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CV:吉田ウーロン太


概要編集

アニメHUGっと!プリキュア』の敵組織クライアス社の社員が召喚・使役する「オシマイダー‼」と叫び声をあげる怪物。

ギザギザ型の大きな口と黒い本体という見た目からして初代3作目を彷彿させている。

また、首にあたる箇所には社員証らしきものがぶら下がっている。


負の感情に満ちた者の周囲に集積するトゲパワワを、クライアス社の社員に支給されている端末からネガティブウェーブを照射して増幅し、「発注!オシマイダー!」と社員が発声すると、上空に舞い上がって渦巻くトゲパワワの暗雲の中から素体のオシマイダーが「納品(=召喚)」される。ネガティブウェーブはあくまでトゲパワワをオシマイダーが発注可能な量まで増幅させるためのものなので、トゲパワワが大量にあればネガティブウェーブの照射をスキップしての発注も可能。

トゲパワワの量さえ満たせば複数の人間から一体のオシマイダーを発注可能で、加えて対象が人間以外でもよく、第9話ではパップルからオシマイダーを発注していた。さらには一度オシマイダーの素体にされたことがある人間でも、トゲパワワが発生してしまえばその人間を再びオシマイダーの素体にすることも可能であり、作中では吉見リタ一条蘭世が2回もオシマイダーの素体にされてしまっている。この辺りは3作前の怪物とよく似ている。


第12話でメロディソードが覚醒した際、街中のトゲパワワの発生が著しく抑えられてしまったことがある。そのため翌週の第13話ではパップルがとてつもなく少量のトゲパワワを町中からせっせと集めて召喚した。しかしそれでも戦闘力はあまり遜色無かったりと、発注手段の自由度が高い。

ただ第13話より後にこのような描写は見受けられず、トゲパワワの抑制は一時的な現象だったようだ。


また、それらの特性が関係しているのか素体の条件も非常に緩く、必要量のトゲパワワさえ確保できればちょっとイラっとした程度の負の感情しかなくても素体にする事が可能な模様。そのため幹部側も素体の確保についてはあまり拘っておらず、その辺にいた人間を適当に素体にしているケースも多い。


納品された直後のオシマイダーは不定形の黒いスライム状の怪物だが、周囲にある手近な物体の情報をスキャンしそれをモチーフにした姿にすぐに変身する。また、トゲパワワを生み出した人間の心の闇がより深い場合はそのトラウマを具現化したような姿に変身する場合もある。

製造や納品を担当する部署がどこかにあるのかは不明だが、そもそも社員証をぶら下げているため商品ではなく派遣社員を発注しているのではないのかという説も……。そして召喚した正社員たちはただ指示を送りつけるだけなのである。なんてこった。

また社員達は発注時にほぼ全員何らかのダンスを踊り、そのダンスは大抵各個人のモチーフとなった時代に応じたものである。この法則が判明してからは、社員ごとに見せるバンクが視聴者の話題になっている。以下はその一覧。

発注した社員ダンスのモーション
チャラリートパラパラ風の動き
パップルお立ち台の上でバブリーダンス
ルールー音ゲー風のパネルを踏む
ジェロスゴージャスな雰囲気と自身の色気を押し出した滑るようなダンス
ダイガンモンキーダンス(+サタデーナイトフィーバー
ドクター・トラウムオシマイダーの人形を使ったペアダンス風
ビシン画面全体に包帯を展開し、闇を破るようにアップで迫る
リストルトゲパワワで生成した棍棒を振りまわす棒術演武

オシマイダーが誕生すると辺りの空間がピンクまたは紫色に染まり、無数のトゲパワワが浮遊するようになる。また、周囲の空間のアスパワワが極端に減衰してしまい、周囲にいるプリキュア以外の人間(素体となった人間を含む)は無気力状態に陥ってしまう。第16話ではオシマイダーが移動するとその経路の周囲の一般人が倒れていく描写もある。対策としては、周囲の空間をアスパワワで極端に満たせば意識を取り戻させることが可能。

ただし、素体以外の一般人については無事なケースもままあるのでこの点については召喚者の任意の様子。


プリキュアの浄化技で浄化されると「ヤメサセテモライマス!」と幸せそうな顔で言いながら、昇天(退職?)してゆく。クライアス社がどんな会社かがよくわかる台詞だろう。

オシマイダーが浄化されると辺りの空間や無気力な人間、破壊された建物は元に戻る。


プリキュアの敵組織の幹部クラスが召喚する怪物としては『魔法つかいプリキュア!』のドンヨクバール(幹部全員共通でないものを含めば前作カードモンスター)以来となる。


ドクター・トラウムはオシマイダーを猛オシマイダーに強化することが可能。

また、彼やジェロスビシンリストルは猛オシマイダーを単独で発注できる。

桁違いの攻撃力を誇るが、ツインラブギターで難なく浄化できるあたり、耐性面はオシマイダーと大して変わらない模様。

第38話では退社後のダイガンが猛オシマイダーを召喚している。理屈は明かされてないが、直前に渡されたリストルの名刺にそれだけの力があるのかもしれない。


素体の人間との関係編集

人間が素体となる怪物はプリキュアシリーズにいくつか存在するが、オシマイダー独自の特徴として対象者からパワーのみを抜き取り、専用の空間に閉じ込めないという点がある。

もっとも、意識を失ったうえに不可視の力で空中に拘束されてしまうので、自由を奪われていることには変わりはない。

また、意識を失っていても苦悶の表情を浮かべているので悪夢を見ているような状態になっているようだ。そしてこのような状態でもトゲパワワは素体の周囲に集積し続け、それはオシマイダーが戦うためのエネルギー源として利用される。

オシマイダーが浄化されれば、空中で拘束された人間は解放され意識も取り戻す。


また、第5話の輝木ほまれのように、強い意思を秘めていれば、空中で拘束されてトゲパワワを生み出すだけのエンジンにされたとしても、意識だけは保てるケースもある。

同話ではほまれは意思だけは手放さなかったがゆえに、思いの力で大量のアスパワワを生み出す(=未来へ踏み出す)ことで拘束から脱却することができたが、これは彼女が「プリキュアに選ばれるくらいの心の持ち主だから」ということであり、ほとんどの一般人の場合は拘束状態からの自力脱出は困難と思われる。

なお、ほまれがそうであったように、拘束から脱却したとしてもオシマイダーが消滅することもない。

またこれとは別に、素体の負の感情が強い場合、オシマイダーはトゲパワワを発生させた原因に応じて「~ナインダー…」素体の心の声を発露する場合があり、その点では(程度こそ違えど)デザトリアン以来の明確な言語能力を持つ怪物となる。

なお素体の人間がオシマイダーが浄化されるまで意識不明であった場合、アスパワワが回復することで意識が戻る。作中の描写や、第19話における吉見リタの台詞によれば、素体にされた人間はリフレッシュした気分になるようだ。


また、トゲパワワの発生源の人間とオシマイダーを融合させることも可能で、下記のリストでモチーフが「怪物化された○○」となっているのは、人間が直接オシマイダーと融合したものである。

こうして生み出されたオシマイダーは、合体した人間から無尽蔵にロスなくトゲパワワを引き出すことができ、戦闘力も高く強力。意識は合体された人間の記憶と感情を引き継ぐが、トゲパワワを強引に引き出される苦しみは想像を絶しており、常に苦悶の叫びをあげる。そのため多くの場合で自我を失って狂気に陥る。

この策は最低限の人道的な問題もあってかリストル等の上役から承認を得る必要があり簡単には行えない。なので作中では、社員が自らの意思で変貌したり、そんなつもりはなかったが過失により変貌してしまったというパターンの方が多い。

しかしクライアス社に余裕がなくなった終盤では最低限の人道的な視点さえ軽視されてしまい、当のリストル自身が一般人相手に躊躇なくオシマイダーと直接融合させている。


なお、人間と直接融合したオシマイダーの声は、その素体となった人間を演じた声優が担当する。浄化される際のセリフもいつもの「ヤメサセテモライマス」とは異なる特別なものとなる。


各話のオシマイダー編集

話数モチーフ発注者対象者トゲパワワ発生の原因
1ラヴェニール学園の時計塔チャラリート千瀬ふみと学園内で課題の提出期限を内富士先生に注意されて苛ついていた
2クレーン車男性運転手2名工事現場近くで諍いを起こしていた
3風船サラリーマンのびのびタワーの展望台近くで愚痴をこぼしていた
4体育教師梅橋先生橋の上にてほまれを励ませない自分に落ち込んでいた
5フィギュアスケートの選手輝木ほまれチャラリートによって自分のトラウマを攻撃された
6食虫植物パップル咲田マリ花屋の客のクレームを気にして落ち込んでいた
7デスクトップパソコンルールー一条蘭世オーディション会場でさあやの演技に嫉妬していた
8信号機付き踏み切りパップル多数の一般人高速道路上で渋滞に苛ついていた
9河童数匹の森でメロディタンバリンを取り合っていた
10タコたこ焼き屋の店主屋台の中ではなを励ませなかったことに後悔していた
11怪物化したチャラリートパップル(オシマイダーに変えたのはリストルチャラリート左遷部屋行きによる精神崩壊状態
12自動販売機パップル多数の一般人様々なイライラ
13ビルルールー女子高生不明
14乳母車吉見リタ、保育士2名リタは赤ん坊の泣き声に不快感を覚え、保育士2名はリタのクレームにストレスを感じていた
15キーボードなど音楽関係の機材ストリートミュージシャン不明
16女子中学生十倉じゅんな百井あきお互いに喧嘩して仲違いしていた
18ファッションデザイナー吉見リタ洋服のデザインに行き詰まっていた
19スーツ男子ジェロス愛崎正人ジェンダー至上主義の価値観を若宮アンリに否定され苛立っていた
20バンドマンパップルバンドマン数名とマネージャーバンド活動の方針の違いで衝突していた
21掃除用具ゴミ清掃員公園がゴミで汚されたことに嘆いていた
22怪物化したパップルパップル※1パップル精神の限界と彼氏からの裏切り
23骸骨ダイガン/ドクター・トラウム※2若い女性スマートフォンの通信制限に苛立っていた。骸骨はそのスマートフォンのストラップ
24スイカ+サッカーボールジェロス男子中学生2名じゅんなにプールマナーを注意されて不満がっていた
25怪物化したハリハム・ハリービシン)※3ハリハム・ハリートゲパワワを封印していたリミッターを壊された
26ビデオカメラ(業務用)ジェロス一条蘭世嘗て野菜少女で演じたネギ役のトラウマを増幅された
27カラーコーンドクター・トラウム女性配達員駐車場が一杯だったことに不満を漏らしていた
28泥棒マシンビシンオーディション参加者優勝できるかどうか不安になっていた
29黒飴ジェロス酒屋の店主妻にサボりを指摘され苛立っていた
30天狗ドクター・トラウム男性卓球でトラウムに負かされて悔しがっていた
31怪物化したジンジン・タクミ(ドクター・トラウム)※4ジンジン・タクミ発明品暴走によるトゲパワワの過剰摂取
32ドームビシンドクター・トラウムジェロス※5ジェロスとケンカしていた。※5
33ディレクターリストルテレビ局のディレクタースクープ映像を撮ろうと焦っていた
34砂時計ジェロスOL勤務に疲れていた
35カラーコーンドクター・トラウムサラリーマン車がこすれて傷がついてイライラしていた
36、37今までの話に登場したオシマイダーなしトラウムによって作られた再生怪人達
37怪物化したドクター・トラウム〃※6トラウムが着ていたパワードスーツプリキュアオールスターズに対する敵意が暴走
38ハロウィンのおばけダイガンパーティーの女性参加者靴ずれができたことに不満をもらしていた
39なしリストルなし滅んだ未来世界に溜まっていたトゲパワワで発注
40香水ジェロス不明不明
41愛崎家の邸宅ビシン愛崎獏発の反発に不満を漏らしていた
42カサブランカリストルスケート場の観客達アンリのフィギュアスケートが見られないことに落胆していた
43妖精ビシン不明不明
44怪物化した薬師寺れいらリストル薬師寺れいらが親離れしていくことへ寂しさを感じていた
45怪物化したジェロスジェロス※7ジェロス自分には時間がないという焦り
46〜48クライアス社の社屋ビルジョージ・クライ※8プレジデント・クライのアバター「何もしない男」ジョージが持つ人類という種への諦観
48怪物化したジョージ・クライ〃※9ジョージ・クライ野乃はなが「永遠の幸福」を受け入れなかったことへの絶望
49(終)未来へかえるくん(外見は蛙型SL)自然発生編集者担当している作家が締め切りを引き延ばしまくるのに苛ついていた
プリキュアショー(前期+後期)ハリーが着ていた前期、パップル、後期ビシン赤髪の青年 (ハリー)はぐたんをパップルに連れ去られた事の絶望


※1…失恋からの自暴自棄で、トゲパワワを自ら取り込みオシマイダー化した。

※2…ダイガンが発注したオシマイダーをドクター・トラウムが猛オシマイダーに強化した。第23話以降は猛オシマイダーが発注されている。

※4…ハリーに内包されていた絶望のトゲパワワの封印をビシンが破壊したことでハリーは怪物化した。厳密にはオシマイダーの発注とは異なるが、トゲパワワによる怪物化という意味で記載する。

なお、ハリーが内包していた絶望の正体は「故郷の滅亡」から来ているが、これが判明するのは第39話のことである。

※4…直接は発注していないが、ジンジン・タクミが盗み出したトラウムの発明品が暴走した結果怪物化。間接的にトラウムが関わっているため便宜上記載。

※5…トラウムの発明品であるVR機器にトゲパワワを溜めることで発注。

※6…TV版プリキュアオールスターズ回。歴代プリキュアたちに追い詰められたトラウムがの怒りと憎しみが、装着していたパワードスーツのトゲパワワ増幅機能とリンクして暴走状態に。

※7…ジェロスが盗み出したトラウムの発明品に内包されたトゲパワワを、自らの意志で体内に取り込んでオシマイダー化した。

※8…自分が持つトゲパワワを分身であるアバターに送り込んでオシマイダー化させたため、本人が怪物化したわけではない。

※9…はなと永遠を共に生きることができなくなったことで全てがどうでもよくなり、自分が持つトゲパワワを自身に吸収し、世界の全てを消し去ろうとした。こちらは本人の怪物化である。


これら以外にも、第2話のはなが夢を介してみた回想シーンで、ハリハム・ハリーが暮らしていた未来世界と思しき場所で、原形のままのオシマイダー(不定形の黒いスライム状)が巨大化して暴れている姿が確認されている。

原型のままのオシマイダーは第36、39、46、47話でもいわゆる「量産型」のような形で登場している。


余談編集

名前の由来は(もう)お終いだ

未来を奪う事を理念とするクライアス社らしいネーミングである。


関連タグ編集

プリキュア HUGっと!プリキュア

プリキュアの敵一覧

人材 派遣 退職

デザトリアンジコチュー:同じく、人間の負の感情を利用して怪物を生み出す組織繋がり。


巨大イルネンドモンスターカードモンスター ← オシマイダー/猛オシマイダー → ノットリガー

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