「地底からの挑戦」
DATA
別名 | 土ノ魔王獣 |
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身長 | 70m |
体重 | 21万5千トン |
概要
第2話「土塊の魔王」に登場する、土を司る魔王獣。全体的なフォルムは『ウルトラマンギンガ』に登場したスーパーグランドキングに酷似しているが、体色は黒鉄色の無骨な配色(ソフビでは本編に比べると青みがかった配色)になり、顔つきも初代グランドキングに近い姿になっている。頭部には魔王獣に共通する特徴である赤色結晶:マガクリスタルが付いている。
SSPの公式HPによると、「太平風土記」には「禍蔵鬼(まがぐらき)」として記載されている模様。
主武装は左腕の鉤爪と右腕の大鋏(ちなみに、使用する際には黄色いエフェクトのようなものがかかる)。主な攻撃技は、全身からエネルギーを放出し、周囲のあらゆるものを吹っ飛ばすマガ一閃、そして胸部の発光体から発射するレーザー光線マガ穿孔。このマガ穿孔は凄まじい貫通力を誇り、着弾したビルを倒壊させずに大穴をあけてしまうほど強力だが、鏡面では反射させられてしまうという意外な弱点も存在する。なお、初代の必殺技だったグランレーザーに相当する技は使用していない。
全身の装甲も初代と同様非常に頑強で、オーブの肉弾攻撃も殆ど効果がなかった(攻撃を受けてもほぼ微動だにせず、逆に攻撃を加えたオーブの方が痛がっていたほど)ばかりか、スペリオン光線ですら完全に弾き返して無力化してしまう。とはいえ、どんな攻撃でも完全遮断できるわけではなく、反射させられた自身のマガ穿孔には耐え切れずに風穴をあけられている(SSPのシン曰く、「最強のレーザーと最強の装甲は両立できない」)。
元がウルトラ戦士数人がかりでも抑え付けられなかった劇場版ラスボスだけのことはあり、序盤に登場する怪獣とは思えないほどの攻守共に隙のない難攻不落ぶりでオーブを大苦戦させ、光線の弱点を利用しなければ倒せなかったほどの強敵っぷりは、視聴者たちに魔王獣の次元の違う強大さや恐ろしさを改めて見せつけるに十分足り得たと言えるだろう(OP映像ではバーンマイトの打撃を前に苦戦しているが、実際に通用するのかは不明)。
戦歴
マガバッサー同様、古文書「日本太平風土記」に出現記録が書かれており、「土を禍々しく乱せし巨大な魔物」として記録されていた。その際には、地球を訪れた“角持ちし赤き巨人”の手で龍脈の力によって封印されたとされる。
しかし、現代において、ジャグラス・ジャグラーによって怪獣カード(テレスドン、アントラー、ゴモラ、ゴルザ)を介して力を与えられたことで再び活動を開始し、封印に使用されている龍脈の上にある建造物を地盤沈下によって崩落させていった。
すべての龍脈を破壊し終えて完全復活を果たすと、地上に出現して暴れ始め、駆けつけたウルトラマンオーブ・スペシウムゼペリオンと戦闘になる。頑強な装甲でオーブの攻撃を完全にシャットアウトし、さらにマガ穿孔の連射でオーブを追い詰めていくが、偶然、マガ穿孔がガラス張りのビルに着弾した際に貫通せずに反射させられてしまったことで、オーブにマガ穿孔の特性を見破られてしまい、最後は放たれたマガ穿孔を逆に自身目掛けて反射させられて体に大穴をあけられ、そこから再度発射されたスペリオン光線を体内に直接撃ち込まれて爆散・消滅した
(※ 画像はイメージです。実際は自身のバリアで反射しました)。
その後、ガイはウルトラマンタロウのウルトラフュージョンカードを、ジャグラーはマガグランドキングの怪獣カードをそれぞれ入手することになる。
余談
着ぐるみは『ウルトラファイトビクトリー』に登場したスーパーグランドキング・スペクターを改造したものであり、頭部はオリジナルのグランドキングに近いものが新造されている。更に立ち回りやすいように、尻尾がやや短く調整されている。その後、『ウルトラマンR/B』に登場したグランドキングメガロスに改造された。
元ネタになったグランドキングはジュダの配下であったが、このマガグランドキングはジュダとは無関係の存在である。
脚本を担当した小林雄次は、グランドキングがウルトラ兄弟を苦戦させる存在であるため、オーブが単独で倒すことの説得力をどう持たせるか決定するまでに苦労した旨を述べている。
当初は最初から登場させる予定だったが、すぐに街を破壊することになってしまうため、封印された状態であるという展開になった。
ロボット怪獣ではないが、機械的に動いている演出が取り入れられている。田口監督はスーツアクターに自身が愛好する『ゾイド』のイメージを要望している。
マガ穿孔でビルに穴が空く描写は、映画監督の樋口真嗣が映画『ドラゴンヘッド』で描いたが没案となったイメージボードを元にしており、田口が樋口本人に許可をとって再現した。倒される場面では、爆発する前に一度膨らむことで装甲の硬さを表現している。