み込みを決めるなど、フットワークも軽い。
ランボーグからエルを連れてましろと共に逃げた際「何処かで金属バットでも拾って戦えばワンチャン……」と物騒な発言をしたり、プリキュアへの変身に躊躇いを見せていたましろを説得中に「ここを開けろ!」と言わんばかりにドアをガンガン鳴らしていたランボーグを一喝して黙らせるなど、気の強い一面もある。
頭の回転は速い方で、謎解きの問題を見てすぐに解いたり、咄嗟に作戦を考えてプリキュアの戦闘を手助けしたこともある。
ただし、行動力の高さも相まって特に危険が迫ってないような日常的な場面では、周りに自分の考えを説明しないまま次々先走ってしまう欠点がある。
そのため、「強引」と思われがち。
加えて、第12話では「わたしは超優秀」と大見得を切っておきながら専門学校のレポート課題をほったらかして出かけてしまったことがバレて外出先でやることになったり、第19話にて夜遅くまで幼稚園の作業に没頭しすぎて途中で寝落ちしたりと、周りの事にかまけすぎて自分の事をおざなりにしがちでツバサから「がんばりすぎ」と指摘される。
それでも、「もっと周りを頼って欲しい」と言われた時には素直に甘えられる懐の広さも持っている。
アニメージュ誌2023年5月号の記事によると、シリーズディレクターの小川孝治の中にあるあげはのイメージは、「ギャルになりすぎない優しいお姉さん」。
虹ヶ丘ましろとの関係
年下の幼馴染であるましろを「ましろん」と呼んで溺愛している。
ましろの方も5学年も年上の彼女を今でも「あげはちゃん」と呼び、対等の友人とみなしている。
二人が仲良くなったきっかけについては第37話で語られている。
姉と離れ離れになったことで少なからず寂しさを抱いていた幼少期のあげはの心は、ましろの存在に大きく救われたようだ。
前述の引っ越しの際には、ましろと別れることを嫌がったあげはは、大泣きしながら家出してまで拒否したほどであった。
この時、心配して迎えに来たましろもあげはとの別れを悲しんでいたが、あげはを気遣って涙を見せまいと振る舞っていた。
この一件から「“優しいっていうのは強いって事なんだ”ってましろんに教えられた」という。
夕凪ツバサとの関係
夕凪ツバサと初対面を果たしたのは、彼がプリキュアに初変身した第9話。
その後11話にて、可愛らしい風貌を気に入った様子。
そんなグイグイ来る押しの強さ故に、当初はツバサから苦手意識を持たれてしまっていた。
以降は弟分のように接しているが、現時点では彼の事を名前ではなく『少年』と呼ぶことが多い。
ただ、キュアウィングに変身して助けられた際に『ツバサ君』と名前で呼んでいるし、それ以降も彼が頑張ってる様子を見せた時にはちゃんと名前で呼んでいる。
この呼び方の使い分けがどういう意図なのかは判然としないが、『少年』呼びした時のツバサのむずがゆがっているウブな反応を面白がっているのかもしれない。
ただし、エルを守るためにプリキュアに変身したツバサのことは心から信頼しているのは確かであり、先述した第11話での大胆な作戦も彼を信頼した上でのものであった。
ツバサの方も何だかんだ言いつつあげはの事を心配しており、『少年』呼びにも慣れていき、プリキュアに覚醒した際は共に戦える事を喜んでいた。
関係性の変遷についてはこちら。
家族
家族については当初は「小学校の頃に母親の都合で別の街に引っ越した」以上のことは語られていなかったが、第28話で2人の姉・早乙女まりあと早乙女かぐやがいる事が判明。
姉と苗字が違うのは、未就学期に両親が離婚した為(但し、子供達に配慮してか、「離れて暮らすことになった」と語られており、「離婚」というワードはぼかされている)。姉のまりあとかぐやは父方に引き取られ、あげはは母方に引き取られた。
それ故、自身の出生時の本名は「早乙女あげは」である。
離婚後は母方の「聖姓」となり、「聖あげは」と名乗ることとなる。
一方、父方に引き取られた姉2人は「早乙女姓」を名乗っているが、今でも姉2人とはそんな経歴を感じさせないほど仲がいい。
今のあげはは両親の離婚を肯定し理解もできているが、それは彼女が視野の広い大人へと成長できたからである。
親が離婚した当時の小学生時代は家族が引き離されたことで寂しく感じていたことが作中で描かれている。
小学校時代には近所に住んでいたましろと仲良くなったが、程なくして母の仕事の都合で引越しすることになり、ましろと離れ離れになってしまった。
こうして親の都合によって二度も大切な人との別れを余儀なくされたことになる。
第4話で描かれた「子供時代のあげはがましろとの別れを嫌がって『こんな家出て行ってやる!』と吐き捨てて、家を飛び出して泣きじゃくっていた」というエピソードも、単なる我儘で済ませられる軽いものではなかったのであろう。
車ネタ
上述の通り、自動車免許を取得している。
プリキュアオールスターズに属し覚醒時のキャラの中で免許持ちは彼女が初。
その彼女の愛車なのだが、女児アニメ的な可愛らしさとは無縁のえらくゴツい車でありプレミアムSUVのハマーがモデルではないかと見られている。
詳細はこちらを参照。
プリキュアシリーズのコミカライズ版の作者として知られている上北ふたご氏は、4話放送終了後自身のTwitterにあげはのイラストを上げているのだが、そこには何故かハマーも描かれていた。
余談
第18話にて初めてプリキュアに変身したが、この際に下記の通り長内たけるに変身する場面を目撃されている。これまでのシリーズでは、一般人に正体を知られるのは終盤か、もしくは初変身してから暫く経った場合が多かったが、初変身で一般人の目の前で変身しプリキュアとしての正体を知られる形になったのは、シリーズを通してあげはが初である。
演者について
演じる七瀬彩夏氏は『Go!プリンセスプリキュア』の天ノ川きららのファンの少女役、『ヒーリングっど♥プリキュア』の秀一役に続き、本作が3度目のプリキュアシリーズ出演。
当初は放送開始前に行われたオンライン会見にてキュアバタフライ役として出演が発表されていた。
キラ星シエル/キュアパルフェ役の水瀬いのり氏以来となるアクセルワンからのプリキュア役抜擢だが、七瀬氏はアクセルワンが設立した養成所「アクセル・ゼロ」出身者で、そちらの声優がプリキュア役に起用されるのは今回が初。創立者で社長でもある森川智之氏はtwitterで自身が立てた養成所からプリキュア役が出た事に喜びの声を上げている。(該当ツイート)
テープオーディションではましろとエルで受けていたが、スタジオオーディション当日であげは役も受けるように要請されたとのこと(アニメージュ2023年7月号より)。
「実は、事務所の皆さんからのサプライズで役が決まったことを知ったので、嬉しさと驚きのあまり頭が真っ白になったのを覚えています。キャストが公開されるまでの間、決まったことを誰にも言えない日々が続いたので、一人で悶々としつつも楽しみが膨らんでいました。 歴代のプリキュアに仲間入りができることが光栄ですし、先輩方に恥じぬよう一生懸命頑張りたいなと思いました!
これまで放送された中でも、初登場の4話と、山へ出かける11話が特に印象に残っています。
「初の成人プリキュア」、18歳のお姉さんということもあって、おしゃれなカフェの難しいメニューをサラッと言えて、車も運転できて一人でどこへでも行ける。そんな自立しているところがかっこよくて、あげはちゃんの一番の魅力かなと思います。
明るくて元気で、ユーモアのあるキャラクターですが、その反面、最強の保育士になるために努力して、心に芯をしっかりもっている子です。
その部分を今後も演じるのが楽しみです。また、他のキャラクターたちとのこれからの関係性にも注目していただければと思います。
プリキュアの魅力は、誰もが、なりたい!と思う憧れの存在であるところだと思います。
私は高校生の時に、リアルタイムで『スイートプリキュア♪』を見ていました。
当時私は声優を目指し始めた頃でもあったのですが、漠然と、いつか可愛くてかっこいいプリキュアになりたいっ!と思っていました。
有難いことに、私は『Go!プリンセスプリキュア』『ヒーリングっど♥プリキュア』にもゲストで出演させて頂いたり、これまでもプリキュアのオーディションも受けさせて頂いておりました。
その中でも、キュアバタフライと出会えた事を運命と感じていて、本当に嬉しく思っています。
記念すべき20作品目に、長い歴史のあるプリキュアという作品に携わることができて光栄です。沢山の方々の想いが詰まったプリキュアの、キラキラとした夢や希望を、私も発信できたらと思います。
皆さんの日常の中で、少しでも元気や勇気の源になれるよう、精一杯頑張ります!
これからも「ひろがるスカイ!プリキュア」の応援をよろしくお願いします♪」
と語っていた。
各話での活躍
本編
■第4話
- 初登場。普通免許を取得し納車したてのハマー・ピヨちゃんを駆って久々にソラシド市に帰ってきて、幼馴染の虹ヶ丘ましろの家を訪問。「0ハハッ!久しぶり~!ちょっと見ない内に背伸びた?髪型変えた?」出迎えたた相手を抱き締めて、テンション高くまくしたてたが、その相手はましろではなかった。
- その少女、ソラ・ハレワタールに「どちら様ですか?」と尋ねられると、タブレット端末を駆使した紙芝居風イラストで身の上話を始める。「むか~しむかし、ソラシド市に2人の女の子がいました。名前はあげはちゃんとましろん。2人はご近所さん同士。ところがお母さんのお仕事の都合で、あげはちゃんは遠い街へと引っ越す事に!『ママ嫌い!こんなうち出て行ってやる!』さて、お家を飛び出したあげはちゃんは、これからどうなってしまうのでしょうか…?」その身の上話があまりにも長かったため、ましろに「日が暮れちゃうから手短にいこうか」とツッコまれる。
- 改めて名を名乗り、ソラにも自己紹介を求めると、異世界から来ただのエルはプリンセスだのと訳のわからない事を言い出して、「今耳にした事は綺麗さっぱり忘れてください!」とましろと2人で勝手に焦り出す。「隠し事~?」と膨れっ面になるが、ましろに「友達の秘密は言えないよ」とまで言われてはそれ以上言及できず、「OK!でもいつかわたしにも教えてくれると嬉しいな」とこの場はとりあえず引き下がった。
- あげはがソラシド市を訪れた経緯は、保育士の専門学校に入学するため。校長に直々お願いしてミーティングをしていると巨大な怪物ランボーグを目撃する。ソラはランボーグに捕まっておりましろに自分を置いてエルちゃんを逃がすよう促しているのを見てる、「あいつは大き過ぎて校舎には入って来られない!」と、ましろと共に専門学校の中へ逃げ込むが、ランボーグが生み出した小型の分身体が追ってきた。
- 命からがら屋上に隠れるが、カバトンは人質に取ったソラと引き換えにエルちゃんを要求。「何処かで金属バットでも拾って戦えばワンチャン……いや無理!何かいい手は…!」どうやら、得物さえあれば巨大怪物相手でも倒せるかもしれない様子。
- その時、「ソラちゃんを助けなきゃ…!」と呟くましろからミラージュペンが飛び出した。だがカバトンに「やめろ!脇役なんかがプリキュアになれるもんか!お前に何の力がある!?」と罵倒されたましろは萎縮してしまい、ペンを掴む勇気が出せない。「ましろん…それを手に取ったらどうなるのか、プリキュアっていうのが何なのか、わたしにはわからない。でも、そんなのどうだっていい…」話の途中、ランボーグ分身体が屋上のドアをガンガン叩いていたが、「そこ!うるさい!!」と一喝。
- そしてあげはは引っ越しの時の事を回想する。大好きなましろと離れ離れになりたくないあまりに家を飛び出し、一人泣きじゃくっていた。そんな彼女をましろが捜しに来た。「ここにいたんだね、お家に帰ろ?お手紙出すよ、電話もするよ」と言われ、もはや割り切っているかのような物言いに「ましろんは悲しくないの!?」と叫ぶが、振り向いたあげはが見たのは、涙が溢れそうになるのを懸命にこらえながら微笑むましろの姿だった。「悲しいよ。…でもわたしが泣いたら、あげはちゃんはもっと泣いちゃうでしょ?」
- 「あの日、わたしはましろんに教わったよ。優しいっていうのは強いって事なんだって。『わたしなんか』?そんな事言うな!!そんな事誰にも言わせるな!!ましろんには優しさっていう誰にも負けない力があるんだよ!」激しくも愛のあるあげはの叱咤で己に自信を持ったましろはキュアプリズムに覚醒し、ソラのピンチを救った。
■第6話
- 『Pretty_Holic』の前で見つけたソラに「ソ~ラちゃん♡」といきなり抱き着く。彼女が何か悩みつつも、うまく言えなさそうなのを察して「とりあえず気分アゲてこ!」。
- パフェをおごりつつ話を聞き、「つまりソラちゃんはましろんと一緒じゃなくて淋しいんだ!わかるよ~、ましろんの優しさってお日様のぽかぽか陽気みたいでさ。傍にましろんがいないと途端に淋しくなる」とソラの悩みを見事に言い当てた。さすがましろん中毒の先駆者。ソラは自分の悩みの正体を理解したものの、その気持ちを直接ましろに伝えるのは照れ臭いともじもじ。
- あげはは『Pretty Holic』のメークコーナーでソラにリップを塗ってあげたりしながら、「メークはさ、ただ美しくなれるだけじゃない。ちょっとの勇気が足りない時、力を貸してくれるんだ」とアドバイス。勇気づけられ、ましろの元へ駆け出してゆくソラを見送った。「う~ん、青春だねぇ」
- ましろに自分の気持ちを伝えられたソラは、心中であげはぬ感謝する。それが伝わったのか、運転中にくしゃみをして「誰か、わたしの事ウワサしてるな?」と呟くあげは。「もしくは、ソラちゃんがちゃんと伝えられたって事かな~」
■第9話
- UFO型ランボーグの攻撃をモロに食らって気を失っていたスカイとプリズムを発見。エルちゃんが二人を追って家を飛び出てしまった事を伝えるが、その説明の最中、エルちゃんはランボーグの中に囚われる。
- まずはエルちゃんの救出をと、ランボーグが滞空しているために攻撃が届かない状況の打開策を二人に提言。作戦の内容は「二人で跳躍→プリズムがスカイを蹴り上げる→プリズムが落下しながら放つ光弾を足場にスカイが跳躍する」というものだったのだが、届かず失敗。踏み台役のプリズムは背中から地面に落下してしまい、その痛々しい姿を見て、つらそうな顔をするあげは。続いてスカイも落下してしまい、「わたしの作戦に無理があった」と謝りながら中止しようとするが、実行役の二人が諦めていないので作戦続行。
- その執念の甲斐あって、スカイの拳はランボーグに届き、そしてツバサはキュアウィングへ変身を遂げる。あげはも「やるじゃん、少年!」と会心の笑顔を見せた。
■第11話
- 「いやぁ~♡可愛い♡もちもちできゃわわ~!!♡」鳥状態で目を覚ましかけたツバサを抱き上げ、いきなりほっぺすりすり。先日のウィング登場時以来、面と向かって正式に会うのは初めてらしく、人間態になったツバサに改めて挨拶しながら「この間の活躍見たよ!ましろんからもいろいろ聞いてる!!鳥でも朝弱かったりするの?後でもう一度鳥になるのやって☆!!」とグイグイ迫る。
- そこにやって来たましろから「あげはちゃん!?」と驚かれたところを見ると、無断侵入だった様子。しかしお構いなしに「今日はみんなでお出かけ!山行こ、山!イェーイ!!」と一方的に宣言し、一同を乗せてらそ山へ出発する。
- 山間のバイパス道路にて愛車のハマーを運転しながらOP曲の替え歌を熱唱しつつ、ツバサに「何で山に向かってるんですか?」と尋ねられても、「たまにはみんなで遠出したいじゃん?後、君の事も知りたいしね、少年!」と、どこまでもあげははマイペース。
- 到着したらそ山で、マスコットキャラソラ吾郎のらそ山クエストに挑戦する事になり、ソラ&ましろ組とあげは&ツバサ&エル組に分かれてスタート。しかし強引でマイペースなあげはに振り回され、アスレチックをやらされ、『少年』呼ばわりされるのが嫌なツバサは癇癪を起こし、第2の謎解き地点で別行動を取ってしまう。
- 途中でソラ&ましろと出会ったツバサは、あげはがツバサ同様にカバトンに怒っていた事や、ツバサを信じている事を聞かされ、思い直して山頂へ向かう。そこでは、ロープウェイに乗って先に到着していたあげはが、手を差し伸べて待ってくれていた。「頑張れ、少年!」そしてあげはは、山頂から眺めれば虹の形に見える花畑を指し示す。第2の謎解きの答えはここに来ればわかる仕掛けになっていたのだ。
- だがそこでロープウェイ型のランボーグが出現し、あげははエルちゃん諸共捕まってしまう。ツバサはウィングに変身したものの、二人を人質に取られては思うように戦えない。それを見て一計を案じたあげはは、ランボーグに向かって言い出した。「ねえキミ、わたしとジャンケンしよう!ちなみにわたしはグーを出すよ!」
- そして手を出す瞬間、あげははツバサの方にちらりと目線を送りつつ、宣言通りグーを出す。ランボーグはカバトンに命じられるままパーを出すが、あげは達を掴んでいた右手を開く形になり、あげはとエルちゃんは落下してゆく。あげはの意図に気付いたウィングは素早くキャッチ。「いくら何でも無茶し過ぎですよ!!」あげはは謝りながらも「ツバサくんなら作戦に気付いてくれると思ってた」とにっこり。スカイとプリズムも駆けつけ、ランボーグを倒した。
- 帰り道、「疲れた?今日は助けてくれてありがとう。ちゃんとかっこよかったよ!」と礼を言っている間に、既にうつらうつらしていたツバサは鳥の姿に戻って眠り込んでいた。あげははその『頼もしいナイト』の寝顔を見ながら微笑むのだった。
■第12話
- ソラとカバトンが一騎打ちをする事になり、ましろの発案で山籠もり特訓をする事に。運転を頼まれたあげはは「特訓♪特訓♪楽しい特訓♪」と完全に他人事でレジャー気分。保育士学校のレポートが忙しいのではとましろに気遣われるが、「大丈夫、わたし超優秀だから」と涼しい顔。
- さらに「で、特訓って何するの?やっぱ滝に打たれたり?山の主と戦ったり?はっ!まさか山の頂上で必殺技の修行したりする感じ!?」と、イメージを膨らませるなどノリノリ。
- しかし「アゲアゲのパワースポット」だったはずの滝が、肩凝り解消のパワースポットだったりして、ツバサに「本当は学校が忙しくて余裕が無いんじゃないですか?」と図星をつかれた挙句、最終的に「特訓の手伝いより学校のレポート!」とソラたちに叱られた。
■第13話
- スカイランドへのトンネルがつながり、ソラ達が帰る事になって、最後の夕食に招かれる。ソラはようやくエルちゃんを両親の元へ帰してあげられることを喜んでいたが、ましろは話し掛けても上の空。「エルちゃんを送って観光してくる」とは言っていたが、突然の別れを受け入れられずにいるのではと、あげはは察した。
- ソラ・ましろ・あげはは同じ部屋で床に就くが、怪獣のごとき豪快ないびきのおかげでソラとましろは眠れず。
- その様子を薄目を開けて見ていたあげはは、さらにわざとらしく大きないびきをかいて、眠れなくなったソラとましろは外の空気を吸いに出てゆく。自分やエルちゃんが近くにいたのでは泣く事もできないだろうから、二人きりで話をさせてあげようという、彼女なりの計らいだった。
- しかしソラとましろは涙を見せる事無く、努めて明るく振る舞う。「泣いたっていいのに───…良い子達すぎるよ」そう呟くあげはの瞳の方が潤んでいた。
- 翌日の夕方、ヨヨと共にスカイランドに向かう3人を見送った。
■第16話
- ましろからスカイランドで起きた出来事の一部始終を聞き「そのバッタモンダーとかいう奴、めちゃくちゃ腹立つんだけど!!」と憤り、手に拳を叩きつける。エルを励まそうという流れになるが、「だったら、子供が喜ぶアレしかないでしょ!」と、あげはは人形劇を提案。
- 学校の実習で作ったあげは姫人形を披露し、エルとソラがチョイスした『桃太郎』を演じる事になり、みんなでパペットの制作に取り掛かった。しかしあげは姫ありきで内容をアレンジしたために、桃を雲、桃太郎をえるたろう、きび団子をくもパンに置き換え、鬼に拐われた姫を救うという内容となった。
- 鬼が島のくだりで、「なんだか嫌な感じです……まるで、アンダーグ帝国の様……」と言い出してしまったソラ。ツバサとましろもスカイランドでの戦いを思い出してしまい、その不安な気持ちを敏感に感じ取ったエルちゃんが泣き出した。さらにソラが勢い余ってセットを壊してしまったため、劇はすっかり台無しになってしまったかに見えたが…。
- エルちゃんがたどたどしい口調で「ソラ…ましお…ちゅばさ…あげは…ばあ!」と4人の名前を呼んでくれた。エルちゃんを励ますはずが、逆に励まされる形になった一同は、不安で元気がなかったのは自分達だったと自省し、改めてエルちゃんを守り抜く事を誓う。「もう人形劇は必要ないみたいね」
- 公園にバッタモンダーが現れ、鬼の人形を素体にしたランボーグを召喚。危ないから帰ろうと促すも、みんなと一緒にいたいというエルちゃんの希望を受け入れ、戦いを見守る。
- 戦闘後、エルちゃんを抱えて帰宅するあげは。途中でエルちゃんは自らの足で歩き出し、みんなで『えるたろう』の歌を歌いながら元気に行進。
■第17話
- ましろがソラの推薦で体育祭のリレーに出ることになった。みんなで応援するも、「でもましろんって走るの得意だっけ?手紙にも『運動会やだ~』とか書いてたよね?」と疑問を呈する。ましろとの文通期間にはいろいろ打ち明けられていた模様。特訓の休憩中には、「自分に鬼ごっこの鬼役をさせてずっと走りっ放しだった」という思い出話も披露。
- 体育祭当日、ましろをずっと見守ってきたあげはだけに、リレーで出番が近づくと「やば…こっちがドキドキしちゃうんですけど…」と"親心"を見せつつ、懸命に走る彼女に声援を送るが、ましろは転んでしまう。しかしましろは諦めずにソラにバトンを渡し、逆転勝利につなげた。
- 「涙が出るくらい悔しいと思ったのは初めて」と言うましろ。「でも新しい自分に出会うのってドキドキしない?新作のコスメ試した時みたいに」と、あげはは幼馴染の成長を喜ぶ。
■第18話
- 釣竿を素体にしたランボーグと戦うプリキュア。あげははエルちゃんを抱えながら隠れて観戦していた。
- 今日も今日とてプリキュアにランボーグを倒されたバッタモンダーは、あげはに八つ当たりするも、「負け惜しみってかっこ悪いよ」と軽くあしらわれ、「戦ってもない外野のクセに!!」と悪態をつきながら逃げて行った。「まぁ、確かにわたしは外野なんだけどね」そこだけは事実なので自嘲気味に呟くも、「そんな事ない、あげはちゃんは大切な仲間だよ」「いつもわたし達を応援してくれるから頑張れるんです」とスカイやプリズム、エルちゃんにも励まされたあげはは元気百倍、保育園での実習に臨む事になった。
- 「まだ見習い先生だけど、最強の保育士を目指してます!」自己紹介の直後、一人の園児が「最強はプリキュアだもん!」とつっかかってきた。その長内たけるという男の子は、先日の戦いでウィングに助けられて以降、プリキュアに憧れているという。うっかり「わたしはプリキュアの仲間的感じ」と口を滑らせたあげはは、園児達からプリキュア宛のファンレターを預かる羽目に。
- そんな中、たけるが他の園児と喧嘩をした。「あいつがじゅんばんをまもらなかったからやっつけた。ぼく最強になるんだもん!」そう我儘を言う彼に、「最強になるのに大事なのはさ、やっつける事じゃないと思う」と諭すあげはだったが、たけるは「ぼくただしいもん!あげは先生は最強じゃないもん!」と耳を貸さず走り去ってしまった。
- そこへ現れたバッタモンダーがジョウロ型ランボーグを生み出す。あげはに『負け惜しみ』呼ばわりされた事を根に持っていた彼は、「君や大勢の子供達の前でプリキュアをボッコボコにする」と私怨丸出しで挑発してきた。たまたまあげはの様子をうかがいに来ていたソラ達は、プリキュアに変身して戦闘を開始する。
- しかしランボーグがエルちゃんを執拗に攻撃したため、彼女をかばったスカイ達3人は、アンダーグエナジーを濃縮した球体の中に閉じ込められてしまう。その中では浄化技が使えず脱出不可能とあって、高笑いしながら勝ち誇るバッタモンダーは、避難せずに戦いを見守っていたたけるを発見し、ランボーグに襲わせた。
- 「そうはいかない!これ以上あんたらの好きにはさせない!!」そこへあげはが立ち塞がった。「外野のクセに僕をどうするって?」バッタモンダーに嘲笑されながらも、たけるを背負ったあげはは必死で逃げ続け、ぐるぐる走り回る事でランボーグの目を回させてダウンに追い込んだ。
- 息を切らせながらたけるを気遣うあげは。たけるもその勇敢さに「すごい…」と感嘆する。バッタモンダー「へ…へぇ…外野の割にはやるじゃないか」「その『外野』って言うのやめてくれる?プリキュアや保育園のみんなはわたしの大切な人達なの。だから…わたしは外野なんかじゃない!!」
- バッタモンダーはたじろぎながらも「外野じゃなければ何だというんだ!?」と食ってかかるが、あげはは敢然と言い返した。「保育士!!そして最強の保育士も、最強のヒーローも、目指す所は一緒。───それは大切な人達を守る事!!」「だからどうした。プリキュアですらない無力な君に何が出来る!?」と図星を突かれても、彼女の信念は揺らがなかった。「だったら…だったらわたしは───!!」その時、あげはの中から眩い輝きが溢れだした。
- なんとそれはミラージュペンだった。ましろやツバサがプリキュアに覚醒するのを目撃していたあげはは、自分もやればできると、自らの意思でミラージュペンを生み出したのだ。「たけるくん、これで先生も最強になるよ!」ミラージュペンを手に取るあげはに、たけるも「あげは先生はもう最強だよ!」と興奮の面持ちで答える。あげはは更に「エルちゃん、アゲアゲでいこっ!」と促し、呆気に取られていたエルちゃんも喜んでスカイトーンを託した。「最強の保育士の力!見せてあげる!!」遂にあげはは4人目のプリキュア・キュアバタフライとなって羽ばたく。「アゲてひろがるワンダホー!キュアバタフライ!」
- 新たなプリキュアの誕生に歓喜するスカイ達。「キュアバタフライ!がんばれ~!」声援を贈るたけるに笑顔を返したバタフライは、アンダーグエナジーをシールドで弾き返し、華麗な動きで翻弄しながらランボーグを手玉に取る。「お遊戯の時間はおしまい!」最後はひろがるバタフライプレスで鮮やかに初勝利を飾った。
- 往生際悪く、「い…いい気になるなよ!僕が更に本気を出せば…」と何度も負け惜しみを口走るバッタモンダーに対し、戦闘中も笑顔を絶やさなかったバタフライは一転して怒りに満ちた表情となった。「いつでも相手になるよ。でも…もしまたわたしの大切な人達に手を出したら───許さない!!」震えあがったバッタモンダーは、もはや何も言い返せず、尻尾を巻いて逃げ去ってゆく。
- 「先生の事はみんなに秘密ね」たける「ぼく、たいせつな人を守る最強になるよ!」とうとうたけるもわかってくれた。心強い仲間が増えて歓喜するスカイ達にバタフライは晴れ晴れとしたVサインを贈るのだった。「ありがとー!!これからは保育士とプリキュア、両方頑張っちゃうからよろしくね~!」
- ウィングだけではなくバタフライも大好きになったというたけるの手紙を読みながら、ふとましろが「あげはちゃん、また泊まりに来てほしいなあ」とこぼした時、玄関のチャイムが鳴り、そこにはなんとあげはの姿が。「引っ越して来ちゃった☆ わたしもプリキュアになった事だし、一緒に居た方がいいでしょ?」こうしてあげはも虹ヶ丘家の、そしてプリキュアとして正式な仲間入りを果たしたのだった。「イエース!アゲアゲ!」
■第19話
- 前話から虹ヶ丘家にお世話になり始めたあげは。朝は超豪華な朝食をこしらえ、ソラとましろの弁当も用意し、昼は家の掃除やエルちゃんの子守りと八面六臂の働きぶりを見せる。そんなあげはに相変わらずツバサは振り回される。
- 夜は夜でエルちゃんを寝かせつけた後、ソラとましろにネイルを塗ってあげて、その後も何かの絵を描いている様子。そのまま朝まで寝落ちしてしまい、ツバサに「あげはさんは頑張り過ぎなんですよ!」と叱られる。「ソラさんやましろさんだって、こんな風に疲れて欲しくないはず。もっとボク達を頼ってくれていいんですよ」と気遣われるが、あげはは「そこまで言うなら頼っちゃおっかな~」と謎の微笑み。
- 翌日あげはは、ツバサをソラシド保育園の園児達が描いた壁画アートのところへ連れてゆく。空白が1か所残っており、実習の記念に描いてよいと先生から許可をもらったとの事で、それをツバサにも手伝ってもらおうというわけだった。絵を描きながらツバサの両親の話になり、あげはは自分が必要以上に頑張る理由を明かした。「ツバサくんだけじゃなく、ソラちゃん・エルちゃん・ましろんも両親と離れ離れ。だからかな、いろいろやってあげたくなっちゃうんだよね。みんながいっぱい頑張ってるの知ってるし」
- エルちゃんが悪戯して壁画に着けた手形も、描き足して絵にアレンジしたあげは。「ツバサくんも自由に描いてみてよ。その方が3人の合作って感じがするじゃん!」ツバサの力も借りて、見事壁画は完成。「わたし1人で描くより、もっとずっと楽しい絵になったよ」
- その和やかな雰囲気にまたも水を差すがごとくバッタモンダーが登場。バッタモンダー「何て可哀想なんだ。せっかく1人増えたのに、ここにいるのは2人だけなんてね」「な~んかカッコつけてるけどさ、要は4人相手じゃ勝つ自信がないって事じゃん」変身したバタフライに本音をずばり言い当てられて逆上したバッタモンダーは、ゴミ箱型ランボーグを暴れさせる。
- ランボーグが放ったペットボトルミサイルの流れ弾が壁画に当たりそうになり、バリアで防ぐバタフライ。その壁画が大事なものだと気付いたバッタモンダーは、ランボーグに壁への集中砲火を命じ、バタフライとウィングは防戦一方に。「こないだは保育園で今度は子供達の壁画!?あんたみたいな卑怯者、マジでキライなんですけど!!」怒り心頭のバタフライの啖呵もせせら笑うバッタモンダーは、今度はランボーグに体当たりをさせようとする。
- 3枚重ねのバリアにもひびが入って追い詰められるも、気遣うウィングに「任せて!!絶対に守ってみせる!!」とバタフライは答える。とはいえ今の状況下で一人で隙を作るのは至難の技…。と、その時…ウィング「大丈夫です!ボクを頼ってください!」バタフライ「じゃあ頼っちゃおうかな♡!」ウィングの力を借り、二人がかりでランボーグを押し返した。
- するとエルちゃんが新たなスカイトーンを生み出した。自分達にもスカイとプリズムのように合体技が使えるかもしれない。試しに「アップドラフト・シャイニング!」と叫んでみたところ、技は出ず、代わりに謎の新アイテムミックスパレットが現われた。使い方がわからず戸惑っているところに、容赦なくランボーグが襲い掛かってきたため、ウィングが応戦している間に、「えーっと、よくわからないけど何とかなる!」と出たとこ勝負で新アイテムを使用する。
- 赤と白を混ぜてみると、味方のパワーが一時的に強化され、ウィングは増大したパワーでランボーグを圧倒。さらに全ての色を一つにする事によって、ウィングは巨大な火の鳥に姿を変えた。「プリキュア・タイタニック・レインボーアタック!!!」
- ……と思いきや、今度は巨大なプニバード姿に変わってランボーグを圧砕。これがバタフライとウィングの新たな必殺技だった。ウィング「途中までは良かったのに…」「いいじゃん☆ これがわたし達のスタイルって事で!!」
■第20話
- Pretty Holicでアルバイトしていたあげは。そこにソラ達が来店。ツバサからは「今度はバイトですか?無理しちゃって」と指摘される。
- そこにあげはの知人の美大生「菜摘」が現れ、ましろに絵本コンテストの出場を薦める。
- 原稿が完成し、市役所へ持ち運ぶましろ。そこにバッタモンダーが付け狙う。
- 信号待ちしていたあげは達、そこでバッタモンダーと遭遇する。バッタモンダーは信号機を素体にしたランボーグを召喚、4人はプリキュアに変身した。
- 原稿を手にするエル、まずはスカイが立ち向かう。ランボーグがスカイ・プリズム・ウィングの連携で倒れ伏したところでひろがるバタフライプレスを繰り出すバタフライ。しかし赤信号に変わった瞬間全員の動きを止められてしまい、青に変わった瞬間にプレスをかわされてしまった。さらに空中で無防備になったところを狙われ反撃を受けてしまう。
- 打開策としてパレットでスカイの防御力を強化したバタフライ。スカイのパンチは赤信号でも止まること無く赤信号を割り無効化に成功、プリズムは原稿の締切があるため、プリンセス・エルと共に原稿を手に市役所へ向かった。
- 最後はバタフライとウィングのタイタニックレインボーでランボーグを浄化した。
- 市役所へ原稿を届けたましろとエルちゃんはなんとかギリギリで締切に間に合ったという。
- 後日、展覧会へ来たあげは達。そこで菜摘と遭遇、残念ながらましろの作品「ブランコ」は落選だった。
■第21話
- みんなで野菜畑でのランチの際、ソラからピーマンを勧められ、「えっ?アハハ…」と明らかに動揺。ましろから「あげはちゃん、ピーマン苦手?」と問われ、さらに動揺。
- しかしましろが作った生野菜用ディップソースにつけて無理して口に運んだところ、「あれ?美味しい。カレーマヨのおかげで食べやすい!」と馬鹿正直な感想を漏らして、再度ましろに「それはピーマンが嫌いな人の感想だよ」とツッコまれる。
- 戦闘ではランボーグの空中からの攻撃をバリアで何とか防ぎきり、ウィングの空中戦をサポートする。
■第22話
- スカイランドとの連絡でベリィベリーからシャララ隊長を見た人が多数いると聞き、喜ぶソラとましろの横から、「待って、目撃情報だけ?妖怪や幽霊じゃあるまいし、目撃された後はどうなったわけ?」と冷静に話を求める。確かに目撃された後は煙のように消えてしまうらしいが…。
- 新アイキャッチで、ようやくあげは登場。4人のパジャマ姿アクションが可愛いとツイッター等で評判に。
- その隊長は、バッタモンダーがキュアスカイを誘き寄せるための幻影だった。しかも本物の隊長はアンダーグエナジーを注ぎ込まれ、シャララボーグの中に囚われていた。愕然となるプリキュア達。「アンダーグエナジーが悪いんでしょ?じゃあいいじゃん!それ浄化しちゃえば!」バタフライはタイタニック・レインボーアタックを繰り出そうとするもエルは泣きながら待ったをかけた。それもバッタモンダーの術中だった。
- バッタモンダーはスカイランド王宮から退却する途中、瀕死のシャララ隊長を見つけ、アンダーグエナジーを注ぎ込んで生命をつないだ上でシャララボーグに仕立て上げた。浄化技を封じられ、攻撃もままならず、バタフライのバリアも破られ絶体絶命のプリキュア達。しかし人間にアンダーグエナジーを注ぐ無理をしたためにシャララボーグは停止し、バタフライとウィングはバッタモンダーに直接攻撃を仕掛けるも撤退されるがピンチは逃れた。
- しかしソラは完全に絶望に打ちひしがれてしまう。「ミックスパレットを使えば何とかなるかもしれない!アンダーグエナジーを浄化して、その後すかさず回復の技を使う。それなら救えるかも…」あげはが懸命に打開策を出しても、「駄目だったら?シャララ隊長はどうなるんですか!?」と食って掛かられ、あげはの方が言葉に詰まってしまう。その作戦は今考えられる中では最善の策であるが、成功する確証もなく、失敗すればシャララ隊長は助からない。ソラはもう、仲間の言葉すら信じられなくなっていた。
- ツバサ「ソラさん!信じてやるしかありませんよ。ヒーローは、諦めたらそこで終わ…」ソラ「やめてください!!ヒーローなんて…わたし、もう…戦いたくない!!!」もはや半狂乱のソラは泣き叫ぶばかりで、ツバサの言葉も受け入れない。その手からはミラージュペンが消え、スカイトーンの輝きも失われ、彼女はプリキュアに変身できなくなってしまう…。
■第23話
- 傷心のソラが「ヒーローにはなれませんでした さようなら」と書き置きを残して姿を消した。愕然となりながらも、「今はそっとしておく」というましろと、「スカイランドに迎えに行くべき」というツバサとで意見が分かれる。あげはは二人それぞれの思いを汲み、ましろを残して、ツバサと共にスカイランドのハレワタール家を訪れた。
- あいにくソラは不在で、あげははソラの母レミにしばらく待たせてもらってよいか頼み込むが、「今のソラを受け入れてあげて。お願い。あの子には少し時間が必要なの」と懇願されてはそれ以上食い下がる訳にもいかず、「ソラちゃんに伝えて下さい。みんなあなたの事が大好きだって」と伝言を託して引き上げた。
- 一方、バッタモンダーがこの好機を見逃すわけがなく、街でシャララボーグを暴れさせる。スカイランドに出向いて変身できないソラを叩き潰すのは簡単だが、ソラの性格を考えれば、自分より友達が傷つく方がより苦しみを与えられると考えての、陰湿な作戦だった。現場に駆け付け、「この世界のことわざをあんたに一つ教えてあげる。『弱い犬ほどよく吠える』!」怒りと共に啖呵を切るバタフライ。おどけて「ワン!」と吠えて嘲り返すバッタモンダー。スカイ抜きでの戦闘が始まった。
- 限界までアンダーグエナジーを注ぎ込まれたシャララボーグは先日よりも超強化されており、バタフライプレスもウィングアタックも通じない。「ソラちゃんの分も戦う」と闘志を燃やすプリズムを先頭に戦うも、次第に劣勢になってゆくプリキュア達。その時、「ヒーローの出番です!!!」救世主の如くスカイが現われた。ましろの送った真心と友情の手紙で勇気を取り戻したのだ。
- 手を差し伸べるスカイ目がけて走って行くプリズムに、バタフライは「行っけー!!ましろん!!」と声援を送る。そしてアップドラフト・シャイニングでシャララボーグは浄化された。
- 今度はバタフライの出番。「癒しの力 アゲてこ!」当初の打ち合わせ通り、解放されたシャララ隊長を即座に全快させた。もしバッタモンダーが言った事が本当なら、アンダーグエナジーで生命を繋がれていた隊長は事切れるかもしれない。しかしスカイは取り乱さなかった。もう迷わない。バタフライを、仲間を信じるのみ。そして隊長は無事復活した。悪あがきするバッタモンダーも「どんな事をされても負けないくらい、わたし強くなりますから」の一言で逆に打ちのめしたスカイは、見事立ち直って再びヒーローとしての資格を手にしたのだった。
■第24話
- キラキラポーションが完成して国王夫妻が目覚め、シャララ隊長も救い出した事で一躍スカイランドのヒーローとなったプリキュア達。祝賀パレードを行う事になり、乗用鳥が用意される。興味を示し、「はいは~い!あげはさん乗ってみま~す!よろしくね!」とフランクに接して、鳥に警戒される事もなくすぐに乗りこなした。対照的にましろは不安からジト目になって、鳥に逃げられたり四苦八苦。
- パレードの前、空に現れた『いじわる雲』対策の為、全員プリキュアに変身。スカイとプリズムがアップドラフト・シャイニングで雲を消した後、バタフライは「ワンダホーにアゲてこ!何が出るかな?サプラーイズ!」とミックスパレットでウィングに色をまとわせ、飛行機雲でエルちゃんの笑顔を空に描き、国民から「ワンダホー!」と称賛される。
■第25話
- 『運命の子』エルちゃんにはもっと豪華な食事や服を用意すべきではとかと右往左往するソラとましろに加え、絶対に守らねばと考えすぎたツバサにより、3人はフットボーラーのコスプレをしたりと迷走。その様子を見たあげはは「何それ?流行ってるの?」と苦笑いし、「みんないろいろ考え過ぎ!確かに運命の子だなんて言われたら緊張しちゃうけど、エルちゃん自身は今までと変わらないんだしさ」と落ち着いた意見。
- 動物園を見て回る内、エルが動物語が解る事が判明。他にも何かしらの超能力が発現するかもとあれこれ想像する中、「目からビームが出ちゃったり?」と、どんどん話を脱線させるあげは。
- 英才教育を施すべきかなどの声も出る中、意見を求められたあげは。「う~ん……わかんない。だってそれ、プリンセスや『運命の子』じゃなくたって、パパさんママさん、みんな悩んでる事だし!絵本は何を読めばいい?ご飯は何を食べさせたらいい?習い事はさせる?させない?子供の良い所を伸ばしたくて、素敵な大人になって欲しくて、みんな悩みながら育ててるんだよ」いかにも保育士志望らしく、極めてオーソドックスながらも地に足の着いた考えだった。
- その後、新幹部ミノトンの襲来時にウサギを庇ったり、見知らぬ女の子と仲良くしたりと、人間的に成長したエルちゃんを見た一同は一安心。あれこれ悩んだのは杞憂に過ぎず、エルちゃんはあげは達からちゃんと優しい心を学んでいたのである。
■第26話
- エルちゃんとツバサを背中に乗せたソラが腕立て伏せに励む横で、ビーチベッドでくつろぎながら優雅に読書…と思いきや、読んでいる本は「保育士採用試験問題集」。更にいざという時に備えて、腰にはしっかりとミラージュペンを提げていた。
- 空港の展望デッキで出会った女の子・天野翔子に名前を尋ねられたツバサは、一瞬の間を置いてあげはに視線をやり、彼女が微笑んだのを確認してから「夕凪ツバサ」と名乗る。ツバサに苗字があるとは知らず怪訝そうなソラとましろ。「苗字もあった方が何かと便利でしょ?この前、少年と考えたんだ」
■第27話
- 保育園の実習で行うダンスの振り付けをましろに見せ「可愛い!子供達も『あげぇ~』だよ」と褒められるが、「ましろん、『あげぇ~』じゃなくて『アゲー』だよ。もっとノリノリで『アゲー』!」と訂正し、ましろを困惑させる。素人には理解不能な奥深き『アゲー』の世界。
- エルちゃんが誤ってミラーパッドの隠し機能を発動させ、中に吸い込まれた4人はピンクットンのスペシャルステージの特別トレーニングに挑む事になる。ダンストレーニングを選んだはずのあげはだったが、ピンクットンがうっかりカードをシャッフルしてしまい、進んだ先はツバサが選んだ飛行機関連のクイズの部屋だった。
- 10問正解すれば出られる『クイズ!脱出ミラーパッド!』がスタートしたものの、「世界で初めて有人飛行を成功させたのは…」「知ってる!えっと…ライト兄弟!」「──ですが、そのライト兄弟は最初何メートルの飛行に成功したトン?(答え:36.5メートル)」という風に結構な難問ばかり。脱出どころか不正解の嵐で「サゲ~」。
- 「当たりっこないって。飛行機とか全然詳しくないもん」弱音を吐いたところで休憩タイム。「あ~あ、少年なら全問正解なんだろうけど」とこぼしていると、この部屋には本棚と多数の書籍が置いてあった。「少年だったら……」ツバサならきっと、わからない事は即座に書籍で調べるはず。あげはは彼に倣い、部屋にある飛行機関係の本を片っ端から読み始めて即興で知識を身につけ、今度は正解連発で見事クリアした。
- 放映2日後の8月8日はあげはの誕生日。番組エンドでは一足早くバースデーカードが披露され、pixiv絵師からも祝賀イラストが多数投稿。
■第28話
- ベビー用品店「アパレル・ベイビー」へやって来たあげは達。エルちゃんもある程度言葉を話せるようになり、新しい服を買いに来たのだが、どれもお気に召さないご様子。そんな中、大人気モデルの早乙女まりあ&かぐやの早乙女姉妹が街で撮影を行っていた。2人は何故か向こうから近づいて来て、あげはに声をかけてきた。「久し振りだね」「バッタリ会えるなんて超嬉しい」「「あげは!!」」「わたしも会えてアゲアゲだよ☆まり姉ちゃん!かぐ姉ちゃん!」まりあ、かぐや、そしてあげははなんと実の姉妹だったのだ。
- 幼い頃両親が離婚し、まりあとかぐやは父方に、あげはは母方に引き取られ、別れて生きてきたが、姉妹間の交流は続けていたらしい。「親は親、私達は私達、やりたい事やってるしね!」「自由に好きな事やって、楽しかったらオールOK!」3人は明るくハイタッチ。確かにこのノリのよい陽気な性格は、まぎれもなくあげはの姉だった。
- 2人のマネージャーの加古からモデルの勧誘を受けるが、「ごめんなさい。わたしがなりたいのはモデルじゃなくて最強の保育士なので」ときっちりお断り。あげは曰く「中学時代にモデルに出演した経験がある」との事。すると加古は、あげはの代わりにエルちゃんを子ども服のモデルとしてスカウトしてきた。エルちゃん本人が乗り気のため、あげはも付添としてフォローする事に。
- しかしファッションショー当日、最初は可愛い服を着てご機嫌だったエルちゃんはいざ出番という時、ランウェイを取り囲む大勢の人々を前に萎縮して涙目になってしまう。咄嗟にステージに飛び出したあげはは、「エルちゃん見て、あの雲ウサギさんみたいじゃない?」と雲を指差し、エルちゃんをリラックスさせた。だがステージはショーの真っ只中だった。「あ、やば!やっちゃった!」
- だがそこはポジティブなあげは。「こんな時は…思いっきり楽しんじゃお☆」前向きに開き直り、まりあ&かぐやの即興のメイク&衣装で着飾った飛び入りゲストという形で、三姉妹とエルちゃんのステージは拍手喝采を浴びた。
- そこへ例によって暑苦しいミノトンが乱入。「みんな楽しんでアゲアゲだったのに…台無しじゃん!みんなのアゲアゲな気持ちをサゲんな~!!」バタフライ達をランボーグに蹴散らさせ、「軟弱者共が!日々の鍛錬を怠り、チャラチャラした格好で笑っているからだ!」と一方的に糾弾するミノトン。「みんなで笑う? サイコーじゃん!!いつも笑えるワケじゃない!苦しい時、辛い時、泣きたい時だってある!でも……そんな時こそ笑顔で!みんなを笑顔にする為に!頑張って……頑張って!笑顔が返って来たら、サイコーなんだって教えてくれた!!だからわたしは──そんな風になりたいんだ!!!」バタフライはそう返しながら、まりあやかぐやの思いも背負って反撃。ウィングとスカイをミックスパレットで援護し、タイタニック・レインボーアタックで勝利する。
- 「ファッションショー、楽しくてめっちゃアガったよ。やっぱお姉ちゃん達は凄いね」だがまりあとかぐやからは逆に、あげはが出てきた途端、泣きそうになっていたエルちゃんが笑顔になったり、周りにいた子供達もノリノリで踊っていた事を言われ、やはりあげはは『最強の保育士』になるべきと後押しされる。「お互い頑張ろ!」「自分もみんなも笑顔にね!」「全力でアゲてこ☆!」三姉妹は再びハイタッチ。彼女達の進む道は違っても、多くの人々を笑顔にするという目標は同じなのだった。
■第29話
- ソラが雨宿りした洋館から、不思議な猫のぬいぐるみが彼女にくっついてやってきた。「でも街外れの洋館って、確か今は空き家だったはずよ」とのあげは情報もあって、どんどんオカルトめいていき、ソラは怯える一方。ぬいぐるみはポルターガイスト現象まで引き起こすが、エルちゃんが「にゃーにゃー、だいじょうぶだよ」と、逆にぬいぐるみの方が不安がっている事を見抜く。
- 「エルちゃんに教えて貰っちゃったね。相手が誰でも同じように接するって事」あげはの言葉を受けて無闇に怖がるだけだった自分を反省したソラは、そのぬいぐるみマロンの持ち主を探すべく奮闘する事になる。赤ちゃんからだって教えられる事はあるのだ。
■第30話
- カナヅチが判明し、「泳ぎ方を教えて下さい!」と志願するソラのために、あげはが「わたしに任せて!保育園のプールで大勢の子供達見てるんだから」と始めたのは、ひたすら波打ち際をゆっくり安全に歩き続ける、幼児向けでほとんど入口の超初心者用レッスン。ましろ「かれこれ30分あんな感じだけど…」ツバサ「泳ぎの練習に入る前に夏が終わりそうですね」というわけで終了。
■第31話
- ましろのスケッチブックに落書きしたエルちゃんを叱ったところ、「そら、きらい」と拗ねられて落ち込むソラ。「プチいやいや期」かもしれないと分析したあげはは、「エルちゃんの事も描いてほしかったんだよね?」と尋ねる。エルちゃんがうなずくと「でも勝手に描いたら、ましろんが『えーん』しちゃうよ?だからダ~メ、わかった?」と優しく理路整然と諭したが、エルちゃんには通じず「あげは、きらい」と言われてしまい、ソラと二人仲良く落ち込む羽目に。
- 何とかご機嫌を直してもらおうと、みんなで写真館に赴き、プリキュアのコスチュームで記念撮影。帰りの車中、満足して寝入るエルちゃんを見つめ、「いつかエルちゃんはスカイランドに帰るとわかっているけど、大きくなるのを隣でずっと見ていたい」と、ソラがふと涙を浮かべ、ましろが「いつか離れ離れになる日が来る。でもそれは今日じゃないよ」と慰めた。みんなが心の奥底で思っていた事だが、その日が来るまでエルちゃんを守ろうと、4人は気を取り直す。
- その時、道路に黒いフードの男が立ち塞がっていた。あげはは急ブレーキ。ところが男の姿は消えており、バックミラーを見ると、いつの間にか男は車の真後ろに立っていた。本能で危険を察したあげはは、アクセル全開で逃げ出す。「アンダーグ帝国の新たな敵なら戦いましょう!」とツバサが主張したが、「やばいよ、あれ…!!」とあげはは戦意より恐怖を感じていた。ソラも手の震えが止まらない。フードの中から一瞬見えた男の目は、あまりにも冷たく、何の感情もない無機質なものだった。
- 突如衝撃があったかと思うと、男は車の天井に飛び乗っており、焦ったあげはが更にスピードを上げて振り落とそうとするや、前方にポータルを開いてピヨちゃんごと一同を呑み込んだ。次の瞬間、ピヨちゃんは霧の深いどこかの山奥に転送されており、気がつくとエルちゃんの姿が掻き消えていた。
- 男はエルちゃんを漆黒の球体に閉じ込め、異空間へと転送した後、素顔を現す。彼の名はスキアヘッド。アンダーグ帝国の支配者カイゼリン・アンダーグの命により、エルちゃんを拐いに来たのだ。エルちゃんさえ手に入れればプリキュアに用はないと退却しようとするスキアヘッドに、4人が襲いかかる。「返しなさい!!…わたし達のエルちゃんを…!!」「返せーーー!!!!!」
- 4人がかりの猛攻も物ともせず、スキアヘッドは強力な魔法を連発してプリキュアを叩きのめした。しかし倒れたバタフライの手をウィングが、スカイの手をプリズムが掴んで引き起こす。エルちゃんの笑顔を取り戻すまでは絶対に負けられない。その4人の思いが天に通じたか、空から光に包まれた謎の少女が現われ、キュアマジェスティに変身してスキアヘッドを打ち破った。
- キュアマジェスティが姿を消した後、アンダーグ帝国から何とか逃げてきたらしいエルちゃんが姿を現した。涙ながらに駆け寄るあげは達。そしてましろは安堵のあまり泣き崩れるが、エルちゃんは「なかないで」と逆にましろの頭を優しく撫でた。この笑顔を何としても守らねばと、一同は固く心に誓う。
■第32話
- 昨日の戦いの事を考え、朝から重い空気が漂っていたが、ムードメーカーのあげはが「くよくよ考えてても仕方ないよ。今のわたし達に出来る事は、エルちゃんを守るためにもっと強くなる事。前を向いて気分アゲてこ☆」と励ました。
- そこでキュアマジェスティの話題になり、エルちゃんが何か言いたそうなので、あげはが「キュマジェスティの正体知ってたりして」と冗談を言うと、冗談どころか「えるだよ!える、きゅあまじぇすてぃなの!」と衝撃の事実が発覚。
- 驚きつつ、「でもあり得るかも。運命の子だもん!」とあげは以下一同は半分納得。だが「今、キュアマジェスティに変身できる?」とお願いしてみると全然変身できず、最初は得意げだったエルちゃんも「える、へんちん!つよいの!うそないの!」と半ベソになってしまう。「大丈夫、ウソなんて思ってないよ」あげははエルちゃんを信じ、どうやったら変身できるかあれこれ試してみる事に。
- 変身ポーズを変えたり、ソラのスカイランド神拳を真似したり、元気が出るようヨーグルトを食べたり、ツバサのミラージュペンを借りてみたりといろいろやってみたけどやっぱり駄目で、とうとうエルちゃんは泣き出す。あげはは彼女をあやしながら、「エルちゃんにはエルちゃんだけのミラージュペンがあるはずだよ。それはエルちゃんにしか見つけられない物なんだ。でもきっとエルちゃんなら見つけられる」と優しく励ます。
- ツバサの鳥友達から「街で怪物が暴れている」と報せがあり、駆け付けてみるとその怪物は、スキアヘッドに過剰にアンダーグエナジーを注ぎ込まれ、巨大化して理性無き怪物と化したミノトンだった。変身して戦うも、そのパワーに押されるプリキュア達。
- 闇のエネルギー弾が放たれ、バタフライはバリアを張って懸命に堪える。「諦めろ」と言われても、スカイ・プリズム・ウィングが加勢してバリアをキープし、4人がかりの全力でエネルギー弾を跳ね返した。
- しかし一同は体力が限界で、ミノトンはとどめを刺そうとする。だがそこにエルちゃんが割って入った。「みんなだいじ!だいすき!えるも…まもる!!」今度は自分がみんなを守りたいという強い思いが溢れた時、エルちゃんの姿は少女へ、そしてキュアマジェスティへと変わった。「見つけたんだね…エルちゃんだけのミラージュペン…!」
- 「あのペンは、自分の中の気持ちが形になったものです!」と言うスカイに、「バタフライ、最初からわかってて…」と驚くプリズム。そしてバタフライはサムズアップで会心の笑み。自分の時と同じように、誰かを守りたいという強い願いが心に満ちれば、ミラージュペンは自然と出現するであろう事をバタフライは確信していた。「信じてくれて…ありがとう!」感謝を述べて戦うマジェスティは、ミノトンを翻弄して勝利に繋げた。
- 戦いが終わった後、マジェスティは元のエルちゃんの姿に戻り、疲れ果ててぐっすり眠る。あげはは「みんな、どう思う?心配は心配だけど、これからはわたし達の目の届く所で一緒に戦った方がいい気がするな」と提案する。エルちゃんの意思も尊重し、それがベストだと考えての判断であり、ソラとツバサは同意する。しかしましろだけが、賛成と言いかねる顔で曖昧に「うん…」と返事していた事に、あげはは気付かなかった。
■第33話
- スカイランドの湖の底から出現した遺跡には、「全ての人を救う究極の力」が眠っているという伝説がある。ヨヨの要請で、その鍵となるエルちゃんと共に遺跡に入ろうとする一同だったが、ましろが「どんな危険があるかわからないからエルちゃんは行かない方がいい」と反対する。
- あげははましろの思いを汲みながらも、「エルちゃんを危ない目に遭わせたくない気持ちはみんな一緒だよ。王様だって、遺跡がエルちゃんを呼び、エルちゃん自身が運命に向き合おうとしている。もちろん難しい事までエルちゃんは理解してないかもだけど…。今わたし達に出来るのは、エルちゃんを守ってサポートしてあげる事だと思う」と、エルちゃんの意思を尊重するあげはらしい考え方で説得した。納得いかぬ様子のましろだったが、エルちゃんに押し切られる形で同意する。
- 幸い罠らしい罠もなく、スムーズに進めたので多少余裕が出てきた一同。ソラ「全ての人を救う究極の力って何でしょう?」ツバサ「プリンセスはこれ以上どんな風に強くなるんでしょうか?」二人が口にしたのを受けてあげはが「巨大化とか?」とジョークを飛ばすと、巨大なクマのぬいぐるみ相手に同じく巨大化し、「えりゃあ!えるっしゅ!」と光線技の構えを取るエルちゃんの構図を想像したソラは「す…凄すぎます!」と興奮。
- 究極の力マジェスティクルニクルンは手にしたものの、遺跡に乱入したミノトンの猛攻でピンチに陥る一同。しかしクルニクルンはマジェスティの呼び掛けに応えずページを閉じたまま。プリキュアの心を一つにしなくてはいけないのに、エルちゃんを危険に晒したくないましろの不安が、それを妨げていたのだった。しかし「───ましろ…あなたが心配だよ、助けたいよ。気持ちは同じ。それって一緒に戦う理由にならないかな?」マジェスティの言葉を聞いたプリズムは、彼女が対等な仲間である事を理解し、クルニクルンが遂に発動。5人は新必殺技プリキュア・マジェスティックハレーションでミノトンを浄化した。
■第34話
- 創作絵本「プリンセスのはなぞの」を携えて、図書館での読み聞かせ会に向かうましろ。もう10冊目とあって、絵本作家になることを勧めるあげはに、「なれたらいいなぁ…」と、まだましろは漠然とした憧れしか抱いていなかったが、『夢を後押しする援軍』がこの後現われるとは予想だにしなかった。
- 読み聞かせ中、男の子の兄弟が「つまんない」と席を外してしまい、ましろはショックを受ける。あげはに「気にする事ないよ。走り回る方が好きって子もいるから」と慰められるも、何がいけなかったのか悩むましろに紋田という美大生を名乗る青年が近づき…。
- その間にショートコント『ちょうちょ』。ソラ「エルちゃん、ちょうちょですよ」エル「ちょうちょ!」あげは「それは蛾だよ。」
蛾とちょうちょの見分け方は子供には難しい?
- 実は紋田の正体はバッタモンダーだったのだが、あげはも「どこかで会いました?」と一瞬怪訝そうな顔をしつつ、結局気付かず。
- スキアヘッドが召喚したモンスター・キョーボーグの猛威に押されながらも、「苦戦する覚悟なんてとっくにできてるもんね」と笑うバタフライ。バッタモンダーからも「僕には悪口を言われる覚悟がある」というアドバイスを受けていた事もあり、ましろは「誰に何と言われようと自分は絵を描くのが好き。絵本作家になりたい」と、確固たる目標を持つに至った。
■第36話
- 「フッフッフッ、この保育園をめちゃくちゃにしてやるぞ~」「保育園のみんなはぼくたちが守る!」たける達園児相手のヒーローごっこで悪役を熱演するあげは。そのたけるが「あげは先生弱すぎ。もっと強いのやって。ほら、あげは先生がやっつけたゾウさんの怪獣くらいの…」と、いともたやすくプリキュアである事をバラしそうになって大慌て。他の子が「先生じゃなくてぷりきゅあでしょ?」とフォローしてくれたおかげで事無きを得たが、バタフライとの約束を、たけるはすっかり忘れていた様子。
- そんなたけるも、砂場で作っていたトンネルが壊れて泣いていた年少組の子を慰めながら、一緒にトンネル作りを手伝うという、成長した姿を見せた。「最強だからね!あげは先生みたいに」と自慢気なたける。『最強』とは単なる腕力とか戦闘力だけではないという事を理解してくれていて、嬉しそうに微笑むあげはだったが……。
- ところがそのたけるが急に引っ越す事になってしまった。ソラシド保育園に来るのは今週一杯だという。たけるはすっかりふさぎ込んでしまい、あげはが何を話し掛けてもそっぽを向くばかり。あげはも落ち込んでしまい、隠そうとしてもソラ達にすぐ見抜かれ、エルちゃんにまで「はぁ~って、あげはしょんぼりなの!」と図星を指される有り様。「たけるくんを励ましたいけど、どうしたらいいのかわからなくて…これじゃ最強の保育士失格かも」
- ツバサに「その『最強の保育士』って何なんですか?」と尋ねられ、あげははそのルーツを語り始める。昔、あげはには両親が離婚して姉2人とも離れ離れになり保育園で凹んでいた頃、そんな自分の傍で見守ってくれていた先生がいた。雨の日も晴れの日もずっと気にかけてくれて握ってくれたその手の温かさに救われたあげはは保育士を志すようになったのだ。「“子供の心を守る” それがわたしが思う最強の保育士」
- 「でもわたしは、たけるくんに何にもしてあげられない。このままお別れなんて…わたしの事はいいの。今はただたけるくんに笑ってほしい」珍しく一通り弱音を吐いた後、皆の視線に気づいて「…ってごめんごめん。大丈夫!明日はばっちりアゲてくから!」と元気になった風を装うあげはだったが、一人になった後も夜空を眺めながら悩み続けていた。
- 翌朝、保育園に着くと突然バッグがもぞもぞと動き出し、中からツバサが飛び出した。ツバサはあげはを「あげはさんは寝ている時も子供達の事を考えていて、そんなあげはさんだからこそ、たけるくんや子供達はあげは先生が好き。無理に笑おうとしないでください。そのまんまのあげはさんでいればいい」と励ました。
- 今日が登園最終日のたけるは相変わらず笑顔が無い。雨が降り始める中、一人砂場でトンネルを作り続けている。屋内に入るよう促しても、無言で首を横に振るたけるに無理強いはせず、あげはも一緒にトンネルを掘りながら、たけると遊んだ思い出をいくつも挙げていった。「たけるくん、何でも上手だったな。朝も元気な声でご挨拶して、お当番も頑張って、困ってる子を守ってあげて…」ふと顔を上げたたけるは、あげはの頬に流れる一筋の涙を見た。
- あげはは涙を拭ってトンネルを掘り続け、たけるの手を探り当ててそっと握った。たける「ごめんね…先生いっぱいあそぶっていってくれたのに…ぼく、このままこの保育園にいたかった!あげは先生ともっとあそびたかった!」「うん…!先生ももっと一緒にいたかった。でも忘れないよ…一緒にたくさん遊んだ事も、美味しい給食食べた事も、こうやって手を繋いだ事も…」お別れしたくない。本当は淋しい。二人とも思いは同じだった。「ぼくもわすれない、あげは先生のこと。いっぱいあそんでくれてありがと…」と感謝を述べるたけるに、「まだまだ遊ぶよ、たけるくん!」と心からの笑顔を見せるあげは。雨はいつしか止んで、青空に変わっていた。
- そこに一陣の風と共にスキアヘッドが現われ、キョーボーグを召喚する。以前のバッタモンダーと同じく、あげはを狙うためだけに無関係な保育園を戦場に変えようとする態度に、「また保育園に来るなんて!」と怒るあげはだったが、「みんなの所へ行って、保育園から逃げるよう伝えられる?」と皆の避難を託し、たけるも「できるよ…ぼく最強だから!あげは先生とおなじだから!」と、その信頼に応えるべく駆け出して行った。これで心置きなく戦えるとばかりに、あげはは駆け付けたツバサと共に変身する。
- 木の葉型キョーボーグが乱射するどんぐりは、バリアを張ってもそれを逸らして飛来してくる誘導ミサイルで、直撃を喰らったバタフライは傷だらけになり、遅れて加わったマジェスティ達も手こずる代物。しかし何かを閃いたバタフライは、「無茶だ」と制止するプリズムにウインクで応えながら、キョーボーグ目がけて突っ込んでゆく。
- 避難場所で怯えて泣く年少組の子を「だいじょぶ、バタフライが守ってくれる。最強なんだ、いつも元気でやさしくて…手がとってもあたたかいんだ!」と信じてくれるたけるに応えるがごとく、高々と飛び上がったバタフライは、発射されたどんぐりミサイルに対してバリアを張る。「バリアは効かぬ。学ばぬ奴だ。」スキアヘッドの言葉通り、やはりミサイルはバリアを避けてきたが、バタフライはトランポリンのようにバリアの上に飛び乗ってから更にジャンプする事で、ミサイル同士を相討ちにさせた。「絶対にみんなを守る…!!最強の保育士になるって決めたから!!」そしてその勢いのままで加速して落下したバタフライプレスを決めて、最後はマジェスティックハレーションでフィニッシュ。「二度と子供達の所に来ないで!!!」凛として言い放つバタフライに対し、スキアヘッドは無言のまま姿を消した。
- たけるの家族が迎えに来て、いよいよ別れの時がやってきた。そこでたけるの祖母が、実はあげはが世話になった保育園時代の先生だったという事実が明らかに。不思議な縁に驚きながらも、祖母はここ数日落ち込んでいたたけるがすっかり元気になったのはあげはのおかげだと、「あの子の心に寄り添ってくれてありがとう。たけるにとって今のあげはちゃんは誰よりも素晴らしい先生だわ」と礼を言う。もう涙はなく、「先生、ぼくもっともっと最強になるよ!」「うん!先生もたけるくんに負けないよう、もーっと最強になっちゃうから!」と、たけるとあげはは笑い合う。
- 引っ越し先へ向かう電車の中から、たけるはあげはの愛車ピヨちゃんと、バタフライに変身したあげはの姿を見つけた。「2つの色を1つに!ワンダホーにアゲてこ!何が出るかな?サプラーイズ!」バタフライがミックスパレットを操作すると、幻想的な無数の光り輝くちょうちょが現われた。サプライズな最後のプレゼントを眺めながら、たけるとバタフライは笑顔で手を振り合うのだった。
■第37話
- みんなでましろのアルバムを鑑賞。あげはと出会った頃のましろは人見知りで、話し掛けても恥ずかしがって目を合わせられないような子だったらしい。しかしどうやって仲良くなったのかが二人とも思い出せない為、そのルーツを探しに、ピヨちゃんを運転して皆を思い出の地まで連れてく行く。
- 風に飛ばされたましろの帽子が木に引っ掛かり、あげはがよじ登って取ろうとしたが、帽子の中が気に入ったらしいシマリスがどんぐりを食べていたので、そのままにしておいたという出来事が二人の仲良くなったきっかけだった。
■第39話
- 「みんなはハロウィンがどんな日か知ってるかな?」と尋ねるあげは先生に、「お菓子をもらえる日!」「面白い服を着る日!」「『トリック・オア・トリート』って言う日!」等々、ちゃんと知っていて元気に答える園児達。しかしそれだけではなく、「丘の上にあるお家は本物の魔女の家で、おばあちゃんと女の子と赤ちゃんと丸い鳥が住んでいる」事まで知っていて、「それ、ウチじゃん!」と驚くあげはに、「じゃあ先生も魔女の仲間?カッコいい!」と畳み掛ける。
- どうしてヨヨが魔女かと聞くと、「すっごく綺麗な青い石を集めてたし、鏡とお話ししてたし、赤ちゃんを浮かせてた」と、ことごとく見られていたらしい。
- 「プリキュアの仲間」を騙るキュアパンプキンやキョーボーグが現われる騒ぎも、プリキュアの活躍で無事落着。しかしプリキュアの姿でヨヨからお菓子をもらう場面もしっかり園児達に目撃されており、「あげは先生んちのおばあちゃんは本物の魔女だったね!魔法でたくさんお菓子を出してくれたし、プリキュアとお話もしてたもんね!プリキュアも魔女の仲間なんだよ!」とはしゃぐ彼らに、あげはは冷や汗をかきっぱなし。
■第40話
- テレビに映る結婚式の様子に興味を示したエルちゃんに「結婚っていうのは、大好きな人同士がこれからもずーっと仲良くしようねって約束する事かな」と説明。特に間違った説明ではなかったが、これが原因で今回の騒ぎが発生する。
- エルちゃんがツバサと結婚すると言い出した。てっきり結婚式の真似事をしたいのかと思い、みんなで結婚式ごっこをするが、終わった後もエルちゃんはツバサから離れず、「けっこんちたの!」と言い続け、ツバサは狼狽しっ放し。かと思うと、ツバサの大事な本を隠し、見つかって渋々返す際に一転して「つばさ、だいっきらい!」と言い放つなど、エルちゃんが何を考えているか理解できず頭を抱えるツバサだったが、あげはにはその理由がわかっていた。
- 最近ツバサは、スカイランド王から贈られた本に夢中で、一心不乱に座学に励んでいたために、あまりエルちゃんに構ってあげられなかった。「でも、エルちゃんはちょっぴり淋しかったのかも。今までずっと一緒に遊んでくれてたツバサくんを、どこか遠くに感じちゃったんじゃないのかな?」だからエルちゃんはあげはが説明したように「ずっと仲良しでいたい」という意味で、「ツバサと結婚する」と言っていたのだった。あげはのアドバイスで全てわかったツバサはエルちゃんに謝罪、戦闘でもマジェスティと力を合わせてキョーボーグを撃破する。
■第41話
- 近所からお裾分けの果物を食べ過ぎて「お腹がパンパンではちきれそうです」「苦しい…」とぐったりするソラとツバサを横目に、あげはは全くノーダメージでスタイルも変わらず、「昔からわたし、いくらでも食べられるんだよね」と意外な大食いキャラが判明。「恐るべし、異次元のお腹です…」とソラを慄かせる。
■第42話
- シャララ隊長をソラシド市の観光に誘った際、あげはの服を貸し出すが、ギャル風ファッションのあげはには珍しい、大人のお姉さんチックな服だった。
- スキアヘッドの「愛するお方がそれを望んでいるからだ」という台詞について悩んでいたソラが、「一人で答えを出したい」と言ったのを聞き、ツバサが「ボク達に相談してくださいよ!」と食って掛かったが、あげはは「少年だって一人で頑張ってるでしょ、キラキラエナジーの研究。同じじゃない?ソラちゃんの気持ちはソラちゃんにしかわからない。ソラちゃんにしか答えを出せないと思わない?」と、やけに密着して色仕掛け調で強引に説得、ツバサも赤くなりながら理解して引き下がった。
■第43話
- ましろが、食事中も考え込むくらい新作絵本の執筆に集中しており、「そのくらい真剣に描いてるんだもん、絵本コンテストも入賞間違いなしだね!」と褒めると、「コンテスト?あ、そうだったね」と忘れていたかのような返事。「コンテストには忘れず出さなきゃだよ。ましろんの夢のチケットなんだから」と念を押したが、実際の所ましろの中では、コンテスト応募よりも、紋田のような人を元気づけたいという目的の方が大きくなっていた。
- ところがその紋田の正体がバッタモンダーだったと発覚。そればかりか、スケッチブックを破きミラージュペンも奪って行ったと聞かされ、「あいつ、ましろんを騙して傷つけて…!!」とあげは達は怒り心頭。しかし当のましろは怒るより、一人孤独に自分の価値に思い悩むバッタモンダーを救いたいと言う。ましろがそう願うのならあげは達に異存はなく、一同はバッタモンダーの説得に臨んだ。
■第44話
- 謎のトンネルが開いたとの報で、スカイランド東の草原へ。そこに佇んでいた女性はスカイランド城を眺めて「立派なものだな…悲しみの涙の上に建つスカイランドの城」と呟く。敵意を感じ取ったあげはが「あなた誰!?」と問い質すと、女性は正体を現した。アンダーグ帝国の女帝カイゼリン・アンダーグが自ら出陣してきたのだ。
- 先制攻撃を見舞ったカイゼリンは「プリンセス…300年待った。あの時の恨みを晴らさせて貰う!」と口にする。「エルちゃん、今の話…何か心当たりある?」と尋ねたが、エルちゃんは「ない!ぜんぜんわかんない!」とまるで覚えがない様子。しばしその目を見つめて嘘ではないと確信すれば、後は信じて守るのが『最強の保育士』の役目。笑顔で「OK!いくよ、みんな!」と変身するも、カイゼリンの強力な力の前にはマジェスティック・ハレーションも通じず、変身解除に追い込まれそのまま気絶。そしてエルちゃん・ソラ・ましろは過去のスカイランドにタイムスリップし、気を失ったままのあげはとツバサは置いてけぼり。
■第46話
- クリスマスはスカイランドに出かける為、保育園に行けない代わりに園児達に手紙を書いていたあげは。『みんな元気?クリスマス会思いっきり楽しんでる?先生、これから遠くまでちょっと旅に出ます。そこで大切なお友達を助けたいって思ってる。だって先生、最強だし!みんなもお友達を大切にね。最高にハッピーなクリスマスになりますように。あげは先生より。』子供達への気遣いを見せる手紙が保育園で読み上げられていた頃、あげははPretty Holicのメーク道具等を荷物に入れ、スカイランドに出発。
- アンダーグ帝国の侵攻を不安がって元気がない人々を励ますべく、『スリクマス』パーティーを開く事に。「こんな時こそパーティーで気分アガてかないと!」と、真っ先にテンションが上がる。スカイランドのサンタクロースがターサンという鳥だと知っても、「さすがスカイランド!サンタさんも鳥なんだ」と動じず。
- そのターサンを手伝って、プリキュアの姿でプレゼントを配りに行く際は、ソリの上で「ワンダホー!」とはしゃぎまくる。配り終わった後は、「何か物足りないよね」とミックスパレットで雪を降らせ、「やっぱクリスマスには雪でしょ!」とご満悦。
■第47話
- 伝説のプリキュア・キュアノーブルことエルレインと初対面。一番星としてスカイランドやプリキュアの事を見守っていた彼女は、こちらの事もよく知っており、あげはが自分の事は知ってるかをと尋ねると、「キュアバタフライ みんなを守る為に戦い、最強の保育士を目指す『アゲー』なプリキュア」と見事ご名答。「『アゲー』とか言うんだ。伝説なのに?」と喜ぶあげはに「イェイ♡」とピースにウインクで答えるノリのいい伝説のプリキュア。
- 決戦を挑んできたスキアヘッドは、スカイとマジェスティにもはや敵わぬと見て、二人を道連れに自爆しようとするも、失敗して瀕死に陥る。バタフライはミックスパレットで回復しようとするが、スキアヘッドは「その癒しの技は私には効かない」と治療を拒否し、カイゼリンへの愛を口にしながら消滅してしまった。そして現われたカイゼリンが明かした「300年前、キュアノーブルが裏切ってカイザーを手にかけた」という衝撃の事実を前に一同は絶句する。
■第48話
- 復讐に燃えるカイゼリンは、大量のアンダーグ・エナジーを取り込んで巨大な怪物モンスターカイゼリンと化した。「みんなしっかり!アンダーグ・エナジーとカイゼリンを切り離すよ!わたし達、どんなピンチだって乗り越えてきたじゃん!?やろうよ!!」愕然となっていた一同はあげはに檄を飛ばされて気を取り直し、変身して戦闘を開始した。
- プリズムはプリズムシャインを放つが、今のカイゼリンの心には光が届かず不発に終わる。鼻で笑ったカイゼリンは、スカイランド城を守るバリアに攻撃を加え、亀裂からランボーグが内部へと侵入し始めた。街が危ないと見たバタフライは、「スカイ、マジェスティ、ここはあなた達に任せる!わたしは街に戻ってみんなを守る!!ウィングも一緒に!バリアを直せるのはあなただけだから。プリズム、あなたのプリズムシャインでカイゼリンを照らし出して!」と咄嗟の判断で、みんなに的確な指示を出した。
- 「カイゼリンはわたし達が抑えます!」と果敢に飛んで行ったスカイとは対照的に、「でもカイゼリンには効かなかったよ!」とプリズムは動揺を隠せない。だがバタフライは「それでも!!闇に呑まれたカイゼリンの心を見つけ出す。それができるのは優しい光だけ。ましろん、あなたにならきっとできる!」と、プリズムを信じて叱咤した。勇気づけられたプリズムは今度こそ成功させるべくエネルギーをチャージし始め、バタフライはウィングを連れて街へ向かう。
- アリリ副隊長とベリィベリーを取り囲むランボーグをバタフライキッスで撃退したものの、バリアのヒビはどんどん広がり、アンダーグ・エナジーが絶え間なく降ってくる。そして遂に穴が開き、ウィングの懸命のメンテナンスも間に合わないかに見えたが、バタフライはここで気合一閃、超大型のバタフライシェードで穴を塞いで、アンダーグ・エナジーの奔流を食い止めた。
- しかし、アンダーグ・エナジーを押し返しながら技を出し続けるバタフライの負担は大きく、「無茶だ」とウィングに制止されるが、バタフライは苦しい中でもいつものように強気な笑顔を作って見せた。「余裕!余裕!キュアバタフライはさ、みんなを守るプリキュアだから──…ツバサくん、君の夢だって……守ってみせる!!」
- その思いに応えたウィングは修復を完了し、バリアは破壊を免れた。安堵して座り込んだバタフライは「やるじゃん、少年!」とウィングを褒める。「ここで『少年』はないんじゃないですか?」といつも通りの呼び方でなく、もうちょっと大人扱いしてほしそうなウィングに、バタフライは「あはは…少年だよ。わたしにとってはこれからもずっと!」と、笑顔で返した。『少年』とは、決してからかっているのではなく、長く呼び慣れた信頼と愛情の証である愛称なのだから。
- そしてプリズムもバタフライの信頼に応え、2度目のプリズムシャインとアップドラフト・シャイニングでカイゼリンを闇から救い出した。ところが、カイゼリンは何者かに刺突される。そこには、絶命したはずのスキアヘッドの姿が…。
■第49話
- 実はカイザーを手にかけたのはスキアヘッドで「カイゼリンは記憶を上書きされてキュアノーブルが裏切ったと信じ込ませられていただけだった」という真相を告げ、アンダーグ・エナジーの化身「ダークヘッド」を名乗る。ダークヘッドは瀕死のカイゼリンを連れて決戦の地としてアンダーグ帝国へ退却。罠を承知の上で、一同はアンダーグ帝国へ突入。
- トンネルの先には大勢のランボーグが待ち受けており、バタフライは「ようこそアンダーグ帝国へ!───って感じじゃないか」と軽口を叩きながらも、緊張は隠せない。しかし彼女は腹を括っており、地下への入り口を目指して走る一同に、先に行くよう促した。
- 「あいつらが追いかけてきたら、後ろと前で挟み撃ちにされる。ここでわたしが食い止めとくよ!」バタフライの身を案じるプリズムやスカイにも「カイゼリンを助けるんでしょう?違う?」と、彼女はみんなのために一人で戦う覚悟を決めていた。
- だがマジェスティが「でも!」と食い下がった時、ウィングが自分も残ると割って入った。「ありがとう、正直ほっとしてる」心細かった本心を吐露したバタフライは「心配いりません、ボク達は最強のコンビですから」というウィングの頼もしい一言に破顔一笑し、スカイ達を送り出した後、ランボーグの大群に立ち向かう。「ここは絶対に通さない!!!」
- その後、足止めを引き受けていたバタフライ・ウィング・マジェスティはスカイ・プリズムと無事合流するも、アンダーグ・エナジーの海からダイジャーグが出現し…。
■第50話(最終回)
- ダイジャーグはプリキュアとカイゼリンに追い詰められてソラシド市に逃避し新たな「器」を探そうとするが、すかさず追いかけてきたプリキュア達はヒーローガールせかいパンチを炸裂させる。そして、ダイジャーグは続けざまのマジェスティック・ハレーションで浄化され消えていった。
- 「まだ信じられないや…」「終わったの?」「本当に終わったんだよね?」と半信半疑のウィング・マジェスティ・プリズムに、バタフライは笑顔で「終わらせたんだよ!わたし達で!」と太鼓判を押す。「帰りましょう!わたし達の家へ!」そしてスカイの掛け声で、一同は虹ヶ丘家に凱旋した。
- 数か月後、ソラ・ツバサ・エルが各々の故郷へと去る当日にあげはは3人のキャラ弁を作っていた。
- いよいよ別れの時が来た。ましろをハグして「大好きだよ、ましろ」と言うエルに、「わたしもだよ、エルちゃん」と答えるましろの瞳に涙が浮かんでいるのを見たあげはは、湿っぽくならぬよう、大袈裟に二人に抱き着いて「わたしもどっちも大好き!!」と笑って見せた。
- そこでツバサが近づいて来た。
ツバサ「あげはさん、お弁当ありがとうございます。向こうでいただきます」
「美味しいよ~!また食べたくなったら、いつでも遊びにおいで☆」
ツバサ「はい」
「で、少年、これからどうするの?」
ツバサ「賢者を名乗るには、ボクはまだ知識も経験も足りていません。なので、暫くスカイランドを旅して回って見聞を広めようかと」
「へぇ~、楽しそう!わたしも一緒に行きたいなあ。あ、何なら車出す?…なんてね!」
淋しさなど微塵も感じさせず、明るく振る舞うあげは。だがツバサは別れの辛さが募って来たのか、ふっと俯いた。それを見たあげはは、夕焼け空に視線を移しながら、今一番の願い事を口にする。
「少年の夢が全部叶いますように!」
- それを聞いたツバサも、顔を上げた。
ツバサ「ボク、あげはさんに言ってない夢が一つあるんです」
「なぁに?」
ツバサ「───あげはさんみたいにかっこいい大人になりたい!」
最高の褒め言葉にして最高の決意表明。あげはは満面の笑みを浮かべる。
- そこでエルがツバサを促す。見つめ合ったまま、何も言えずにいるソラとましろを二人きりにしてあげようという計らいだった。「行きましょう、プリンセス」「バイバイ、あげは!」トンネルの中に消えてゆくツバサとエルに、微笑んで手を振っていたあげはだったが、二人の姿が見えなくなると、その手は止まり、ゆっくりと下ろされた。
- 翌朝、何と再びトンネルからソラ・ツバサ・エルが遊びに来た。感動の余韻台無し…などどうでもよしとばかりに、あげはとましろは大喜びでいつも通りの朝ごはんの支度に取り掛かるのだった。
- その後のあげはは、子供たちがどんなに嫌な事や辛い事があっても笑顔で前を向けられるよう、「最強の保育士」として沢山の子供たちに「夢」を与え続けている。
特別出演
- 4人でアニマルタウンにふれあいパークに訪問する。
映画
- バタフライチームのリーダーとして参戦。
- ふしぎな世界でゆかりとララとアスミと出会う。
- 「大人のプリキュア」の名に違わず、チームの仲をとりなしている。ゆかりは「ちゃん」付け、ララは「ララルン」と呼んでいるが、アスミは外見年齢から「さん」付けしている。
- プリキュア達が苦戦するラスボスにカウンターを仕掛けた。
- 次回作のわんだふるぷりきゅあ!の映画に登場。先輩である魔法つかいプリキュア!と共に参戦する。
- ドキドキ♡タヌキングダムでひろプリ代表としてゲームに参加。本来の姿のツバサを模した鳥のアバターを作成する。
関連イラスト
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