ヤラネーダ
やらねーだ
トロピカル〜ジュ!プリキュアの敵・あとまわしの魔女たちの召使いが操る巨大怪物。所謂『今週の敵怪物』枠。
「ヤラネーダのもと」と呼ばれる宝玉をなんらかの物体に宿すことで生み出される怪物。
人間たちが持つ『やる気パワー』を搾取するための兵器であり、確実に倒さない限りその活動は止まらない。
パワーは凄まじいが、知性は低い。とは言え召喚者の指示には忠実。
基本的な外見として、紫色をした人間の唇のような口、まつ毛を生やした倦怠感溢れる目、三角形の鼻、魚の「背びれ」のようなものを身体に生やしているのが特徴。
ちなみに、「ヤラネーダのもと」はどんな物体にも宿すことができ、理論上地球から生成することもできる。
(33話は一応本編と無関係な番外編のため、あまり深く考えてもいけないのかも知れないが)
第36話のチョンギーレ達の会話で、生物を素体としたヤラネーダは強くなり過ぎて危険なため、普段は生物を素体にしたヤラネーダを作ることは禁じられていた事が明らかになった。
つまりあとまわしの魔女たちは遂に奥の手に手を出したことになるが…?
出現すると同時に、ヤラネーダを中心としたある程度の範囲(100mくらい?)が紫色のエネルギーフィールドのようなものに包まれる。ヤラネーダはこのフィールド内にいる人間の『やる気パワー』を一度に根こそぎ奪うことができる。ヤラネーダが移動するとフィールドも移動していく。
このフィールドは遠くから見ると紫色の球体として誰からも視認でき、このためにプリキュアたちはヤラネーダが出現したことを知ることができる。
ヤラネーダの体内の特定の部分には、「ヤラネーダのもと」がそのまま埋め込まれており、奪われたやる気パワーはそこに溜め込まれる。
ローラが持つマーメイドアクアポットを使えば、その位置を探ることができ、その位置にピンポイントに狙いを定めてポッドを構えて上部のスイッチを押せば奪われたやる気パワーを取り返してポッドに回収できる。
これを行うには厳密に狙いを定める作業(いわゆるエイミング)が必要であり、それなりの技術を要するようで、プリキュアがヤラネーダを攻撃して動きを止めた隙に狙いを定めるといった連携を行うこともある。
序盤の1,2話あたりでは、やる気パワーが溜め込まれた場所がヤラネーダの弱点になっているかのような描写があり、そのポイントが攻撃されると怯んだりしていたが、早々にそのような描写はみられなくなった。
完全に消滅させるにはプリキュア達の浄化技を使うしか方法が無い。浄化技を受けるとヤラネーダは爆発して霧散し、素体にされた物体は元に戻る。
尚、やる気パワーを取り返さずに先にヤラネーダを倒すと、やる気パワーが元の持ち主に戻らないということが判明している。これまで人間から何かしらのエネルギーを奪っていた怪物は倒すと奪われたものが元の持ち主に戻るパターンが多いが、単純に倒しただけでは奪われたものが戻らず、直接奪還するまで怪物を生かしておく必要がある怪物はプリキュア史上初であり、かつ歴代のプリキュア怪物の中でもかなり厄介な部類と言える。因みにやる気パワーが奪われたままヤラネーダを倒すと、元の持ち主に戻らなくなったやる気パワーが具体的にどうなるのかは不明。
普段は気怠そうなやる気のない表情をしているが、生物から『やる気パワー』を吸い取る際は目を赤く光らせて、微笑むような表情に変化するその様は不気味そのもの。
また投げ飛ばされて目を回したり、怒りをあらわにするような表情になったりと言った具合に、以外にも感情表現が豊かな一面を持っている。
放置された「ヤラネーダのもと」からヤラネーダが自然発生する場合があるが(だいたいヌメリーのせい)、こうした場合でも自発的にやる気パワーを奪ってくる。
但し、人間たちが周囲にいない状態で発生した時はそもそもやる気パワーを奪うことができない為に、やる気パワーを奪ってくることはない。
第10話で強化版であるゼンゼンヤラネーダが登場。こちらは一時撤退の際に元の「ヤラネーダのもと」に戻ったが、元のヤラネーダも同様の原理で持ち運び自由だと思われる。
登場話 | モチーフ | 召喚者 | やる気パワーの色 | 概要・活躍 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 椰子の木 | チョンギーレ | 赤 | 椰子の実を飛ばして攻撃する | 最初のヤラネーダ。キュアサマーの初陣の相手。 |
2 | ビーチテーブル | 〃 | 青 | 椅子を飛ばして攻撃する | |
3 | ゴミ箱 | 〃 | 黄 | 第三者からは「人魚が操っている」と誤解された | キュアコーラルの初陣の相手。 |
4 | 遮光器土偶 | ヌメリー | 緑 | 両腕からニードルを展開後、全身をコマのように高速回転させた突進攻撃を放つ | キュアパパイアの初陣の相手。 |
5 | トーテムポール | 〃 | 水色 | トーテムポールがモチーフなのだが、何故かダルマ落としのように分裂・散開する | キュアフラミンゴの初陣の相手。 |
6 | ペンちゃん | - | - | 自然発生した個体/やる気パワーを奪っていない | ヌメリーが置き忘れた「ヤラネーダのもと」から自然発生 |
7 | 貝殻 | エルダ | - | 攻撃方法が遮光器土偶型のものを強化した風になっている。ローラからは「へなちょこモンスター」と言われる | エルダが召喚した唯一のヤラネーダ |
8 | かき氷機 | チョンギーレ | オレンジ | 1時間後の戦隊に登場した怪人と同じ攻撃をする | |
9 | 撮影用ライト | ヌメリー | 白 | 閃光で攻撃。ただし「あるもの」に対しては反射する性質を持ち、実際にそれを突かれてしまった。 | |
35 | バルーン | - | 水色 | 第6話同様自然発生した個体だが、今回はやる気パワーを奪っている | ヌメリーが置き忘れた「ヤラネーダのもと」から自然発生 |
短編映画 | パイロット | 不明 | - | まなつ達から正体が気づかれたら即消滅した/パイロットの方は比較的小型の部類に入る | ヤラネーダは次回作の長編映画にも登場する |
〃 | 飛行機 | 〃 | - | まなつ達から正体が気づかれたら即消滅した | 〃 |
〃 | 海賊船 | 〃 | - | 海から突然現れてプリキュア達にミサイルのヤラネーダを放つ | 〃 |
〃 | ミサイル | 〃 | - | 上記の海賊船の大砲から放れている | 〃 |
〃 | 巨大ミサイル | 〃 | - | キュアサマーとローラに突撃 | 〃 |
ショー | ボクシング | チョンギーレ | 不明 |
- 名前の由来は恐らく、『やらねぇ』+東北弁『~だ』と思われる。南国をコンセプトに打ち出した本作とは対照的なネーミングである。
- プリキュアの敵怪物は「ヤメサセテモライマース」等、必殺技を受けた時に特定の台詞を叫んで穏やかに消滅するものが多いが、ヤラネーダは特に何も言わずに爆散する。シリーズでも珍しいパターンだが、今週の怪人枠が不定のキラキラルをうばう存在や、ノットレイダーが直近に見られた為に違和感は少ないかもしれない。
- 怪物の自然発生と言えば、本来ならばすべてが終わったシリーズ最終回で見られた光景だが、今回は序盤で出現した事から更なるストーリー展開を期待する声もある。
- 演者の三日尻望氏は今作がプリキュアシリーズ初出演。プリキュアの怪物の声を女性が担当するのはハートキャッチプリキュアでデザトリアンを演じた金田朋子氏以来となる。三日尻氏は2年後の外伝作品『キボウノチカラ〜オトナプリキュア‘23〜』では複数の端役を演じている。
- また、歴代のプリキュアシリーズの怪物と比べて次回予告に登場する回数が非常に多い。毎回ではないが、ほとんどの次回予告に登場している。