魔法の言葉「キュアップ♡ラパパ!」で2つの世界が今繋がる!
概要
2016年2月7日 - 2017年1月29日まで放送された『プリキュアシリーズ』第13作目で、チームとしては11代目に当たる。全50話。
これまで敢えて避けられ続けていた魔法少女要素を遂に正式に取り込んだ作品である。
同シリーズにおいては初期3作以来となる平仮名込みタイトルであり、且つ初の漢字付作品となる。
魔法使いでなく「魔法つかい」という「漢字+平仮名」表記タイトルになっているのは、プリキュアシリーズ初代P・鷲尾天氏のこだわりによるものであるが、あくまでタイトルロゴのデザイン的なセンスの話であり、設定的に特別な意味合いがある訳ではない(『アニメージュ』2015年3月号記事より。鷲尾氏は本作制作現場スタッフではないが、放映時点でテレビ企画部長の役職に就いており、現場よりもさらに上の企画レベルで作品に関わっている)。
略称は「まほプリ」。公式サイドでは、作品放送中は本作品のみを表す略称として「魔法つかい」という略称表記で統一していたが、次シリーズ以降SNSハッシュタグ向けに略称を導入した(「プリアラ」等)こともあり、2024年1月に開催した『全プリキュアLIVE』冒頭におけるカウントダウンでは「まほプリ」を使用(ただし、「魔法つかい」という独特の表記は本作以外では皆無といって良く、放映から数年経った現在でもWEB検索では誤誘導なく本作品がヒットする)。
英語表記は「MAHO GIRLS PRECURE(マホーガールズプリキュア)」。
『フレッシュプリキュア!』以降タイトルロゴに付記される様になった英語表記であるが、日本語表記と異なるものとなったのは本作が初。
2015年10月20日、特許電子図書館で東映アニメーションによる商標登録出願(商標出願2015-96672)及びタイトルロゴが公開商標公報で確認。翌月27日には公式サイト(関連リンク参照)が開設、翌12月26日にメインスタッフやキービジュアル等が解禁された。
2023年3月、シリーズ20周年記念作品1編として続編『魔法つかいプリキュア!2』(仮題)制作決定が発表された。
大人に向けたプリキュアシリーズとしており、2024年度に朝日放送テレビ製作全国ネット土曜深夜枠『ANiMAZiNG!!!』で、12話30分構成で放送している。テレビシリーズ続編としては歴代3作目であるが、「大人向け」をPRした深夜枠での放送は今作が初である(初報ソース)。
しかし、最初の発表以降、本作に関する新情報は1年以上発表されることがなく、『ANiMAZiNG!!!』枠は2024年度内放送予定が他作品に抑えられたため、2025年1月放送が予想されていた。
2024年5月28日、正式タイトルを『魔法つかいプリキュア!!~MIRAIDAYS~』として2025年1月11日に放送開始予定であることが発表された(なお、シリーズ公式X投稿から略称は「まほプリ2」となる模様)。
スタッフ
東映アニメーション担当プロデューサーには『ワールドトリガー』アシスタントPを務めた内藤圭祐が抜擢。SD(シリーズディレクター・監督)には歴代プリキュア作品で各話演出・絵コンテを手がけた三塚雅人、シリーズ構成には映画「プリキュアオールスターズ」DX3部作脚本や『トリコ』アニメ版を担当した村山功、キャラデザにはプリキュアシリーズでこれまでも作画監督を度々担当していた宮本絵美子、EDダンス振付けには2015年の『プリキュア音頭』を手掛けたJAZZダンサー・原ななえ氏を起用。音楽はプリキュアシリーズでは『ドキドキ!プリキュア』以来担当している高木洋が続投されている。
また、序盤のいくつかの回で総作画監督として爲我井克美がクレジットされている。プリキュアシリーズではキャラデザ担当者が総作画監督の役割を務めるため、「総作画監督」を独立した役職として置かないことが通例であったが、宮本絵美子によると「立上げの時はやるべきことが多かったので爲我井さんに修正を依頼していた」ということ。序盤に総作画監督を置くことは翌年作及びそれ以降も継続されることとなった。
この他、制作局である朝日放送がアニメーション事業を2016年4月設立の子会社・ABCアニメーションに同年7月付けで承継させたのに伴い、同月放送分から制作業務が同社に移管(クレジット上ではABCと共に記載)している。
あらすじ
もう直ぐ中2になる朝日奈みらいは春休みのある夜、空から謎の物体が近くの公園に落ちて行く所を発見します。
「もしかして魔法つかいかも!」と期待に胸をふくらませるみらいは、翌朝、ワクワクしながら、幼い頃からずっとかわいがっているクマのぬいぐるみ「モフルン」と一緒に公園に向かいます。
するとそこで目にしたのは…ほうきに跨って宙に浮く女の子…!
「リコ」と名乗るその女の子は、何と魔法つかい!!
みらいは、魔法つかいに興味津々でリコを質問攻めに。
リコは“ある物”を探しにみらいが住む世界にやって来たらしいのです。
さらに、良く見ると2人は同じペンダントを付けていて…。
そんな中、闇の魔法つかい・ドクロクシーの仲間・バッティが2人の前に現れます!
「リンクルストーン・エメラルド」を渡せとリコに迫りますが、どうやらリコも、「リンクルストーン・エメラルド」を探しているらしくて…。
バッティの闇の魔法で生まれた怪物ヨクバールに追い詰められたその時…
みらいとリコ、そしてモフルンが手を繋ぎ、魔法の言葉『キュアップ・ラパパ!』と唱えると、ペンダントが光輝きます。
そして、伝説の魔法つかい「プリキュア」が誕生するのです…!!!
(※公式サイトから引用)
※より細かいストーリーの流れについては、下部の「放送回」節にある「ストーリー展開」を参考して下さい。
テーマ
ナシマホウ界(人間界)と魔法界、2人の女子が偶然出会い、手を繋ぐことで奇跡が起こり、「伝説の魔法つかい」であるプリキュアに変身する。
人間界・魔法界2つの世界が交互に物語の舞台とされるなど、従来作よりもファンタジックな世界観となっている。
東映アニメーション・内藤圭祐Pは
「シリーズ13年目を迎える2016年のプリキュアは『魔法つかい』。
主人公・朝日奈みらいと魔法つかい・リコという真逆のキャラが出会うことで奇跡の物語が始まり、こちらの世界と魔法の世界、2つの世界でファンタジー溢れる冒険を繰広げます。
テーマは『手を繋ぐ』。手と手を繋ぐことで、心を繋ぎ、希望を繋ぎ、世界を繋ぎます。
1人1人皆異なるけれど、だからこそ面白い。そしてその違いを認識、受入れることで世界は広がって行くということを様々な『繋ぐ』を通して伝えて行きたいと思います。
歴代のシリーズがこれまで築き上げて来た想いを大切に繋ぎ、また、『魔法つかい』ならではのワクワクな世界をお届け出来るよう、スタッフ一同製作に全身全霊を捧げて参ります」
と語っている。
「魔法つかい」というキーワードから、過去作では「伝説の戦士」であったプリキュアの称号が、本作では「伝説の魔法つかい」に変わっている。
もっとも、プリキュアシリーズだけにちゃんと肉弾戦も行う。つまり、早い話が物理で戦う魔法使い。
注意しなくてはならないのは、プリキュアに変身することで少女達が魔法が使える様になるのではなく、既に魔法つかいである少女達がプリキュアに変身することである。
今までのプリキュア作品は「プリキュアに変身していない時間はどこにでもいる普通の女の子」という点が強調されていたが、本作主人公達はプリキュアに変身していなくても魔法が使え、そしてその魔法を日常の中で楽しんで使う。
つまり、この作品は古典的な「魔女っ子もの」「魔法少女もの」構造も持っているのである。
モチーフ
プリキュアデザインモチーフは魔法使い。
フリル・リボンを中心とした可愛らしい衣装に変身というプリキュアシリーズ伝統デザイン傾向は守られているものの、とんがり帽子のミニハットが目を引く。これはタイトルロゴにも付与されてるくらいなので、本作を象徴するアイコンの様である。
また、みらい&リコが作中で通うこととなる魔法学校には制服が存在する。
こちらでは一般的な大きさのとんがり帽子を被り、魔法の杖や空飛ぶ箒等、定番魔法道具も常備しているため、まさに魔法使いらしいスタイルとなる。この時点で既に魔法少女の変身姿っぽい所があるため、良く知らない人が見ればこれが「魔法つかいプリキュアのコスチューム」と誤解してしまうかもしれない。
変身に欠かせない存在として、みらいが幼い頃から大切にしているクマのぬいぐるみ・モフルンが登場。モフルンは奇跡の力で喋る様になり、語尾に「~モフ」が付く。
前作までのシリーズで良くある異世界の妖精ではなく、主人公が大切に持っていた所有物が妖精化するというプリキュア初の試みがされている。
みらい・リコがモフルンと手を取合い、魔法の言葉「キュアップ・ラパパ!ミラクル・マジカル・ジュエリーレ!」を唱えるとプリキュアに変身可能。
2人揃わないと変身出来ないというのは『スイートプリキュア♪』の初期メンバー以来5作振り。それ以前であると『ふたりはプリキュア』及び『ふたりはプリキュアMaxHeart』美墨なぎさ・雪城ほのか、『ふたりはプリキュアSplash☆Star』日向咲・美翔舞である。
フォームチェンジ要素として、「カラフルスタイル」と呼ばれる宝石の名を冠した4つの変身フォームが明らかとなっている。最初に変身したコスチュームが「ダイヤスタイル」で、その他に赤基調となる「ルビースタイル」、青基調となる「サファイアスタイル」、黄基調になる「トパーズスタイル」がある。
各フォームには基本フォームに当たるダイヤスタイルを経由せず直接変身出来る一方、変身中のフォームチェンジは出来ない設定となっている。変身時に変身フォームを選択するシステムは『ふたりはプリキュアSplash☆Star』後期以来10年振りとなる。
当作のプリキュアメンバー数は初期はキュアミラクル・キュアマジカルの2人から始まったが、7月3日の22話でキュアフェリーチェが現れて3人となった。
更に、秋の映画版では妖精のモフルンもプリキュアになることが判明している。詳細は、『映画魔法つかいプリキュア!奇跡の変身!キュアモフルン!』及び「キュアモフルン」の記事へ。
特徴
「使命」に囚われないプリキュア
本作がプリキュアシリーズ全体から見て目立つ点としては、『フレッシュプリキュア』以降ずっと続いていた「プリキュアの力は人助けのためのもの」という路線をほぼ完全に捨てたことがある。
今作の敵は闇の魔法つかい・デウスマストの眷属がおり、闇の魔法つかいはプリキュアが持つリンクルストーンを狙い、デウスマストの眷属はプリキュアを抹消しようと動く。目的は異なれどいずれにせよプリキュア本人を狙って攻撃して来ており、プリキュア達は他人のためではなく、自分自身の身を守るために戦う。
この点は鷲尾天がプロデューサーを務めていた時代の作風に近い。他にもW主人公となっている点や戦闘スタイルを選択変身出来る点等、『ふたりはプリキュア』タイトルが冠せられていた初期3部作へのオマージュともいえる部分が多々ある(ただし、放映終了後のスタッフインタビューでは「2人で変身することから初代のことを多少意識することはあったが、初代イメージをなぞろうという発想はなかった」としてオマージュであることを否定している。そして本作に影響を与えた過去作品は初代ではなく、『Yes!プリキュア5GoGo!』であるということ。詳細は「みらリコ」の項目を参照)。
プリキュアシリーズにおける初めての要素として、主人公達にプリキュアとして戦う様に頼んで来るキャラが一切いないという点がある。
プリキュアシリーズでは「祖国を侵略された妖精がプリキュアに助けを求める」というのが導入の王道パターンだが、本作は人間界も魔法界も敵の直接的侵略を受けている訳ではない。
自分以外の誰かを守ったり助けたりしないといけないという使命が課せられていないのである。
また、本作ではプリキュアという存在に対して「愛」「勇気」「夢」「希望」の様な道徳的な概念を背負わせておらず、襲い掛かる敵を撃退出来る凄いパワー以上のものではないとしている。
各話の脚本的にも道徳的なテーマを押し出すよりも明るさや楽しさを優先させている。シリアスな場面であってもクスリと笑える描写がいくつか挿入されることが多い。
三塚SDによれば「最近のプリキュアは、世界を救ったり、誰かを助けたりする使命が優先されて、自分達の日常時間が犠牲とされている」と気に掛けていたということで、本作ではプリキュアとして戦わなくてはならないプレッシャーの様なものを可能な限り薄くさせたということ。守るべき他者が可視化されていないのも、プリキュアに道徳的な観念を背負わせてないのも、戦いへのプレッシャーを軽減させるためである。
『ドキドキ!プリキュア』から続く「普通の人々の思いを受けてパワーアップする最終決戦」も健在だが、本作の場合は最終決戦が混沌たる夢の世界での出来事のような扱いになっており、戦いの後は誰も世界に何が起きていたのかを記憶していないため、人間界と魔法界のどちらからも「世界を救ったヒーロー」の様な扱いはされず、すんなりと日常に戻っている。過去作では人間界側はともかく異世界側からはプリキュアを英雄と讃える終わり方をするのが常であったが、今作では周囲から英雄視される状態が「日常に戻れなくなる重し」として避けられている様である。
近年のプリキュアは「『皆を守る』使命感が重くなり過ぎている」問題意識は本作で突然出て来たものではなく、前々作『ハピネスチャージプリキュア!』から今後もシリーズを継続する上での改善点として意識されていた。
使命感軽減のために行った手法は本作も含めた3作で異なり、詳細は各項目に譲るが、前々作 - 本作まで共通する点として「自分がやりたいこととプリキュア活動が繋がっていること」を強調している部分がある。(大切な友達も含めた)「他人のため」ではなく「自分のため」にプリキュアになっているという訳である。
翌年作でも「自分がやりたいからプリキュアをしている」というテーマは継承されており、プリキュアシリーズにおける新たな潮流となったといえるであろう。
敵勢力扱い
本作ではプリキュアシリーズで初の試みとして敵組織が前・後半でガラリと変わっている。
第26話までは闇の魔法つかい・ドクロクシーとその手下、第27話からは終わりなき混沌・デウスマストとその眷属が敵キャラとして登場している。
ストーリー上での目的も前半と後半では異なり、いわば本作は2部構成となっている。
プリキュアと敵幹部が交流する場面は歴代でもかなり少ない。
これはぶっちゃけて「倒す様な相手と仲良くなっても尺の無駄」であるため。本作は敵がプリキュア側と馴れ合わないのみならず、プリキュア側も自分を否定する敵キャラに対しては一切同情を見せず、基本的には「相容れない存在同士」扱いが徹底されている。
上述した通り、本作ではプリキュアの力に道徳的な概念は込められていないので、博愛や慈愛がプリキュアの力の源泉となっている訳ではない。なので、プリキュア側が敵に一切の同情をせずに力で撃退しても何らペナルティは課せられない。
『フレッシュプリキュア』以降、2代目プロデューサー・梅澤淳稔氏のこだわりである「プリキュアは敵の立場も理解してあげなくてはならない」制約が付けられた状態は前作でも指摘されていた点であるが、本作は「プリキュアに使命感を背負わせない」コンセプトの方が優先されているため、約8年振りに初代プロデューサー・鷲尾天氏の作風である「プリキュアは自分達の日常を守るために邪悪な敵を倒して行く路線」が復活するに至った(詳細→「プリキュアの敵」)。
勿論、プリキュア側が好戦的な性格という訳ではない。ただ、敵がプリキュアの日常を問答無用に乱して来るので、こちらも全力を持ってそれを防衛しているだけである。
それを示すため、本作はあらゆる場合において、プリキュア側から戦闘を仕掛けることが一切ない。必ず相手側から仕掛けて来るのが特徴である。
しかし、前述の「『使命』に囚われないプリキュア」と合わせて見てしまうと、僅かであるが「プリキュア側の言動に違和感を覚えて感情移入出来ない」「(プリキュア側の方が)悪者に見えてしまう」等の、否定的な意見も残念ながらある(『フレッシュプリキュア』以降のシリーズから見始めた視聴者は特に感じやすい)。
戦闘描写
本作は戦闘面では物理攻撃メインなのだが、その一方で、「パンチやキックを互いが繰り出し、殴り合う」という格闘アニメ的な演出が意図的に避けられている。
互いに殴り合う以前に、敵の攻撃がプリキュアに1撃でも当たれば受け止めきれずに吹っ飛ばされることも多い。しかし、プリキュアに変身すれば「凄くタフ」なのでそれで大したダメージを受けることもなく、直ぐ起き上がってワーッという勢いでまた敵に向かって行く。
そしてプリキュア側のパワーも途轍もなく強いので1撃や2撃でも当てれば敵はフラフラとなってしまう。そこに決め技を浴びせ掛けるのが毎回の定番。
毎回の敵怪物はかなり個性的なデザインがされており、格闘に必要な手足を持つものの方が少ない。逆に遠距離から攻撃する手段はほぼ全ての個体が持っている。さらに、個体ごとにかなりトリッキーな特殊技を持つ。
そんな怪物が相手なので、「インファイトに持ち込んで、たった1撃や2撃を当てるだけ」のことがそう簡単ではない。プリキュア達は敵のトリッキーな攻撃を避けながら何とか相手に一撃を与えようとがむしゃらに動き回る。その動きのアクションを面白く見せるというのが本作戦闘描写の基本である。
本作SD・三塚雅人によれば、本作のバトルシーンで重要視しているのは「理屈抜きで、ワーッと押しのける気持ち良さ」であり、逆に避けているのは「プリキュア側が戦いに関してあれこれと戦術的な思考をすること」ということ。
戦いの技術なんてない素人の女子達が必死にがむしゃらに暴れ回ることでギリギリで何とかしてしまう、それが本作のプリキュア達の在り方である。
この様に、怪物との直接的な格闘戦についてはあえて戦術的な要素を排除している訳であるが、一方で戦闘時のプリキュア同士の息のあったコンビネーションについては歴代でもかなり凝ったものとなっている。
特にキュアミラクル・キュアマジカルの2人は顕著で、手を繋いだままジャンプし、手を繋いだままキックし、手を繋いだままパンチするという極端なまでに「2人で1人」を強調したアクションを頻繁に行う。
また、この2人のプリキュアは能力が異なる複数のフォームから選択変身出来る様になっており、各話ごとにアクションのバリエーションがガラリと変化しているため、ここでバトルシーンが単調とならないよう西ている。
キュアフェリーチェが登場してからはフェリーチェが経験不足からピンチに陥ることもしばしばで2人が助けるといったシーンも多くあり、ここでも2人のコンビネーションが強調されている。
日常の描き方
本作では、プリキュアの日常シーンにも従来作とは異なる視点が組み込まれている。
まずはやはり、「魔法」である。主人公はプリキュアとして変身する前から魔法を使え、それを日常の中で楽しく使っている。プリキュアの力とは別に超常の力をメイン主人公に持たせるのは初の試みとなる。
日常生活の中でプリキュアとしての使命が意識されることが少ない代わり、「魔法使いとして正しくあること」が日常の中で強く意識されている。
本作ではナシマホウ界(人間界)と魔法界の2つを行き来するストーリーとなっており、1 - 2ヶ月ごとに物語舞台が交代する。
魔法界舞台時は魔法を当たり前に使うエブリデイ・マジックな世界観が展開され、一方でナシマホウ界が舞台の時は魔法を秘密にするために四苦八苦するという古典的な魔女っ子ものの世界観が展開される。
従来のシリーズでは異世界をプリキュアという存在の母体の様に描かれていたが、本作でのプリキュアは魔法でも理解が及ばない「第3の力」である。
これは逆にいえば、魔法界や魔法つかいという存在はプリキュアよりは身近なもう1つの日常という扱いとなっているということである。
つまり、魔法がない中学生としての日常・魔法が使える冒険の日々・プリキュアとしての戦いという3レイヤーが存在するのである。
日常シーンについてもう1つ特筆すべきことはプリキュアメンバーに妖精・モフルンを含めた4人が友達ではなく、「家族」として絆が形成されていることである。それも、姉妹というより親子関係が仲間内でされているのも特徴である。
勿論、血の繋がりはないので疑似家族ともいうべき関係であるが、「友達」とは少し異なる関係性になっているというのは特筆すべきポイントであろう。
また、これまでのシリーズでは「人間界の女の子」がメンバーの大半を占めていたが、本作の「人間界の女の子」であるプリキュアは主人公・朝日奈みらいのみであり、何気に史上初の要素に当たる。
しかし、同時に作中にはこの疑似家族関係はいつまでも続けられないという現実的な視点も存在している。
プリキュアメンバー達は主人公である朝日奈みらいの家にホームステイする形で同居しているが、「魔法つかいであることを知られてはいけない」という掟があるため、みらいの家族を始めとした人間界の人達に口実を付けることで同居を可能としている。
コミカルであるものの、人間界での魔法バレのリスクは頻繁に描写される。
結局、魔法界住人がナシマホウ界で長い年月を過ごしたいのなら「魔法つかい」であることを捨てるのが最適解であるが、それは立派な魔法つかいを目指すリコには理不尽な選択でしかない。
そして、まだ中学生のみらいがリコと共に長期間を魔法界で生活するのも出来る訳がない。春休みや夏休みや連休などの学校の長期休暇の時にリコの故郷に遊びに行くという理由で、魔法界に数週間程滞在するのが精一杯な状況である。
プリキュアの正体を知る魔法界の一部大人達は、彼女達がプリキュア伝説に関わるものであるが故に同居を認めており、そのための様々なフォローや必要な手続きをしてくれている。
しかし、大人達は少女達が日常を犠牲にしてまでプリキュア活動に振り回されることを望んではおらず、プリキュアでいることで本当に辛い目に遭う様なら、プリキュアをやめさせてそれぞれが元のいるべき世界に戻すことも辞さない。
これらが示す通り、この疑似家族の関係はいつ破綻してもおかしくない状況に置かれている。
そのため作中では、少しでも長く一緒にいられるように最大限の努力をするという考え方が常に重視されている。
誰かから使命を与えられた訳でも頼まれた訳でもないのに彼女達がプリキュアを続けているのも、プリキュアでいることがみんな一緒に居られる大義名分になっているからという理由もある。
つまり、彼女達はあくまで自分の都合でプリキュアになることを選択している。
そして、自分の都合だからこそ決して弱音を吐いたりはしない。
プリキュア達の関係性にはいつかは終わりが来るかもしれない、というのを最終回前から描写しているのは前作Go!プリンセスプリキュアと同様であるが、前作では「みんな一緒にずっと同じことをしていたら、自分の夢は叶えられない」としていつかは離れ離れになることも肯定的に受け入れていたため、その部分は本作とは対照的になっている。
この日常の描き方は本作最終回でも徹底されている。
これまでプリキュアシリーズ最終回は、ラスボスないしはそれに準ずるものとの最終決戦となりかなりシリアスであった。しかし、本作では最終回前回前半で最終決戦が終わり、最終回はコミカルな敵との追い掛けっこや次回作とのバトンタッチ要素など、それまでになかった展開となっている。
最終回での次回作主人公との共演は翌年以降も継続されることとなり、本作以降は最終回前話で最終決戦決着が付き、最終回はその後日談という構成が6作後『デリシャスパーティ♡プリキュア』まで続いた。
登場キャラ
プリキュア
妖精
闇の魔法つかい(ドクロクシーとその手下)
闇の魔法つかい
側近
手下
怪物
終わりなき混沌(デウスマストとその眷属)
終わりなき混沌
眷属
オルーバの部下
魔物
魔法界
リコの家族
その他の人物
ナシマホウ界(人間界)
朝日奈家
花の海
- マザー・ラパーパ(CV:なし)
映画版のキャラクター
プリキュアオールスターズのキャラ
ミュージカルショーのキャラ
漫画版キャラ
※「魔法つかいプリキュア!の登場キャラクター一覧」も参照
呼称表
が/に | 朝日奈 | 十六夜 | 花海 | 長瀬 | 勝木 | ジュン | ケイ | エミリー | モフルン |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
みらい | 私 | リコ | はーちゃん | まゆみ | 勝木さん | ジュン | ケイ | エミリー | モフルン |
リコ | みらい | 私 | はーちゃん | まゆみ | 勝木さん | ジュン | ケイ | エミリー | モフルン |
ことは | みらい | リコ | 私 | まゆみ | かな | ジュン | ケイ | エミリー | モフルン |
まゆみ | みらい | リコ | はーちゃん | 私 | かな | ジュン | ケイ | エミリー | ? |
かな | 朝日奈さん | 十六夜さん | 花海さん | まゆみ | 私 | ジュン | ケイ | エミリー | ? |
ジュン | みらい | リコ | ことは | まゆみ | かな | アタイ | ケイ | エミリー | ? |
ケイ | みらい | リコ | はーちゃん | まゆみ | かな | ジュン | 私 | エミリー | ? |
エミリー | みらい | リコ | はーちゃん | まゆみ | かな | ジュン | ケイ | 私 | ? |
モフルン | みらい | リコ | はーちゃん | まゆみ | かな | ジュン | ケイ | エミリー | モフルン |
登場アイテム
世界誕生と同時に現れた伝説の石。「キュアップ・ラパパ!」という共通呪文を唱え、モフルンに石を装着。次にみらい・モフルン・リコが手を繋ぎ合わせた後で「ミラクル・マジカル・ジュエリーレ!」と唱えることで各プリキュアに変身する。また、後述のリンクルステッキに装着することで様々な攻撃が出来る。全部で12種が存在しており、全ての石の中心となるのがエメラルドのリンクルストーン。そしてそれを守る金色の4つの石、それを支える銀色の7つの石で構成される。
キュアミラクル・キュアマジカルが使用する武器。ミラクルのステッキ先端にはハート型、マジカルのステッキ先端には星型の意匠が施されている。これにリンクルストーンを装着することで4種の金魔法(合体技)と7種の銀魔法(個人技)を出すことが出来る。金魔法・銀魔法という総称は玩具で使われているだけでアニメ本編では特にこういう総称では呼ばれないが、過去作では玩具設定であっても技は基本的に総称が不明であり、便宜上「必殺技」「浄化技」と付けられたり、「キメ技」と一部公式関連サイトで掲載されている程度だったが、この様に商品段階で総称が決められているのはシリーズでは珍しいことである。
- 魔法の杖
魔法界の住人が魔法を使うために必要な杖であり、魔法界に子供が生まれるたびに、魔法界の各地にある「杖の木」のどれかからその子供専用の杖が生み出される。杖のデザインは人によって違う。
みらいの杖については第2話で数百年実を着けていなかった杖の木から生み出された。上述のリンクルステッキはこの魔法の杖がプリキュアに変身した時に変化するものとなっている。
また、リンクルステッキの玩具にはハートの飾りがついた魔法の杖と星の飾りがついた魔法の杖がそれぞれ付属しており、ステッキのグリップ部分に好きな魔法の杖を差し込むことでミラクルとマジカルのどちらのリンクルステッキも再現できる形になっている。
- 魔法のホウキ
みらいやリコが使用する空飛ぶホウキで、魔法学校生徒常備品。
普段はポケットに入れられるくらい小型のサイズに縮小しており、必要な時だけ元のサイズに戻る。ホウキに対して魔法の杖で呪文を唱えることで空を飛ぶことができるので、魔法が使えないものは一切使用できない。プリキュアとしての戦闘時に空中機動の補助として使用される時もある。
第3話にてグスタフのサービスで2人のホウキの柄に可愛らしい飾り(紫とピンクのリボン)が付けられたが、この状態のホウキは玩具としても発売されている。
ホウキには複数のバリエーションがあり、第15話ではエミリーが上級者向けのホウキに乗った事をみらい達に話している。
ことはも自らの魔法でほうきを生成しており、こちらのホウキも玩具として発売されている。
ちなみに、落ちた時の音から、ホウキの持ち手部分には金属系素材が使用されていると思われる。
第4話でみらいが魔法学園の迷宮書庫で入手した不思議な本。この本の中から飛び出して来た妖精の赤ちゃんがはーちゃんである。
主にはーちゃんの住居及びお世話アイテム生成を行っていたが、はーちゃん成長後はキュアフェリーチェ変身アイテムとしても使用されている。
リンクルスマホンの魔法のペンが変化したもの。キュアフェリーチェの専用戦闘アイテム。
第29話でモフルンがシンデレラの夢を見た日の翌朝現れたガラスで出来た馬車。
魔法
キュアップ・ラパパ!
「キュアップ・ラパパ!」は魔法の言葉。本作で魔法が使われる場合は基本的にこの言葉を枕につける。
なおキュアップは”Cure Up”をカタカナ書きした発音であるようだ。
ラパパは語感がいい単語を適当に考えただけで元ネタはないと思われるが、実は作中設定的には重要な意味のある言葉らしい……?
本作の魔法のメカニズムについては魔法界(プリキュア)の項目を参照。
プリキュアの魔法
プリキュアに変身して使う魔法は基本的には敵と戦うための魔法となる。キュアップ・ラパパの魔法の呪文は必要としないものもあり、普通の魔法の系統とは異なるようだ。
プリキュアが使える魔法の種類は以下の通り。
金魔法
キュアミラクルとキュアマジカルの合体技でヨクバールを浄化する魔法。
- プリキュア・ダイヤモンド・エターナル - ダイヤスタイルの浄化技。
- プリキュア・ルビー・パッショナーレ - ルビースタイルの浄化技。
- プリキュア・サファイア・スマーティッシュ - サファイアスタイルの浄化技。
- プリキュア・トパーズ・エスペランサ - トパーズスタイルの浄化技。
銀魔法
戦闘中に使う個人技。
- リンクル・アクアマリン - 氷結の魔法
- リンクル・ピンクトルマリン - 分離の魔法 or 盾の魔法(フェリーチェ使用時)
- リンクル・タンザナイト - 眩惑の魔法
- リンクル・ペリドット - 落葉の魔法
- リンクル・ガーネット - 地揺れの魔法
- リンクル・アメジスト - 転移の魔法
- リンクル・ムーンストーン - 盾の魔法
花魔法
キュアフェリーチェによるヨクバールを浄化する魔法。
- プリキュア・エメラルド・リンカネーション - エメラルドスタイルの浄化技。
虹色魔法
- プリキュア・エクストリーム・レインボー-アレキサンドライトスタイルの浄化技。
OP・ED
OP
『Dokkin♢魔法つかいプリキュア!』(第1 - 21話)
『Dokkin♢魔法つかいプリキュア! Part2』(第22話 - )
作詞:森雪之丞 作曲:奥村愛子 編曲:中村博 歌:北川理恵
ED
『CURE UP↑RA♡PA☆PA!~ほほえみになる魔法~』(第1 - 21話)
作詞:六ツ見純代 作曲:多田彰文 編曲:中村博 歌:キュアミラクル(高橋李依)&キュアマジカル(堀江由衣)
『魔法アラ・ドーモ!』(第22 - 37・40話 - )
作詞:只野菜摘 作曲:前山田健一 編曲:サイトウヨシヒロ 歌:キュアミラクル(高橋李依)・キュアマジカル(堀江由衣)、キュアフェリーチェ(早見沙織)
『正しい魔法の使い方(第38・39話)』
作詞:秋元康 作曲:Akira Sunset 編曲:重永亮介 歌:渡辺麻友
楽曲情報
- OPは前作でEDを担当した北川理恵が続投し、作詞は歌謡曲やJ-POP、そしてアニメソングの作詞を多数手がけている森雪之丞、作曲はシンガーソングライターで『ハピネスチャージプリキュア!』のキャラクターソングの作曲も行っている奥村愛子が担当。前後期で歌詞を変更するという『スイートプリキュア♪』以来の曲入れ替えを行い、編曲も前期は各種アニソン・声優ソングの編曲を手がけている宮崎誠、後期は前期ED編曲の中村博が担当している。
- 一方EDはこれまで主題歌歌手と声優は分業だったプリキュアシリーズにおいて初めて、プリキュア役の声優が担当することになる(映画を含めても『チクタク危機一髪』の「ガンバランスdeダンス(咲舞Ver.)」、『NewStage3』の「プリキュア・メモリ(NewStage3Ver.)」程度)。
- 前期EDの作詞はプリキュアソングではおなじみとなっている六ツ見純代、作曲は「ドリーミング☆プリンセスプリキュア」の編曲を手がけている多田彰文、編曲は多田と同じ事務所所属でアニメソングの編曲を手がけている中村博が担当する。
- 一方後期EDは、作詞がこちらもプリキュアソングではおなじみの只野菜摘、作曲はアニメソングも多数手がけ、只野とはももいろクローバーZの楽曲でコンビを組んだこともあるヒャダインこと前山田健一が初めて担当し、編曲は前山田と同じ事務所所属のサイトウヨシヒロが務める。
- 第38話と第39話では映画公開時期ということもあり、短編作品のエンディングダンスの映像がそのまま使われている。このうち第38話では歌っている渡辺麻友が本人役でゲスト出演している。
映画
2016年3月19日公開の『プリキュアオールスターズみんなで歌う♪奇跡の魔法!』でキュアミラクル&キュアマジカル&モフルンがプリキュア映画初登場。
また、同年10月29日には単独映画版『映画魔法つかいプリキュア!奇跡の変身!キュアモフルン!』が公開。キュアフェリーチェが映画初登場。
TV放映終了後に春のプリキュア共演映画に出演したのは、2017年3月公開の『映画プリキュアドリームスターズ!』&2018年3月公開の『映画プリキュアスーパースターズ!』および2019年3月公開の『映画プリキュアミラクルユニバース(カメオ出演での登場だが、ミラクルのみ声有り。)』までとなる。
映画に限らず、本作から最終回での次作プリキュアの登場が始まるなど、本作前後からプリキュアの共演や客演の扱いが見直されている。
変換点と言えるタイミングだった本作はその映画作品ごとの事情はありつつも、結果としてみらリコが初登場をした『プリキュアオールスターズみんなで歌う♪奇跡の魔法!』から『映画プリキュアミラクルユニバース』までのプリキュア映画7作品に連続で登場という前例の無い記録を残すこととなった。
単純な登場回数ならば当然、先輩プリキュア達が上回っているが、連続登場7回は本当に異例であり、プリキュア全員と妖精のモフルンまで含めた全員分のセリフに限定しても『オールスターメモリーズ』までの6回と長期のものとなった。
まず、2017年3月18日公開『映画プリキュアドリームスターズ!』が直近三作品(いわゆる映画「プリキュアスターズ」)として制作され登場。
同年10月28日公開『映画キラキラ☆プリキュアアラモード_パリッと!想い出のミルフィーユ!』は次回作の単独映画であるが、ゲスト出演。
前シリーズのキャラがゲスト出演するというのはプリキュアシリーズでは初のこととなり、客演の方向性の模索の1つであった。なお、この形は続かなかったが、後に過去作品のうち一作品の客演や次作の映画への出演は2020年代頃に見られるようになった。
その後、同様に直近3作品の2018年3月17日『映画プリキュアスーパースターズ!』に登場。
さらに同年10月27日公開『映画HUGっと!プリキュア_ふたりはプリキュア_オールスターズメモリーズ』にもオールスターズであることから出演。同映画連動企画回となる『HUGっと!プリキュア』第36・37話にも登場している。
本作は歴代プリキュア全員分の台詞が用意されていたが、モフルンも意外な形で登場。台詞が用意されている。
2019年3月16日公開『映画プリキュアミラクルユニバース』は直近3作品の流れを汲む作品であったが、歴代プリキュアや妖精がカメオ出演しており、ミラクルのみ台詞があった。
この結果が7作品連続出演である。
その後、2023年9月15日『プリキュアオールスターズF』で約4年半ぶりに映画に再登場。
本作では歴代プリキュア作品のうち後年10年からメインキャラが選ばれており、まほプリは比較的前の作品であることから一人選出で、フェリーチェがメインキャラクターに選ばれている。
また、歴代主人公もセリフがあるため、ミラクルもセリフあり。
一部インタビューでは一人しか選べない作品では二人変身のプリキュアが登場できない例としてキュアマシェリ&キュアアムールと並んでミラクル&マジカルが挙げられており、結果として本作のメインキャラクターが必ずしも主人公ではない理由の一つにもなったようだ(無論これだけでなく、ほかの要素も関係している)。
2024年9月13日公開の『わんだふるぷりきゅあ!ざ・むーびー!ドキドキ♡ゲームの世界で大冒険!』にもゲスト出演。
こちらはモフルンまで含めた4人全員セリフ有りの登場で、他のシリーズの映画に二度目の登場を果たす。
翌年スタートする『魔法つかいプリキュア!!~MIRAIDAYS~』の影響もあるようだが、人間と動物の関係を描く『わんぷり』において、動物と接することのできない子供でも心が通じる相手、動物と飼い主に近い関係性の存在として、ぬいぐるみであるモフルンがいる本作が選ばれたという事情もあるとしている。
コミカライズ版
上北ふたごによるコミカライズ版が「なかよし」2016年3月号から2017年2月号まで連載。
こちらは第2話でみらいとリコがプリキュアに覚醒しているが闇の魔法つかいや終わりなき混沌は全編において登場しておらず、街などで起こったトラブルを魔法で解決する展開になっている。さらに第6話のラストではーちゃんがキュアフェリーチェに変化するという事態になっており、続く第7話では花海ことはとして朝日奈家に居候することになる。
また同年8月には単行本第1巻が、翌2017年3月には同第2巻が「プリキュアコレクション」として発売。いずれも描き下ろし漫画が収録されており、第1巻は、ことはと人魚の王子ジェイドとのラブロマンスをメインのエピソードが、第2巻では単行本オリジナルの妖精の子供に、みらい達が翻弄されるエピソードが描かれている。
また次シリーズの「キラキラ☆プリキュアアラモード」では、第1巻特装版の特典小冊子に登場している。
ミュージカル版
2016年7月10日より各地で順次公演が開始された。オリジナルキャラクターとしてカレンチールとフラワンが登場。またアニメ版ではこの時点で倒されている三人の幹部がカレンチールの能力で復活し登場する。このためアニメ版より先にキュアフェリーチェと闇の魔法つかいが対峙することとなった。
(後述するキャラクタショーでも同様にフェリーチェとガメッツの対峙が発生している)
さらに終盤にはマジカル、ミラクル、フェリーチェがピンチになったところでキュアラブリーとキュアフローラも登場する。
キャラクタショー
前期ではプリキュアはミラクルとマジカル、敵はバッティ、ヨクバールが登場。プリキュアは前半はダイヤスタイル、後半にはルビースタイルにチェンジする。このスタイル変更は本作ならではの演出である。
後期ではプリキュア側にキュアフェリーチェが加わり、ミラクルとマジカルは前期と同様途中でダイヤスタイルからルビースタイルにチェンジする。敵側はガメッツ、ヨクバール、ラブー(声のみ)が登場する。ガメッツは甲羅でフェリーチェの攻撃を無効化し返り討ちにし、さらにプリキュアの動きを止めたりとアニメにはないアクションを見せている。
小説版
小説 魔法つかいプリキュア! いま、時間旅行って言いました!?
講談社KK文庫より2017年10月11日に発売。
ストーリー
みらい達が数十年も過去の魔法学校へタイムスリップし、新たな冒険へ繰り出す。そこで判明する過去の真実とは。そして彼女たちは元の時代に戻れるのか?
スタッフ
執筆はTVシリーズ構成・村山功が、表装絵はキャラクターデザイン・宮本絵美子が務める。
ドラマCD版
2016年11月30日発売した「魔法つかいプリキュア! ドラマ & キャラクターソングアルバム ドリーム☆アーチ」には、新曲のキャラクターソングとアニメ本編で語れなかったドラマ番外編が収録されている。収録エピソードについては、後述。
余談
プリキュアと魔法少女
本作のプロデューサーである内藤圭祐は『Febri』誌のインタビューで、本作のモチーフが「魔法つかい」と決まった時に感じた思いをこう語っている。
「プリキュアは12年間『魔法少女ではない』ということを守り続けてたんですけど、ついに手を出したか、と(笑)」
プリキュアシリーズのコアなファン層の間でも「プリキュアは魔法少女ではない」は共通認識になっていたので、タイトルが発表されたばかりの頃のネット上の反応は賛否両論であった。
ところが、プリキュアシリーズのコアなファン層以外からは「プリキュアは魔法少女ではない」とされていることを初めて知ったと、むしろそちらで驚かれていた。
このあたりは魔法少女というジャンルに関する認識が人によって違うことを浮き彫りにしたものでもあったが、変身ヒロインと魔法少女のジャンルの境界を突っ込み出すと不毛なジャンル定義論争になりかねないところはある。
プリキュアシリーズにもっとも大きな影響を与えた先行作品は『美少女戦士セーラームーン』であるというのは論をまたないが、この作品は特撮の変身ヒーローをリスペクトして生み出されたものである。しかし、特撮ヒーローが怪人と戦う様子を「魔法少女アニメの方法論」で表現したことが、セーラームーンの大ヒットにつながった。つまり、「お供の妖精」「フリルとリボンの可愛い衣装」「キラキラの変身バンク」「お化粧道具っぽいアイテム」などなどの戦いとは似合わない要素を、あえて戦闘演出の中に組み込んだのが最大の個性だったのである。
その延長線上にプリキュアもある以上は、プリキュアには魔法少女のDNAが脈々と受け継がれているというのは否定できない事実である。
それでもスタッフがプリキュアシリーズが魔法少女ではないとしているのは、肉弾戦をするからである。魔法のような不思議な技は敵を最後に浄化する時か、戦闘の補助的な小技としてしか使わない。戦う魔法少女系アニメのほぼ全てが炎や氷を放ったりビームを放ったりと異能力バトルをするので、あくまで肉弾戦主体のプリキュアは「魔法少女ではない」と言うのも間違いではないだろう。
もっとも、蓋を開ければ本作は「普通の魔法少女が、怪物を肉弾戦で撃退できる格闘系魔法少女に変身できる」という作品だった訳で、そういう意味ではプリキュアの伝統通りだったのだが。
(なお、格闘描写に頼らずに体を使ったアクションは描けないものかという命題については翌年作が本気で向き合うことになった)
また、本作のガジェット面でより特徴的なところは、「魔法少女」というよりもさらにクラシカルな「魔女っ子」ジャンルへの先祖帰りに近いイメージがあるところだ。魔法の箒にとんがり帽子なんて古臭いアイコンは、テレビアニメ黎明期の魔法少女/魔女っ子アニメでは多く見られたものの、時代が進むにつれて女児向けの魔法少女アニメからは失われていったものである。現代的なセンスの普通の少女が、化粧道具や携帯電話のような現代的なアイテムを使って、アイドルだの婦警さんだのの現代的なコスチュームに変身をするからこそ、現代の女児たちに受けてきたのだから。
プリキュアシリーズもまたそういう「現代的な女児のセンス」を重視してきたものである。そんなプリキュアが逆に古典的な魔法使いのイメージにこだわるというのは、逆に新鮮なところがあるだろう。
もっとも、ハリポタの大ヒットや日本でのハロウインの普及のおかげで、プリキュアシリーズ開始時に比べれば2016年時点では古典的な魔法使いイメージも子供たちにも身近になっている。古典的な魔法使いのイメージを拾ったのもそのためだろう。当然、本作にもハリポタのオマージュは多分に含まれている。
しかし本作でも、プリキュアの各カラフルスタイルのポップでコケティッシュなコスチュームデザインや、定番のスマートフォン型アイテムの登場など、「現代的なセンス」は相変わらずであり、決して古典的な部分だけで終わらせようとしていない。
ちなみに、東映アニメーション的には2016年は会社創立60周年という記念すべき年であると共に、
『プリキュア』シリーズのみならず他社作品をも含めた魔法少女や変身ヒロイン物の源流にして原点ともいえる『東映魔女っ子シリーズ』第1作『魔法使いサリー』(1966年版:原作横山光輝)が放送されてから50周年というメモリアルイヤーでもあり、東映アニメーション&ABCでの公式サイトで使われているキービジュアルの絵(魔法学校の制服を着用した2人とモフルンが魔法のホウキで空を飛ぶ描写)は、『サリー』のアイキャッチをモチーフとした感がある。
ただし今回の企画において、上記の「メモリアルイヤー」との意図的な関係はなく偶然であり、企画を進めてるうちにこれに気付いたという(『アニメージュ』2015年3月号記事より)。
プリキュア以前からニチアサの女児アニメ枠を見ているベテランの大友にとっては、東映魔女っ子シリーズよりももっと近年の作品である『おジャ魔女どれみ』シリーズを思い出す人の方が多かったようである。『どれみ』はプリキュアと同じ放送枠だったのが大きいであろう。
しかし、『どれみ』は「争わない」「傷付けない」を徹底したシリーズであったため、良くも悪くもプリキュアシリーズとは真逆の立ち位置。「もしかするとプリキュアが戦わない路線となるんじゃないか?」という不安の声も聞かれたぐらいであるが、「魔法少女は悪と戦うのが普通」と自然に捉えている層には逆にこういう不安もピンと来なかったかもしれない。
なお、本作が魔法モノとなった理由には前作『Go!プリンセスプリキュア』の存在も大きいという。プリキュアシリーズではこれまでは女児が憧れる明快な職業や役割(ロール)をモチーフにすることは避けてきだが、『ゴープリ』は敢えて「プリンセス」という明快なロールをモチーフにするチャレンジを行った。その結果、初動が凄く良く尻上がりに評判が上がって来たということ。それと比べて出だしのインパクトが薄れるのは避けたいということで、『ゴープリ』同様明快なロールをモチーフにする路線が春の時点ではすでに決定されていた。
そして、「プリンセス」に匹敵するような女児が憧れる普遍的な職業や役割は何かということを考えていく中、女児向けアニメの伝統的なストックキャラである「魔法少女」の採用が敢えて決断されたのである。
またみてね
本作では『スイートプリキュア』までは恒例である「今回若しくは次回の内容をエンドカードでパロディする」というお遊びが復活している。
また、シリーズ初の試みとしてEDカードが毎週描き下ろしとなっている(『スイート』までのEDカードは確かに週代わりであったが、本編に使われているカットを編集して作ったコラ画像の時も多かった)。
『ハピネスチャージプリキュア!』以降はEDカードで視聴者からの似顔絵を紹介するのが定番化しており、本作でも7 - 20話は似顔絵コーナーであったが、何と似顔絵内容をネタに絡めた独自のEDカードを毎週新しく作っていた。
毎週のEDカードを誰が描いているのかはEDクレジット上では明記はされないが、演出助手の豊田百香氏がXで1年間全て担当すると明言している。
プリキュアシリーズでEDカードが週代わりであった時代はその放映回の演出助手が作成担当するという伝統があったので、本作でもそれを踏襲しているどころか専任担当者を設けていることになる。
韓国版
韓国においては日本より3年遅れる形で2020年3月~6月まで放映されていた。前作の『ゴープリ』放送から1年2ヶ月ぶりに放映になるが、実は当初韓国内での「まほプリ」の放送の予定は無かった。きっかけになったのは2019年韓国のアニメ専門チャンネルである「ANIONE」での放映リクエスト投票において「まほプリ」が候補に出された際、現地のプリキュアファンが団結し得票で1位を獲得、韓国放映を実現した。
韓国国内では女児ファン層の少なさによりプリキュアシリーズは大友向けアニメと化しており、プリキュアオタクの力で韓国放送を成し遂げたという日本の次に熱心なプリキュアファンの多い国内事情を象徴する結果になった。
アニメの内容自体はそれまでのシリーズと同様元の日本版と大差ないが、モフルンは「クルミ」という名前に変更されている。また韓国国内では日本で発売されたまほプリ関連の玩具は殆ど発売されず日本版からいくつか変更された「おしゃべりモフルン」のみの発売となった。
上記の通り韓国のオタクファンの要望により放送を開始し完結したが、次作『プリアラ』は何故か放送されなかった。日本同様に最終回の宇佐美いちかの先行登場場面も流されていたが、結果的にいちかが何者かわからないままの状況でまほプリが終了。
この一年後いきなり数年飛び『トロプリ』、そして3年後に『わんぷり』と飛び飛びなシリーズ放送となり「まほプリ」からシリーズ通り放送していた流れが途切れてしまった。
韓国内では2020年以降『キャッチ!ティニピン』を始めとした韓国国内において女児向けの魔法少女ブームが起こっており、日本産の『キラッとプリ☆チャン』がヒットするなど女児アニメにおいて大きな動きが起こっていたため『プリアラ』がもし放送されていたら韓国内のプリキュアシリーズの流れは大きく変わっていたのかもしれない。
放送回
※放送開始後随時追加して下さい(ネタバレ注意)
話数 | サブタイトル | 放送日程 | 備考 | カラフルスタイル |
---|---|---|---|---|
1話 | 出会いはミラクルでマジカル!魔法のプリキュア誕生! | 2月7日 | 朝日奈みらい、リコ、モフルン、朝日奈今日子、結希かの子、バッティ、ヨクバール初登場/みらいがリンクルストーン・ダイヤの片割れを入手/みらいとリコがリンクルストーンでキュアミラクルとキュアマジカルに変身 | ダイヤスタイル |
2話 | ワクワクの魔法学校へ!校長先生はどこ! | 2月14日 | 校長、教頭、ヤモー初登場 | ダイヤスタイル |
3話 | 魔法商店街でショッピング!目覚めるルビーの力! | 2月21日 | スパルダ、フランソワ、グスタフ、トッド、フック、魔法の水晶初登場/ルビースタイル初変身/リンクルストーン・ルビー入手 | ルビースタイル |
4話 | 魔法の授業スタート!ふしぎなちょうちょを探せ! | 2月28日 | ガメッツ、アイザック先生、ジュン、ケイ、エミリー、はーちゃん初登場 | ダイヤスタイル |
5話 | 氷の島ですれ違い!?魔法がつなぐ友情! | 3月6日 | 補習授業2回目/みらいとリコがケンカ/リンクルストーン・アクアマリン入手 | ルビースタイル |
6話 | 特訓!魔法の杖!先生はリコのお姉ちゃん!? | 3月13日 | リズ初登場 | ダイヤスタイル |
7話 | 人魚の里の魔法!よみがえるサファイアの想い! | 3月20日 | ロレッタ、シシー、ナンシー、ドロシー初登場/サファイアスタイル初登場/リンクルストーン・サファイア入手 | サファイアスタイル |
8話 | 魔法のほうきでGO!ペガサス親子を救え! | 3月27日 | リンクルストーン・ピンクトルマリン入手 | ダイヤスタイル |
9話 | さよなら魔法界!?みらいとリコの最終テスト! | 4月3日 | リズとの魔法対決 | ルビースタイル |
10話 | ただいま!ナシマホウ界!ってリコはどこ? | 4月10日 | リココロネ/リンクルストーン・トパーズ発見 | サファイアスタイル |
11話 | モフルンの初登校?ワクワクのトパーズをゲットモフ! | 4月17日 | リコが朝日奈家に同居決定/リコが津成木第一中学校に初登校/十六夜リコ初名乗り/高木先生、勝木かな、長瀬まゆみ、大野壮太初登場/トパーズスタイル初登場/リンクルストーン・トパーズ入手/はーちゃんがトコトコ期に成長 | トパーズスタイル |
12話 | 満天の星空とみらいの思い出 | 4月24日 | リンクルストーン・タンザナイト入手 | ルビースタイル |
13話 | たのしいBBQ!幸せたくさんみ~つけた! | 5月1日 | リンクルストーン・ペリドット入手 | サファイアスタイル |
14話 | みんな花マル!テスト大作戦! | 5月8日 | リンクルストーン・ムーンストーン入手 | ダイヤスタイル |
15話 | ハチャメチャ大混乱!はーちゃん七変化! | 5月15日 | プリキュアシリーズ放送600回目 | トパーズスタイル |
16話 | 久しぶりっ!補習メイトがやってきた! | 5月22日 | 補習メイトの名称初登場/スパルダ退場 | サファイアスタイル |
17話 | 水晶さんおしえて!おばあちゃんの思い出の人 | 5月29日 | リンクルストーン・ガーネットがガメッツに奪われる | トパーズスタイル |
18話 | 魔法界再び!リンクルストーンを取り返せ! | 6月5日 | ガメッツ退場/リンクルストーン・ガーネット奪還及び入手 | ルビースタイル |
19話 | 探検&冒険!魔法のとびらのナゾ! | 6月12日 | リンクルストーン・アメジスト入手 | サファイアスタイル |
20話 | ドタバタでヤバスギ!魔法界に生まれたエメラルド! | 6月19日 | バッティ退場/リンクルストーン・エメラルド出現 | ルビースタイル |
21話 | STOP!闇の魔法!プリキュアVSドクロクシー! | 6月26日 | プリキュアとドクロクシーの最終決戦/ヤモー退場/はーちゃんキラキラ期に成長/ドクロクシー退場/はーちゃんがクシィの魂を連れて行方不明に | ダイヤスタイル |
22話 | 芽生える新たな伝説!キュアフェリーチェ誕生! | 7月3日 | 事実上の第二部開始/キュアフェリーチェ、ラブー初登場/ラブーによるヤモー復活、スーパーヨクバール召喚/はーちゃんが人間態となり再会【本話よりABCアニメーションが製作参加】 | ダイヤスタイル、エメラルドスタイル |
23話 | これからもよろしく!おかえり、はーちゃん! | 7月10日 | 花海ことはの名前の由来 | トパーズスタイル、エメラルドスタイル |
24話 | ワクワクリフォーム!はーちゃんのお部屋づくり! | 7月17日 | ビーズメーカー登場 | ルビースタイル、エメラルドスタイル |
25話 | 夏だ!海だ!大はしゃぎ!かき氷が食べた~いっ! | 7月24日 | 水着回 | サファイアスタイル、エメラルドスタイル |
26話 | 想いはみんな一緒!はーちゃんのクッキー | 7月31日 | ヤモー退場により闇の魔法つかい勢力消滅 | ダイヤスタイル、エメラルドスタイル |
27話 | Let'sエンジョイ!魔法学校の夏休み! | 8月7日 | 終わりなき混沌が本格的な行動を開始 | ダイヤスタイル、エメラルドスタイル |
28話 | 魔法界の夏祭り!花火よ、たかくあがれ! | 8月14日 | 夏祭り回 | サファイヤスタイル、エメラルドスタイル |
29話 | 新たな魔法の物語!主役はモフデレラ!? | 8月21日 | モフデレラ/謎の馬車、現る | トパーズスタイル、エメラルドスタイル |
30話 | 魔法の自由研究!が、終わらな~い!! | 8月28日 | シャーキンス、ベニーギョ初登場 | ルビースタイル、エメラルドスタイル |
31話 | 結晶する想い!虹色のアレキサンドライト!! | 9月4日 | リンクルストーン・アレキサンドライト入手/アレキサンドライトスタイル初登場/ラブー退場 | ダイヤスタイル、エメラルドスタイル⇒アレキサンドライトスタイル |
32話 | ワクワクいっぱい!はーちゃんの学校生活! | 9月11日 | ボールにセグウェイ乗り/トパーズの精霊からの認証 | トパーズスタイル、エメラルドスタイル⇒アレキサンドライトスタイル |
33話 | すれ違う想い!父と娘のビミョ~?な1日! | 9月18日 | リアン正式登場/ムーンストーンの精霊からの認証 | サファイアスタイル、エメラルドスタイル⇒アレキサンドライトスタイル |
34話 | ドキドキ!恋の味はイチゴメロンパン!? | 9月25日 | ルビーの精霊からの認証/オルーバ、チクルン初登場 | ルビースタイル、エメラルドスタイル⇒アレキサンドライトスタイル |
35話 | 生徒会長総選挙!リコに清き一票を! | 10月2日 | ガーネットの精霊からの認証 | ダイヤスタイル、エメラルドスタイル⇒アレキサンドライトスタイル |
36話 | みらいとモフルン、ときどきチクルン!って誰!? | 10月9日 | サファイアの精霊からの認証 | サファイアスタイル、エメラルドスタイル⇒アレキサンドライトスタイル |
37話 | 魔法が決め手?冷凍みかんのレシピ! | 10月16日 | 冷凍みかんの作り方 | ルビースタイル、エメラルドスタイル⇒アレキサンドライトスタイル |
38話 | 甘い?甘くない?魔法のかぼちゃ祭り! | 10月23日 | 渡辺麻友がゲスト出演/一瞬だけ登場する『ふたりはプリキュア』シリーズのメップルとミップル/プリキュアパフェ | トパーズスタイル・エメラルドスタイル⇒アレキサンドライトスタイル |
39話 | 今日はハロウィン!み~んな笑顔になぁれ! | 10月30日 | ハロウィン回/アクアマリンの精霊からの認証 | サファイアスタイル・エメラルドスタイル⇒アレキサンドライトスタイル |
40話 | 愛情いっぱいのおめでとう!リコの誕生日! | 11月13日 | 誕生日回(リコ(/リリア初登場/タンザナイトの精霊からの認証 | ダイヤスタイル、エメラルドスタイル⇒アレキサンドライトスタイル |
41話 | ジュエリーな毎日!魔法学校へ放課後留学! | 11月20日 | 魔法学校でお泊まり会 | ルビースタイル、エメラルドスタイル⇒アレキサンドライトスタイル |
42話 | チクルンにとどけ!想いをのせた魔法のプリン! | 11月27日 | シャーキンス退場/アメジストの精霊からの認証 | トパーズスタイル、エメラルドスタイル⇒アレキサンドライトスタイル |
43話 | いざ妖精の里へ!あかされる魔法界のヒミツ! | 12月4日 | 妖精の里の女王、レジェンド女王初登場/スパルダ復活 | サファイアスタイル、エメラルドスタイル⇒アレキサンドライトスタイル |
44話 | モフルン大奮闘!みんな子供になっちゃった!? | 12月11日 | ロリキュア回/ガメッツ、バッティ復活/ピンクトルマリンの精霊からの認証 | ダイヤスタイル、エメラルドスタイル⇒アレキサンドライトスタイル |
45話 | 想いは時を超えて…!友情のかたち! | 12月18日 | スパルダ、ガメッツ、元の動物に戻される/オルーバの退場 | トパーズスタイル、エメラルドスタイル⇒アレキサンドライトスタイル |
46話 | 魔法のクリスマス!みらい、サンタになる!? | 12月25日 | クリスマス回/プリキュアサンタ/ペリドットの精霊からの認証 | ルビースタイル、エメラルドスタイル⇒アレキサンドライトスタイル |
47話 | それぞれの願い!明日はどっちだー? | 2017年1月8日 | 正月回/デウスマスト降臨 | サファイアスタイル、エメラルドスタイル⇒アレキサンドライトスタイル |
48話 | 終わりなき混沌!デウスマストの世界!! | 1月15日 | ダイヤ、エメラルドの精霊からの認証 | ダイヤスタイル、エメラルドスタイル |
49話 | さよなら…魔法つかい!奇跡の魔法よ、もう1度! | 1月22日 | アルティメットはーちゃん/戦い終わって、数年後…… | 全てのスタイルの総登場 |
50話 | キュアップ・ラパパ!未来もいい日になあれ!! | 1月29日 | 最終回にして数年後を舞台とした後日談/中学生の姿に戻されるみらいとリコ/最後の敵・ドクロムシー/ゲストキャラの総出演/そしてフシギな女の子との出会いも…!/キュアミラクルからキュアホイップへのバトンタッチ | ダイヤスタイル、エメラルドスタイル |
ストーリー展開(ネタバレ注意)
みらいとリコの出会い、そして魔法界へ(第1 - 3話)
春休みのある日のこと。猛すぐ中2となる朝日奈みらいは、この世界の裏側にある魔法界からやって来た「魔法つかい」のリコと出会う。
リコは奇跡の力を秘めた宝石「リンクルストーン・エメラルド」を探しているらしいが、同じくエメラルドを探していたドクロクシーが率いる「闇の魔法つかい」と呼ばれる敵勢力も登場し、みらい・リコの前にドクロクシーの手下の1人・バッティが襲って来る。
絶体絶命の危機の時、リコとみらいがそれぞれ持っていたペンダントが光り出し、2人は魔法界の伝説に語られる「魔法つかいプリキュア」へと大変身。怪物を撃退して危機を脱し、同時にみらいの持っているテディベア・モフルンに命が宿ったのだった。
リコはみらいとプリキュアとなったことを[[魔法学校校長>校長(魔法つかいプリキュア!)]に報告するため、みらいを魔法界へと連れて帰ることとなる。
魔法界に到着したリコ。みらいは校長にこれまでの出来事を報告する。
校長は、リンクルストーンは全部で12個ありプリキュアはそれらに導かれた存在であることや、みらい・リコがプリキュアを続けるならばリンクルストーンを求める闇の魔法つかいとの戦いは避けられないと告げる。
こうして、普通の日常を送っていたみらいとリコ2人の少女は、伝説の魔法つかい・プリキュアとしてリンクルストーン・エメラルドをめぐって戦いに巻き込まれていく。
魔法学校の補習授業(第4 - 9話)
丁度春休みということで、みらいは暫く魔法界に滞在することになり、魔法商店街の住人と打ち解けながらリンクルストーンを探す冒険の日々が始まった。
魔法学校で生活を送ることとなったみらいは、補習授業を課せられたリコに付合う形となり、その過程で同じく補習授業を課せられたジュン・ケイ・エミリーとも友人関係になる。
みらい達は魔法学校・ひゃっこい島・人魚の里・魔法の森での補習を悪戦苦闘ながらも親子ペガサスや人魚3人娘などの魔法界の生物と打ち解け、次々と突破して行く。
一方、ドクロクシーの手下・スパルダとガメッツもプリキュアを襲撃するようになり、プリキュアと闇の魔法つかいとの戦闘が本格的なものになっていく。
そんな日々の中で、2人はリンクルスマホンに潜む妖精・はーちゃんと出会い、仲間とする。
みらい・リコ・モフルン・はーちゃんの4人はそれからずっと家族のような絆で結ばれることとなった。
リコ達は最後の補習である魔法対決に挑み、魔法つかいの秀才にしてリコの姉であるリズが対決相手であることに、数々の補習で少しずつ成長したみらい・リコ・ジュン・ケイ・エミリーの強い絆と結託によってリズを相手にしても諦めず、結果的に勝利したことで補習授業を合格することに成功した。
補習授業を終え、5個のリンクルストーンを集めた時点でナシマホウ界の春休みが丁度終わりを迎えたので、みらいはナシマホウ界へ帰還することとなる。
また、ナシマホウ界にもリンクルストーンがあるらしいことを知ったリコも、校長の助言もあってナシマホウ界へと短期留学することになった。
そして、モフルン・はーちゃんも付いて行き、物語の舞台はみらいの住む「津成木町」へと移る。
ナシマホウ界の1学期(第10 - 15話)
みらいとともにナシマホウ界にやって来たリコは、「十六夜リコ」として朝日奈家に居候しながら、みらいと同じ津成木第一中学校に通うことになった。
そして、みらいとリコはナシマホウ界でもリンクルストーンを探す日々を送ることになる。
リコは魔法界との文化の違いで慣れない日常や、魔法を秘匿しなくてはいけない掟に苦心するも、みらいの助けを借りてナシマホウ界でさまざまな新しいことを体験していく。
ナシマホウ界で学校生活を送るリコは、朝日奈家の人々やみらいの友人である長瀬まゆみや勝木かなとの交流によって順調にナシマホウ界の生活に慣れ、ナシマホウ界へと遊びに来たジュン、ケイ、エミリーもまゆみやかなと交流する。
一方、ドクロクシーの側近・ヤモーが占いの予言により、リンクルストーン・エメラルドの反応がナシマホウ界にあると察知し、そのことを受けて闇の魔法つかい達もナシマホウ界にやって来て、プリキュアの戦いはこちらの世界でも続くことになる。
妖精のモフルンとはーちゃんはナシマホウ界でも目立った行動をすることが多々あり、みらいたちの学校や町中を遊び半分に動き回るなど、みらいとリコを困らせることもあったが、その過程ではーちゃんは反省するといった感情を学んで行き、モフルンははーちゃんの保護者として精神的にさらに成長するようになる。
ナシマホウ界でさまざまな人との経験をしたリコは精神的に成長し、魔法界とナシマホウ界両世界が交流する大切さを知り立派な魔法つかいになるという夢も着実に進めるなど、姉・リズからも認められる程にまで成長する。
ある日、ドクロクシーの手下・スパルダの報告によって「リンクルスマホン」の存在をドクロクシー側に知られてしまう。
闇の魔法つかいとの決戦(第16 - 21話)
プリキュア達がリンクルスマホンを入手していたことを知った闇の魔法つかい達は本格的にプリキュアを狙うようになり、はーちゃんがリンクルスマホンと関係があることを察したスパルダは最終形態になってリンクルスマホンの強奪を試みるも、プリキュアによって浄化される。
順調にリンクルストーン集めを進めていたプリキュアとはーちゃん・モフルンであるが、10個目のリンクルストーンであるガーネットがガメッツによって奪われた。ガーネットを奪還すべくプリキュアたちはガメッツが待ち構えている魔法界に赴くことになり、激闘の末ガメッツを浄化してリンクルストーン・ガーネットを取り返す。
これからの活動の指導を受けるべく魔法学校の校長と接触しようとしたプリキュアであるが、彼は魔法の転移門である「開かずの扉」を開いてどこかに行ったらしいことを知る。
扉を探す中で怪物と化したバッティと激突、結果としてバッティを撃退して11個目のアメジストも入手。残るはエメラルドのみとなった段階ではーちゃんに変化の兆しが訪れ、はーちゃんはリンクルスマホンの中で休眠状態に入る。
みらい・リコはようやく見つけた扉を使って校長の向かった場所へと転移するが、辿り着いた場所はなんと闇の魔法つかい本拠地であった。
そしてドクロクシーの正体が校長先生の友人・クシィであることが判明。校長先生は彼を止めようと戦うが歯が立たず、プリキュアの2人がかりでも全く敵わず、リンクルスマホンの中で眠っているはーちゃんはドクロクシーに捕まってしまう。
さらに魔法界から問題のリンクルストーン・エメラルドが現れ、遂にドクロクシーの手に渡り彼の闇の魔法が強くなってしまう。
しかしそれでも諦めないみらいとリコは、リンクルストーン・ダイヤで変身しドクロクシーと最後の戦いに挑む。その際中ドクロクシーに取り込まれたはずのはーちゃんの力がプリキュアに加勢し、ドクロクシーを見事に打ち倒す。
しかし彼の怨念が彼女達に襲い掛かる。そこへ解放されたリンクルスマホンからはーちゃんが出て来て、キラキラ期へと成長。はーちゃんが彼の怨念を癒したことによりクシィは浄化された。
こうして2人はリンクルスマホンを奪還、ドクロクシーとの戦いは幕を閉じる。ドクロクシーによって創造された手下達も消え去り、組織自体が壊滅した。
しかし、はーちゃんとリンクルストーン・エメラルドは行方知らずとなってしまった。いつか再会出来ることを願いつつ、2人はナシマホウ界へ帰還する。
キュアフェリーチェの登場(第22 - 26話)
はーちゃんを手当たり次第に探し続けたみらい・リコであるが手掛かりは全く得られず、そのままセミが鳴く季節へと移る。
夏休みを目前としたある日、ドクロクシーの側近であったヤモーが謎の魔人・ラブーによって蘇えさせられ、プリキュア達によってドクロクシーを倒されたことに復讐心を燃やし、消滅したドクロクシーに成り代わって世界を闇に染めることを決意する。
そして、ヤモーはドクロクシーの残骸の骨を使って「スーパーヨクバール」を生みだし、主君の敵であるプリキュアを執拗に襲う様になる。
ドクロクシーの力が宿っているスーパーヨクバールに苦戦するプリキュアだったが、戦いの最中に不思議な女の子が乱入してくる。その女の子は新たなプリキュア「キュアフェリーチェ」に変身してヨクバールを浄化した。
何が起こったのかと驚愕するみらい達であったが、女の子の面影からしてその正体が人間に生まれ変わったはーちゃんということに気付き、感動の再会を果たす。
はーちゃんが持つエメラルドを合わせて遂にリンクルストーンが全て揃ったが、はーちゃんの強い希望でリコも含めてナシマホウ界での生活を続けることとなる。
はーちゃんは花海ことはを名乗るようになり、リコ同様みらいの家に住むこととなった。
そして同時に、襲い掛かるヤモーからエメラルドを守るためのプリキュアの新たな戦いが始まった。
ことはの精神ははーちゃんの頃から変わらない故に幼稚さが残り、その幼い行動によってみらい・リコに迷惑を掛けることが多々あったが、それでもみらいとリコの教育によって徐々に成長して行く。
しかし同時に、ことははリンクルストーン・エメラルドを所持しているためにヤモーから執拗に狙われることになり結果としてみらいとリコに迷惑を掛けていることに苦悩する様になる。
そして、遂にことははこれ以上みらいとリコに迷惑を掛けたくないためにみらいの家から姿を消した挙句、ことはは最終形態となったヤモーに捕らえられてしまうが、彼女を探しに来たみらいとリコが救出することに成功し、3人はヤモーを浄化した。
ドクロクシーの側近・ヤモーを浄化したことで、長らく続いて来た闇の魔法つかいとの戦いに幕を閉じた。
魔法界の夏休み(第27 - 31話)
闇の魔法つかいとの戦いが終わって世界に平和が訪れ、みらい・リコ・ことはは夏休みを魔法学校で過ごすことになり、その夏休みの間にジュン・ケイ・エミリーと共に魔法学校夏祭りや自由研究等を楽しむ日々を送る。
夏休みの中で成長したジュン・ケイ・エミリーは自分達の夢を抱く様になり、リコも将来の夢について考えるようになる。
しかし、ことはは自分が何者か知らないことへの不安感を密かに増す様になる。
みらい達の平和も束の間、今度は「終わりなき混沌」と呼ばれる悪の勢力が出現する。
彼らはデウスマストなる存在に仕える眷属達であり、魔法を超える混沌の力「ムホー」の使い手達である。
その眷属の1人・ラブーが遂にプリキュア達の前に出現、「天の彼方より永劫の渇きと共に訪れる終わりなき混沌・デウスマストが間もなく来る」という宣言をする。
ラブーが召喚する怪物・ドンヨクバールは強敵であり3人は苦戦を強いられる。
しかし、ミラクル達も今までよりも仲間との結束を強固なものとする。
そんな日々を送る中、ある晩、みらいたちは「シンデレラ」の夢を見る。
そして、その夢に出てきた馬車『レインボーキャリッジ』が、翌朝に目覚めるとミニチュアとして枕元に置いてあったという不思議な体験をした。
楽しい日々は瞬く間に過ぎ去り、みらい達はナシマホウ界に帰還することになる。
一方、プリキュア達に連敗続きに焦ったラブーは遂にプライドをかけて本気を出すこととなり、カタツムリニアで帰路に付くみらい達を襲撃する。
最終形態と化したラブーのパワーは凄まじく、プリキュア達は予想を超える苦戦を強いられるが、プリキュア達は魔法によって絆を繋い出来たことを思い出して立ち直り、さらにはアレキサンドライトスタイル及び合体技「プリキュア・エクストリーム・レインボー」を会得したことでラブーを浄化することに成功する。
ラブーとの戦いを終えたみらい達は、ようやくナシマホウ界へと帰還。
ナシマホウ界の2学期(第32 - 36話)
ナシマホウ界に着いたみらい・リコは早速、津成木第1中学校新学期に向けて行動に移り、はーちゃんもその中学校に入学することとなる。
学校生活では、ことはがサッカー部の部長として苦悩していた大野壮太を励ましたことで彼と仲良くなったり、リコが仕事の関係で不在がちな父・リアンとの再会を果たし、長瀬まゆみと勝木かなが互いに友人関係にまで発展。リコ・並木ゆうとが生徒会選挙を通じて互いに交流を深めるなど、みらい達の人間関係も進んで行く。
一方、デウスマストの眷属・シャーキンスとベニーギョが長い眠りから目覚め、同志・ラブーを倒したプリキュア達を脅威と見なし、彼女達を徹底的に潰そうと襲撃して来る。
そして、デウスマストの眷属の中でも最初に目覚めて暗躍していたオルーバとその手下・チクルンも表舞台へと遂に姿を現す。
オルーバの手下・チクルンはプリキュアを調査した結果、プリキュアの力にモフルンが関係していると認識。モフルンを調査するためにみらい達と接触を図り、彼女達との交流を深めるに連れ、チクルンはみらい達に親しみを抱く様になる。
一方、チクルンの主君・オルーバはチクルンの報告でモフルンに興味を抱き、モフルンに接触するため初めてプリキュア達の前に出現。プリキュアとモフルンの強い絆を目の当たりとしたことでモフルンの強さが本物のであると確信に変わり、遂には強引にモフルンを連れ去ろうとするが、プリキュアとモフルンの強い絆の前に失敗に終わる。
オルーバ撃退後、みらいとモフルンの仲がさらに強固なものとなリ、オルーバの攻撃から助けてくれたという理由でミライ達に感謝する様になる。
しかし、それでもチクルンはスパイを止める訳には行かなかったため、罪悪感を感じながらもプリキュア達の友達として過ごした日々の全てをオルーバに細かく報告していた。みらい達はまだそのことは知らない……
魔法界とナシマホウ界の交流(第37 - 42話)
ナシマホウ界での生活を送るみらい達は、終わりなき混沌・デウスマストの調査のために姿をくらますことが多い校長を心配し、彼に会うため魔法界へと向かう。
再度魔法界へと来たみらい達は、魔法界の様々なイベントに参加したり、みらいの提案で魔法学校の生徒や教師たちがハロウィンの日に混じってナシマホウ界へと出向いたり、リコの誕生日にみらいの家族とリコの家族同士が交流したりと、少しずつであるが、魔法界とナシマホウ界の人間同士が交流をするようになる。
さらに、魔法界とナシマホウ界を隔てる「狭間の世界」が縮んでいることが判明し、みらい達はその状況を利用して、昼はナシマホウ界で過ごし、放課後は魔法界の魔法学校で過ごすという最高潮にわくわくもんな生活を送る様になる。
一方、オルーバはムホーの力に抗うプリキュアをかつて自分達を地上に封印した存在との関連性を結び付ける様になり、最初はオルーバの見解に否定的であったシャーキンス・ベニーギョも次第にプリキュアの力を警戒する様になる。
みらい達に情が沸いていたチクルンは、本気を出すことを決意したシャーキンスを阻止するため、彼に「リンクルストーンを奪えば、もうみらい達に手を出す必要もなくなる」という提案をし、みらい達が危険な目に合わせないよう画策する。
シャーキンスはチクルンの言葉に乗り、彼にリンクルストーンを奪って来ることを命令。チクルンは命令通りにリンクルストーンを奪って来るが、シャーキンスはチクルンとの約束を守る気は最初からなく、変身出来ないみらい達に攻撃を仕掛けて来る。
シャーキンスの行為に激昂したチクルンは葛藤の末にプリキュア達を助けることを決し、自力でシャーキンスに立ち向かい、チクルンの必死の奮闘もあってプリキュア達はシャーキンスを浄化することに成功する。
チクルンは今までのことをみらい達に謝罪し、デウスマストの眷属達と完全に決別。
そして、オルーバに脅されていたチクルンの経緯を知ったみらい達は、まずはチクルンの故郷である「妖精の里」に出向くこととなる。
闇の魔法の真実(第43 - 45話)
チクルンの故郷・妖精の里に来たチクルンは、女王や仲間達との再会を果たして和解する。
さらに、みらい達はレジェンド女王から、「魔法界とナシマホウ界は元々1つの世界(花の海)であったこと」や「花の海の守護者にして、全ての命の母であるマザー・ラパーパがデウスマストとその眷属達を封印した」という過去を知らされる。
そして、チクルンは妖精の里に残ることを決意。みらい達はチクルンと別れて妖精の里を後にする。
一方、前々からデウスマスト降臨準備を秘密裏に進めていたオルーバは、闇の魔法つかい・ドクロクシーの魔導書を入手しており、その本に記された「闇の魔法」に一定の評価を下し、闇の魔法の力を試すためにドクロクシーの手下であったスパルダ・バッティ・ガメッツを復活させ、彼らを使ってプリキュアを始末させようと目論む。
スパルダは闇の世界を創造しようとするオルーバに協力。ガメッツはキュアフェリーチェとの交戦に執着するようになるが、その一方でドクロクシーを失ったバッティは自分の存在意義を見失う。
かつての親友であるクシィの魔導書をオルーバに奪われた魔法学校の校長は、かつての親友が残した魔導書を奪還するためナシマホウ界へと出向き、オルーバから書物を取り返すことを決意する。
そこに、クシィの魔導書を持ったオルーバが現れ、未だ封印されているデウスマストの眷属たちを復活させるため、プリキュアたちとスパルダたちが争うことで発生されるエネルギーを得ようと目論む。クシィが発展させた「闇の魔法」にはそういう使い方が出来るというのである。
しかし、スパルダは闇の世界を自分で創るためにオルーバを裏切り、ガメッツはオルーバの命令を無視してキュアフェリーチェとの決闘に挑む等、想定外の事態に激怒したオルーバは遂に本性を現し、最終形態へと変貌してプリキュアやスパルダ達を始末しようとする。
そして、冥土の土産としてオルーバから語られた驚愕の真相。実は「闇の魔法」は、マザー・ラパーパによって封印された眷属を復活させるものとして用意されていた。そもそもオルーバ達4人の眷属が復活出来たのも、ドクロクシーが世界を闇に染めようとしたことで封印にダメージが与えられた結果である。
たが、あくまでも闇の世界創造にこだわるスパルダや己の力を信じて生きる決意があるガメッツは、自らが「デウスマストの眷属が復活するための道具」に過ぎないと知っても怯むことなくオルーバに立ち向かう。しかし、実力の差は如何ともしがたくあっけなく返討ちにされ素体に戻された。
バッティだけは戦おうとしなかったが故に生き残ったが、仲間達の奮闘やヤモーが残したドクロクシーの人形に何かを感じ、戦う決意を再熱させる。スパルダ、ガメッツ、ヤモーらの素体とドクロクシーの人形を合成させて「モットヨクバール」を召喚、自分達の誇りをかけてオルーバに立ち向かう。一方のオルーバも召喚したドンヨクバールでそれを迎撃。闇の怪物と混沌の怪物の激闘の結果、最終的にバッティの召喚したモットヨクバールがオルーバが召喚したドンヨクバールを撃退した。
そして、バッティの参戦の隙を突いてプリキュアがオルーバを浄化することに成功。バッティはかつての仲間達の素体らを引き連れ、どこかへと去って行く。
校長はクシィの魔導書を奪還することに成功し、その魔導書に記されたクシィの真意を知り、デウスマストとその眷属達に立ち向かう意思をさらに強固なものとする。
終わりなき混沌の襲来(第46 - 49話前半)
一方、オルーバはプリキュアに倒される直前に自分の命と引換えにデウスマストの眷属達を復活させることに成功しており、封印されていた眷属達は不完全ながらも復活を果たす。
その頃、みらい・リコ・ことは・モフルンは楽しい日常がいつまでも終わらないことを願いつつも、その日常が終わることへの不安も抱き始める。
デウスマスト降臨が間近に迫っていることを悟ったベニーギョはプリキュアを本気で始末する決意を固め、不完全に復活した眷属達を吸収して最終形態となり、プリキュアを始末しようと襲い掛かる。
しかし、ベニーギョは揺るぎない意思を抱くプリキュア達に圧倒され、彼女達の必殺技で浄化されかけるが、遂にデウスマストが降臨したことで助かる。
デウスマストによって復活を果たしたラブー・シャーキンス・オルーバ・その他全ての眷属達諸共デウスマストに吸収され、終わりなき混沌・デウスマストは完全に復活を果たし、魔法界・ナシマホウ界を混沌の力で飲み込んでしまう。
しかし、ラパーパが地上に残した最後の力の残滓が辛うじて完全な混沌化を防ぎ、魔法界・ナシマホウ界が混じり合う奇妙な世界が生まれることとなった。
人々の認識も改変され、何の違和感もなく魔法界・ナシマホウ界それぞれの人間が仲良く過ごす世界に心地良さを感じつつも、このまま放置しておくと世界混沌化が進むだけと知る。
さらに、デウスマストの正体が宇宙が誕生するより前にあった混沌そのものであること、魔法界とナシマホウ界を狙う目的は、宇宙の誕生と匹敵する無限の力を秘めている「生命」とそれを生み出す「大地」のエネルギーを自らと同化することで、宇宙全てを原初の混沌に戻すパワーを得ようとしていた。
みらい達は、魔法界とナシマホウ界をデウスマストに飲み込まれる事態を阻止しようと試みるが、デウスマストを倒すとその反動で魔法界とナシマホウ界は完全に離れることを知り、2度と往来出来なくなるであろうと警告され、みらい達は酷く落胆する。
しかし、みらいたちは自分たちの日常並びに世界を守るため、互いに離れ離れとなったとしてもデウスマストを追い払うことを決意する。
その思いは始まりのリンクルストーンであるダイヤと終わりのリンクルストーンであるエメラルドの認証を呼び起こし、遂にプリキュア達はマザー・ラパーパの全ての力を継承する資格を得た。
キュアフェリーチェはマザー・ラパーパとして生まれ変わり大地と一体化。そしてミラクルとマジカルもすべての変身スタイルを駆使してデウスマストに立ち向かう。
太陽そのものと同化したデウスマストはかつてよりも強力になっており、戦いの最中で大地の全てが混沌に飲まれてしまうが、その大地に住まう命の「思い」は混沌にも飲まれずに残されていた。
そして、全ての命の願いを受け取ったプリキュアは新たな必殺技でデウスマストを宇宙の彼方へと放逐して浄化することに成功する。
だが、キュアフェリーチェは混沌化した世界を元に戻す太母の役割を担うため大地と同化、姿を消す。
そして、2つの世界は元の姿を取り戻すが、兼ねてから予言された通り離れ離れになってしまい、みらい・リコはお別れの言葉を残し、それぞれの世界へと帰還して行く。そしてモフルンもまた、ただのぬいぐるみへと戻ってしまう。
奇跡の魔法に祝福を(第49話後半 - 50話)
それから数年後、みらいは中学校や高等学校を経て大学に進学、まゆみやかなと学生生活を送っていた。しかし、成長しても彼女はリコ達と別れたことを忘れずにいた。
ある夜、みらいはモフルンであったぬいぐるみを連れて出歩くと、かつて自分が使っていた魔法の杖を発見する。そして、「皆にまた会いたい」という思いが募り、魔法の杖を使って懸命に魔法を唱え続ける。
その願いは叶うこととなり、大人になったリコはみらいの前に現れて、2人は再会を果たす。さらに、みらいの強い想いの作用でモフルンも再度動けるようになり、ことはも姿を現す。
これらは、思いや繋がりで成熟した奇跡の再会となった。
成長したリコは魔法学校教職員となっており、ことはは遥か遠くの宇宙から世界を見守る役目を担っていた。
久し振りの再会を果たしたみらい達はことはの魔法によってかつてのプリキュアであった年齢に戻され、「中学生時代の思い出」を1日限りで取り戻すこととなる。
この姿で子供の頃にやり残したことをしようかと思っていた所に、ドクロムシーという謎の怪物が出現、世界中のスイーツを奪い尽くそうと動き出すし。さらに、ドクロムシーをドクロクシーの忘れ形見と判断して喜びに満ちたヤモーが復活を果たし、ヤモーとドクロムシーによる悪事が世界各地で発生す
ヤモー達の目論みを阻止するべく、みらい達は久し振りにプリキュアへと変身。さらに、『キラキラ☆プリキュアアラモード』主人公である宇佐美いちかことキュアホイップ参戦によってドクロムシーを追い詰め、プリキュアの浄化によってドクロムシーの虫歯を治す。
ドクロムシーの虫歯を治したプリキュアに借りを作られたヤモーは撤退することとなり、世界にまた平和が訪れる。
魔法界やナシマホウ界でそれぞれの人達が出会い、成長し、新たな1歩を進んで、そしてつながっていく。みらい・リコ・ことは・モフルンはこうした光景を見ながら、自分達それぞれの未来に進むことを決意。未来が良い日となるよう魔法をかけるのであった。
その裏で、「魔法の水晶は世界に強大な力が生まれつつある」という予言を伝えていた。それはみらい達がかけた幸せの魔法がいつか叶うということなのか、それとも新たなる世界の危機が到来しようとしているのか、それは校長にさえわからない。
しかし、彼女達の未来はどんな状況でも輝いているのであろう。
ドラマCD(ネタバレ注意)
話数 | サブタイトル | 関連エピソード | 備考 |
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1話 | Dokkin!魔法界はじめての夜! | 1・2話 | しりとり |
2話 | マジヤバ!変身ができない日! | 14・15話 | みらい・リコのケンカ |
3話 | 夏だ! 水着を買いにいこう! | 24・25話 | 水着回 |
4話 | 名探偵ことは! の迷推理!? | 40・41話 | はーちゃんは名探偵 |
5話 | 月夜のふたり乗り | 39・40話 | マホカのありか |
Pixivイラストにおける、プリキュアの変身前後の姿のタグの使い分けの配慮について
近年では、変身前の姿のみ描かれたイラストに対して変身後の姿の名前のタグが付けられていることや変身後の姿のみが描かれたイラストに対して変身前の姿の名前のタグが付けられていることが多い。
しかし、そのような行為はどちらか一方の姿のイラストのみ検索したい人にとっては検索妨害に当たるため、行うべきではない。
中には勿論、変身前後の姿双方のタグが付けられていることを気にしない人もいるであろうが、検索の際に気になるという人もいるため、その様な人への配慮としてタグ使い分けをしっかりと行うことが推奨される。
関連タグ
カテゴリー | タグ名 |
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関連作品 | プリキュア/プリキュアシリーズ |
略称・表記ゆれ | まほプリ/魔法使いプリキュア/魔法使いプリキュア!/魔法つかいプリキュア |
地名・組織名 | 魔法界(プリキュア)/ナシマホウ界/魔法学校(プリキュア)/闇の魔法つかい/終わりなき混沌/魔法商店街/人魚の里/妖精の里/花の海/津成木第一中学校 |
用語 | アイスドラゴン(プリキュア)/カボチャドリ/いちごメロンパン/冷凍みかん/モフデレラ |
アイテム | リンクルストーン/リンクルステッキ/リンクルスマホン/レインボーキャリッジ |
カラフルスタイル | ダイヤスタイル/ルビースタイル/サファイアスタイル/トパーズスタイル/エメラルドスタイル/アレキサンドライトスタイル/ハートフルスタイル |
集合絵タグ | 魔法つかいプリキュア/補習メイト/大人まほプリ |
パロディ | キュアライダー/おジャ魔女!プリキュア/プリキュア×まどマギ/魔法少女プリカルなのキュア/ニチアサ魔術協会/爆裂魔法つかいプリキュア/魔法学校の劣等生/おのれデウスマスト/それがプリキュア! |
黒化タグ | 朝卑奈みらい/一邪夜リコ/刃ーちゃん |
users入りタグ | 魔法プリ100users入り/魔法プリ500users入り/魔法プリ1000users入り/ |
感想タグ | 物理つかいプリキュア |
共演映画 | プリキュアオールスターズF/ドキドキ♡ゲームの世界で大冒険! |
オールスターズ関連 |
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カップリング | 魔法つかいプリキュアカップリング |
元号 | 平成プリキュア/平成プリキュアシリーズ |
キャラ別タグ
朝日奈みらい | 変態みらいさん |
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リコ | なリコれかわいい/ポンコツリコピー/安定のリコちゃん/リココロネ |
はーちゃん | はーちゃんだよ!のポーズ/アルティメットはーちゃん |
外部リンク
「プリキュアシリーズ」タグ
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