CV:皆川純子(公式サイトのみでノンクレジット)
概要
いちか・ひまり・あおいが通ういちご坂中学校に転校してきた少年。初登場は12話。いちかとひまりのクラスに在籍している。
容姿端麗・スポーツ万能・頭脳明晰、そして社交的な人柄と非の打ち所がないスーパー転校生として瞬く間に学校の人気者となり、特に女の子からは転校初日からモテモテである。同学年の生徒は名前を呼び捨てにしている。
大抵のことはすぐに覚えてしまう天才肌のようで、16話ではゆかりの所作を一度見ただけでお茶の点て方を完璧にマスターしている。
いちかに対して強い関心を抱いている模様で、初対面にもかかわらず何故か彼女の名前を知っており、鈍感ないちかも、流石にその点については不審に思っている。
「ちょ……ちょっと、近い、近い!」
他人と重要な会話をする時に相手の顔を覗き込み、目をじっと見つめながら話すことがある。
これは相手を萎縮させるためにわざとやっているようで、ひまりがリオに苦手意識を持つ原因となり、高校生組にも警戒心を与えてしまうことになった。結局リオに最後まで無警戒だったのはあおいだけだった。「黒樹リオ」の姿で水嶌と会っていたらあおいのボディーガードも兼ねている彼があおいに警戒を促した可能性は高い。両者は結局、プリキュアとエリシオの最終決戦後にようやく顔を合わせることとなった。
正体
その正体は、悪い妖精を操っていたジュリオが変装(と言うよりも変身)した姿。仮面を装着することでジュリオの姿に変身する。17話ではどこからか出したマントを翻し変身した。
わざわざ姿と名前を変えてまで転校してきたのは、この町で最近開店したキラキラパティスリーのスイーツにキラキラルが多く込められていることに気づき、その中心人物である宇佐美いちかのことを調べるためである。
また、いちかの事を調べる一方、11話でプリキュアたちがキャンディロッドを生み出した件から「スイーツを食べた人の心の変化に応じてキラキラルが増殖する」という現象に興味をもち、それに関する「実験」なるものを行おうとしている様子。
いちか達がプリキュアと知ってからは彼女達の動向を探るようになり、いちか達が落ち込んでいたり悩んだりしていると、偶然を装って彼女達の前に姿を現しては相手の弱みや悩みに付け込んで言葉巧みに闇へ誘おうとする。しかし、それらは結果として悉く裏目に出てしまっており、いちかから予想外の答えが返ってきて思わず変顔を晒してしまったこともある。
リオとジュリオが同一人物であることにいちか達は気付いていないが、唯一ゆかりだけは最初からリオを警戒するような表情を見せており、上述したリオの言動や自分達と繋がりのある人達が次々と襲われたことから、彼の正体にも勘付いたようである。
そして、第16話でキュアマカロンと直接対決した際に口を滑らせてしまったことで彼女に尻尾を掴まれてしまい、続く第17話で正体を明かしている。
プリキュアに正体が露見したため、第18話からは学校にも姿を現さなくなっているが、プリキュアと関係のない人達の記憶は消していなかった。
名前の由来は黒(ノワール)+ジュリオだと思われる(樹はジュと読み換えられるため)。
完全に余談だが、何故か私服の上着が一般的にレディース仕様とされる左ボタンになっている。
プリキュアに近づいてくる敵キャラクター
キリヤや満と薫を筆頭に、正体を隠してプリキュアに近づいてくる敵キャラクターは過去のシリーズでも度々登場したが、いずれも「プリキュアの弱点や秘密を探る」「プリキュアを罠にはめる」など、自分達の組織にとって邪魔な存在であるプリキュアの排除を主な目的としていた。しかし、リオの場合は「いちかがキラキラルを多く生み出す存在だから」とむしろ利用しようとしており、過去の敵キャラクター達とは目的が大きく異なる。
また、ジュリオとして戦った際にキュアホイップ(=いちか)がリオとして行ったアドバイスを踏まえた攻撃をするまで彼はいちかがプリキュアとは知らなかったようである。「相手がプリキュアとは知らずに近づいた」という点も過去に例がないことである。
なお、16話まではジュリオが何らかの組織に所属している、または誰かの命令で動いているかどうか不明だったが、17話で彼の仲間であるビブリーが登場し、18話ではノワールという黒幕の存在が明らかとなった。22話の回想でジュリオの正体がいちご山の妖精ピカリオであり、ピカリオ自身がその頭の良さと優しさで妖精仲間からも一目置かれる秀才であることが明かされた。人間の文化には妖精の時代から憧れを持っていて、よく学習していたことが明らかになっている。
結局のところジュリオは彼自身が人間に変身する能力を渇望するほど人間の文化に好意的な態度を示していたため、スイーツや家族のトラウマを刺激する者のいない中学校はかなり居心地が良く、校内では悪意を表に出すことはなかった。人望のあった妖精が人間化した後も優秀さを発揮してそのまま人間のコミュニティーに適応したという敵役としてはかなり珍しいケースとなった。
その後
紆余曲折あってジュリオの真の正体であった妖精のピカリオは心の闇を克服するに至ったが、その過程で瀕死の重傷を負ってしまう。
今までの罪の報いとして死を覚悟するピカリオだったが、いにしえのプリキュアであるルミエルの加護によってかろうじて命は助かり、傷が癒えるまでルミエルのキラキラルが充満する地下祭壇で休眠状態につくことになった。
だがこれはほとんど封印されたと同義だったので、最終回までに物語中に復帰するかは微妙とも思われていた。
ただ、25話では神楽坂りさからリオが最近ずっと学校を休んでいるということを心配されたとき、新たな転校生としてやってきたキラ星シエルが「イケメン転校生は長期療養中よ」と誤魔化しており、「また転校した」みたいな形にしなかったので、作中での復帰の可能性をうかがわせていた。
そして39話でついに復活し、プリキュアたちの新たな仲間となる。人間態への変身能力は失われておらず、復活後の彼の人間態は全体的には黒樹リオではなくジュリオの姿がベースである(髪色は少し濃くなり、髪型はヒイラギをかたどった水色の髪飾りで低い位置のポニーテールにしている)。
41話で彼の姿を見かけた神楽坂りさと光岡じゅんこはリオ君が退院したんだと駆け寄ってくれているので、少なくとも作中では黒樹リオだとわかるという扱いであるようだ。ただ「雰囲気がどこか変わった」というような感想は述べている。
もっとも、視聴者からすると見た目が違いすぎるので、pixivでは39話以降の彼を表すための専用のタグとして「リオ(プリキュア)」が使われている。これはエンディングクレジットでは復活後の彼は「ピカリオ」ではなく「リオ」と人間側の名前でクレジットされるようになったこともある。
ちなみに彼が姿を消す18話まででも「黒樹リオ」名義でクレジットされたことは一度もない(この時代では「ジュリオ」名義のクレジットである)
プリティストア
過去プリキュア達が通う学園に変装して潜入した歴代敵キャラと、黒樹リオを合わせたユニット「ザ・エネミーボーイズ」として、プリティストア限定アイドルシリーズのグッズに登場した。
関連タグ
キラキラ☆プリキュアアラモード ジュリオ(プリキュア) リオ(プリキュア)
プリキュアシリーズ全体
入澤キリヤ、黒須…リオと同じく主人公達が通う中学校の男子生徒に成りすまし、プリキュアに近づいて弱点を探る敵キャラ繋がり。なお、リオは黒須をルーツとして立ち位置が作られたキャラクターである(アニメージュ6月号より)。
イース/東せつな…リオと同じく、主人公を欺こうとした敵幹部繋がり。主人公との戦いの末に和解し、後に味方側に着いたことにも接点はある。
菓彩あまね/ジェントルー…仮面の敵キャラの正体で、プリキュアを嘲笑する者繋がり。こちらは転校生ではなく物語開始以前から主人公の住む町の住人として生活しており、黒幕から洗脳を受けていたから過ぎなかった。彼女も後に味方になっている。
プリキュア以外
理央…10年前のニチアサ作品の同じ名前の悪役。