キャラクターとしての概要は→リコ(プリキュア)
概要
第11話より、留学生としてナシマホウ界(人間界)で生活する事となった、リコが考えた便宜上の名前。
(編入希望の時に苗字を提出していなかったのか)高木先生に苗字を聞かれたリコ。
「リコが初めてナシマホウ界に来た日(第1話冒頭の夜)の月は(満月ではなく)十六夜だった」と前日みらいに話された事を思い出し、咄嗟に名乗ったものがこの十六夜姓である。
即興で付けたせいか、リコ自身も今ひとつ名字に慣れてないようで周囲にはなるべく(勿論理由は伏せているが)「リコ」と名前で呼んでもらっている。その為劇中では教師以外からあまり「十六夜」と名字だけで呼ばれることはない……のだが。
第33話で、ちょうど出ていた十六夜の月を見上げたリコの父・リアンが「リコが生まれた日もこんな月だった」と明かしたため偶然にして運命的な命名であったことが判明した。
どちらが正式名称なのか
その名が初登場した第11話でのEDクレジットは「リコ」のままであり一時は演出以上の意味は持たないと思われたが、後に東映アニメーション&朝日放送の公式サイト、第12話以降のEDクレジット、放送時の字幕名義も「十六夜リコ」に変更された。
しかしデータカードダスやボーカルアルバムでの名義は十六夜姓を名乗った後にもかかわらず「リコ」のまま。前者に関してはカード名のみが後に変更されたが(公式サイトのキャラクター紹介は変わらず「リコ」)、ボーカルアルバムはあえて「リコ」なのだ。
『たのしい幼稚園』等での名前表記に至っては両方混在しており、話の舞台が魔法界であれば「リコ」、ナシマホウ界であれば「いざよい(十六夜)リコ」といった具合。
これは、リコがこれまでの仮の名を名乗るプリキュアと異なりナシマホウ界編突入まで名字に関する情報が一切先行公開されなかったことにあると思われる(異世界ももう一つの舞台となる本作の性質上、リコが魔法界側の人間である事を強調するためと考えられる)。
リコは黒川エレンのような立場の大きな変化も無ければ、紅城トワのように公式情報初公開時点で姓付きというわけでもなく、立場はそのままにリアル時間にして3ヶ月近く、あえて公式で姓抜き名義を一貫して使用し続けられた、特殊なケースの持ち主なのだ。
どうやら公式は「十六夜リコ」を積極的に使いつつ「リコ」名義も使用し続けていく方針らしく、結論としては「どちらも正式名称」と言った方が正しいだろう。
Pixivでは
元々「リコ」の名前は架空のキャラクターとしてはよくある名で、タグ付け・検索の時に利用者はいろいろ苦心していた。
この表記は差別化タグというよりはリコの新しいタグとして浸透しており、検索しやすいようにと「十六夜リコ」タグが付けられている場合もあったが、2018年現在ではタグ投稿数が「リコ(プリキュア)」を1000件以上上回る結果になっている。
「十六夜」という苗字
「十六夜(いざよい)」という苗字は架空のキャラクターに使用されるものとしてはポピュラーな部類である。本事典にも複数の記事が存在するので興味のある方は十六夜の記事なども参照されたし。
現実世界では、1世帯だけ存在するという話がまことやかに囁かれている。実際のところは芸名の類いに近い可能性もあり、あまり信憑性は無いらしいが。
十六夜姓を名乗る劇中での理由は前述した通りだが、メタな視点でいうならば朝日奈みらいの苗字と対照的になるものとして「月を表す言葉」の中で同じく漢字3文字・平仮名読み4文字のものがチョイスされたと思われる。事実、アニメージュ内インタビューにて二人の名字を対照的にしたとの旨が触れられた。
なお「十六夜」を「いざよい」と読むのは当て字であり、読みに適合する本来の漢字は「猶予い」。猶予という字が示すようにモラトリアムな状況に陥っている様を表す言葉である。
十六夜の月とは満月(十五夜)の翌日に見える月のこと。前日の完全な満月に比べて少し形が崩れた十六夜の月は、十五夜よりも月の出の時刻が遅い。古人はこれを「昨晩に比べて不完全になった姿を見られるのをためらっているために、空に出てくるのに昨日より時間がかかっているのだろう」と情緒的な解釈をして、十六夜の月を「いざよい」と呼ぶようになったと言われている。
完璧を目指そうとするがなりきれない、リコの立ち位置を上手く表したネーミングと言えるかもしれない。
「苗字」という概念
魔法界の住人にはリコを含めて苗字のあるキャラクターが存在しない。高木先生から苗字のことを聞かれたリコが一瞬キョトンとしていたことを考えると、魔法界には苗字という概念自体がないとも考えられる。
現実世界でも「家名」としての苗字が存在しない国はいくつか存在するのだが、アイスランドのようにファーストネームと対になるラストネームが一応存在する(「父親の名」+「の息子or娘」という形式。こちらを参照)パターンと、ミャンマーのように本当にファーストネームしか存在しないパターンがある。作中の描写を見る限り、本作の魔法界は後者と考えられる。
関連タグからも判るように、これまでも人間界における仮の名前を持つ者は沢山いたが、追加戦士ではなく、第1話から主役級として登場しているキャラクターが1クール目終盤というタイミングで初めて苗字を考える必要に迫られる、というパターンは少々珍しい。物語が人間界ではなく魔法界側から始まった本作ならではといえよう。
関連イラスト
関連タグ
十六夜リコ生誕祭…誕生日の11月12日に投稿されたお祝いイラストに付けられるタグ。