説明
詳細
全国各地の遊園地などで行われるプリキュアシリーズのイベントやミュージカルショーで、2004年に『ふたりはプリキュア』の着ぐるみショーから始まった。
主題歌を唄う歌手が登場することやオリジナルストーリーで行われることもあり、TV本編などのアニメとは違った楽しさがある。本編とは異なり敵幹部の手下もプリキュア達と同サイズとなるため、プリキュアへの攻撃方法が催眠術で眠らせたり占いで動きを止めたりと行動を封じるものが多い。
また、各地で台本は同じであっても、登場人物のアクションは異なる場合があり、見比べるのも面白さのひとつである。中でもよみうりランドやひらかたパークでの公演は定評となっている。
プリキュアの着ぐるみについては『ハートキャッチプリキュア!』まで変身後のものしかなかったが、『スイートプリキュア♪』以降は変身前のものも登場した。
展開としては、各シリーズのテレビ放送開始から1ヶ月程度経過したところで前期のショーが開始する。
多くの場合、本編での追加プリキュア登場のタイミングに合わせて、夏頃から後期のショーに切り替わる。
ただし、後期に切り替わる前に前期の内容に新プリキュアを加えた改訂版が実施される場合がある。(例:『Yes!プリキュア5GoGo!』、『ハートキャッチプリキュア!』)
また、『スマイルプリキュア!』のように追加戦士がいないシリーズでも後期ショーへ切り替わる。
『キラキラ☆プリキュアアラモード』からは3期構成に変更され、追加戦士が加入した頃から新プリキュアを加え敵幹部も入れ替えた2期が開始、その後秋頃に1期の敵幹部に再度かわって3期が始まる構成となった。また『HUGっと!プリキュア』からは東京おもちゃショーのステージで1期の内容のまま追加戦士が飛び入りで登場する、一種のお披露目ステージともなっている。
『ヒーリングっど♥プリキュア』では前期のショーが新型コロナウイルスの影響により公演中止の期間が長くなり、キュアアースの登場に合わせた中期のショーはほぼ例年通りのタイミングで開始したため、前期のショーはレア度の高い物となってしまった。こうした状況のため、後期のショーが制作されるかどうかは微妙なところである。
ミュージカルショーは基本的に有料で、夏頃に発売されるボーカルアルバムの曲を用いながらプリキュア達が歌い踊り敵と戦う内容。『Go!プリンセスプリキュア』からは直近の主人公も客演するようになる。
以前は梅田芸術劇場での公演が一番規模が大きく、『フレッシュプリキュア!』から『Go!プリンセス』までは同劇場の公演を収録したDVDも発売されていた。
これが『アラモード』からはミュージカルに加えダンスステージの要素も強めた「ドリームステージ」となり、ダンスステージのパートでは春映画に準拠する形で直近2作品の全プリキュアも登場するようになっている。『デリシャスパーティ♡プリキュア』からは飛行船シアターを会場に演出を強化した「ドリームステージプラス」も開催されている。
合わせて夏期に池袋サンシャインシティで開催される夏のイベントでもプリキュアのステージショーでは歌とダンスが前面に出るように変更されている。また、キー局のテレビ朝日が局舎のある六本木ヒルズで開催する「SUMMER STATION」でも、六本木ヒルズアリーナのステージでプリキュアショーを開催、こちらでは主題歌歌手のミニライブやキッズダンスチームによるダンスコーナーも設けられている。
冬に行われるポルトヨーロッパのアドベンチャーホールでの公演も『魔法つかいプリキュア!』まではワイヤースタントや高所からの飛び降り、花火演出などアクション性を強めた「アクションステージ」として開催されていたのが、『アラモード』からは規模を縮小しワイヤーアクションは多少残しつつもライブパートに重きを置き主題歌歌手も出演するクリスマスコンサートへと変化している。
『スター☆トゥインクルプリキュア』から行われている感謝祭イベントでは、本編シリーズ構成による脚本で、本編の内容を補完するオリジナルのストーリーによるショーも行われ、こちらでも主題歌歌手の客演があるほか、夜のアニメファン向け公演ではファンなら笑うこと請け合いの小ネタが追加されるなど、脚本に昼のファミリー向け公演から一部変更が加えられている。
他にも歴代プリキュアが登場するプリキュアオールスターズステージも開催されており、特にゴールデンウィーク後半戦である5月頭の連休にグランドプリンスホテル新高輪で開催されるショーはスーパー戦隊&仮面ライダーのスーパーヒーローショーと同時に開催されることもあり、人気のイベントとなっている。他にも東映太秦映画村やラグーナテンボスでも行われることが多い。
また、20周年記念として9月24日に神奈川・関内ホールで行われた「全プリキュアパレード」では、日本記録認定協会から「日本最大のキャラクターショー」として認定され、2024年1月に横浜アリーナで開催された全プリキュアLIVEでは、それを上回るステージ上を使った「大集合!夢のメモリアルステージショー」という、ひろがるスカイ!プリキュアまでに登場した78人のプリキュア達による、歌とダンスのバトルを楽しめる「新感覚のプリキュアライブストーリーショー」が、一日限定で公演された。
ちなみにショー自体の運営や諸権利に関しては東映本社の管轄になっている。そのため営業案内等は東映公式サイトに記載がある。
ミュージカルショー・ドリームステージはマスクプレイミュージカル劇団の劇団飛行船が制作し、興行に関しては劇団飛行船が中心になって行い、一部地方公演はテレ朝系列局や東映が担うこともある。
劇団飛行船は2019年にブシロード傘下となっており、近年の株主総会でもドリームステージはグループの各種興行の中でも重要視されていることが言及されている。
注意
開催場所に関する補足
遊園地やショッピングモール以外では住宅展示場で開催されることが多く、その回数はスーパー戦隊や仮面ライダーなどの特撮系ヒーローショーと比べても群を抜いている。
その理由としては、プリキュアの製作局である大阪の朝日放送テレビと同じグループに属するABCハウジングが関西と関東で多数の住宅展示場を所有しており、休日に親子連れを集客するための重要なイベントとしてプリキュアショーが位置付けられていることが考えられる。
ABCハウジングが展開していない地域でも地場系の住宅展示場でプリキュアショーが開催されることが多い。展示場の設置主体がテレ朝系放送局でない場合もあり、例えば名古屋ではCBCハウジングや中京テレビハウジングの展示場でもショーが開催されている。
テレ朝系列局が無く遅れネットもしていない地域(富山県、山梨県、高知県、宮崎県)における開催は皆無ではないものの少なめで、同時ネットの地域でも東北と四国(徳島県、香川県、愛媛県)では他の地域に比べると開催数が少ない。
観覧に関する注意点
前述したとおりショーの諸権利に関しては東映が持っている(もちろんアニメ本編制作の東映アニメーションとABCアニメーションも関わる)。
このため、特に著作権に関しては慎重にならざるを得ない。
中でもショーの撮影に関しては近年動画として撮影し、動画投稿サイトで公開、場合によってはその再生回数に応じた収入を得ている事例も見られることから、権利侵害を防ぐため、撮影禁止や撮影可能でも静止画のみ、許可の無いネットでの公開も禁止という事例が見られる。
ドリームステージや感謝祭イベントなどでも同様で、本編の撮影は禁止、ダンスレッスンタイムやハイタッチ会の撮影は許可されていても原則ネット公開禁止となっている。
また、大人のファンに関しては、親子連れを押しのけて観覧する、大声や奇声を上げる、子供たちに話しかける、着ぐるみに抱きつこうとするなど、マナーが悪い・ルールを守れない事例、中にはそれではすまされない言語道断な行為も見受けられる。そのため大半のショーでは前方に親子優先エリアを設けている事が多いほか、ルールやレギュレーションも都度改訂されている。それ以前に子供向け作品であることを自覚し、節度ある行動を求めたい。
コスプレも子供たちがプリチュームなどを着るのは許可されているが、大人によるコスプレは禁止されている(公式ライブや感謝祭も同様)。
また『ひろがるスカイ!プリキュア』の時に一部で騒動になったが、遊園地に来園した一般の客が着ぐるみを着て、権利者に無断で非公式のグリーティング行為を行った事がある。これももちろん立派な権利侵害・営業妨害にあたる。
ちなみに
物語劇中でプリキュア達がリアルプリキュアショーをやることになった事例が少なくとも3つある。
- 『Yes!プリキュア5』第12話「うららのステージを守れ!」:遊園地の着ぐるみショーの司会のお姉さんをやることになったうらら。色々トラブルが発生する中ギリンマが襲撃。とっさの判断でスポットライトを観客に当てて目をくらませている間に5人はプリキュアに変身しそのままステージでアクションショーをすることになる。
- 『HUGっと!プリキュア』第38話「幸せチャージ!ハッピーハロウィン!」:ハロウィンで皆が仮装して浮かれる中フラストレーションがたまって切れてしまったダイガン。リストルからクライアス社復帰の勧誘を受けていたこともあり猛オシマイダーを呼び出してしまう。楽しいハロウィンを台無しにされては、と思ったはなたちだが、だったらいっそのこと楽しんじゃおうと、変身した直後そのままプリキュアショーと銘打って大手を振って猛オシマイダーと戦う。
- 『スター☆トゥインクルプリキュア』第37話「UMAで優勝!ハロウィン仮装コンテスト☆」:こちらもハロウィンでのお話。商店街主催の仮装大会真っ最中に紛れ込んでしまったカッパード。ひかるたちを見つけて臨戦態勢にはいるのだが、異星人の存在が知られたら一大事。そこでひかるが思いついたのが……→以下ミホッシースターズを参照。
- 『トロピカル〜ジュ!プリキュア』第14話「おまかせ!保育園でトロピカ先生!」:トロピカる部が、保育園で園児の世話をすることになる。エルダが召喚した積み木ゼンゼンヤラネーダに苦戦するプリキュアたちだったが、ローラに加え園児のワタル、ルリから「頑張れ、プリキュア~!」と応援される。