CV:藤田咲
人物
キラキラ☆プリキュアアラモードの登場人物。ねこマカロンのプリキュア・キュアマカロンに変身する。口癖は「面白いわ」。
美しくクールな高校2年生。ネコのように気まぐれな性格。
街でうわさの美人特集に載るほどの美少女で、学校ではファンクラブまである。
何でも器用に出来てしまうために日常生活に退屈していた。好きなスイーツはマカロン。
誕生日は6月11日。
身長の高さは、プリアラ6人の中では剣城あきらに次いで2番目。
(ひまり<シエル<いちか<あおい<ゆかり<あきら)
『ハートキャッチプリキュア!』の月影ゆり以来となる史上二人目の高校生プリキュアであり、ゆりと同じ紫キュア。ただしゆりは厳密には放映開始前の高校進学以前からプリキュアであり、後に加入する形となるため、高校生でプリキュアになり初期メンバーとなるのは初めてのパターン(あきらも同様)。
放送前のインタビューでは、「彼女の気まぐれなキャラクター性は女の子から見ればアリなのかもしれないが、男からすると少し行動がぶれているように見えるのかもしれない」と言われていた。
外見
腰まである紫色のウェーブヘアで、すらっとしていて大人びた雰囲気のせいか、とても高校生とは思えない。それどころか、いちか・ひまり・あおいと並ぶと、身長差もあって親子にしか見えない。
私服にピアスをコーディネイトしているのは『Go!プリンセスプリキュア』の天ノ川きらら以来。
服装
- 私服(春・秋服)
ウエスト部分に紫色のリボンが付いた薄紫色のコートを着用し、紫色のロングブーツを素足履きしている。
室内ではコートを脱いで紫のシャツ姿になり(作劇上は3パターン用意されており、登場の有無に関わらずローテーションされているとのこと)、外出時は帽子を被っていることが多い。
- 私服(夏服)
リボンが付いた薄紫のロングスカートワンピースにラベンダー色のヒールを履いている。
- 私服(冬服)
ラベンダー色のニットワンピースにダークパープルのタイツ、紫のハイヒールショートブーツ。
外ではウエストリボン付きの薄紫色のショートコートと濃い紫色の手袋をしている。
- 制服(冬服)
リボンタイの色を紫色にカスタマイズしている。
- パティシエ服
- 和服
スペック
「すべてにおいてパーフェクト」と言われるように、勉強やスポーツの腕前は指導者から「完璧」と評されるほど。さらに実家が茶道の家元であるため小さい頃からずっと稽古をつけられていて、すでに腕前は達人級。技術的な話だけでいうなら特に問題なく家元を継げるだろう。
また、第29話の「鏡の中」で多くの鏡に映し出された幼少期の彼女から見ると、茶道以外でもかなりの数の習い事をこなしていた模様。 確認できただけでも日舞、書道、剣道、弓道、華道、ピアノ、バイオリン、バレエなど多岐に渡る。
ゆかりは「何となくポイントがわかってしまう」から簡単に「できてしまう」いわゆる天才肌で、大人たちにとっては手がかからない存在。
初めてプレイしたクレーンゲームでも、ぬいぐるみを一度に2個も取ってしまった。
動物たちにも好かれやすく、気難しい性格のネコでさえゆかりを見るだけでお腹を見せてしまうほど。
ゆかりに撫でられるのはネコなどの動物だけでなく、ペコリンをはじめとした妖精までもがウットリするほど気持ちいいらしい。それどころかいちかやひまりさえも、ゆかりにコチョコチョされると蕩けてしまうという恐ろしいテクニシャンぶりである。
性格
ゆかりは個性派揃いのプリアラメンバーの中でも、掴み所がないと言われるほどに複雑な性格をしている。その性格を起結の通った一本の文章で表すのは困難であるため、要素ごとに別々に列挙する形で記載する。それぞれの要素が矛盾しているように見えるかもしれないが、それも含めてゆかりの魅力である。
人生への退屈感
幼少時から何事も簡単にできていたゆかりは充実感や達成感を感じたことが薄く、人生への退屈さから気ままな性格になった。
あきらによれば、ゆかりが何かにやる気を出すのは珍しいとのこと。(プリアラはじめてのDVDより)
普通の人は自分が好きなことを上手くなりたいと努力するが、ゆかりの場合は勉強でもスポーツでも大抵のことを好きになる前にマスターしてしまうので、「好き」になることを知らない。それと同時に「嫌い」と言えるようなものもほとんどない。
なのでゆかりはほとんどの物事を「嫌いじゃない」という言葉で評価する。(好きじゃない、という言い方だと周囲の反感を買うくらいの常識は持ち合わせている)
自分が人生に退屈していることを理解してくれる人は滅多におらず、「何でもできて羨ましい」と羨望の眼差しで見られていると表情をやや曇らせる。
ゆかりは「好き」が見つからない自分にコンプレックスを抱き、心の底から夢中になれることを探し続けている。
完璧主義
ゆかりは何かにチャレンジするなら万人から評価される結果を出すべきだとする完璧主義者である。
自分のスペックの高さはゆかりの完璧主義の性格とはマッチしているので、それ自体に嫌気がさすことはない。彼女の天才性は確かに退屈という苦しみを生み出しているが、それ以上に自分が何かにチャレンジする時にうまくできない方が嫌である。
わずかではあるが、ゆかりにとってもうまくいかないものもある。ゆかりにとっての「難しい」は挑戦心を掻き立てられる貴重な産物であるが、湧き上がった感情の処理に不慣れでムキになった子供のようなイラついた態度を取ってしまうことも。そういうものに出会ったならば、ゆかりはマスターするまで努力を続ける。
それはゆかりが夢中になれたことなのではと他人から見れば思うかもしれないが、ゆかり自身は「できないこと」に対しては克服すべき敵のようなものとして感情を処理するため、それが「好き」のきっかけになるとはなかなか気づくことができない。
ただゆかりの完璧主義は、自分の能力向上のみで解決可能なことに限られる。
自分だけが頑張っても、他の仲間達も頑張らないと意味がないようなことには、ゆかりは距離をおきがちで、場合によっては早々に切り上げようとする一種の潔さも持つ。
これは自分ができることは他人ができるわけではないことをよくわかっているがゆえである。
そのあたりを深く考えず、自分も努力するから一緒に頑張ろうなどという相手に対しては「無責任な優しさは罪」として手厳しい言葉をかけることもある。(作中ではあきらがまさにその考え方をしている)
これはゆかり冷淡なのではなく、彼女なりの不器用な優しさである。
美しさへのこだわり
気まぐれなゆかりだが、ただ一つ「美しくあること」に強いこだわりを持っている。
完璧な美人という評価はおしゃれに気を使っているからこそであり、OPではファッション店で帽子を試着している。
ファッションだけでなく、立ち居振る舞いも一つ一つが優雅で美しい。
ただ、自分の容姿や着こなしを褒められると「よく言われるわ」とサラリと肯定するので「自分で言うか?」とあおいにツッコまれることもしばしば。
からかい上手
ゆかりは他人をからかうのをかなり好む。しかし相手を不快にすることは少ない。
これはゆかりがからかってる相手に対して小馬鹿にする雰囲気を見せないからである。
実際、ゆかりは他人へのからかいは計算ずくでやっており、相手が本当に嫌がるレベルでからかうことはまずない。
他人をからかう小悪魔的な態度は、ゆかりなりの親愛のコミュニケーション表現である。
他人よりもスペックが上であるため同じ目線に立てず、さらに「好き」の感情が薄く他人と気持ちを共有しにくいゆかりは、自分をこういう小悪魔的で可愛らしい感じに演出することで、相手の警戒を解き興味を惹かせている。
このことはゆかりと少しでも付き合えば誰にでもわかることなので、みんなゆかりの小悪魔的な性格は彼女の個性として受け入れている。
もちろん、ゆかりはTPOをわきまえているので、目上の人間相手やビジネスライクなコミュニケーションをする時に、相手をからかうような態度をとることはなく、年下にも優しい。
その反面、弱者を踏みにじるような悪意ある者には容赦をしない厳しい面もあり、相手のプライドを傷つける煽りめいた言動を意図的に取ることもある。
勘の鋭さ
勘が鋭く、人の感情の変化や起伏、さらには悪意など他人の機微に敏感と思われる描写が多い。そうして察知した人に対しては気を使ったりすることもあるが、第6話でいちかが剣城あきらに一目ぼれした時は、あきらの性別を知っていながら「面白そうだから」という理由で敢えて黙っていた。これはゆかりらしい小悪魔的な一面とも言えるだろう。
その勘の鋭さで黒樹リオのことは初登場時から怪しんでおり、第16話では弱さをわざと見せることで鎌をかけ、「ジュリオ=黒樹リオ」であることのシッポをつかむなど、非常にしたたかで計算高い一面を見せている。キラキラルを奪うため手段を選ばぬ、ジュリオや彼に引き続いて登場したビブリーらノワール一味の悪行には怒りを表しつつも冷静に対応しており、戦いには厳しい態度で臨むようになっている。
孤独の苦しみ
そんなハイスペックさとクールさゆえに気づくものは少ないが、実はかなり寂しがりやな面があり、自分が無視されたり放って置かれたりするのに耐えられない。放任主義的な家庭で育てられた影響か「かまって欲しい」というのはゆかりの心の奥底にある願望である。
「意外とさみしがりやさん」だけならばチャームポイントの一言で終わるが、ゆかり本人にとっては「寂しい」という感情は普通な人が考える以上の苦しみをもたらしている。
上述したように、何をしてもゆかりは大した苦労もなく簡単にこなせてしまう。ゆかりが他人と一緒に何かをすると、自分以外のみんなは成功の喜びや失敗の辛さを共有できているのに、ゆかりだけはそういう感情にあまり共感できない。なので、他人と一緒にいればいるほど、ゆかりの孤独感はより増していくという負のループに陥りがちなのである。
その孤独感が溜まっていくと、ゆかりは「自分と一緒に何かをしてくれる大切な仲間達」に対して苛立ちや嫌悪感を抱くようになる。ゆかりは理性では八つ当たりのようなものだとはわかっているが、なにぶん感情の問題なのでネガティブな思いが湧き上がることを止めることもできない。
なのでゆかりは自分がそういう暗い心に囚われないように、仲間達の心を試すようなことをせずにはいられない。自分に好意を持っているならばこういう反応をするだろうということを考えて相手を翻弄し、思った通りの反応をしてくれれば、ゆかりはようやく相手と感情を共有できる。わずかではあるが寂しさは癒されるのである。
いちか達中学生組はゆかりがたまに全身から醸し出す「かまって欲しいオーラ」をギャップ萌えみたいな感じで好ましく受け取っているが、その裏にある彼女の苦しみまでは思いが至っていない。
ゆかりは自分のそういう苦しみを知られてしまうことをそもそも恥ずかしいというより恐れており、自分の心を他人に深く知られないように努めている。気まぐれな性格は彼女の素のものであるが、自分の本質を知られないように計画的に演じている側面も同時にある。
愛情であれ憎悪であれ自分の心に過度に踏み込もうとする者に対しては相手が困惑するような言動を意識的にとり翻弄する。相手が自分の心を悪意的な意図をもって覗き込もうとする場合は、その相手の心を先んじて傷つけることすらある。
プリキュアメンバーの中では同年代のあきらだけがゆかりの繊細さに何となく気付いており、そのため、ゆかりに対しては近づき過ぎず遠ざけ過ぎずといった絶妙な距離感に配慮している。ゆかりにとってもあきらとの関係は自分を傷つけない心地よいものであるようだ。
その一方であきらはゆかり以外の周囲の人全員に対しては素直なコミュニケーションをとっているので、25話では自分に対してのみ距離をとっているあきらの態度への苛立ちが爆発してしまったりもした。
近づこうとすると引っかかれるし、遠ざかろうとすると拗ねられるというのはまさに猫の生態を体現しているといえよう。
ゆかりとスイーツ
いちか達に出会うまでゆかりにとってスイーツは「嫌いではない」程度のものだった。
しかし、いちか達と一緒にマカロン作りをしたとき、完成品はゆかりですら(初めてにしてはよくできていたのだが)完璧には作れなかった。
スイーツの中に初めて面白さを見出し、ゆかりはキラキラパティスリーにいつくようになった。
本作のプリキュアメンバーにとってのスイーツは自分の「大好き」を表現する手段であるが、ゆかりの場合はスイーツを通じて表現する「大好き」自体が初期時点で見つかっていない。
この点は他のメンバーと大きく異なる要素であり、ゆかりはキラパティでの活動に対して自分から何かを提案したり主導したりすることは少ない。
だが、皆に引っ張られる形で様々なスイーツ体験をしていく中で、いろいろな「トキメキ」の気持ちを知ることになる。そして最終的にスイーツはゆかりに欠かせないものとなっていく。詳細は各話ネタにて。
実技レベルについては、天性のセンスでいちか達より上。ただし専門的な技術をきちんと習ったことはないため、さすがにプロのパティシエとして腕を磨いてきたシエルには及ばないところもある。
また、茶道を続けてきたこともあってか「おもてなし」の流儀に精通しており、キラパティでイベントをする際の企画力はかなり高い。
(もっとも、「やりたいこと」がなかなか見つからないゆかりは、企画を自分から提案することは稀なのだが)
家族構成
実家は由緒ある茶道の家元であり、あおいの実家には及ばないものの茶室や庭園を備えた和風の大きな屋敷。
茶道家を務めているしのを祖母に持つ。
その他の家族は劇中では見当たらなかったが、16話で両親の存在が言及されている事から両親も同居している事が窺える。
ゆかりは小さい頃からずっと茶道の稽古を続けているが、祖母のしのはゆかりに稽古を決して強制しない。
厳しい立神家とは対照的に、茶道の家元ながら「好きなことをやって楽しむ」ことを重視しており、ゆかりに対しては放任的。家元の娘だからとか気にせずにつまらないと思えばやめればいいという考えである。そう言われてしまうと、ゆかりは「別にやめるほどにはつまらないわけじゃない」として茶道をなんとなく続けてきた。
ただし、ゆかりが今の気まぐれな性格になったのはゆかり自身が決めたことであり、教育方針の影響ではない模様。
トリビア
声優について
声を演じる藤田咲氏は前々作『Go!プリンセスプリキュア』にてプリキュアシリーズに初出演し、同作で先代キュアフローラ/チエリを演じている。
プロデューサーの神木優氏によると、ゆかり役が藤田氏に決まったポイントは「キュアマカロンの演技をあえて怖い感じにやったから」ということ。底が見えないミステリアスな雰囲気を演じてくれることを期待したのだという(BuzzFeedでのインタビュー)。
各話ネタ
TV本編
■第1話
- クリーム爆発から発生した、マカロン型の雲を見つけた。
■第2・3話
- 出番なし。
■第4話
- 終盤にいちか・ひまり・あおいの3人と階段ですれ違う。ウキウキしてホイップステップジャンプをしているいちかに「フフフ…」と笑みを浮かべていた。
■第5話
- 三ツ星にゃんこを馴らそうと四苦八苦するいちか達の前を通りかかり、簡単に馴らしてみせる。だが「きれい」「こんなになつくなんてすごい」という称賛の言葉にも笑顔一つ見せず、素っ気なく立ち去ってしまう。
- 学園生活においても全てパーフェクト、教師や同級生がいくら誉め讃えても彼女の表情は変わらない。そんな中いちかと再会し、その素朴な天然さが気に入ったゆかりは一緒に街へ行く事に。
- ブティックやゲームセンターを回るも、いちかが何か褒める度につまらなそうな顔になる。別れ際の「今日は楽しかったわ」という言葉に、本心から楽しんでいない事に気付いたいちかは、「マカロンを作ってみませんか?」と誘う。
- 高難易度なマカロン作りに悪戦苦闘するいちか・ひまり・あおい。ゆかりも興味を示して挑戦するがなかなか上手くいかず、むきになって再チャレンジするも失敗。
- いつも優雅なゆかりの意外な姿に驚くいちか達だったが、子供の頃から何でも優秀にこなし、周囲からもてはやされる事に飽き飽きしていたゆかり当人は、上手くいかない事や失敗しても何度でもやり直す事を楽しいと感じていた。
- とはいえ材料が切れてしまい、結局完全には上手くいかないままマカロン作りは終了。しかしキラッと閃いたいちかが出来損ないのマカロンをクリームでデコレイションしてそれなりの見栄えのものに作り上げた。そしてその「ねこマカロン」を綺麗にラッピングして笑顔でゆかりにプレゼント。どこまでも前向きないちかにゆかりも「あなた、面白いわね」と笑顔を返した。
- そこへマキャロンヌが現れ、そのねこマカロンのキラキラルを奪おうとする。変身して戦うホイップ達だが大苦戦。しかし「ゆかりさんを笑顔にしたマカロンは渡さない」と抗うホイップの姿に彼女の心が動き、気づくと倒れたホイップをかばうようにマキャロンヌの前に立ちふさがっていた。
- ホイップは「なんでそんな危ないことを」と逃げるように促すが、ゆかり自身も自分がどうしてこんな行動をしたかよくわからない。「あなたといると調子が狂うみたいね、嫌になっちゃうわね」と呟くも、次に彼女が笑顔で口に出した言葉は「あなた、好きよ」。
- その時、ゆかりのねこマカロンが変身用アニマルスイーツに変化。4人目のプリキュアが覚醒したのだ。しかしゆかりはそんな状況さえも「面白そうね」の一言で、特に驚きもせずあっさり受け入れる。
- マキャロンヌを挑発しつつ、軽々と翻弄するマカロン。そして組み伏せたかと思いきや、いつもの猫をあやす要領で恍惚状態にしてしまう。この辱めにはマキャロンヌも頭にくるが、クリームエネルギーの連撃を受けて吹っ飛んでいってしまった。
- 戦闘後、「今度は完璧なマカロンを作ってみたいわ」と笑顔で去ってゆくゆかり。気まぐれな彼女がこれからも仲間になってくれるだろうかと心配するいちかやペコリンだったが、去り際に「あなたって本当に面白いわね。またね」と言ってくれた。
■第6話
- 今の所はいちかたちと一緒にいることを「面白い」と感じてくれているようで、スイーツ工房にも普通にやってきていた。この回からいちかのことを「いちか」と自然と名前で呼んでいる。
- 隣に引っ越してきたお兄さんの事で頭が一杯ないちかの様子を見て「初恋かしら」と呟き、照れるいちかの姿に「面白い」とさらに悪戯っぽい笑みを浮かべる。
- そして噂の「いちかの王子様」を見るためにひまり、あおいと共にいちかの家を訪れるが、そこでその王子様の名前が「剣城あきら」であると聞き、「剣城・・・?そう・・・」と何かを察したような笑みを浮かべる。そしてあきらが顔を出した際にはいちかの部屋に引っ込んでいた。
- 後のあきらといちかの会話から察すると、あきらは引っ越して転校して来たのではなく、単に住所が変わっただけで、転校生ではない模様。つまり、この時点ですでにゆかりはあきらの事を知っていたのである。
- その後いちかがあきらと出かけてからしばらく出てこなかったが、ビタードが巨大化して暴れているのを受けてホイップたちに加勢する。
- ビタードに苦戦を強いられるホイップたちを助けに現れるが、そのスピードと攻撃の前にはマカロンも太刀打ちできずやられてしまう。さらにホイップが変身解除にまで追い込まれてしまうが、そこであきらがキュアショコラに覚醒。それを見たマカロンは「そうきたわけ」と嬉しそうな反応を見せていた。
■第7話
- スイーツ工房内であきらに「キミもプリキュアだったんだ」と言われる。これによりゆかりとあきらは同じ高校の同級生であり顔見知りであることが仲間にも知られ、第6話のいちかの一目ぼれ騒動の際「ゆかりはあきらの性別を知りながら黙っていた」ということがバレる。いちかから「なんで教えてくれなかったんですか~!」と当然すぎるツッコミを入れられた。
■第8話
- 冒頭でいちか達がスポンジケーキをオーブンで焼いていたところ、オーブンの温度が高すぎて爆発し全員黒焦げて…という料理モノ定番の流れの中、爆発寸前のところで一人だけ華麗に退避していた。ちなみにこの爆発、工房のみならずキラパティ全体がススだらけになるほど広範囲に及んでいたのだが、ゆかりはどこまで逃げていたのだろうか。その後、あおいにイヤミを言われるが、「髪に匂いがつくのが好きじゃないの」と平然と答える。
- キラパティ開店に向けてみんなが準備する中、ゆかりは誰に言われるでもなくキラキラルで「巨大なお菓子のオブジェ」を何個も作っていた。
- 開店に向けてなかなか足並みがそろわない中、「あら。わたし、お店をやりたいなんて言ったかしら」という一言を呟く。さらに「そんな言い方はよくない」というあきらにも「あなたはお店をやりたいのかしら?みんなの意見じゃなくあなたの意見は?」と、他人に優しくするあまり自分の事は後回しにしてしまうあきらの本質をチクリと指摘する。
- ただ、そういう気まぐれな言動をしつつも、お客様のために全力で頑張るいちかの事は気に入っており、ここにいれば退屈しない事はゆかり自身もよくわかっていた。翌日にはあおいをたき付けショップには欠かせないカウンターを作り、「期待しているわよ、無謀な店長さん」といちかを激励した。
- 余談だがショーケースのスイーツにはねこマカロンも含まれている。他人様にお出しできるクオリティにまで上達させたことがしれっと判明した。
■第9話
- いちご坂保育園でのスイーツ試食会で大勢の園児に群がられたとき、目がマカロンみたいになっていた。
■第10話
- 「いちご坂スイーツフェスティバル」に参加する為に、タルト用のフルーツ買い出しをあきらと一緒に頼まれる。しかしフェスティバルの影響でフルーツはどこも売り切れ状態。帰ろうとするゆかりにあきらは「何とかしよう」と言うが、ゆかりは「何とかって何かしら?無責任な優しさほど罪なものはないわ」と辛辣な一言。
- 食い下がるあきらをそのままに、通りすがりの宝石店に入ってゆく。宝石を身に着けて「美しいタルトのイメージをふくらませているところ」と言ってみたり、大人っぽいブローチを買おうとする女の子に「少し大人っぽいかもしれない」と言いつつも「身に着けていれば、いずれこれが似合う素敵な女性になれるはずよ」とアドバイスするなど、彼女の奔放な自由さがあきらには少し眩しかった。
- 店を出たところで、指輪の石を落としてしまいおろおろするおばあさんを見つける。「交番に届けたら」と現実的な提案をするゆかりに対し、あきらは「すぐ探してきます」と公園までダッシュ。必死に探し回って石を見つけてきた。ゆかりからすれば無謀な行動にしか見えなかったが、その思いやりと行動力は自分にはないものだった。「素敵な彼氏ね」というおばあさんの言葉にゆかりも微笑む。
- そこへゆかりとあきらのファン軍団が出現し、2人をそれぞれ拉致。
- 先程、キラパティでいちか達を言い負かしてきたゆかりファン達は「あの店はゆかり様が通う程の店とは思えない。それに人助けのために後先考えないあきら様に付き合うのも無駄」と忠告してくるが、ゆかりの耳にさっきのおばあさんがあきらを褒める声が聞こえてきた。そのおばあさんとファン達、どちらの言葉を信じるかは言うまでもない。ゆかりは笑い出すとゆかりファン達に背を向ける。
- その頃キラパティはタルトを狙うタルトーンに襲撃されており、駆け付けたゆかりとあきらはプリキュアに変身して一蹴。ただ、肝心のフルーツの買い出しが終わっておらずダッシュで引き返す事になる。
- 「隣町まで探しに行こう」と手を引いて走るあきらの手を、ゆかりも握り返す。「みんなが楽しみに待っているものね、あきら」「ありがとう、ゆかり」と笑顔を交わす2人。今朝までは「あなた」「琴爪さん」と呼び合い、遠慮がまだ若干あった2人の心の距離はぐっと近づいたのだった。
■第11話
- スイーツフェスティバル当日。散歩と称し最も遅れての到着だったが、それはファンの子たちに宣伝をして回っていたからだった。
- 今回は戦闘シーン以外一人だけ終始私服。時間交代制だったのかうまく逃げたのかは謎。
- 被り物と風船で擬態し隠れる宇佐美源一郎を不審がる。隣のあきらは顔見知りなのですぐ警戒を解いたが。
- 悪い妖精軍団の中ではマキャロンヌとタイマン。彼らの反省が足りないようだと考える。
■第12話
- キラパティのお客がプリキュアの噂をしているのに気を良くし、自ら「はいはーい!実はわたしがプリキュ……」と能天気にカミングアウトしそうになったいちかをメンバー総動員で止め、「プリキュアであることは絶対内緒」としたが、ゆかりの理由は「めんどくさいから」という、なんとも彼女らしいものだった(しかも一同が同意した)。まあ実際バレたら色々面倒なことにはなるので間違いではないのだが。
- いちご坂中学校の「イケメン転校生」こと黒樹リオとキラパティで邂逅。リオが特に何もしていないのにゆかりは彼に対してあからさまに不快そうな顔を見せる。あおいに「どうかした?」と聞かれても「別に」と答えるのみだった。ゆかりが他者への嫌悪感を隠さずに表に出すのは極めて珍しいところ。こういうタイプが生理的に苦手なのか、それとも彼の中にある悪意をただ一人感づいていたのか……?
- ちなみに第11話で放映された予告では「ねぇ、その彼スポーツ以外も完璧なのかしら?勉強は?スイーツ作りは?わたしとどっちが美しいのかしら?」と怒涛の勢いで謎の対抗心を燃やしていたが、本編ではリオをライバル視するような描写は特になかった。
■第13話
- キラキラルを奪われた親子の元に駆けつけた際容態をいち早く確認し、戦闘終了後は落ちてしまった帽子を持っている。マイペースさと内に秘めた優しさが垣間見える。
- 次回予告であおいがお嬢様と判明し更にドレス姿を見て皆驚く中、1人冷静に「馬子にも衣装」と発言。
■第14話
- いきなり家庭の事情で謹慎状態になったあおいを心配する一同。そんな中、立神家の住所をどうやってか調べ、直接皆で出向くよう誘導。
- この時手作り感満載かつあまりに大雑把な地図を提示している。よく見るとファンクラブのバッジ付きだが、一体何があったのかはご想像にお任せされた。
- 階段を滑り落ちたドレス姿の女の子があおいだと分かり、仲間が驚く中「よく似合っているわよ」と失笑。
- 水嶌みつよしとの会話で、あおいの実家が日本有数の大企業「立神コンツェルン」だと気づく。
- あおいが隠れてバンド活動をしていた罰として謹慎されていることを知ったいちかが「あおいを自由にしてもらうように水嶌さんをみんなで説得しよう」とキラパティメンバーに呼びかけるが、ゆかりは「どんな家庭にもそれぞれ事情があるものよ」と、あおいの苦しい立場に同情を示す。いつもの現実主義に基づいた発言というより、自分の境遇と照らし合わせた言葉のようにも聞こえるが……。
- そこでこの話を聞いていたリオが会話に首を突っ込んできた。「俺もゆかりさんに賛成」としながら説得を諦めさせようと誘導しだす。引き合いに出されたゆかりはリオをまたも厳しい表情で睨んでいた。やはり彼に対しては何か思うところがあるようで……
- しかしいちかはそんなリオの言葉に惑わされずに説得を諦めなかった。ゆかりも結局はいちかの熱意を買い、搦め手で説得する作戦に参加。立神家のガーデンパーティーで水嶌にあおいの歌を聞かせるゲリラライブを実行するために、使用人たちへの根回しと陽動に回る。
■第15話
- あきらの妹である剣城みくがキラパティへ来店。「気まぐれで美人なゆかりさん」と無邪気な笑顔で呼ばれる。明らかに一言多い感じだが、ゆかりはむしろ満足そうに「正解」と一言。
- みくはあきらからキラパティメンバーのことをいつも聞いていて、その通りに相手を認識しているだけで悪気は一切ない。他の3人に対しては基本的にベタ誉めするばかりだったので、むしろあきらはゆかりに対しては他のメンバーよりも踏み入った感情を持っているとも取れる。
- 姉の心配をよそにキラパティを手伝いたがるみくの姿に思わず噴き出す。
- あきらへのサプライズプレゼントとしてチョコケーキを作る中学生組をフォローするため、あきらをしばらくキラパティから遠ざける計画に協力する。いちかから「お二人はしばらく散歩でもしてきてください」と脈絡もなく言われて戸惑うあきらに対し、ゆかりは「いいじゃない。行きましょう、あきら」と手を繋いで引っ張っていった。
- 何故いきなり妹がキラパティの手伝いを申し出たのか分からないあきらに対し「みくちゃんはあきらによく似ているわね」と評する。
- みくのキラキラルを奪ったジュリオに激昂するキュアショコラにいつもと違うものを感じ、「落ち着いて」と呼びかけるがその声は全く届かなかった。
- 夕方、バス亭でみくと付き添いのあきらを見送る。「お姉ちゃんをよろしくお願いします」と礼儀正しく挨拶をするみくを見て「守られてるのは妹さんじゃなくてあきらの方かもね」と改めて考えるのだった。
■第16話
- ジュリオは一体何が目的なのか、話し合ういちか達。そしてゆかりも考えていた。今まで狙われたのはいちかのクラスメイトの神楽坂りさ、ひまりが関わった母子、水嶌みつよしや立神家の人々、剣城みく。「偶然?それともわたしたちを意図的に狙っているのか?わからない。けれど、この流れだと次は……」
- 祖母のしのにお茶会に出ないのかと誘われるが即答できず逡巡していると、「まっ、好きにしたらよろし」とそれ以上何も求められず、さらに考え込んでしまう。その日はずっと物思いに耽る風で、キラパティの接客も上の空のゆかり。あきらが心配して声をかけると、「いつも分からなくなるの。『好き』ってどういうものかしら?」と問い掛ける。
- その会話にリオが割り込んでくる。「キラパティの皆は自分の特技を活かした役割があるけど、ゆかりさんは?」と言うリオと、「ずいぶん、わたしたちのことに詳しいのね」と問い詰めるゆかりの間に不穏な空気が流れたところで、今度はいちかが登場。自分がミスし過ぎたせいでゆかりが不機嫌になったと思い込んでいるいちかは、今度の日曜日みんなで遊びに行こうと誘うが、逆にゆかりはリオも含めた皆をお茶会に招待する事にした。
- 着物を着こなし、作法も完璧なゆかり。「あなたのお点前も見てみたいわね」と挑発的にリオに問うと、見よう見真似なのに鮮やかな手並みで茶を点てて、2人の間に見えない火花がまたも散る。しかしその場は、天然ないちかの言動で和やかに収まった。
- 2人きりになった時に、リオはゆかりの心の中を言い当てる。「何でもできる、でもこれといった特技はない。だって自分から本当に何かをしたいと思う気持ちがないから、好きにしろと言われても困ってしまう。その苦しさを紛らわすために、人の心をつい試してしまう。どう?」 図星だったのか、ゆかりも「自分には年が離れた姉がいて、家の事は姉が全て継ぐことになっている。祖母も両親も姉にかかりきりな一方で自分は勝手気ままに過ごせているが、それが余計に苦しい」という心情を吐露した。ゆかりが初めて見せた弱い姿に「オレには何でも話していいんだよ」とほくそ笑むリオだったが……。
- 後日、いちかのひらめきにより、お茶とスイーツをコラボした「キラパティ海の茶室」を開く事に。シロイルカいちご大福も好評で、ゆかりファンの面々もゆかり自ら点てたお茶に感涙。
- いちかが「こんな素敵なおもてなしができるのはゆかりさんだけ」と大はしゃぎしているのを見て、なぜ自分は茶道をここまで続けてきたのかということに思いを巡らせたゆかりは微笑む。「わたし、茶道が好きなのね」 ちゃんと自分にも「大好きなもの」はあったのだ。
- 一方、ゆかりファン達が帰り道にジュリオに襲われ、キラキラルを奪われる。駆け付けたゆかりは変身して戦うも、ジュリオはマカロンと同じ型の攻撃をあえて行い、その上でマカロンを追い詰めて行くという屈辱を与える。そしてマカロンは一瞬の隙を突かれて捕らわれてしまった。
- 両手を縛られて宙吊りにされたマカロンを見下ろして勝ち誇り、「オレと一緒に闇に染まろう」とマカロンを誘うジュリオ。「いつも気まぐれで好き勝手な事をしているキミを、みんなが心配なんてするもんか。構ってほしいくせに強がるなよ、本当は弱いくせに。周りの人間はみんな姉にばかり構って、淋しかったんだろう?」と彼女の心を抉って嘲った。夕日に照らされて俯くマカロンに「どうした?泣いているのか?」と追い討ちをかけるジュリオだったが……
- マカロンは泣いてなどいなかった。それどころか、なんと彼女は笑いを堪えていたのだ。宙吊り状態から簡単に脱出し、ジュリオの前に立ったマカロンは問いかける。「姉の話、どこで聞いたのかしら?」
- 「それはおまえが……あっ!?」 ジュリオは自分が罠に嵌った事にようやく気づいた。ゆかりに姉がいるというのは真っ赤な嘘であり、「周りの人間が姉にばかり構っている」という話を知っているのは、作り話を聞かされたリオ以外にはいないのである。戦闘でわざと隙を見せたのも、全ては彼を油断させて黒樹リオ=ジュリオであるという確証を得るための作戦だったのだ。
- 「確かに両親も祖母もわたしに好きに生きろと言っている。それが苦しい時もある。けどね、どんなに苦しくてもわたしは闇に逃げたりしないわ! わたしの性格は誰のせいでもない、わたしが自分で選んでこうなったの。淋しさも憤りも誰のせいにするつもりもないわ! ……まっ、結構当たっているところも多かったわよ、心理分析」
- ジュリオは激怒して襲い掛かるも、「型をどれだけ真似ようと、大切なのは心よ」と不敵な笑みを浮かべたマカロンは新技「マカロン・ジュリエンヌ」を発動して翻弄する。さらに「好き勝手なキミを心配なんてしない」と決めつけていたホイップ達も現れて、ジュリオは撤退する。結局、彼の表面的な心理分析ではゆかりの心の奥底も、仲間を大切に思ういちか達の絆も理解できなかったのである。
- お茶を点てつつ、先日のリオの事を口にするしの。「あの子が点てるお茶、なんや……」彼女もまた、リオの心から伝わる澱んだ闇の気配を感じ取っていた。「ええ、分かっているわ。」と表情を曇らせるゆかり。この事実を仲間たちにどう伝えるべきなのか悩むゆかりだったが、その頃、屈辱に震えるジュリオは、いちかを次なる標的に定めていた……。
■第17話
- リオの正体がジュリオであるとわかり、それを伝えるべくみんなを招集。
- リオがいちかからキラキラルを奪い取ったことを知り、「(正体を)もう隠す気もないわけね、リオくん……いいえ、ジュリオ!」と怒りを露にする。
- 戦闘では前回の意趣返しとばかりにジュリオに圧倒され、色っぽい悲鳴やアングルを披露。今日の展開では隠し玉やトラップを出す余裕はさすがになかったが、幸い、復活したホイップが駆けつけて事なきを得る。
■第18話
- キラパティにてジュリオのことを話し合う。気を取り直してお店を頑張ろうとするが、ある日突然パッタリと客足が途絶えてしまう。その間、ゆかりはペコリンの頭を延々と撫で続け、ペコリンは延々と恍惚の表情になっていた。
- キラパティに関する悪い噂の一つ「恋人と別れる」のイメージ映像では、ゆかりは泣きながら去る彼女役で、あきらはそれを引き留める彼氏役。
- 忠実な奴隷……もといファンクラブの面々に頼んで、悪い噂の発信源を調査。物陰から覗いていた犯人であるビブリーの腕を捻りあげて捕まえた。手回し良く、ファンクラブには聞き込み情報を元に似顔絵まで作らせており、犯人が近くで様子を窺っているはずと睨んでの鮮やかな手際だった。
■第19話
- いちご坂にやってきた天才パティシエ・キラ星シエルのお店にて、彼女が提供したスイーツに舌鼓をうつ。このとき、シエルが使うフランス語(パルフェ=完璧)の解説をするなど、外国語にも通じている博識なところを見せた。
■第20話
- 生放送のカメラに映されたいちかの土下座姿を街頭ビジョンであきらとともに目撃。驚くでもなく楽しそうな笑顔と生暖かい眼差しで見守っていた。
■第21話
- シエルの正体がキラリンだと知ってみんな驚愕する中で、ゆかりだけはいつもと同じように、驚くでもなく楽しそうな笑顔と生暖かい眼差しで見守っていた。
■第22話
■第23話
- 前回の件で力を失いようやく話ができるようになったピカリオに対し「まず、ごめんなさいは?」と問いかけるが、「誰が謝るピカ!!」と反抗的な態度を取られたために、「・・・面白いわね(怒」というセリフとともに非常に怖い笑顔を見せた。その迫力にヤバいと感じたいちか達から「抑えて、抑えて!」と諌められる。
- 休業したシエルのパティスリーへ5人とともに訪れた際、ピカリオのスイーツが黒くなってしまうのを見て、「だから、わたしたちの前でスイーツを作ろうとしなかったのね」と納得する。第12話での態度をとった「別に」という答えは、黒樹リオが敵のジュリオだけでなく、「昔スイーツを作っていたけど今は苦手でスイーツを作ることが出来ない」ことに何らかの理由があったのをすでに察知した上で言ったと考えられる。
- ノワールの闇の中にいるいちか・シエル・ジュリオにたいして「いちか...待ってなさい」と先に登っていた。
- ビブリーが巨大イルと融合しているのみて最初「あれ、何なの?」と驚いていた。しかし戦っていくうち、その力の凄さにさらに驚いていた。今まで、散々ビブリーを追い詰めてきたツケがこの大きな力に変わったのだと思ったかもしれない。
■第24話
- 今回の舞台はシエルの転入したいちご坂中学校であるため、日常パートではあきらとともにほとんど出番なしだったが、グレイブの襲来時にはあきらとともに颯爽と登場した。
- シエル達と連携しネンドモンスターを倒すのだが、ゆかりはネンドモンスターをくすぐって笑わせ、バランスを崩すという役割だった。肉弾戦が通用しない本作においても通用するゆかりのくすぐり術の凄さが改めてわかる描写だった。戦闘終了後に強敵の出現に驚くあきらのつぶやきに「これまでのようにはいかない。」という緊張感あふれる言葉を残して場を引き締めた。
■第25話
- 今日も今日とて買い物の途中に、キラパティを訪れてファンになった女の子たちにあきらは取り囲まれ、手持無沙汰で空を見上げているゆかり。キラパティに戻ってからもゆかりは「本当に優しい王子様ね」とおかんむり。
- そこへ来日中のコンフェイト公国のナタ王子が現れ、開口一番ゆかりに「私の姫になって下さい」と言い出す。通りすがりに見かけたゆかりに一目惚れし、是非とも国に迎えたいと言う王子に、一同は大慌て。
- 満更でもなさそうなゆかりの手を早速取る王子に、あきらがちょっと待ったコールをかけた。一瞬うれしそうに微笑みかけたゆかりだったが、あきらが「ゆかりには学校もキラパティもあるからいきなり外国には行けない」と誰でも言える言葉で王子を止めようとしたので、むっとした顔になってしまう。
- あきらを恋敵と認識した王子は、あきらに勝負を申し込む。そしてゆかりも止めるどころか「王子が勝ったらコンフェイト公国についていく」と言い出し、あきら及び一同はますます困惑。結局、あきらはゆかりを守るナイト役としてナタ王子との勝負を受ける羽目になってしまった。
- 庶民と感覚のズレた王子とあきらの対決はチグハグで決着がつかず、スイーツ作りで勝負を決することに。その夜、「まだ勝負を続ける気なの?コンフェイト公国に行く気があるってこと?」と問うあきらに「面白いからいいじゃない」と答えるゆかり。真面目なあきらは「人の気持ちで遊ぶのはよくない。王子はズレた人だけど、本当にゆかりのことを…」とゆかりをたしなめるのだが…
- ゆかりはそんなあきらの言葉を遮り、「もう対決しなくていいわ、わたしはコンフェイト公国に行く」と淋しげに答えて走り去ってしまう。
- しかしシエルの後押しもあって、ゆかりとあきらは力を合わせてチョコマカロンを作り上げる。王子の宿泊するホテルに二人でそれを届ける道中で、ゆかりはあきらに本音を吐露した。「みんな私のことを完璧と思って近づいてくるの。でも、自分は全然完璧じゃない。ジュリオの言うことは当たってた。わたしは自分の心が傷つく前に、彼を傷つけて自分を守ったの。がっかりしたでしょう?」と自嘲気味に笑うゆかり。
- 自分は弱く醜い人間なのに、周囲はかっこいい女性として褒め称える。しかもいちかやあきらのようにピュアな心を持つ者に真っ直ぐな目線で見られることは、自分の心の闇を暴き立てられるような苦痛。それを紛らわすために他人の心を試してしまう。その繰り返し……初めてゆかりが弱い自分を他人に曝け出した瞬間だった。そんなゆかりの本音を聞いたあきらは「ゆかりの気持ちは全部受け止めるから、何も隠さないで」と力強く答える。
- その頃王子は、新幹部エリシオに襲撃されキラキラルを奪われていた。エリシオと対峙するも、ゆかりはスイーツパクトを落としてしまい変身できず、あきらは単身戦いを挑む。
- エリシオは手強く、一方的にいたぶられるショコラ。だが「ゆかりに手を出すな!」と懸命に抗うショコラの姿に、ゆかりは涙を流す。いちか達も駆けつけて6人そろったプリキュアの前に、エリシオのカードモンスターは撃退された。
- コンフェイト公国には行けないことを王子に謝罪し「わたしはまだ恋を知らない。でもみんなで作ったチョコマカロンの中にあるときめきを大切にしたい」と言うゆかりを諦め、「あきら、ゆかりを幸せにしてください」と言い残して王子は去ってゆく。その姿をいつも通りの悪戯っぽい笑みでゆかりは見送った。
- そのとき、彼女の胸の中から何か大きな光が輝いたが、それに気づいた者は(ゆかり本人も含めて)いなかった。
■第26話
- 白水着姿を披露。はしゃぎまくる一同を他所に、日光浴を楽しんでいた。
■第27話
- ワイルドアジュールが初参加する夏フェス『BLUE ROCK FES』の説明をする。ロックとは縁遠そうなゆかりだが知識の幅はそこにまで及んでいたようだ。
- ところがGANACHEと時間が被ってしまい、ワイルドアジュール側に残る客は地元のファン数グループだけだった。
■第28話
- 27話に続いて今週もさして目立つ行動はなかった。
■第29話
- 学校の中庭で英語の勉強をするゆかりとあきら。以前にも増して仲良くなり、一幅の絵のような2人の姿にうっとりするファンクラブの面々。
- 「Maggie said,『I always stay so close to you,but why dose may heart stay so lonely?』」(マギーは言いました、『こんなにあなたの側にいるのに、私の心はなぜさびしいのでしょう?』)という例文を見て、「Lonely……さびしい…」と表情を曇らせるゆかり。その心を察したかのように、2人を観察していたエリシオは「あなたの心はなんだかおいしそうだ、琴爪ゆかりさん」と妖しく微笑む。
- 2人で下校中、青果店のおじさんや街中の人々が皆あきらに話しかけてくる。笑顔で応えるあきらを見るうちに、ゆかりの心の中で先程の「私の心はなぜさびしいのでしょう?」とフレーズが渦巻き、耐え切れなくなったゆかりは走り去ってしまう。
- 追いついたあきらにゆかりは、「どうしてあきらはそんなに優しいの?」と問い掛ける。あきらの答えは「みんなの笑顔を見るのが幸せ。妹のみくのように病気で自由にならない人もいて、自由で健やかなことは当たり前じゃない。どんな小さなことでも当たり前であることが幸せに思えるから」という、彼女らしいものだった。しかしゆかりは「どうしてわたしはこうなのかしら」と泣きそうな顔であきらを振り切って行ってしまった。
- 自宅でも思い悩み続けるゆかりを励まそうとするあきら。だが「ゆかりといると楽しい、キラパティのみんなも同じ。ゆかりの周りにも楽しい事がたくさんあるのに」という言葉にも「理解できないわ」とゆかりの顔は晴れない。そんなゆかりに、祖母のしのが「知り合いの為に抹茶のスイーツを作ってほしい」と依頼してきた。するとゆかりより先にあきらが「美味しいスイーツ作りますね」と引き受けてしまう。
- 「ゆかりさんが作るのならマカロンで決まり!」と作り出そうとするいちかに「難易度の高いマカロンでは不安」と難色を示すゆかりだったが、前向きで明るく励ます皆の声にようやく笑顔を取り戻し、抹茶マカロンを作り上げた。
- だがそれを届けようとする途中、エリシオが待ち受けていた。変身して戦おうとするマカロンに対し、エリシオはカードを大きな姿見の鏡に変える。「それはあなたの心の入り口。自分の本当の心を知りたくありませんか?」というエリシオの挑発に「面白いわ」とあえて乗って、マカロンは鏡の中へ入ってゆく。
- その鏡の中の世界にいたのは子供の頃のゆかりだった。「わたし、いつも1人なの。誰も友達じゃない。きれいだとか何でもできるとか、みんな本当のわたしをわかってくれない」と孤独な心の内を吐露する幼女ゆかり。現在のゆかり=マカロンはその言葉を表面的には否定するが力を持った言葉にはならない。そして幼女ゆかりは容赦なく、今もゆかりが心の奥底で感じていることを口にした。
「いつも幸せそうに笑っている人、バカみたい。嫌い……大っ嫌い!」
- そしてマカロンは闇のエネルギーに捕えられ、締め上げられて悲鳴を上げる。その束縛は自分の心の闇が自ら生み出したものなので、力で壊せるものではない。「その苦しみは心が全て闇に包まれた時に解放されますよ」とエリシオは嘲笑する。
- ホイップ達が駆けつけて戦闘を繰り広げる中、ゆかりはマカロンに「もう苦しいのは嫌。闇の世界に行こう」と誘いかける。かつてのいちかや、シエルや、あおいのように、マカロンの瞳からは光が失われていき……
- が、その瞬間にマカロンの瞳に強い生気が戻る。「確かに私の心の中には闇がある、でも光もあるの!」と叫んで拘束から脱出する。今のゆかりはいちかやあきら達と出会って、鮮やかでカラフルな世界があると知った。そんな世界の存在を知らなかった過去のゆかりは「なんで!? 心の闇は消えない! 明るいところにいたら寂しい気持ちが目立っちゃうんだから!」と必死に訴える。だがマカロンは自分の闇そのものが具現化した幼いゆかりを愛おしそうに抱き締めながら優しく囁く。「あなた……好きよ」 その声に、泣きじゃくりながら幼いゆかりは消滅していった
- 「マカロンいやゆかり、戻ってこい!」という彼氏…いやショコラの声に応えて、マカロンは鏡から飛び出し、ショコラもいつも通りお姫様抱っこでキャッチ。「ちょっと遊んできただけよ、楽しくて疲れたわ」と余裕すら見せる彼女が手にする結晶はネコの形に変わっていた。そして 処刑用BGMが流れる中、戦闘開始。マカロンはショコラと息の合ったコンビネーションでエリシオのカードモンスターを退けた。
- 友人に「ゆかりは自慢の孫。悩んでいても自分で前に進める。楽しいお友達もできたらしいし」と語るしの。その頃ゆかりはその「楽しいお友達」と一緒にマカロンを作り上げていた。「完璧かどうかはわからない。けど、このマカロン好きよ」と微笑むゆかりは、楽しさは自分で作り出すものと知ったのであった。
■第30話
- 今日はいちご野高校の文化祭。ゆかりも生徒として参加しているわけだが、いちかたちとあったその姿はなんとハートの女王、しかもトランプ兵が担ぐ輿に乗っている。あまりにも似合いすぎているその姿。何をやっているかと思えば自分のクラスで行うトランプ占いの宣伝だった。
- みくがクッキーを作りたいというので調理実習室へ。「いちご野高校の文化祭では後夜祭にクッキーを好きな人を渡すと結ばれる」という話もあり、料理部員から「一番好きな人への想いを込めて」と促されているので、シエルから「ゆかりは誰に?」と聞かれると笑ってはぐらかす。
- 校庭に巨大な闇の空間のドームが出現し、カードモンスターまで現れる。中にショコラがいると察して、何とか破壊しようと苦戦していると、ショコラは自力で苦境を切り抜け、結界が割れて合流。ふらふらになっているショコラの姿を見たマカロンは前回のこともあり「ずいぶん(うちの旦那に)好き勝手してくれたようね」と完全に怒っていた。
- 文化祭が終わり、あきらが生徒達にクッキーを配っている姿を見て、あきらの考えを酌んで「一番大切な人が何人もいたって問題ないでしょ?」。そして、みくに「早く喜ばせてあげて」とあきらへクッキーを渡すよう促すゆかりだった。
■第31話
- いちかの母親が急遽帰国。驚く面々を前に、誰もが聞きそびれた「いつ出発するのか」という重要事項を鋭く質問した。
■第32話
- 過去のいちご坂でルミエルのカップケーキ作りを手伝うが、ゆかりは大量の卵を片手で割り続けていた。
■第33話
- 前回からの流れでビブリーが仲間入り。シエルの案で一緒にスイーツ作りをすることになるが、どこかムキになるビブリーを楽しげに見ていた。
- 人々を笑顔にするスイーツから生まれるキラキラルはノワール一味の力にもなってしまう現実を直視し「いっそスイーツが無ければ、闇にも利用されず人は心穏やかに居られるのかしら」とネガティヴな発想を口にする。
- が、無論それは気の迷いであり本気で考えていたわけではない。いなくなったクリスタルアニマルを探す中あきらの袖をつまみながら「ねえ、あきらは考えられる? スイーツのない世界」と悩ましげに問うのだった。
- この時急に雨が降っていたため全員キラパティのものと思しき傘をさしていたが、普段から日傘を持っているゆかりだけ私物を使用。
■第34話
- クリスタルキャットと一緒に秋風の吹く街を散策。すると何かを感じたキャットが飛んで行ってしまい、後を追うといちご山の池にたどり着く。食材を採りに来たシエルと出会い、彼女の説明によれば、ここは妖精や動物たちが使っている水場だという。
- シエルが去った後、茂みからキャットが飛び出てきて、怯えているかのように跳ね回る。そうする内にキャットが頭にぶつかり、一瞬気を失ったゆかりが目覚めた時、なんとキャットとゆかりの心が入れ替わり、ゆかりは猫になってしまっていた。しかし全く動じることなく「フフフ…面白いニャ」と微笑む。
- 街を散歩していると、猫達が三ツ星にゃんこに相談しているのを見かける。どうやら妖精と猫の揉め事があったらしい。話に首を突っ込んできた彼女を猫達は警戒するが、いつものピンポイントゴロゴロでたちまち手なずけ、ねこゆかりは猫のボスに祭り上げられた。
- その頃、ゆかりの体に入ったキャットは、キラパティで煮干しを満面の笑顔でほおばり、いちか達を唖然とさせていた。ちなみに終盤までにはゆかりの中身が誰かと入れ替わっていた事には気づいていた様子。
- 妖精達に呼び出され、猫軍団を引き連れていちご山に出向くも、例の水場周辺にはただならぬ気配が満ちていた。そこへ現れたキラリン達妖精は、猫でも食べられるスイーツでおもてなしをする。スイーツを食べて笑顔になればきっとわかりあえるという彼女らしい発案だった。ところが、先程の不気味な気配が一同を包むと、妖精も猫も心が荒れて攻撃的になり、遂に大ゲンカが始まってしまった。
- ねこゆかりは全員を一喝して争いを一時中断させると、直立歩行しながら「リーダー同士の決闘でケリをつけるニャ、負けた方はいちご坂を出ていくニャ」と提案。キラリンもやむを得ず受けて立ち、一騎打ちが始まる。
- 猫パンチと妖精パンチ?の応酬の末、ねこゆかりが勝利。ところが彼女は「わたしが勝ったからには、猫も妖精も人間もみんないちご坂から出ていくニャ、この街はわたしだけのものニャ!」と言い出した。「そんなことさせないキラ!」と怒るキラリンは再び挑みかかり、ねこゆかりを断崖絶壁に追い詰める。
- 敗北を認め、「街を出ていくのは私の方ニャ」というねこゆかりを、キラリンは「出ていく必要なんてない、みんなで仲良くするキラ!」と許そうとするが、「それじゃ意味がないニャ、後はあなたが丸く収めるだけ」とキラリンの耳元で囁き、ねこゆかりは崖から身を投げてしまう。
- 無謀な行為に見えるが、ゆかりは動物としてのネコになったわけではなく毎回必殺技をぶっ放しているクリスタルアニマルと入れ替わっているので、この程度はなんともないと踏んだのだろう(実際、下記するように生身でディアブル分身体を翻弄するくらいの能力がこの体には秘められている)。だがキラリンはそんなことは知る由もなく大パニック。そもそも、動物としてのネコだって高所から落ちても衝撃を和らげ、態勢を立て直して足から着地する能力を持っているのだが……。
- 「ダメー!」とキラリンは後を追いかけ、崖の途中の枝につかまってねこゆかりを支える。自分一人が悪者になって、皆を仲直りさせようというねこゆかりの計画に気づき、「キラリン達だけ楽しくても、そんなの楽しくない。あなたを悪者になんてさせない!」と叫ぶキラリンだったが、力尽きて、二人は再び真っ逆さまに落下してゆく。
- その手を、猫と妖精達が手足をつないだ梯子となってキャッチした。双方とも争いの空しさに気づき、総出でキラリンとねこゆかりを助けたのだった。両者は和解するが、ゆかりは姿を消していた。
- ゆかりが例の水場へ向かうと、「この忌々しき場所を闇に染めようとしたのに邪魔をしてくれたな」とディアブルの分身体が姿を現わした。猫や妖精が諍いを始めたのもこいつらの仕業だったのだ。パルフェや他のプリキュアが駆けつける中、ねこゆかりは分身体の一体に飛びかかってその闇の肉体を強靭な爪でえぐりとり、大ダメージを与える。返す刀でプリキュア達と一緒にきていた自分の体めがけて、頭からごっつんこ。次の瞬間、ゆかりとキャットは元の体に戻っていた。
- ようやくあの猫がゆかりである事、今回の騒ぎの大本はディアブルの仕業であった事を理解したパルフェは「はっきり言わないからほんとわかんない!」と拗ねるも、すぐにマカロンと笑いあい、コンビネーションでディアブル分身体を倒した。
■第35話
- シックロッシュの新作発表会にて、後ろの客から押されたひまりがよろけたのを機に人混みが崩れ、ケーキと舞台セットも倒れた責任を被るあおい。大人たちはますますあおいの人格まで攻撃しだし収まる気配が無い。
- 以上の顛末、特に後半部分はディアブルの出現が原因だが何故かゆかりは前回のように気づかなかった。
- 一応フォローすると今回の場合、ゆかりは単に汚い大人がシラフで女子中学生をマウンティングしていると取ってしまった……かもしれない。後にあきらが振り返る通り、ディアブルが増幅できるのは「普段は押さえている心の闇」つまりは本心の一部なのだから。(もちろん、ゆかり自身も「自分が闇を抱えている」ことをどうしようもなくわかっているので、そのことで相手を責めるつもりは毛頭ないだろうが)
■第36話
- 町内会対抗大運動会、ゆかりは住んでいるのが西いちご坂になるはずなのだが、当人はといえばキラパティの出店で高みの見物。
- ところがあきらが体調を崩して欠場すると、その分を盛り上げようと親衛隊を引き連れて女子騎馬戦に飛び入り参加。ノリノリである。
- ディアブルの襲撃で場内が闇に包まれると親衛隊同士が大喧嘩。珍しく狼狽する顔を見せる。
■第37話
- ハロウィンの企画として、シエルの店とキラパティの合同出店。皆仮装をしているが、ゆかりは小さなかぼちゃ飾りをパティシエ服の要所にあしらった少々控えめなもの。
- と、そこにシエルのパリ時代のオーナー・ソレーヌがやってくる。天才パティシエには小さ過ぎるとしていちご坂を見下す彼女に、「どうして、そんなにパリに拘るのですか?」と問う。それに対し「天才だから」と答えるソレーヌだった。
■第38話
- ルミエルの力で人間化したペコリンはスーパーまでおつかいに繰り出すが、高校生組はキラパティ内で待機。ゆかりは必要以上に喋りこそしないが髪をいじっており、内心心配だったご様子。
■第39話
- ノワール陣営の力が増していくことを受け、妖精大会議が行われることに。会議直前「そう言えば、最近見かけなくなったわよね。ディアブル」と一人懸念する。
- プリキュアのこともキラキラルの力もよく知らないよその山の妖精たちのため、一緒にスイーツ作りをすることになった。ゆかりは生地を伸ばす担当。
- 先ほど懸念されていたディアブルだが、なんとグレイブの車に吸収されていた。両者の力でいちご坂の住人をネンドモンスター化させる暴挙に出ており、情が邪魔をして上手く戦えないプリキュア。ならばと車本体を狙うも反撃されてしまう。
■第40話
- いちご坂を再び光のキラキラルで満たすため、街中の店を借りてスイーツ作り。キュアマカロンのみ何処の店か特定できないが、他メンバーが所縁の店で調理していることを考えると第5話のマカロン専門店だろうか?
■第41話
- リオがいちご坂中のスイーツからキラキラルを抜いて回る犯人として疑われ、大困惑のシエル。彼女に詰め寄る大人たち(リーダーはシュガー店主こと日向)の姿を見たあきらの「いつものおじさん達じゃない。」という指摘を受け、100年前のいちご坂と似た状況だと察する。
- その夜ショコラと共に真犯人を発見。見張りと報告を担ったクリスタルアニマルを労う。攻撃をお見舞いすると、リオそっくりな犯人はネンドモンスターに戻った。
■第42話
- あおいを励ますためのパジャマパーティーでは、貫録のネグリジェ姿を披露。
- 「大好きなスイーツがなくなったらどうする?」というあおいの問い掛けに、あきらが「チョコがなくなる前に私のをみくにあげる」とシスコン丸出しの回答をしたため、「質問の答えになってないわよ」とツッコミを入れる。明らかに「私が先じゃないの?」と言いたげな、少々ムッとした顔だった。
■第43話
- ひまりのオーディションに付き添い廊下で待機していると、なんとあきら共々モデルにスカウトせれてしまう。たじろぐあきらをよそにサラリと受け流した。
■第44話
- みくに自分の夢を否定され元気のないあきら。キラパティでも上の空気味で、ひとり目ざとく気づくのはやっぱりゆかりさん(ただし介入するとは言ってない)
- 次回予告で何かしらの宣言をし、いちかたちを驚かせる。撫でてもらうだけが猫の生き方じゃないとのことだが……?
◼️第45話
- クリスマスを前に、どんなスイーツを作るかでテンションが上がるいちか達。するとゆかりが「クリスマスパーティーをやりたいわ」と言い出す。いちかは無邪気に喜ぶが、今まで黙ってみんなの意見を聞いてばかりだったゆかりが積極的に発言するなんて珍しいと、あおいとひまりは違和感のようなものを感じていた。さらに「来年もみんなでこうやってパーティーできるのかな?」というあおいの言葉に、ペコリンの表情が曇る。
- キラキラルポットで店内用のオブジェを作るゆかりに「ゆかりはずっといちかと一緒にいるペコ?」と問い掛けるペコリン。さっきの会話を聞いて不安になったらしい。ゆかりはペコリンを撫でながら「大丈夫、ずっと一緒よ」と答えるが……
- 次にゆかりはシエルに「マカロンの作り方を教えてほしい」と頼み込んできた。マカロンは今でも心をこめて商品としてキラパティで提供してお客さんから喜ばれている。だがゆかりは「技術」にまだまだ向上の余地があることに目を向けず「心づくし」という美辞麗句でごまかすことにいくばくかの不満も持っているのだ。ゆかりのこの完璧主義はキラパティという優しい空間にはそぐわないものかもしれないが、自分のフェイバリットスイーツであるマカロンだけはやっぱり妥協したくないのである。
- ゆかりの真剣な眼差しを見てシエルも快諾。夜が更けても厳しくレクチャーするシエルに、ゆかりも懸命に取り組んでゆく。
- 翌朝キラパティに入ったいちか達が目にしたのは、店内狭しと飾り付けられた雪のクリスマスのオブジェと、カウンターでうたた寝するゆかりとキラリンの姿だった。2人は夜を徹して内装を完成させたのだ。それと同時に制作していたマカロンの味も絶品。感激するいちかに「大したことないわ」とゆかりは微笑む。
- さらに「ちょっとギュッとしてもらっていいかしら」と珍しくいちかに甘えるゆかり。照れながら抱き締めるいちかをよそに、ゆかりらしからぬ数々の言動に、あおい・ひまり・あきらもただならぬものを感じざるを得なかった。
そして自宅にてゆかりは祖母のしのに「留学の話、受けようと思うの」と決意の程を伝える。
- クリスマスパーティーは、常連客やガミー達妖精も集まって大盛況。そしてイベントの幕引きの際にいちか達は順々に来客に感謝の意を述べるが、最後にマイクを手にしたゆかりの口から飛び出したのは「突然ですがわたし、留学します」という衝撃の発表だった。ここ数日ゆかりの様子がおかしかったのはこれが理由だったのである。
- 驚く一同に「毎日が退屈だと思っていた自分に、キラパティの仲間やお客様がトキメキを教えてくれた。コンフェイト公国に行って学び、自分の大好きな茶道とスイーツをもっと広めたい」と打ち明けて深々とお辞儀する。会場は拍手で包まれた。
- それでもやはり驚きと動揺は隠せない一同。ペコリンは「ずっと一緒って言ったペコ!ひどいペコ!いちかがかわいそうペコ!」とゆかりを責め立てながら泣きじゃくるが、ゆかりは微笑むだけであえて何も言い訳はしない。そして当のいちかは「わたし、うれしいです!ゆかりさんの夢、応援します」と気丈に答える。だがいちかの言葉と表情はどこかぎこちなかった。
- そんな空気に水を差すが如く、今日こそ決着をつけようとエリシオが襲撃してきた。手持ちのカードの全てを駆使して力押しで攻めてくるエリシオだったが、プリキュア達の力と心を合わせたチームワークの前ではなす術もなかった。「どんなに距離が離れようと、わたし達はずっと心は一緒にいるの!」
- 改めて、身内だけのクリスマスパーティーが開始。ゆかりの作ったマカロンを堪能するいちかだったが、突如涙が溢れて止まらなくなる。先程は我慢していたものの、やはりゆかりとの別れが辛くて仕方なかったのだ。つられて泣き出してしまったあおいやひまりも含めて、ゆかりは3人を優しく撫でる。「大丈夫……わたし達はずっと一緒よ」
◾︎第46話
- 留学は春からなのでいちかの誕生日パーティーに問題なく参加できることが確定。そんなある日、あおいに帰りのバス内で「いつまで留学するか」を聞かれ「決めてない」と即答する。相変わらずの態度に苦笑するも「ゆかりさんらしい」と認めるあおいだった。
- バスを降りる間際、同じく夢を追いかけているあおいを「カッコいい」と称賛し大いに照れさせる。
- ノワールとの決戦ではマカロンジュリエンヌを三分裂させ空中移動できないキュアホイップたちのアシスト。更にノワールをも救おうとするキュアホイップに賛同しクリームエネルギーで援護する。
■第47話
- 感情が失われた『空っぽの世界』にて皆の様子がおかしいと思うペコリン。ゆかりに「一緒に茶道するペコ」ともちかけるも「茶道? 知らないわ」と返答。
■第48話
- エリシオとの決戦。心がないから「大好き」の気持ちを込めたキラキラルをぶつけても無駄だと言う彼に対し「気持ちが無いなんてウソよ。私の気持ちをおもちゃにしてたくせに!」と反論する。実際ゆかりはかなり興味を持たれていたようなので当然の意見である。
- なおこの時キックをお見舞いしてるのだが、他の仲間と異なりクリームエネルギーを纏うことすらしていない。 もっとも、彼女のキックはエリシオに片手で軽々と受け止められているので「クリームエネルギーを介さない肉弾戦は有効打にならない」というルールは依然適用されているようだ。(まぁ、マカロンに限らずプリキュアたちの攻撃はエリシオにほぼ受け止められていたのだが。彼女たちが逆転するのはアラモードスタイルになってからである)
- 気持ちを伝えるためならばクリームエネルギーを介してキラキラルを叩き込むべきであるわけで、マカロンはやっぱりエリシオに対して(それがダメージにならなくても)一発くらいは殴らないと気が済まなかったのだろう。闇を抱えたまま成長してきたゆかりにとって、ようやく見つけた「ときめき」を奪われてしまったことは他の仲間たち以上にショックだったのかもしれない。
- プリキュアたちが戦いで撒き散らしたキラキラルの影響で人々の心に感情が次々と戻っていくことに焦ったエリシオは、地球を丸ごと飲み込んでしまった。何もかもが「空っぽ」であるエリシオの体内空間の中で人々の肉体はキラキラルへと分解しやがて虚無へと帰されていく。さすがのマカロンもあまりの事態に「エリシオーー!!」と本気で激昂した。
■第49話
- あの時から1年後。ゆかりは留学先のコンフェイト公国で変わらずマイペースにやっているようである。だが、メンバーそれぞれが新たな一歩を踏み出すためキラパティに全員揃うのが最後となる日なのに、一時帰国するはずのゆかりの姿は見えず。
- その頃、どこかの店を探している赤ちゃん連れの少女の前に現れたのはゆかり。キラパティを探しているとわかったため、連れて行ってあげた。
- お客の少女も無事もてなし、壁に写真が大量に貼られている事に気づく。大量の笑顔とその思い出の集積だった。
- と、そこでクリスタルアニマルたちが海外のガイドブックを発見。慌てふためくいちかを必殺のなでなでで陥落させて白状させる。本心ではその笑顔を広めるために外に出たいが、キラパティも続けたいと泣き崩れるいちかを、他の仲間達とともに優しく抱きしめた。
- 時は流れ、それぞれがそれぞれの道を歩んでいる中、どこかの浜辺で一人佇むゆかりの姿。髪をショートにし、大人の女性となったゆかりではあるが、彼女のこと、自由気ままに世界中を回っているのだろう。
HUGっと!プリキュア第36話・37話
- 他のプリアラメンバーと共にはなチームの一員としてプリキュアの探索に出る。
- 初期のプリアラメンバーは第37話で夢原のぞみ(キュアドリーム)(「Yes!プリキュア5」/「Yes!プリキュア5GoGo!」)以外の「ハピネスチャージプリキュア!」以前の36人のプリキュア戦士と初共演をした。ちなみに同話における後半の戦いではキュアムーンライト・キュアエース・キュアショコラとともに余裕で多数の敵を蹴散らし、同僚のキュアパルフェをして「なんかあそこだけオーラが違うわね…。」と言わしめた。
なお、再登場した第36話では最終回設定と同じくショートヘアの旅人姿だったが、ドクター・トラウムが放った時間操作ビームを受けた影響のためか昔(おそらく高校生時代の)ロングヘアーの姿になってしまう。また、久しぶりの変身を行う際、「久しぶりの変身なのに、この格好では気分が乗らない」と指摘されることから相変わらずのキャラクターぶりと思える(この指摘に野乃はなどころかトラウム自身も困惑された)。
最終的に同じく中学生の姿になった花海ことは(魔法つかいプリキュア!)の魔法で全員本来の姿(パティシエ衣装)になった。
映画
- いちか達と話している最中、桜が咲いていないことに気付く。その後いちかにお花見に誘われるが、買い物があるからと断る。
- しかし突如現れたサクラに呼び止められ、あきらたちとともに一人奮戦するホイップの元に駆けつけ変身、赤狗を撃退した。
- サクラによってあきらと共にノーブル学園へと飛ばされ、ゆかりはノーブルにふるまわなければと思いノーブル学園生徒と挨拶を交わしてあきらに驚かれていたが、あきらが七瀬ゆいに壁ドンしながら迫った時には本編では見られない、顔芸に近い呆然とした表情を浮かべ苦笑していた。
- そこに春野はるか達プリンセスプリキュア4人が現れ二人に警戒心を露わにする。天ノ川きららの「学校でナンパするなんていい度胸しているじゃない?」というセリフに思わず笑ってしまう。
- そこにゼツボーグが現れ、あきらとともに変身しようとするが、はるかたちに制され彼女らがプリキュアに変身し戦うことを見ることになる。
- 「鍵」・「宝石」・「スイーツ」のプリキュアがそろいキラパティで食事することになり、あおいやあきらとともにカレーライスを運ぶ。
- 翌日仲間たちとともに桜が原に向かい、そこで赤狗・黄狗が合体した大狗と戦い勝利するものの、直後に現れた五月雨の奇襲に遭いカスタード・ジェラート・ショコラとともに折り紙人形にされてしまう。
- しかし一人残されたホイップの奮戦や、サクラの五月雨への呼びかけによりシズクに戻ったことで復活。最終形態になった鴉天狗に挑み勝利する。
- エンディングのお花見シーンでは、キュアミラクルやキュアマジカルとともに食事をしながら談笑していた。
- パーティではシエルがジャン=ピエール・ジルベルスタインに顎クイされるところを見てしまうも他のメンバーのように慌てるところはなかった。
- ジャン=ピエールのスイーツ工房ではクックと出会い、彼女の合図で仲間ともども「トレビアーン!」とポーズをとっていたが表情は面白そうな感じだった。
- コンテストに出すミルフィーユを作ることになったとき、シエルが粉の入ったボウルをひっくり返してしまい彼女たちとともに真っ白になりながらもシエルに「指示出しに専念して」とにこやかにアドバイス。
- 本性を現したクックがスイーツをお化けにしたのを見たジャン=ピエールが感動したのを見て「なかなのプラス思考ね」とにこやかながらも少々強めの口調でもらす。その後仲間と共に変身してクックと彼女が操るスイーツお化けたちに挑むが、そのクックによってパンダにされてしまう…のだが、性格は変わらないようでドーナツお化けやカメになったキュアホイップに捕まって遊ぶなどなかなかのフリーダムぶりであった。
- そこにキュアミラクル達魔法つかいプリキュアが現れ援護、マカロン達はタクシーでジャン=ピエールの工房に向かうが、そこでクックがジャン=ピエールを究極のスイーツに落とす光景を目撃する。
- ジャン=ピエールを取り込んだ究極のスイーツはお化けと化し、パリの街をスイーツに変えてしまう。マカロンは仲間や魔法つかいプリキュア達とともにミラクルライトを振ると、元に戻ったどころかパワーアップした姿になっていた。本来の姿になったパルフェ達とともに究極のスイーツお化けに挑んでいく。その戦いの中でマカロンはクックを「かつては売れないパティシエだった」と見抜き、「自分の未熟さを棚に上げて世の中を逆恨みし、死んでからもお化けとして人々に迷惑をかけている」と指摘した。
- しかしパルフェがジャン=ピエールの説得に失敗した上に究極のスイーツと合体したエッフェル塔が動き出したことで飛ぶことも忘れ逃げ出すものの、そのパルフェの頭突き攻撃により形勢は逆転。ホイップの提案でみんなで巨大ミルフィーユをデコレーション、ジャン=ピエールに食べさせることができた。
- これで一件落着…かと思ったら、今度はクックが究極のスイーツと合体して挑む。それに対しマカロンたちは「プリキュア・アニマルゴーランド・パルフェットメモワール」で繰り出しクックを浄化した。
- ラストはキラパティに来店した親子をシエルやいちかたちとともに出迎え。エンディングではパンダ型のクッキーを作ったり、仲間とともに倒れたエッフェル塔を力技で復旧していた。
- ウソバーッカに仲間を連れ去られた野乃はなに助けを求められ、変身して戦うが返り討ちにされ、ウソバーッカによっていちかを除いた仲間ともども囚われてしまう。
- それでもメンバーの中では一番余裕があったようでウソバーッカに取り込まれても『HUGっと!プリキュア』の薬師寺さあやと輝木ほまれに出会ったときには彼女たちが脱出しようとしていたことを見抜いていたり、「そろそろお茶の時間じゃないかしら?」と言ってみたり、石化されているにもかかわらず他のメンバーみたい騒がず平然としていた。
- 仲間たちやHUGっと!プリキュア・スター☆トゥインクルプリキュアのメンバーたちとともに宇宙を旅することに。予告映像では火山が噴火する灼熱の惑星であきらとともにぐったりしていた。
- 『スター☆トゥインクルプリキュア』のユニ(キュアコスモ)以降の19人(ユニから『ひろがるスカイ!プリキュア』のプリンセス・エルちゃん(キュアマジェスティ)までの19人。)19人と初共演。
- バタフライチームとして行動。出会ったばかりの他のメンバーが信頼できないとして単独で行動をしようとし、羽衣ララと対立してしまうが、ラテの取りなしで何とか仲直り。
- 年上の聖あげはからは「ゆかりちゃん」と珍しく「ちゃん」付けで呼ばれている。ちなみに年下のララからは呼び捨て(これはララの母星に敬語・敬称というものが無いため)。
- 迷い込んだ奇妙な世界にも物怖じしないゆかりであったが、この世界にいちご坂の面影を見つけ…?
関連タグ
寒色キュア バイオレットヒロイン クールビューティー はなチーム