概要
2012年11月8日に発売されたどうぶつの森シリーズ第6弾。略称はとび森。携帯機としては2作目。
プラットフォームが3DSとなったことで、立体視に対応し、グラフィックなどの大幅な向上が図られている。
また、旧作と比べ、プレイヤーが村長(但しその村の最初のプレイヤーのみ)となり、村を発展、開拓していくというコンセプトになっているのが大きな違いだ。
なお、村長としての仕事を好きなだけ放置し、いち村民として従来通り遊び呆けることももちろん可能。
初週でパッケージ版が60万本、ダウンロード版が20万本と好調な出だしをし、1か月足らずでミリオンヒットとなった。一時期は、パッケージ版だけでなくダウンロード版のカード(POSAカード)まで売り切れる事態となり、任天堂の岩田社長が自らツイッターで追加出荷のスケジュールを公表する異例の対応をとった。
当初パッケージ版の増産が追いつかなかったのは今作の3DSゲームカード(カートリッジ)が他のソフトと違いデータセーブ・ロードが高速化できる「SLC-NANDメモリ」というものを採用しており、2012年当時の3DSソフトではとびだせどうぶつの森以外ではSLC-NANDメモリは使われておらず(おおよそMLC-NANDメモリが使われている為)、他のソフトの生産を抑えてとびだせどうぶつの森の生産に集中という事ができなかったのである。
ただ、ニンテンドーeショップのダウンロード版はPOSAカードでなくてもプリペイドカードで必要金額をチャージしておけばショップ内からダウンロード購入できたので、品薄で入手困難という事態は回避された。
シリーズで品薄状態になったのは第一作のどうぶつの森以来。次回作であるあつまれどうぶつの森でも同様の事態が発生、購入できなかったプレイヤーが代わりに本作をプレイしているという声も出ている。
発売から2年が経過しても安定して売れ続け、2015年3月8日現在で約430万本を売り上げる大ヒットとなっている。
2016年7月20日、2016年秋にamiiboに対応する大型アップデートが予定される告知がされた。
既に発売されたどうぶつの森シリーズのamiiboを主に、他の任天堂タイトルや一部サードタイトルのamiiboも対応する。発売から4年経っての大型アップデートは任天堂タイトルとしても珍しい。
そして2016年11月2日午後11時に更新データVer.1.4が配信開始。
タイトルも「とびだせどうぶつの森amiibo+」に変化する(ただし、3DSのメインメニューでは変化なし)。
新要素が追加されしかも無料である。新たにとびだせどうぶつの森amiibo+のamiiboカードも発売開始され、amiiboカードが付属したパッケージ版も新たに発売される。
注意点として、更新データ適用後は最初に村長となる「むらびと」の再設定や夢番地の再設定が必要である。特に夢番地は更新前の夢番地のコードは接続不可になっている。
また、バグを利用して行えたものは全てできなくなっている他にバグもしくはチートツールを使って入手した通常手段では入手できない設定外のアイテムを所持している等の異常なセーブデータだった場合はVer.1.4を適用しようとすると内部処理でエラーを起こしてエラーメッセージと共に起動すらしなくなってしまう。
その場合はとびだせどうぶつの森のセーブデータの初期化が必要である。
詳しくはコチラ
amiiboを使用する場合は旧3DSの場合、NFCリーダー/ライターが別途必要となる。
発売までの経緯
2010年のE3に於いてニンテンドー3DSでどうぶつの森が発売されることが初めて発表され、2012年のニンテンドーダイレクトにより、2012年秋に発売予定であることが発表された。その後、2012年8月に発売日が11月8日であることが発表され、パッケージ版とDL版が共に用意されることも確定した。
先述のamiibo+へのアップデートはかつて任天堂が64DDでやろうとしていたゲームの拡張の理想を実現した形と言える。
システム
従来のどうぶつの森のシステムを基本的には継承しつつ、上述のようにプレイヤーが村長となる、ということで「家」だけでなく「村」を自分好みにアレンジすることが可能になった。その他、新要素を列挙する。
新要素
公共事業
村にオブジェクトや建物を設置することができる。従来作のオブジェなどに相当するものであるが、今作から立て看板が廃止されたことにより、家同様(後述)に自分で自由に場所を決めることができるが、設置には費用が必要となり、村人も若干は募金してくれるが、多くの金額はプレイヤーが支払うことになる。全額支払うことで建物などが完成する。この、公共事業は住民のリクエストなどにより増えていく。従来の作品では最初から存在した交番なども公共事業で設置することになる。
複数設置できるオブジェクトもあるが、中には一箇所しか設置できないものも多い。
条例の制定
プレイヤーが村長となることによって村人の生活リズムを(ある程度の範囲内で)コントロール可能になる。これにより、従来作でリアルの都合上、リアル連動の時間だと店に行くことができない、どうぶつ達と会話できないという問題が若干ではあるが改善される。条例は全部で4種類ある。
服が上半身、下半身で分かれる
プレイヤーの服が上半身、下半身で分かれる(但し従来通り上半身と下半身一体の服もある)ことになり、服装の自由度が増した。また、これにより、女の子を選んだ場合にズボンを穿いたり、逆に男の子を選んだ場合にスカートを穿くことも可能になった。男の子を選んだ場合にスカートを穿くことも可能。(大事なことなので二回言いました)。つまり、男のk(ry
また、靴の種類も増えた。また、このためかプレイヤーの頭身が増えた。また、靴、靴下も追加された。
家具の種別増加
壁掛け時計やエアコンなど壁に掛ける家具が追加された他、とたけけのCDはレコードジャケットとして飾ることが可能となった。
マイデザインの多様化
従来作でもマイデザインは可能であったが、このマイデザインも出来ることが増したことでさらに自由度の高いデザインが可能となった。また、作ったマイデザインはQRコードを使い他のプレイヤーに渡すことも可能。pixivにおいてもユーザーが作った衣装の公開が盛んであり、興味があったら見てみよう。
家のリフォーム
従来作では家を増築することが出来、屋根の色などの変更は可能であったが、外観などは変更できなかった。しかしながら今作では家の外観(扉、柵など)を自由に変更することができるようになった。また、立て看板の廃止により家の位置もかなり自由に選べるようになった。また、家そのものも1Fに4部屋まで増築できるようになった。
リサイクルショップの設置
従来のたぬきちの店(今作ではつぶきち、まめきちの店)の他にリサイクルショップ(R・パーカース)が村に出来ており、買い取りをしてもらうことができるほか、値段などを指定して販売するフリーマーケットのようなことも可能となっている。また村人が家具などを出品していることもあり、通常より安く購入もできる場合がある。このため、つぶきち、まめきちの店でも従来通りアイテムを売ることもできるがリサイクルショップで売却するよりも安い値段となる。
お出かけした先の村の場合はフリーマーケットは出品はできないが購入は可能。
後述の家具のリメイクでマイデザインを使用した家具の購入の場合は自分のマイデザイン欄の一つにマイデザインを記録するか上書きをする必要がある。
家具のリメイク
また、リサイクルショップでは家具をリメイクすることも可能であり、主に色などを変更することができる。これにより家具の個性が増えたが、従来の作品では別のアイテムとみなされていたものが同一アイテムとなっているものも存在する(しろのポーン、くろのポーン→ポーンのこま、となっておりリメイクにより色を変更することができる)。また、一部の家具ではマイデザインを用いることも可能。
お出かけした先の村ではカイゾーが寝ているのでリメイクはできない。
役場の設置
村長のプレイヤーが公共事業などを行う際に利用する施設であり、従来でいうところのおやしろのように村の評価もここで聞くことが可能である。役場自体も公共事業で外観の変更が可能。
村長以外のプレイヤーは奥のデスクに入れず、しずえがいるカウンターの先を跨ぐことも不可能。
素潜りの追加
マリンスーツを着ている時のみ、素潜りを行うことが可能となった。これにより、海の幸を入手することができる。最初は(マリンスーツが島でしかレンタルできないので)島でしか素潜りできないが、マリンスーツを入手できれば村でも素潜り可能となる。泳いでいる時は下画面のメニューを開く事ができないので注意。
すれ違い通信によるモデルハウスの受信
すれ違い通信を行う事ですれ違い通信を行ったプレイヤーの家のモデルハウスがハッピーホームアカデミーの住宅展示場に飾られる。他のプレイヤーの家を見る事が出来る他、非売品でなければその家具を購入することも可能(但し普通に店で買うより若干割高)。
南の島のツアーの追加
南の島に行くことでツアーに参加することが可能。ツアーは簡易なミニゲームになっており、一定条件を満たすことでメダルを入手することができる。このメダルは南の島での買い物に用いる事が出来る。
オンライン接続状態ではオンライン専用の南の島へ行く事ができ、ネット上で他の村の村長と交流したりツアーに行く事も可能。
島は常夏である為、カブトムシ等の夏季限定の虫や海面から背びれを出している大型魚類を季節関係なく採取できる。ここでしか捕獲できない海洋生物等もいる。
また、ツアーや島でないと手に入らないフルーツもあり、持ち帰って植える事もできる。ちなみにバナナやヤシは村の砂浜に植えると夏季には普段は島でしか入手できない外来昆虫がとまっている事がある。
夢の中で他人の村へ行ける
一定条件を満たすと他のプレイヤー(フレンドの有無は無関係)の村へ夢の中で行く事が可能となる。夢の中で訪れた村は実際の相手の村の状態ではあるが、夢の中という設定であるため何をしたとしても現実の村に影響を与えることは無い(その為、斧などで木を切ったり、花を散らしたりしても問題は無い)。但し、持ち物を持っていくことができず、また持ち物を持って帰ることもできない。
唯一持って帰る事ができるのはマイデザイン公開を設定した村でのみセイウチのセイイチからマイデザインを貰う事ができる。
ちなみに、夢を公開しているととびだせどうぶつの森のアイコンに青丸(インターネット接続でできるいつの間に通信)がつく事があり、手紙等の配信もないのについていた場合は、これは誰かが夢の中の村を訪れた事を知らせている。夢見の館では最近夢に訪れたユーザーとその村の名前を教えてもらえる。
また、住人もたまに夢でやってきた他の村の村長の話をする事がある。
行ける村は日本国内都道府県別に検索できる。また、海外版の村も検索できる。海外版は基本的には公式に販売されている国と思われる。ただし、村長もしくはむらびとが使う言語は現地公用語であるため村の名前やメッセージで何と言ってるかは言葉の壁を乗り越えなければならない。住人は現地公用語ではなく日本版で出かけたら日本語で表示される。
大体はアルファベットであるが、韓国ならハングル語表示、ロシアならキリル文字が表示される。
その他細かい新要素
- 住民タイプにキザタイプ(男)、アネキタイプ(女)が追加された
- プレイヤーの顔、髪型のバリエーションが追加された
- 3DSのゲームコインを使って購入できるアイテムが追加
- メガホンの追加、使うと住民の位置を知ることができる
- ラッピングペーパーでアイテムをラッピングできるようになった
- コトブキ、たぬきちなどの役割変更
- シカやハムスターなどの住民が登場
- ゴミの引き取りが有料になった(従来の作品では無料で引き取ってもらえたものが有料化)。ただしゴミを無料で処分できる方法も別途存在している。
amiibo+で追加された新要素
更新データVer.1.4でamiibo+となるのだが、無料にしては大量の追加要素が入っている。
- パニエルがオーナーのオートキャンプ場が追加。日替わりや通信でやってくるキャンパーやamiiboでやってくるキャンパーとの交流。新家具の入手。日替わりの場合は季節等のイベントで現れるどうぶつが現れ、会話も可能。
- お題をクリアして入手できる「ふるさとチケット」による新規家具入手システム。(後述)
- これまで発売されたどうぶつの森シリーズのamiiboに対応。また一部他のゲームのamiiboも読み込める。(ゼルダの伝説・モンスターハンターストーリーズ等)
- 新たな家具「WiiU」「New3DS」の登場でミニゲーム追加。(後述)
- ゆうたろうの再登場でamiiboを使う事でオートキャンプ場での宿泊者(基本amiibo+用のamiiboカード)やamiiboやamiiboカードのキャラクターによっては村への誘致ができる。それらをせずに一つだけランダムにアイテムを貰う事もできる。ただし一日一回のみでその日誰かが行うと魔法のランプは空になる。
- オンライン島の悪質プレイヤーが発するコメントのミュート機能や、村へ帰る事を妨害される手段への対策として強制帰村機能が追加された。しかし建物内でしかできないので注意
- たぬきハウジングで隠し倉庫を新たに自宅に建設できるようになり、クローゼットやタンスだけでは満杯になりがちだが、さらに収納スペースができる。ただし部屋ではなくメニュー呼び出しの形式でタンスの数倍の容量を持っている。
- 隠し倉庫を建設すると、ハッピーホームデザイナー同様のシステムで家具をダイレクトに移動したり向きを変える等の機能が出現する。
- ハッピーホームデザイナーとの連動。ただしソフト同士が3DSゲームカードだった場合はソフトの抜き差しが必要。ハッピーホームデザイナーのカタログから大型家具を取り寄せる事ができる。
- 衣服を壁にかける事ができるようになった。勿論マイデザインのものも可能。
- メインメニューからのARカメラ撮影機能。
……などなど、新しい遊びや要素が追加された。
ふるさとチケット
その日もしくはその週のお題(店で一定の金額分を購入する・魚を一定の数を釣る等様々)をこなすと一枚~複数枚のチケットを役場前に設置された発行端末で貰える。
他にも「ゆうたろう」にお願いした際もオマケで貰えたり後述のミニゲームの成績でも貰える事がある。
チケットはオートキャンプ場で家具(一日三つまで注文できる)と引き換えたり、ATMで一枚につき3000ベルに換金できる。
新規追加のミニゲーム
実在のゲーム機家具でゲームができるのはe+以来久しぶりであり、以下の二つは任天堂の現行機である。
以下二つはまめきち・つぶきちの店でゲームコインで購入できる「フォーチュンクッキー」のおみくじで当たるのを気長に待つか、特定のamiiboを使ってオートキャンプ場で「ふるさとチケット」を使って購入する必要がある。
ちなみにむらびと毎にスコアや進行が別々に記録される為、クリア特典を揃えたい場合はそれぞれでクリアする必要あり。
- 無人島脱出ゲーム(家具・WiiU)
島からどうぶつ達が7日間の期限の中で脱出する為に奮闘するボードゲーム型探索ゲーム。
遊ぶにはamiiboを使うが、使わない場合は自分の村の住人から選ぶのだが、ゲームコインが毎回必要となる。所定のハイスコアを記録すると「ふるさとチケット」が貰える他に新しい家具が貰える事がある。どうぶつによっては特技や移動回数等のステータスがそれぞれ異なる。島毎に合ったスキルを持つどうぶつをいかに組み合わせるか戦略を練る事もスコアアタックする場合は必要である。
どうぶつの森では珍しく戦闘が存在しており、時にヘビやムカデを撃退する必要もある。
ちなみに食料が完全に尽きるか最終日に脱出できなかったらゲームオーバー。ポーズメニューでは現在の進行を止めて再びスタートからやり直す事も可能。
実はこれ、WiiUのパーティーゲーム「どうぶつの森amiiboフェスティバル」からの移植。
条件を満たすと無人島脱出ゲームをモチーフにした家具が貰える。
やりすぎるとフリーズしてしまうので注意(フリーズしたの編集主だけかも)
現実のWiiU同様に白と黒のカラーバリエーションがある。
ちなみに所有者以外のむらびとでは遊べない(New3DSも同様)。
ニンテンドー3DSでありながらこのゲームを起動するときちんとWiiUのロゴが出る
- どうぶつの森 パネポン(家具・Newニンテンドー3DS)
パネポン村という架空の村を舞台に住人の村長への支持率をパネポンで上げていく。
条件を満たすとSFC版パネルでポンのリップの衣装やパネポンをモチーフにした家具が貰える。amiibo(フィギュアタイプのどうぶつの森amiiboのみ対応)を使うと技を変更できる。
こちらも起動するとニンテンドー3DSのソフト起動時のロゴが出る。
ちなみにamiiboを使ってオートキャンプ場で入手するとそのキャラクターのデザインのNewニンテンドー3DSで入手となる。
一度ストーリーモードをクリアすると「ちょいムズ」でチャレンジできる。
先述したようにamiiboが無くてもフォーチュンクッキーで当たればWiiUとN3DSは入手できるのだが、フォーチュンクッキー自体内容がランダムかつ一日二つしかゲームコインで買えない為、これで入手しようとするとなると難易度がものすごく高い。どうしても欲しい場合はamiibo(特にフィギュアタイプのどうぶつの森amiibo)を使いオートキャンプ場で休暇をとってる状態にあるキャラクターからふるさとチケットで購入するかしかない。
こういう事もあってかアップデート初期の頃はフォーチュンクッキーで中々当たらず苦労した人達がいた。
あれこれ
とびだせどうぶつの森
※下記のamiibo+販売開始につき通常版・廉価版はeショップ含め販売終了。更新データ1.4以降でamiibo+にアップグレード可能。
とびだせどうぶつの森amiibo+
機種 | ニンテンドー3DS |
---|---|
ジャンル | コミュニケーション |
発売日 | 2016年11月3日(木)(更新データVer1.4)・2016年11月23日(水)(パッケージ・DL版※1) |
価格 | 2,916円(※2) |
販売元 | 任天堂 |
CERO | A(全年齢対象) |
※1パッケージ版・DL版amiibo+は最初から1.4が適用された形となる。
※2無印からアップグレードする更新データVer1.4は無料
更新データVe1.5からは無印版準拠とamiibo+版で別々なのでeショップから検索して更新する際には注意。無印版とamiibo+版はアイコンが異なる為判別しよう。
余談
本作でもスーパーマリオやゼルダの伝説といった他の任天堂作品のアイテムが家具等で登場しているが、その総数は本作が断トツで多く、中にはセブンイレブンやコクヨといった企業、更にはamiibo+で追加されたサンリオとのコラボ家具も追加された。
これらは中々好評だったのだが、次回作のあつまれどうぶつの森では何故かマリオとサンリオ以外が全て削除されてしまった。企業系はともかく、コラボ系を殆ど削除したのは批判の声も少なくない。
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