当記事は「むらびと」から分離・独立させています。
記事の肥大化を防ぐため、先方に当記事の内容を追加しないようお願い致します。
概要
第4作『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U』から参戦。
「むらびと」の名称は原作ではなく、ここで初めて登場した(前作『X』のフィギュアでは「どうぶつの森の主人公」名義だった)。
ファイター番号は45、通り名はスローライフの伝道師。
初登場映像でマリオとクッパの戦いに乱入し、いきなりマリオの背後から虫取り網を身体に被せてマリオの動きを封じ、無表情のまま目を光らせるという、衝撃的なデビューを果たす。
デザインは『おいでよ』と『街へいこうよ』の頭身の低いモデルをベースとしている。
ただし設定は『とびだせ』準拠のようで、前作『X』から存在するステージ「すま村」の村長という扱いとなっている。
特徴
上記の様に凄まじい身体能力の高さは前々から出ていたが、その戦いぶりはほのぼのスローライフゲームの主人公とは思えないほど、非常に衝撃的な物であった。
- 「あみ」を相手に被せて動きを封じる。
- 「スコップ」で相手を生き埋めにする。
- 「うえきばち」で相手の頭を殴打する。
- 崖に捕まっている相手に「ボウリングのたま」(アマチュア用でも4~5kg程度ある)を落として奈落の底に突き落とす。
- 敵の放った飛び道具を素手で「しまい」、任意で「とり出し」投げ返す。
- 実弾ならともかく、サムスのチャージショットさえ「しまう」。
- 「タネ植え」からの「水やり」で即座に木を生やし、斧二振りの「伐採」で木を斬り倒し、斬り倒した木で相手をふっとばす。
…と言った、ほのぼのとした雰囲気の外見からは想像し難い攻撃を繰り出す。
恐ろしい事に、上記のような行動をほぼ無表情のまま行っている。
元々の作品とのギャップもあって、多くのユーザーにホラーチックな印象を与えた。
また、スマブラのファイターは「原作で壁キックができる」か「身軽で運動能力が高い」と「カベジャンプ」能力を付加される事が多い。
前者はマリオ、後者はキャプテン・ファルコンなど。
むらびとは後者に該当するらしく、リンクやマルス、シュルクなどのリアル頭身系のファイターを差し置いて、当然のようにカベジャンプをやってのける超人っぷりを見せつけている。
必殺ワザ
“ ” 内の説明文は『SP』のゲーム内ヘルプから引用。
- 通常必殺ワザ:しまう / とり出す
“ アイテムや飛び道具を 1つだけしまう
もう一度ボタンを押せば とり出して使える ”
飛び道具をとり出した場合はすぐに発射し、攻撃力を1.9倍に高める。ただし、チーム戦で味方の飛び道具をしまった場合は攻撃力が半減する。
- 横必殺ワザ:ハニワくんロケット
“ ハニワくんを呼び出して 一直線に発射
長押しで乗っかると 威力が大きくアップ ”
- 上必殺ワザ:バルーントリップ
“ 風船をつけて飛び ボタンを押すと上昇する
相手に攻撃されると 風船はわれてしまう ”
単純な復帰可能距離は全ファイターの中でも圧倒的に高いが、復帰阻止も非常にされやすいので、それに甘えないように。
- 下必殺ワザ:タネ植え / 水やり / 伐採
“ タネをまき水をあげて 木を成長させる
木が育つと オノで攻撃や木の伐採ができる ”
- 最後の切りふだ:ゆめのマイハウス
たぬきち、まめきち、つぶきちを呼んでファイターを閉じ込めた家を建設し、その後家が爆発してファイターをふっとばす。
むらびとの夢と夢オチをかけているらしい。誰うま。
『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』での変更点など
『for』でも弱攻撃が百烈攻撃に近い形で使えたが、『SP』では3回以上パンチを行うと、百裂フィニッシュのようにストレートで締めるようになった。突き出す腕もちゃんと回数に応じて変わる。
驚異的な飛行能力を持つ上必殺ワザ「バルーントリップ」は、短時間で連続使用すると飛べる時間が短くなるのだが、『SP』ではこれが半分以下だと、風船が1個しか出なくなるというデメリットが付与された。
新たに参戦したしずえもかなり似た性能をしているが、スマッシュ攻撃や横・下必殺ワザなどが異なり、細かな性能差も多い。自分に合う方を使うといいだろう。
その他
カラーバリエーション
カラーバリエーションは男女4種類ずつで、選択したカラーによって顔のパターンや髪型・服装などが変わる。ほとんどは『おいでよ』と『街へいこうよ』の初期状態と同じだが、3Pカラーのみ異なる。
また、『SP』では7P・8Pカラーが『ハッピーホームデザイナー』を意識した、肌が黒いものになっている。
……6Pカラーの服が誰かさんにそっくりな気がするが。
勝ちあがり乱闘「普通のひとは強かった!」
普通の人間や、原作ゲームで戦う要素がないイメージのファイターが登場。
余談だが、これまで怖いもの知らずと思われてきたむらびとだが、『SP』の「灯火の星」のオープニングではキーラのビームに対して慌てて走り回ることしかできず(しかしマリオに次いで解放可能なファイターであり、彼の運の良さが感じられる。クリア後も忘れ去られるファイターもいるし…)、「勝ちあがり乱闘」の壁画ではホンキ度1.0の所でルイージと共に謎のモンスターに、カズヤの参戦イラストでもカズヤの悪魔的所業に怯えているなど、いかにも「普通のひと」といった感じの描写が多い。
余談
ひらがな
スマッシュアピールでも語られているが、むらびとは地味に初の「名前が全てひらがなのファイター」だったりする。『SP』のDLCファイターが出揃った時点でも、他には同シリーズ出身のしずえしか例がない(一応、ひらがなを使ったファイターの先例はいるが)。
戦う一般人
ヒーローやスターなどの特殊な立場ではない「一般人」の参入としてはサラリーマンであるキャプテン・オリマーがいるので初ではない。
しかしオリマーは日常生活から一転して戦わなければいけない状況に陥った経緯があり、自身でなくピクミンを指揮して戦うスタイル、『ピクミン2』で強く描かれた冒険家のイメージが強く、サラリーマンはあくまで日常生活の上での肩書きであるということであまり話題にはならなかった。
まあ、広い世の中には「戦う市長」とか「戦う(元)州知事」とか「戦う大統領」(自称もいるけど)とか「戦うコック」とか「戦うスポーツマン…もとい、上院議員」なんてのもいるので、戦う村長なんてのはさしたるものではないだろう。そもそも戦う配管工とか戦う社長とか戦うレーサーが同じ任天堂にいるワケだし。
インパクトの強さ
前作『X』の時点では、公式から「人気が高くても、戦闘に相応しくないキャラは(プレイアブルキャラとして)出しにくい」と言う発言があり、企画書段階でも「戦いのイメージとかけ離れている者は(プレイアブルキャラとして)、出る事はまず無い」とされていて、彼を初めとする『どうぶつの森』シリーズのキャラもそれらの一例として挙げられていた。
そうしたこともあって、誰も彼が参戦するなど予測もしていなかっただけに、参戦が報じられた際のインパクトは、ゲスト参戦のロックマンよりもある意味凄まじいものがあったと言えるだろう。
しかしその数時間後、さらに想像し得なかったファイターの参戦が発表され、プレイヤー達にさらなる衝撃を与えた。
当時の公式の発言とは一体なんだったのか…?と言われていたが、雑誌「週刊ファミ通 1282号」にてディレクターの桜井政博氏から、前作で参戦出来なかったむらびとが何故新作にプレイアブルキャラとして参戦出来たのかという理由が明かされた。
以下、掲載された桜井氏の発言。
「いかにも戦闘キャラではないですよね。事実、前作『スマブラX』の検討時に、戦闘に向いていない『どうぶつの森の主人公』を外したという例があります。身も蓋もないことですが、これは『私が出来ると思えば体現出来るし、そうでなければ出来ない』ということが大きいです」
「どんなに戦闘に向いているキャラでも、面白い個性を捻出出来なければそれまでです」
「個性的な体術や戦法でゲームを面白くしています」
「かつてのフォックスやキャプテン・ファルコンも、アクションゲームの体術に参考になるようなものはありませんでした」
要するに今までに無いような個性を持ったキャラクターが欲しかった…ということであろうか。また当時の公式の発言から読み取られたであろう「戦闘に相応しくないキャラはイメージが崩れるから参戦しない」というルールはそもそも存在しないと考えられる。
「どうぶつの森」と「モンハン」はコラボした事があるが、リオレウスとタイマンかましたのはなんとスマブラSPが初。本家モンハンのハンターが基本的に装備を整えて狩りに出るのに対して、むらびとはラフすぎる格好かつこれといったメインの武器を持っていない点。しいていえば道具としての「オノ」を持っている点か。狩りにモンハンでむらびとを再現するなら軽装(もしくは鎧兜を装備しない)かつスラッシュアックスとタル爆弾のみで挑む縛りプレイとなるだろう。
それを素でやってのけるむらびとはやはり只者ではない。
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しずえ:むらびとを元にしたファイター