CV:茅野愛衣
概要
ブンドル団の団員である怪盗の少女。菫色のかかった銀髪に赤みがかった紫色の瞳が特徴。
黒色を基調とした怪盗風の衣装を身に纏い、ブンドル団マークのあしらわれたシルクハット・肩口に鋭く大きなトゲのついたマント・黒色の長手袋・紺色の仮面を着用する他、つま先にマントと同じ丈の長いトゲの付いたブーツを履いている。
第8話で仮面が変身のキーアイテムであったことが判明している。
ブンドル団内での地位はお世辞にも高いとは言えずセクレトルーの部下として行動する。
人間界に出向いてレシピッピの捜索及び奪取を主な任務とし、それを阻止する敵対者(プリキュアやクッキングダム関係者)との戦闘も担う等、ブンドル団の尖兵として行動する。
レシピッピを捕獲する時の掛け声は「ブンブン、ドルドル、ブンドル~!」、自らが使役する怪物・ウバウゾーを召喚する際の掛け声は「いでよ! ウバウゾー!」。
人物像
紳士的で誇り高いプロの怪盗。一見可愛くて普通の女の子っぽく、上記のシルクハットや怪盗風の衣装等、手品師やどこかの国のお嬢様の様な清楚な容姿に見えるが、外見に寄らず怪盗らしく古風なボーイッシュ風の男性口調で話す。
冷静沈着で感情をあまり出さず、セクレトルーの陰口に対しても嫌な顔ひとつせずにいる。一方で怪盗というものにある種の誇りを持っているのか、ローズマリーに『コソ泥』と呼ばれた際には「コソ泥とは失礼な」と返している。
しかし、プリキュアが現れて失敗が続き、セクレトルーだけでなく同僚のナルシストルーからも役立たず呼ばわりされる様になると、悔しそうな表情を浮かべている。第10話でのナルシストルーとのやり取りから見て、彼に対しては敬語で話しつつもあまり信用してはいない様である。
本人曰く「手荒に奪うのは私の主義に反する」とのことで、レシピッピを奪う際にもこの手のプリキュアシリーズの敵幹部のように実力行使で無理やり奪うような事はせず、気付かれないように密かに奪っている。
奪った後は毎回すぐに退散しようとしており、ウバウゾーを呼び出すのも、あくまでレシピッピを取り返されそうになってから呼び出しており、無闇に町を破壊させたり町の住人に危害を加えるような事は極力しない。
これらの事実から、ゆいは下記のようにジェントルーが根っからの悪人ではないと考えている。
とは言え、「致し方ない」と言いつつウバウゾーにゆいやローズマリーを攻撃させたり、第6話ではウバウゾーを目撃した生徒達に対してエネルギー弾を放って攻撃している為、やむを得ない場合は破壊行動も辞さない。
第1話での戦いの際にウバウゾーにゆいを捕まえさせて人質にするという手段をとっているが、これはレシピッピを取り返そうと近づいたゆいを阻もうとしただけであり、最初からゆいを人質にするような真似はしておらず、人質にした際にも「この子を傷つけたくなければデリシャスフィールドを解除したまえ」とローズマリーに要求しており、あくまで戦うことよりも退散する事を優先している。
以上のことから、敵ではあるが無闇に他人に物理的な危害を与える事を良しとしない性分と思われる。もしくは「追っ手から逃れる為にやむを得ず戦闘を行う」タイプなのだろう。
また、第3話でカレーのレシピッピ、第5話でスープのレシピッピを取り返された後に「カレー/スープは買って帰るか…」と呟きながら退散したり、キュアプレシャスの言い間違いにツッコミを入れるというコミカルかつ律儀な一面も見せ、やはり根は親切で紳士的である。
悪役としての一面
その一方「レシピッピを奪われた事で閉店に追い込まれた飲食店」が『第1話』に登場しており、南米料理の店がことごとく休業・廃業に追い込まれてその一角がゴーストタウン化したことも語られている。
本編開始後も、最終的にプリキュアにレシピッピを取り返されるものの「一時的に味の変化を起こしている」事は確かであり、これは店の評判低下に繋がる。
第7話でもぱんだ軒の客が「二度と来るかよ」と言っているため、仮にレシピッピを取り戻してもその評価は変わらないだろう。さらに同話にて自分の店の料理の味を変えられ、その味を生み出す為に家族がしてきた努力の数々をも踏み躙られたことにショックを受けるらんに対して「客が楽しみにしていたのは半額という値段じゃないのか?」とさらに精神的な追い打ちを浴びせ、仲間の「ラーメンがおいしかった。また食べたい。」とい言葉を聞き、らんが自信を取り戻しても「何かと思えば、君が呼び寄せた客は安さに釣られただけ、味など気にするものか」と店の味を侮辱、これによりらんの怒りを買いキュアヤムヤムへ覚醒させる結果となってしまった。
第6話ではジェントルーはスマートフォンで飲食店をリサーチしている様子が描かれており、無作為に対象を選ぶような真似をしているわけではない様子だったが、彼女の情報源はキュアスタの「ちゅるりん」こと華満らんの食レポデータを悪用したものであったと発覚し、らんは8話にてキュアスタを辞めようかとさえ思い悩んだ。
この件でジェントルーはレシピッピを奪ったことによりその店の客が楽しみにしていた食事を台無しにされたり、店の評判が落ちたりとする風評被害等の影響については無頓着かつ冷淡な態度を取る性格を覗かせている。
ただ、一連の挑発的な言動は変身の副作用で攻撃性が増幅された結果である可能性も高い。
また、彼女がよくレシピッピたちを誘拐する場所は、第1話から遡れば、唐揚げ専門店の『とりからや』や前述の『ぱんだ軒』を除くと、ほとんどはオムライス屋~ハンバーグ屋等、何故か洋食ストリートに現れることが多い。
レシピッピを奪われた料理について
なお、ストーリーが進むにつれ出撃する怪盗が変わるごとにレシピッピが奪われる時に起こる料理のエラーの形が変わるようになる(ナルシストルー、スピリットルー、セクレトルーの項目を参照)。
これはナルシストルーが開発している捕獲箱のバージョンアップによって起こっている現象と思われる(レシピッピの項目を参照)…が、その理論には謎も多い。
セクレトルーに至ってはこれまで出てきたメンバー全ての上位互換とも呼べる効果を出しており、ブンドル団の持つ技術の危険性を裏付けている。
戦闘能力
後述の通り、「穏やかで優しいさま」を示すかのように、基本的に戦闘はウバウゾーに任せっきりで、無益な争いごとは好まないらしい。但しその代わり、第2話にてキュアプレシャスの戦闘を「ワンパターンだな」と言い、第5話のキュアスパイシーの戦闘を「戦いにまだ慣れてないようだな」と称する等、あの娘のように相手の動きや能力を分析し、読み取るのが得意など、力よりは寧ろ頭脳の方が強みとも言える。
第6話では手から黒いエネルギー弾のような物をウバウゾーを目撃した生徒たち3人に(上記のように脅し目的で)放っており、ジェントルー自身も攻撃手段は持っている。第11話ではもはやなりふり構っていられなくなったのかローズマリーにこの技をまともに喰らわし、ヤムヤムにも直接当たるように撃ち放っていた。
さらに第12話では、空手を思わせるようにプレシャスと接近戦(肉弾戦)を展開。ブンドル団やゴーダッツの能力によって強化された影響か、放たれる拳や蹴りは強烈で度々プレシャスを地に這わせていた。
彼女の正体の謎
前述の通りブンドル団に属し、レシピッピを強奪している彼女であるが、そのルックスとデザインは視聴者から見れば数多くの謎に包まれていた。
一方で、第5話に於いて、ジェントルーに似た面影と声のしんせん中学校の生徒会長である菓彩あまねという少女が登場し、同一人物ではないか?とファンから予想されていたが、当時その関係性は不明であった。
第6話では『家庭科室に怪物が現れた』という噂が学校中に広まっていた際、生徒会で校内をパトロールする事になったのだが、その際あまねは学食の職員達に『校内をパトロールするので休憩しててください』と伝え、その言葉通りに学食の職員達が休憩中にエビフライを食べていたのだが、その直後にジェントルーが現れ、エビフライのレシピッピを奪っていったのである。また、この回のジェントルーは今まで街の料理店を狙ってたのに何故か今回はしんせん中学校でレシピッピの盗みを行なっていた。
第7話では、あまね自身もレシピッピの存在を知ってることが明らかとなった。あまねはらんにレシピッピを多く呼び寄せる方法をアドバイスしたが、その際の表情は何かを企んだような目で不敵な笑みを浮かべているように描かれていた。
その後、らんの実家のぱんだ軒をジェントルーが狙ったが、この時「ラーメン娘、君のおかげだ」と意味深なセリフを呟いていた。
生徒会長の立場は世を忍ぶ仮の姿、或いは洗脳によって怪盗に仕立て上げられており生徒会長としての姿こそ本当の正体等々、その正体については様々な意見が上がっていた。
その正体、および発覚後の行動
第8話の物語終盤、プリキュア3人との戦闘後、洋食ストリートの路地裏を苦しそうにふらつきながら歩くジェントルー。被っていたシルクハットを足下に落とした彼女は、右手を建物の壁につけてその身を支えながら目を伏せつつ左手で仮面を外し、その手に握ったままだらりと下げた。すると、握られた仮面が鈍く光り、そこから紫の泡状の光が発生し彼女を包んだ。
やがてその光が消えると、ジェントルーがいた場所には先ほどまでの彼女と同様に右手を壁につけ左手をだらりと下げた、私服姿の少女がうつむきながら立っていた。伏せていた目を開けながらうつむいていた顔を上げたその少女は…
私立しんせん中学校生徒会長・菓彩あまねその人。そう、ジェントルーはあまねが変身した姿だったのだ。
表向きは「しんせん中学校生徒会長」、裏では「ブンドル団の怪盗」という二つの顔を持つ彼女。本話では、序盤のブンドル団アジトにて今まで会って来たプリキュア3人の変身前の姿を思い出したかのような謎の頭痛に襲われる描写があり、また上記の通り変身解除は苦しみながらであった(仮面を外す際、わずかながら口元を歪ませる描写が一瞬だが見てとれる)。
第9話ではナルシストルーに自身の発明品が完成したら用無しとからかわれ、初めて彼女が悔しそうな表情を表した。また、今回は毎回恒例のシュプレヒコールはセクレトルーとナルシストルーの2人で行っており彼女はハブられていた。
それまでの経緯からギクシャクしていたキュアスパイシーとキュアヤムヤムに対し、たこ焼き器型ウバウゾーが攻撃を仕掛けようとした。その時、ジェントルーは激しい頭痛に襲われ思わず左手で左目あたりを押さえた。そして…
「ダメ!」
と、通常のジェントルーより女性的な高めの声で必死に叫び、攻撃を中止させた。その瞬間には青い瞳のあまねの姿がオーバーラップしており、しかも左手で押さえていた部分は完全にあまねの顔になっていた。
なお、ウバウゾーは突然の指示に汗を流しながら困惑し、咄嗟に仕掛けようとした攻撃を逸らしたが結果、自爆した。
さらに、押さえていた左手を外した際には、右目の瞳の色が通常のジェントルー同様赤だったのに対し、左目の瞳の色が上記のあまねのような青(いわゆるオッドアイ)になっているなど意味深な現象が起こった。
ちなみに、赤い瞳と青い瞳ではハイライトの数と瞳の形が異なっている(赤は1つでほぼ円形、青は3つで縦長の楕円形)。
この話で初登場のブンドル団の団員・ナルシストルーはそんな彼女の様子を見てこう言った。
『あやつり人形の糸が切れかかってるようだな…』
第10話ではブンドル団アジトにてちゅるりんの投稿をチェックするも大した情報が得られなかったところをナルシストルーに声を掛けられ、「いいこと」を教えられる。それは「レシピッピを閉じ込めた箱に自分の力を注ぐと今までとは桁違いのウバウゾーが誕生する」というものであった。
おいしーなタウンに来たものの、レシピッピが見つからなかったことから路地裏で変身アイテムである仮面を外しあまねの姿になり、近くにあったオムライス屋に入る。その店には先にゆいたちが入店していた。
あまねもレシピッピが見えることをらんに教えられたゆいに手を握られ、今までどんなレシピッピに会ってきたかを聞かれるが、冷たくあしらう。それでも食い下がるゆいに「レシピッピって、『ごはんは笑顔』そのものだなって」と言われ、その言葉を反芻するものの特に言及することなくその場を去った。
路地裏で再びジェントルーに変身。オムライスのレシピッピを奪おうとした直後、あまねの姿がオーバーラップし「ダメ!」と制止され、またも頭痛に襲われる。だが、それを振り切りレシピッピを強奪。自分の力を注ぎ、パワーアップしたフライパン型ウバウゾーを生み出した。
ウバウゾーの強力なパワーに圧倒されたキュアプレシャスたちを見下ろし「たかがレシピッピのために、愚かな意地を張るからだ」と言い放つも、再びあまねに制止され、それを抑えつけようとした。
その直後、閉じ込めたレシピッピたちが大泣きしているのを見て困惑又は動揺するジェントルーにあまねが語りかけた。「ごはんは笑顔」、と。
レシピッピの力から生み出されたハートジューシーミキサーによりウバウゾーは浄化された。戦闘後、頭痛に苛まれながらジェントルーはプレシャスに対し…、
「キュアプレシャス…すまない…レシピッピを傷つけて…」
と何故か素直に謝罪しながら、その場を去った。
それを影で見ていたナルシストルーは「あー楽しかった。苦しむ顔って最高だね。でも、もう少し遊ぶには操り糸を結び直したほうが良さそうだ」と意味深に嘯いた。
たびたび「ジェントルー」と「あまね」の葛藤が見られたこの回。
ナレーターさんも曰く「でも、ゆいちゃんはちょっぴり、あの人のこと、気になってるみたい…」と心配そうに呟いており、またジェントルー本人もアジト到着後「私は…どうしてしまったんだ…」と不安な気持ちを抱え込むこととなった。
なお、今回葛藤の最中に出てきたあまねは全て青色の瞳で高めの声だった。これが「本来のあまねの姿」の可能性が大であったが、第11話で確定した。
第11話ではその続きとして、アジトに到着後、前回、捕獲箱に自分の力を注ぎ込んでウバウゾーを生み出すと閉じ込めたレシピッピに苦しみを与えてしまうことを知ったジェントルーは、アジトでナルシストルーにそれを教えなかったことを詰め寄った。
レシピッピの捕獲が目的だから教える必要はなかったと嘯く彼に「私は優雅にジェントルに仕事をこなしたい」と主張し反発するも、逆に「結果出してから言いなよ。レシピッピは盗めてない、プリキュアは始末出来てない。何してたの?」と指摘され反論できず。
- このナルシストルーの台詞から第1話でゴーストタウン化している南米ストリートからレシピッピを奪ったのはジェントルーではない、とも解釈できるが、未だ真相は不明。後述の余談参照。
ナルシストルーに「策がある」と返した時に、注ぐ力を加減することでレシピッピの苦しみが軽減されることを教えられる。その場を立ち去ろうとしたとき、またしても頭痛が彼女を襲った。
- なおジェントルーがアジトを去って、おいしーなタウンに帰還した後、セクレトルーがアジトに戻ってきて、「ジェントルーの件をゴーダッツに報告する」とナルシストルーに話していた。この台詞から、既に彼女は構成員達から見切られていたことが分かる。
私立しんせん中学校にて生徒会長・菓彩あまねとして「実力テスト」でプリキュアを足止めする作戦を実行し、ゆい・らんとここねの分断にいったんは成功。
その後パスタ店にてレシピッピを強奪し、マッシャーを素体にしたウバウゾーを召喚。ローズマリーが1人駆けつけたここねとウバウゾーをデリシャスフィールドに転送した隙に自身は逃げ出したものの、ローズマリーに追われ、さらに補習を終えたらんに挟み撃ちにされ自身もデリシャスフィールドに転送されてしまった。
キュアヤムヤムと対峙するジェントルーはヤムヤムに対し集中攻撃で追い詰めるも、ヤムヤムもプリキュア・デリシャスヤムヤム・ドレインで応戦。その直撃を受けて逆に追い詰められ、第7話における因縁を晴らされる結果となった。
ヤムヤム・ドレインにより変身アイテムである仮面が破壊されあまねの姿に戻りへたり込んだジェントルー。
顔を見られないように手で目元を覆う彼女に対して、キュアプレシャスは「貴方は本当はそんな悪い人じゃないんじゃないかって。レシピッピを奪おうとしたけど、出来るだけ被害が出ないようにしていた。学校でも皆を守ろうとしてたんだよね? それにこの前はレシピッピを傷つけて貴方も悲しんでいた。本当はそんなことしたくないんじゃないの?」とその内心を看破した。
その言葉に対し反論しつつ立ち上がったが、そのとき覆っていた手も外してしまったため素顔が露呈してしまった。その顔を見たプレシャスたち4人はジェントルーの正体があまねであることを知り、驚きを隠せなかった。
彼女から黒いエナジーが抜け、「本来のあまね」になったと思われたその直後、背後にナルシストルーが現れ、あまねを連れ去ってしまった。
2つの心を持つ怪盗との決着
第12話ではブンドル団アジトにて、ゴーダッツ自らがその力でジェントルーを「調整」。閉じていた目が開くと、瞳の色が青から赤に変化し、あまねの心が消されてしまったことをうかがわせた。その際、ゴーダッツは不気味な笑みを浮かべていた。
みそしるのレシピッピを奪い、野菜スライサーを素体としたウバウゾーを召喚。またこのウバウゾーは(おそらく洗脳強化が原因で)初めて店を攻撃した。デリシャスフィールドに転送され、戦闘開始。苦しむレシピッピを見ても、プレシャスたちから止めるように説得されても、以前より強く心を操作されている為に聞く耳を持たなかった。その後、レシピッピ救出を優先させたプレシャスたちにウバウゾーを倒されたことで撤退。
早朝、らんがキュアスタにレビューを上げたハンバーグ屋「いつでもハンバーグ」からレシピッピを奪おうと来店するも、実はそれは偽のレビューでありまんまと誘い出される形となった。
逃げだそうとするも、ゆいに捕まり「放せ!」と抵抗、「話す!」と対話を迫られ、ローズマリーに「その話すじゃないでしょ」と突っ込まれた。偶然近くで別のハンバーグ屋「あさからハンバーグ」から出てきた拓海と遭遇、偶然にも営業していた為(これはちゃんと近隣店舗の営業時間を確認していなかったらんのミスでもある)、そこからハンバーグのレシピッピを強奪しサラダスピナーを素体としたウバウゾーを召喚。レシピッピが苦しむのを厭わず全力を注ぎこまれたウバウゾーにプレシャスたちは苦戦させられた。
プレシャスと1対1の戦いとなり、肉弾戦を展開。プレシャスに「あまねさんと戦いたくない!」と訴えられるもそれを無視して攻撃を続行。再度プレシャスと肉弾戦を展開。
しかし、攻撃を受け止めつつ、自分と友達になろうとするプレシャスの言葉に心が揺らいだ。それでも洗脳が解けずにいたが、プレシャスはさらに心の中にあるレシピッピへの優しい想いが簡単に消えるはずがないと言葉を繋いだ。
そして、それを否定しようとするジェントルーに対しプレシャスは一枚のカードを突きつけた。それは、ローズマリーがあまねに会う為にフルーツパーラーKASAIを訪問した際に彼女の双子の兄弟たちから貰ってきていた店を紹介するカード。そこには、あまねの手によるフルーツパフェのレシピッピのイラストが描かれていた。
その優しいイラストから伝わる「レシピッピを大事に想う心」「込められた愛」「レシピッピや料理への愛」をプレシャスたちから伝えられたジェントルーの脳裏に、レシピッピを見て嬉しそうにイラストを描く幼少期のあまねの姿が浮かんだ。
明らかに動揺するジェントルー。それでも洗脳が強化されて必死に捕獲箱に力を注ぎ込もうとしたが、力は発動しなかった。困惑するジェントルーはまたしても頭痛に襲われ、気遣うプレシャスの手を払いのけたものの、顔を上げたその左目は青い瞳であった。
プレシャスの言う通り、洗脳強化はされてもレシピッピを想うあまねの心は残っていたのである。左目だけから涙を流しながら、ジェントルーの中のあまねが訴えた。
「私を…止めて…」 、と。
ジェントルーの胸に現れた黒いハート。それがゴーダッツの力だった。そして、その中に一点わずかながら強く輝く光こそがあまねの本当の心だった。 「これを…壊して…」 と再び訴えるジェントルー(あまね)。そこにゴーダッツが干渉して黒いエナジーを注入。駆け寄ったプレシャスを黒いエナジーで弾き返し、強化した黒いハートをウバウゾーに憑依させた。
- このとき、ゴーダッツへの忠誠を口にし両目とも赤くなったジェントルーの瞳からはハイライトが完全に失われた。
あまねを救うべく強化ウバウゾーに立ち向かった3人はそれぞれの強化された技を放ち、最後はハートジューシーミキサーによる合体技「プリキュア・ミックスハート・アタック」で黒いハートを浄化。その直後、黒いエナジーが身体から抜けたジェントルーの瞳は両方とも青になり、そのまま気を失いながら変身も解除された。
しかしこれは相手を倒すためではなく、救うためのことであった。
気絶状態で地面に倒れ込む寸前にプレシャスにお姫様だっこで受け止められたあまね。その表情は、今までになく穏やかなものであった。
ジェントルーとしての行いに対する苦悩、そして覚醒
あまねが何故ジェントルーとしてブンドル団に入ってしまったのかはこの時点では未だ不明であり、第13話以降は心身の疲労のためか学校を休んでいた。
あまねは洗脳され操られていただけであるが、学校に復帰した第17話では「自分は生徒会長にふさわしくない」として山倉もえに会長職を譲ろうとしたり、プリキュアの資格を持つ者として一緒に戦ってほしいというローズマリーの願いを「その資格がない」と退けるなど、「悪しき心のジェントルー」として行ってきた悪事への罪悪感に苛まれている様子が窺えた。
自分が怪盗ジェントルーとして他人やレシピッピを傷つけたことは、「あまね自身」ではなく、あくまで「ジェントルー」がやったことなのだとゆいから告げられるも、あまねにはジェントルーとしての行いが自分がやってきたかのように肌に染みついているようで忘れることができず、それゆえ自分を許すことができなかったのである。
しかし彼女は「ジェントルーであった過去」にも「なりたい自分の未来」にも目を背けないと心に決め、 遂に彼女は新しい自分への生まれ変わりを果たした。
つまり、過去の「ジェントルー」と未来の「新しい自分」は、正に一心同体/表裏一体なのである。
そう、その彼女の名は……
華満らんとの関係
また華満らんとは第7話の件で相当因縁が出来てしまったため、今後の2人の関係に注目されていた。(→あまらん(プリキュア))
らんは第14話で菓彩家を訪問したもののあまねに会えなかった際には純粋にその身を案じており、第17話で再び登校してきたあまねの姿を見て大いに喜んでいることから、らんのほうにはそれほど蟠りは無かったようだ。
そしてあまねがキュアフィナーレに覚醒し月日が流れた第32話、あまねは客として初めてぱんだ軒に来店するが、ジェントルー時代に店に被害を与えた後ろめたさからか、浮かない表情で、暖簾をくぐっても拳を固く握り立ち尽くすばかりであった。
しかし、らんは「あまねん、こっち、こっち!」とあまねの手を握り、「こだわりのスープにからむ極上麺、とくとご堪能あれ!」とあまねをエスコートし、あまねは晴れやかに「ありがとう」と答えた。これにより、第7話からの因縁は完全に解消したと言えるだろう。
ナルシストルーとの関係
ゴーダッツに植え付けられた『ジェントルー』という悪しき人格が浄化されてもナルシストルーはしつこくフィナーレのことをジェントルーと呼び続けている。詳細は彼の項目を参照。
第37話にてナルシストルーに相変わらず「ジェントルー」呼ばわりされても意にも介さなくなったという点は、過去の自分を受け入れたという証である。つまりあまねの中から姿を消したと思われていた「ジェントルー」という過去の自分は今でも彼女の中に生きているということを忘れてはならない。
キャラクターショー
ジェントルーは『デリシャスパーティ♡プリキュア』前期のキャラクターショー(プリキュアショー)にも出演している。キュアフィナーレ加入後の後期からのキャラクターショーの敵役はナルシストルーが担当。
「ジェントルー」の人格
「ジェントルー」は常にプリキュア達と敵対していたが、第1話の時点から本人が無意識に戦いに無関係な誰かを傷つけたり無闇に街に被害を出さないような考慮をしていたようで、後述の「ジェントル」=「おだやかで優しいさま」はこの頃から既に出ていた。これは「あまね本来の人格」が僅かながら抵抗をし始めていたか、あるいは洗脳されつつも心の奥底にあった「あまね本来の人格」が多少なりとも「ジェントルー」に影響を及ぼしていたと考えられる。
このジェントルーとしての姿は、あまねの変装や化粧という簡単なレベルのものではなく、ブンドル団、ひいてはゴーダッツの洗脳の力とそれが込められた変身アイテム(仮面)によって変身させられたものであり、第12話のメンメンの言葉にある「無理やり怪盗にされちゃった」という類のものである。
ナルシストルーの言う「あやつり人形」という単語から、「ジェントルー」とは例えて言えば心を操作され無理やり着ぐるみを着させられたり、コスプレをさせられたような状態と言えるだろう。
その人格もゴーダッツによって植えつけられた物であったのだが、あまねとジェントルーの最大の違いとして、本来のあまねは食への造詣と感謝が深くレシピッピ達に愛されていたが、ジェントルーの人格ではその食への造詣と感謝が塗りつぶされているかのように冷淡に振る舞っていた。
前述の通りゴーダッツの力が浄化されたことで「怪盗ジェントルー」としての人格はあまねの中からその姿を消した。
また変身アイテムの仮面も、正体暴露の回である第11話ではヤムヤムの浄化技である「プリキュア・デリシャスヤムヤム・ドレイン」の直撃を本人の身体諸共受けて破壊されたが、最終決戦である第12話では彼女の身体から出て来た黒いハートでパワーアップしたウバウゾーを浄化した合体技「プリキュア・ミックスハート・アタック」が、彼女に対しては直接放たれなかったにもかかわらず何故か壊れずに着用したまま消滅し、変身も解除された。
「怪盗ジェントルー」としての再登場は?
上述の通り、ジェントルーは本来のあまねとは「別の人格」であるという描写が強調されている。
あまねが自分の人格を取り戻してからは、古風な男性口調や「ジェントルに」の名乗り台詞くらいしかジェントルー時代の名残は残っていない。
あまねがもう一度誘拐されて洗脳処理を行われるとかがない限りは、「怪盗ジェントルー」の再登場は難しいと考えられている。
そしてその再洗脳の可能性であるが、正規のプリキュアメンバーが悪堕ちしたケースはこれまで5年前のシリーズというたった1名のみであり(彼女達は例外)、もしあったとしても小さいお友達に強烈なトラウマを植え付けることになるため、あまねが本来の心と身体を取り戻した今、よほどの展開が無い限り再洗脳の可能性は低いだろう。
そして、ジェントルーとの最終決戦である第12話にてローズマリーは「大丈夫、今度こそ戻った(=ジェントルーは消えた)わ」と発言し、第13話以降のOPでは解放されて姿を消し、更に公式HPのキャラクター紹介ページでも、赤い瞳のあまねが消え、かつての姿だったジェントルーの紹介ページのアイコンも白黒に変更されている。
しかし、上述の通り「ジェントルー」はあくまでもブンドル団、ひいてはゴーダッツの洗脳の力とそれが込められた変身アイテムによって変身させられた存在に過ぎず、更には前述の通り一心同体/表裏一体の身であれば、裏を返せばゴーダッツの力や変身アイテムがある限り不滅であり、第2第3のジェントルーは必ずや現れるという可能性も否定できない。
ちなみに『ジェントルー』という悪しき人格が浄化されてもナルシストルーはしつこくフィナーレのことをジェントルーと呼び続けている。詳細は彼の項目を参照。
第37話にてナルシストルーに相変わらず「ジェントルー」呼ばわりされても意にも介さなくなったという点は、過去の自分を受け入れたという証である。つまりあまねの中から姿を消したと思われていた「ジェントルー」という過去の自分は今でも彼女の中に生きているということを忘れてはならない。
何はともあれ、本編にてあまねがもはやブンドル団の手によってジェントルーにされることはないと思われる。そう考えるとなると、あのかっこかわいいジェントルーとしての姿を二度と拝めないことに寂しさを感じている視聴者もいるかもしれない。
そして、視聴者の期待に応えて(?)思わぬ形でジェントルーは復活するようだ…。(後述)
シリーズ最速の光堕ちキュア
前述の通りシリーズおなじみの少女幹部枠に該当するキャラクターなのだが、現在プリキュアシリーズで確認されている中では、5月29日第12話にて光堕ちした最速の少女幹部となった。これは、4年前の5月27日第17話にて光堕ちしたルールーより5話早い出来事であった。
実のところ、ジェントルー時代のあまねは、これまでゆい達プリキュアとはほぼ敵対していることが多く、第7話にてらんにより多くのレシピッピたちを集める方法をアドバイスし(つまり罠にかけ)たり、第10話にてオムライス屋で会話をしたり、ゆいに和実語録を送られたりする程度と、変身前のプリキュア達と特に親しくなっていたわけではないため「プリキュア達との絆で」改心したわけではない(簡単に言えば、ブンドル団の操り人形としてシナリオ通りに行動している)。
ゆい達は第12話で「ジェントルーは生徒会長菓彩あまねが心を操作され無理矢理怪盗にさせられている」「このままでは菓彩あまねの本当の心は消えてしまう」という状況に気付き、フルーツパーラーKASAIのカードに描かれたイラストからあまねの本当の心を「想像」して、「ジェントルー」にあまねの本当の心を取り戻させたのである。あまねとゆい達が絆を作っていくのはこれからだと言える。
- これらの状況から、ジェントルーは過去作でいえばトワイライトに近い立ち位置といえる。
デリシャスパーティ♡プリキュア感謝祭「復活のジェントルー!! フォーエヴァー♡パーティ・ゴー!」
2023年2月18日~19日に中野サンプラザを会場として開催された「デリシャスパーティ♡プリキュア感謝祭」内のオリジナルストーリーで、最終回の後日談という設定。
ゆいたちは、久しぶりにおいしーなタウンにやってきたローズマリーたちと再会し、彼らを迎えてのパーティーを進めていた。
一方、ブンドル団アジト跡地の片付けをしていたナルシストルーは、セクレトルーが使っていたタブレットに収められたジェントルーの壊れたデータと、フェンネル(ゴーダッツ)が作成していたスペシャルデリシャストーンの試作品を発見した。その試作品を使ってスピリットルー2号を作り出し片付けの手伝いをさせようと思いついたナルシストルーに、タブレットを通じてセクレトルーからの通信が入った瞬間、ナルシストルーはうっかりスペシャルデリシャストーンの試作品とセクレトルーのタブレットを接触させてしまい、激しい光があたりを包み込んだ。その光が収まると、そこには運命のいたずらか、スペシャルデリシャストーンの力によって壊れたデータから実体を持って作り出された新たなジェントルーの姿があった。
この『ジェントルー』は、三角の板に付いたスペシャルデリシャストーンのネックレスを付けている。
これらの点の彼女なら、別名:コピージェントルー、クローンジェントルー、ジェントルー2世、Newジェントルー、新生ジェントルー、2代目ジェントルーと呼ばれることもある。
『ジェントルー』は、壊れたデータを元としているためか語尾に「トルー」をつけて話すというコメコメたちエナジー妖精や4年前のあの娘のような雰囲気等、おかしな点はあったものの、レシピッピ捕獲という自身のミッションを忘れていなかったため早速行動を開始。あんにんどうふのレシピッピ(恐らく捕獲場所は、中華ストリートだと思われる)を捕獲箱に捕らえると、ハートキュアウォッチの警告音を聞きつけてやってきたゆいたちと対峙するのと同時に運命の再会を果たす(当然彼女達は忘れるはずもなく、彼女のことはしっかり覚えいていた)。あまねが自分たちの側にいるのにジェントルーがいるという不思議な状況に戸惑いつつも、レシピッピ救出のためにゆいたちはプリキュアに変身。
『ジェントルー』も、キュアフィナーレという自分の知らないプリキュアがいるのを訝しみつつ、捕らえたレシピッピからウバウゾーを召喚しプリキュアたちにぶつけた。その最中、『ジェントルー』を追ってきたナルシストルーから上記の事実を伝えられたローズマリーは、自分がコピーであることを『ジェントルー』が知るとスペシャルデリシャストーンの試作品の力が不安定となり暴走する恐れを理解していたため、伝言ゲームの要領でフィナーレ→ヤムヤム→スパイシー→プレシャスに伝えたが、最終的にプレシャスには意味不明な文言が伝わってしまった。
プレシャス「『ジェントルーがジェントルにジェット機乗ってジェットコースターで絶好調』ってどういう意味?」
ローズマリー「何でそうなるのよっ!」
ジェントルー「何を言ってるトルー。私はジェット機にもジェットコースターにも乗った覚えは無いトルー!」
フィナーレ「ジェットコースターはドリーミアで乗ったぞ…?」
ウバウゾーをデリシャス・フィナーレ・ファンファーレで浄化されたことから『ジェントルー』は退却しようとしたところを「あなたと話がしたい」とプレシャスに呼び止められたが、「君達と馴れ合う気はない」としつつも「ブンドル団である私に堂々と声を掛ける潔さには、敬意を表する」と伝えてその場を後にした。
- 上述の通りブンドル団解散後の話であり、レシピボンはクッキングダムに戻り厳重に保管されている。つまりレシピッピを捕獲してもそこに封じ込めることはできないため何の意味もない(コメコメも劇中で言及している)。捕獲はそういった事実を知らない「コピー」であるがゆえの行動と言える。
『ジェントルー』が復活したのは元ブンドル団の2人にとっても想定外であり、ブンドル団のアジト跡では、セクレトルーはミニスピリットルーと共に、「ゴワス!ゴワス!」「あの『ジェントルー』が悪さをしたら貴方が自由の身になるのは先延ばしになる、と言っています。」とこの状況を引き起こしたナルシストルーにイヤミを言っていた。
そんな2人の事情などつゆ知らず、アジト跡に戻った『ジェントルー』はナルシストルーとセクレトルーの姿を見つけると、自ら「ブンドル、ブンドルー!」のシュプレヒコールを行う。
上記の暴走につながりかねないためブンドル団が解散していることを言えないセクレトルーは、今はこうなっているとして代わりに「ガンバル、ガンバルー!」のコールを教えた。何度もガンバルーコールをしているうちに内から力が湧いてきた『ジェントルー』は、お使いを命じることで意図をそらそうとしていたセクレトルーたちをしり目に再びレシピッピ捕獲のために出撃してしまった。
再度ゆいたちの前に現れた『ジェントルー』は、たいやきのレシピッピ(恐らく近くの屋台かキッチンカー辺り)を捕らえたのち捕獲箱に自分の力を注ぎ込み臼と杵をモチーフにしたものプラス2体の計3体のウバウゾーを召喚。そのパワーは変身したプレシャスたちを圧倒するものだった。だが、ウバウゾーたちが自分が思っていた以上にプリキュアたちを傷つけてしまいそれを止めようとしたものの、もともと不安定だった自分の力が注ぎ込まれた結果暴走状態になってしまったウバウゾーに自らも吹き飛ばされてしまった。『ジェントルー』を追ってきたナルシストルーがその様を見てつい漏らしてしまった自分の「出自」を聞き、ナルシストルーに食ってかかっていた『ジェントルー』のところに飛んできたウバウゾーの攻撃を防いだのはプレシャスだった。
事情説明のためにナルシストルーに連れていかれた『ジェントルー』を追ってきたプレシャスとフィナーレ。事情を聞いた『ジェントルー』は、自分がスペシャルデリシャストーンの試作品から生まれたコピーであることを知り、必要以上にプリキュアたちを傷つけた事や無駄にレシピッピを虐めたこともあいまって、罪悪感を感じ落ち込んでいた。
そんな彼女にプレシャスは優しく声をかける。
「怖かったよね…。突然世界が変わってしまって独りぼっちになったみたいに感じたのかなって…。」
ちゅるりんの投稿の「いつでもハンバーグ(&あさからハンバーグ)」以降(つまり最終決戦である第12話以降)を見た世界や展開の記憶がないなどで、昔話で言えば浦島太郎の如く、もともと違和感を覚えていたが、それを事実として受け止めることが怖くて考えないようにしていたと言う『ジェントルー』に対し、プレシャスは「お肉にはお肉の、大豆ミートには大豆ミートの良さがある」と励ました(パーティーのときに肉の代わりに大豆ミートを入れたカレーを作っていた)。さらに「でも(コピーに過ぎない)自分には何もない」と嘆く『ジェントルー』を「傷つけてしまった私たちを心配する優しさがある」とフィナーレが励ましたところにスパイシーたちが進行を食い止めきれなかったウバウゾーが来襲し、その猛烈な攻撃でついにプレシャスたちは変身解除に追い込まれてしまった。
傷つきながらもウバウゾーに立ち向かおうとするゆいに、『ジェントルー』は「自分が知っている唯一の励ましの言葉」ー「ガンバル、ガンバルー!」の声援を送っていた。そして、観客にも「ガンバル、ガンバルー!」の声援(ジェスチャー)を送るよう依頼。その声援に応え立ち上がったゆいたちは再びプリキュアに変身し、(なぜかその場に召喚された)ブラックペッパー(拓海)と共にウバウゾーに立ち向かった。
1人で杵と臼ウバウゾーを相手にしていたプレシャスだったが、ウバウゾーに転ばされピンチに陥った。それを救ったのはブラぺ…ではなくなんとジェントルー。かくして、ここにプレシャスとジェントルーの夢の共闘が実現した(コメコメ曰く、2人とも息ピッタリとのこと)。いつかプレシャスとのリベンジ(復讐)を果たすためにひたすら動きを調べあげていた(というデータがあったのだろう)『ジェントルー』は、逆に彼女に助けられ、励まされたうえで、その研究結果を基に借りを返すために恩返しとして、プレシャスとの完璧なコンビネーションを展開。最後は2人揃ってのダブルアッパーで締め、ライト・マイ・デリシャスでの浄化に繋げた。
戦闘後、シナモン(門平)とブラペの持つデリシャストーンの力により試作品スペシャルデリシャストーンの暴走の心配が無くなり、自身のミッションを果たさなくていい…もう悪い事をしなくていいことやレシピッピを傷つけたりはしない安定した存在として居られるようになった『ジェントルー』は、セクレトルー・ナルシストルーとともに新たなジェントルーとしてクッキングダムで幸せに過ごすこととなったと天の声であるよねさんから語られている。
- 住まいについては、前に故ジンジャーが住んでいたあの家だと思われる。
キュアプレシャスは『ジェントルー』の手を取りパーティーに誘う。「あなたもパーティーに来て!いっぱい美味しいもの食べよう。だって、『ごはんは笑顔』!」プレシャスと『ジェントルー』は笑い合うのだった。
こうしてこの感謝祭をきっかけにおいしーなタウンのゆい/プレシャス達に新しい仲間…もとい『友達』が出来、クッキングダムの新しい住人が加わった。
その彼女の名は…、
『ジェントルー』。
- 一部のネタに過ぎなかったきれいなジェントルーがこれにより半ば公式となったと言えるかもしれない。
おかえり、そしてありがとう、ジェントルー。
今度は、おいしーなタウンにも遊びにおいでね。
一度は姿を消したものの、今回の騒動によって完全復活を果たしたジェントルー。これからはきっとゆい達と一緒に美味しい物をいっぱい食べて、沢山の笑顔を重ね、彼女の新しい人生の扉の幕を開けることになるだろう。
演者について
演じる茅野愛衣氏は今作がプリキュアシリーズ初出演。茅野氏は第一話終了後、キュアプレシャスのイラストを見てTwitterで『くっ…かわいい!!でも負けないっ!ブンドルブンドルーー!!🎩(茅)」というコメントをあげている。
余談
モチーフ
名前は英語で態度が「おだやかで優しいさま」を意味する『gentle(ジェントル)』と『盗る=トルー』をかけていると思われる。
あまねが洗脳された理由
あまねが洗脳された理由は上述したように「(おいしーなタウンの)土地勘があるから」ということであったが、本当にそれだけが理由であればおいしーなタウンの住人なら誰でも良かったことになってしまう。
今作のシリーズディレクターの深澤敏則監督は『アニメディア』2023年3月号のインタビュー記事で「ゴーダッツがあまねに目を付けた理由は、土地勘とレシピッピが見えることと、正義感が強く、真っ直ぐだったからだと思います」「真っ直ぐすぎる人って、一歩間違うと悪い方向に行ったりするので、あの真面目な性格が、忠実な部下として最適だった」「生徒会長という顔の広さも役に立つのではと計算していたんじゃないでしょうか」と述べている。
シリーズ構成の平林佐和子氏はオフィシャルコンプリートブックにて、「彼女がゴーダッツに選ばれたのは『弱い心につけこまれた』とかではなく、本当に偶然の出来事なんです。」と語っている。(菓彩あまねの項目も参照のこと。)
- つまり、深澤監督や平林氏の言う通りだとすると、やはり彼女がジェントルーとして洗脳されたのは、単に運命のいたずらで、ブンドル団の作戦に巻き込まれただけなのかも知れない。
なお、今作の初期の3人のプリキュアたちのように、レシピッピを視認できるおいしーなタウンの住人は他にも存在する。誰かが1人でも「レシピッピを視認できる」ことがブンドル団側に知られていたら、あまねに代わって彼女達が洗脳されてブンドル団の怪盗になっていた可能性は否定できない。
- 『アニメディア』2023年3月号のインタビュー記事では、「その真面目さや顔の広さを狙われたらしいあまね。ここねが人見知りじゃなかったら、彼女が狙われた可能性も?」と書かれている。
ここねがもしブンドル団の少女幹部だったら…。
料理の味が悪い方に変化する理由については、「あまねの心が洗脳されていた」、心を操られてしまい「変えられちゃった」つながりであると説明されている。(シリーズ構成の平林佐和子氏とプロデューサー安見香氏の対談にて)。
「心を操作する術」の恐怖
ブンドル団の「心を操作する術」はあまねを「ジェントルー」として操り人形にしていたが、「ジェントルー」の作戦は「ジェントルー」自身の頭の中で考え出されており、例えるなら自動人形としての一面もあった。
「ジェントルーの人格」は「あまねが催眠術をかけられた様な状態」であり、元々のあまねの人格と大きな違いが無く(古風な口調も元からそうだった)、ジェントルーとして洗脳されていた時期でも、レシピッピを奪うという「植え付けられた使命」と関係がない部分では「ジェントルー」は「菓彩あまねとして」普段通り「正義感の強い生徒会長」として学校生活を送っていた。
ブンドル団のアジトはあくまでも職場であり、ブンドル団としての活動を終えればジェントルーはあまねとして我が家(実家)である『フルーツパーラーKASAI』に帰っていつものあまねのように過ごしていたと思われる。
家族も友人も誰も気がつかないほどいつも通りに…。
ブンドル団のメンバーは「ジェントルー」の悪しき心が浄化され、彼女が組織を脱退しても「やはりこちらの人間は当てにならなかった」「レシピッピを探索できる改良型捕獲箱ができたからもう用済み」程度にしか思っていないが、あまねにとっては「ジェントルーの悪事は私自身の体でしたこと」と強い後悔の念にさいなまれることになり、ブンドル団の「心を操作する術」は(フィクションのそれではなく)現実の洗脳の様な負の側面を見せている。
南米ストリートの謎
第1話でゴーストタウン化している南米ストリートからレシピッピを奪ったのが誰なのかは最後まで不明のままだった。第12話まででレシピッピを見つける事ができたのはジェントルーだけであるが、第11話でナルシストルーが「(ジェントルーは) レシピッピは盗めてない」とも言っているため、ジェントルー以外の人物の可能性もある。
この辺りの真相は本編では語られなかったが、最終回である第45話で全てのレシピッピ達が解放され、例の南米ストリートも無事営業を再開している。
あまねも肩の荷が降りたであろう…。
感謝祭ネタバレ
ジェントルーの中の人である茅野愛衣氏は、キャラクターショー後のトークショーにて「1人だけ存在が突然消えてしまっていたジェントルーがあの後どうなったのか、もう出てこないかなと思うと寂しい気持ちになって心配したのですが、ある意味今回のショーが本当の最終回みたいな感じで、私の方も、こうしてジェントルーを復活させてもらえて、とても嬉しい気持ちになって良かったです」という旨の感想を述べている。
また本キャラクターショーである彼女はタイトルを示すかのように、ある意味『もう一人の主人公』と言っても過言ではないのだ。
そしてこの感謝祭でやっと分かったことは、ゆい/プレシャスの言う通り、本当はそんなに悪い人ではないということや「穏やかで優しいさま」を示すかのように、ウバウゾーを召喚しても出来るだけ被害を出ないようにし、学校でも生徒たち3人を守ろうとした。そして第10話では2匹のレシピッピを傷付けて、彼女も後悔するかのように凄く悲しんでいたということを。やはりジェントルーはやはり根は親切で紳士的であるように正直者で、『心優しき怪盗』。それ故、完全な悪女にはなれなかったのである。
彼女の行方について
さて、感謝祭にて無事に再登場を果たした彼女であるが、アニメ本編では第12話を最後に第13話以降、今まで姿を現さなかったのは何故なのだろうか?
- 某事件による話数削減によりジェントルー復活のエピソードが感謝祭までずれ込んだ可能性もあるが、詳しい詳細は不明。
だが、あくまでも考察であるが、以下の仮説がある。
- "元の闇″に戻っていった説。
- あまねとジェントルーの人格が総合化された説。
- 実はあまねのハートフルーツペンダントは、ジェントルーという悪しき人格の残りカスが浄化されて出来た物だった説。
- あまねから分離した後、別の姿でおいしーなタウンやクッキングダムを人間の目には見えない姿で彷徨っている説。
- スペシャルデリシャストーン及びセクレトルーが使っていたタブレットに収められた壊れたデータの中で封印されていた説。
- よねさんやジンジャーのいるべき所に行った説。
オフィシャルコンプリートブックにて
オフィシャルコンプリートブックでは深澤敏則氏がまだ本編の作業があって感謝祭のショーの物語にはタッチできなかった事を明かしているが、「僕自身はジェントルーがすごく好きなキャラクターだったんですが、茅野愛衣さんはジェントルーが突然消えちゃったと捉えていてハッとさせられたんです。」や「あまねとジェントルーは元々同じ身体なので、あまねが出て来るにはジェントルーが消えなければならない。彼女はフェンネル/ゴーダッツとは違う立ち位置なので、僕としては"あまねを助けるぞ″という思いの方が強かったんですよね」とインタビューで語っている。
「茅野さんやジェントルーが好きだったお子さんからしたら、ジェントルーも苦しんでいたし、そのまま消えちゃったみたいに感じられたのかもしれない。ショーで描かれたことでジェントルーが救えたところもあったので、すごくいい話を作ってもらえたなと感じています。」と語っている。
本当の本当に救われて良かったね、ジェントルー。
公式グッズ
「プリキュアおもちゃウェブ」・全国の玩具店にて、2022年4月9日より「かいとうジェントルーぬいぐるみ」が全国一般発売された。
公式かつ正規のルートによる敵キャラの関連販売は『フレッシュプリキュア!』では大きなお友達向けの商品である可動フィギュアシリーズ「S.H.Figuarts」において同じく敵幹部であったイースの固定フィギュアや、『ハートキャッチプリキュア』では同じく敵幹部のダークプリキュアのフィギュア、『スマイルプリキュア!』では敵幹部のウルフルンの抱き枕、『Go!プリンセスプリキュア』ではトワイライトのTシャツ、『魔法つかいプリキュア!』ではオルーバの抱き枕、そしてキリヤ、満と薫、セイレーン、バッティ、ジュリオ、リストル&ビシン(いずれもハリハリ族の姿)のプリプリおてだま等々が出ているが、敵キャラクターのぬいぐるみの販売は『ヒーリングっど♥プリキュア』のダルイゼンに次いで2例目であり、ダルイゼンのおしゃべりぬいぐるみはプレミアムバンダイによる通販限定販売だったため全国一般販売はジェントルーが初。
また、2022年10月28日にはプリティストアにてブンドル団のグッズが発売され、ジェントルーのアクリルスタンド・缶バッジも商品ラインナップに名を連ねた。
プリティストアで発売された光堕ち前のキャラクターとしてのグッズはEternalMomentの例があるが、これは本放送終了後に発売されたものであり、本放送期間中に光堕ち前のキャラクターグッズがストアで発売されるのは異例のケースと言える。
これには本作品のキャラクターデザインを担当している油布京子氏も「いまだにジェントルーの商品を出してもらえるのは普通に嬉しいですね」と評価されている。
関連イラスト
関連タグ(感謝祭を含めた関連タグ、および追加タグ)
クッキングダム:新たな住人として加わる事になる。
菓彩ジェントルー:かつてのジェントルーだったあまねから見れば、ある意味双子の姉妹、あるいは従姉妹/親戚のような関係とも言える。
ジェントルー(プリキュア):表記ゆれ。
プリキュアシリーズ関連
- イース、セイレーン、トワイライト、ルールー:最初はプリキュアと敵対していたが、後に改心してプリキュア追加戦士となった敵キャラクター繋がり。
- ブルーキャット:後の追加戦士としてプリキュアに覚醒した怪盗繋がり。
公式グッズ関連
- ウルフルン、バッティ、ダルイゼン:公式グッズで抱き枕やプリプリおてだま、そしてぬいぐるみが販売された敵幹部キャラクター繋がり。何気に各作品の第1話で初登場した敵繋がりでもある。
- ローラ(変身前):敵ではないが、同じくプリキュアのぬいぐるみシリーズ「キュアフレンズ~」と付いていないキャラ繋がり。
- ブラックペッパー:今作の登場人物。彼も敵ではないが、同じくプリキュアのぬいぐるみシリーズ「キュアフレンズ~」と付いていないキャラ繋がりで、謎めいた登場人物繋がり。こちらも7月にアクリルスタンドが発売された。
プリキュア歴代第1話で主役キュア前に出撃の敵幹部と怪物
チョンギーレ、ヤラネーダ → ジェントルー、ウバウゾー → カバトン、ランボーグ
プリキュア歴代敵少女幹部
エルダ → ジェントルー → ???
プリキュア歴代光堕ち少女幹部
ルールー → ジェントルー → ???
人称・口調・口癖だったな!
関連人物の呼称と変遷だったな!
関連人物 | 呼び方 | 呼ばれ方 |
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和実ゆい | プリキュア、プレシャス、和実ゆい | ジェントルー |
芙羽ここね | プリキュア、スパイシー、芙羽ここね | ジェントルー |
華満らん | プリキュア、ヤムヤム、華満らん、ラーメン娘 | 不明 |
ローズマリー | 不明 | ジェントルー |
品田拓海 | 不明 | 不明 |
ゴーダッツ | ゴーダッツ様 | ジェントルー |
セクレトルー | 不明 | ジェントルー |
ナルシストルー | 不明 | ジェントルー |