概要
2作目『大乱闘スマッシュブラザーズDX』より実装。
ホームランバット1本が置かれた狭い台座の上で10秒の制限時間内にサンドバッグくんにダメージを与え、最後に真正面(画面右側)へ吹っ飛ばしてその飛距離を競うという至ってシンプルなもの。
なお、最終的にサンドバッグくんを吹っ飛ばせれば良いので、フィニッシュの際にホームランバットを使わなくても問題はなく、吹っ飛ばし力の高いスマッシュ技や必殺技で代用してもOKである。
特に、『大乱闘スマッシュブラザーズDX』のキャプテン・ファルコンとシークは、打撃アイテムの横スマッシュで上に吹っ飛ばす性質上、前者はファルコンパンチ等でふっとばしたり、後者はゼルダに変身したりして対処する必要があった。
一方で、10秒以内にサンドバッグくんを吹っ飛ばせないとどれだけダメージを蓄積させていようが問答無用で失格になってしまうので、残り時間には十分注意したい(正確に言うと、10秒以内にフィニッシュのコマンドが入力できていればいいので、攻撃が炸裂するタイミングが10秒を過ぎていたとしても大丈夫)。
また、制限時間が経っていなくても、うっかり台座からサンドバッグくんが落ちてしまうとその時点でしょぼい記録が出てしまうし、逆方向に吹っ飛ばしてしまうと即失格となる。そのため、できるだけサンドバッグくんを動かす事なくダメージを与えていく必要がある。
飛距離は着弾地点ではなく、サンドバッグくんが完全に停止した位置で測定される。単位は『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS/ Wii U』まではmだった(ただし、アメリカ等のMKS単位系が使われていない国ではフィートが使われていた)が、『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』ではkmとなっている。また、これに伴いサンドバッグ君が宇宙空間まで吹っ飛ばされるなど、演出もスケールアップしている(従来はただっ広い競技場の中をすっ飛んでいるだけであり、絵的にパッとせず、何よりもそんな膨大な広さを持つ競技場があること自体がおかしいという指摘もあった)。
ここまで読めばわかると思うが、ルールは至ってシンプルながら、いざ実行するとなるとプレイヤーにはそのキャラが使用するすべての技に対する知識や、効率的にダメージを稼げるだけの細かい精度と操作性が要求されることになるため、かなり上級者向けのコンテンツである。
逆に言えば、シンプルながらも奥が深いということでもある。
実際、割と愛好しているプレイヤーは多く、対戦で好成績を残すのとは別にこのホームランコンテストを熱心にやりこんでいるという者も多い(一応、ホームランコンテストの成績も世界戦闘力を算出する目安となるので、対戦ガチ勢でも「ホームランコンテスト」をやり込んでいる者もいる)。それゆえ、『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』で当初ホームランコンテストが実装されていなかった際には世界中のホムコン愛好家が落胆することになった(その後、ver5.0.0にてめでたく復活した)。
また、クリアチェッカーではこの「ホームランコンテスト」に因んだ「ごぼうび」も存在しており、愛好者でなくとも全種コンプリートを目指すのであれば避けては通れない要素ともなっている。
作品ごとの仕様の変更
『大乱闘スマッシュブラザーズDX』では、基本的なルールは既に確立していたものの、以降の作品との最大の相違点として、台座の向かって右側にシールドがなかったため、コンボを決めている最中にうっかりサンドバッグくんを下に落としてしまうアクシデントが多発しやすかった(ネタにしかならないがドンキーコングのリフティングで担ぎながら競技場を歩いていく事も可能だった)。一応、向かって左側には見えない壁があったので、現在のように壁を使ったコンボができないわけではなかったのだが、こうした点もあり、「ホームランコンテスト」は現在よりも難易度の高いコンテンツとして扱われていた。
『大乱闘スマッシュブラザーズX』以降は、台座に制限時間ぎりぎりまでシールドが展開されるようになり、コンボを決めている最中にサンドバッグくんが台座から転落してしまうリスクが減った。これにより初心者でもプレイしやすくなり、上級者の間でもコンボの幅が広がった(桁外れの記録が続出するようになるのもこの頃からである)。
ただし、シールドには耐久値が設けられており、何度もぶつけていると壊れてしまうので過信は禁物。
また、本作から、2人での協力プレイも可能となった。
『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U』では、技の効果がランダムになるキャラクターの攻撃に特殊な仕様が設けられた。
具体的には、
- むらびとの出すカブ攻撃は最大火力のカブ×3で固定
- ピクミン&オリマー(アルフ)のお供ピクミンは全て最大火力の紫ピクミンで固定
- Mr.ゲーム&ウォッチのジャッジは6で固定
といった具合に、ランダム性で不利益を被らないように調整している。
『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』では、バットが残り4秒にならないと出現しなくなり、最初の6秒は自前の技でダメージを蓄積させなければならなくなった。これは過去作で行われていたバットを用いたコンボへの対策だと考えられ、とりあえずバットを落とす、または投げつけ続けたりバット落とし(投げ)と併せたコンボでダメージを稼ぐ、というやり方は通用しなくなった
…と思われたが、高記録を出すためにはより密度の濃いコンボが要求されるようになったため、却ってバットを用いたコンボは歴代でもぶっちぎりで重要度が高くなっている。
おすすめのキャラ
上記の通り、少ない制限時間の中で効率的にダメージを与えていかないと好記録は狙えないため、小技を駆使してコンボを決めていくスピード型のファイターよりも、重い一撃で短時間で効果的にダメージを与えていけるパワーファイターの方が記録を伸ばす上では圧倒的に有利とされる(あくまで好成績を出す上で有利というだけであり、スピード型のファイターでもうまくコンボを決めればパワー型には及ばないまでもそれなりの飛距離は出せる)。
『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』の場合、好記録を出しやすいのがガノンドロフとロイとクロムであり、圧倒的な火力の高さに加え、前者は魔人拳、後者はエクスプロージョンというバットなしでも相手を大きく吹っ飛ばせる超強力な必殺技を持っているため、初心者からは特に重宝されている。特にロイとクロムは、立ち回りの際にわざわざバットを取りに行くことを考えなくても問題ないのでおススメ。初心者でも少し練習すれば1000km以上の飛距離を出すことも十分可能である。
誰が呼んだか“ホムコンおじさん”と“ホムコンおにいさん”。
また、実装から間もなくして、カブを使った特殊なテクニックを使用することでピーチやデイジーはガノンドロフやロイを上回る恐ろしいダメージを稼げることが判明。ただし、操作には慣れが必要で(使用するコントローラーによっては難しい場合もある)、誰でも手軽にできるというわけではない点には注意。
後述の動画を見ればわかるが、ホムラ(単独)は『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』にいる全キャラクターの中で最も飛距離が出せないキャラクターとなっている。
ところで誰だ、メイン画像を見てホムラーンコンテストとか言ってるのは。
関連動画
使用例(『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』)
- ガノンドロフ
- ロイ
- クロム
- キャプテン・ファルコン
- ピーチ / デイジー
世界記録まとめ
各キャラクターの世界記録をまとめた動画(2024年11月30日時点。現在は既に更新されている記録もあるので注意)。
余談
『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』での実装は『バンジョー&カズーイのつかいかた』でアナウンスされ、桜井氏が実演しながらアナウンスしていた。そして二人用モードについても桜井氏が一人で2つのコントローラーを操作しながら実演していたが、終わった後に
「違う!こうやって遊ぶんじゃないですね、二人で遊ぶって言うのはあくまでお友達二人で遊ぶという意味であって、二人のファイターを一人で遊ぼうという意味ではないです。皆さんはお友達と遊んでください!」
と補足していた。
…が、現在の協力プレイでの世界記録は一人で2つのコントローラーを操作するスタイルで作られたものであり、所謂ホムコンガチ勢の界隈では協力プレイで記録を作るのはむしろ桜井氏が実演したスタイルが一般的であり、実際のところネタでも何でもない。
「はい!こうやって遊ぶんです!」