概要
朝日奈みらいと十六夜リコはリンクルストーンをモフルンにセットしてキュアミラクルとキュアマジカルに変身する。しかしこの際使用するリンクルストーンによって変身フォームはそれぞれ異なる。これがカラフルスタイルである。
これは「変身時にどのスタイルになるかを決める」というものであり、戦闘中に臨機応変にスタイルを変えることはできない。
ただし、一度変身解除してから直後に別フォームに再変身というのは可能。
春や秋の劇場版などでは変身バンクや呪文詠唱を省略することで戦闘中に瞬時にスタイルが切り替わったように見せる演出もあるが、モフルンに石をセットしなおして全員が手を繋ぐというプロセスは守られている。
また、同じリンクルストーンを使って二人同時に変身するという性質上ハピネスチャージプリキュア!のように個々に別フォームへ変身ということは出来ず、必ず双方が同じスタイルになる。
各種のカラフルスタイルはただ見た目が変わるだけというだけでなくそれぞれ独自の得意分野がある。総合的な強さはどのスタイルでも変わらないという扱いなので、強化フォームというわけではない。
全てのスタイルには共通のとんがり帽子型ミニハットが装着されており、ミラクルは暖色系を取り入れた曲線的な、マジカルは寒色・暗色系を取り入れた直線的なデザインがなされている。
変身BGMも各スタイルごとに別々に用意されている。曲名は「ミラクル・マジカル・ジュエリーレ!○○(スタイル名)」であり、どれもヘ長調でテンポもほぼ一緒だが、メロディーやリズムが大分異なっており、それぞれの個性が出たものとなっている。
変身時にフォームを選択するという方式は、シリーズ的にはふたりはプリキュアSplash☆Star以来の採用となる。
偶然ではあるが本作が開始したのはS☆Sから十年目という節目で、十年振りに再起用された形となる。
ただし、S☆Sでは変身者の意思での選択ができず自動的に変身フォームが決まる設定だったのに対し、本作では変身者が自由に選択可能である。また、S☆Sの選択変身は番組のテコ入れのため中盤から急遽導入された要素であるため、企画時点から選択変身が決まっていた本作とはまた趣が異なっている。
変身フォームは以下の4つ。
名前 | イメージカラー | 特性 |
---|---|---|
ダイヤスタイル | ピンク(ミラクル)、紫(マジカル) | バランスのとれた万能型 |
ルビースタイル | 赤 | 怪力自慢のパワー重視型 |
サファイアスタイル | 青 | 飛行可能なスピード型 |
トパーズスタイル | 黄 | 攻防様々な手数を持つトリッキー型 |
これ以外の詳細は各フォームの該当記事を参照。
ちなみに追加戦士であるキュアフェリーチェは、変身時にフォームを選べるシステムは存在せず、緑色のイメージカラーのコスチュームのみに変身する。
魔法つかいプリキュア!おもちゃ公式サイト上のリンクルストーン・エメラルドのページには、上記の名称に合わせる形でフェリーチェの変身後の姿はエメラルドスタイルと命名されている。
一方、秋の映画に登場するキュアモフルンはカラフルスタイルのシステムで変身する。
映画ではミラクル&マジカル&モフルンの3人が同じカラフルスタイルに変身し、フェリーチェはやはりエメラルドスタイルで戦うという形になる。
余談
擬人化イメージ
アニメージュの記事によれば、スタッフにはカラフルスタイルの4種のフォームに「4姉妹」のイメージがあるとされる。
- ダイヤスタイル:華やかな長女
- ルビースタイル:パワフルな次女
- サファイアスタイル:思慮深い三女
- トパーズスタイル:お転婆な四女
という感じらしい。
シリーズディレクターの三塚雅人はサファイアスタイルが4姉妹(4スタイル)の下から2番目であることから、元気なルビースタイルと個性的なトパーズスタイルに挟まれて割を食って存在感が薄くなることを危惧し、サファイアスタイルの決め技「プリキュア・サファイアスマーティッシュ」を優雅な見た目に反して痛快な技にしたいと思ったそうだ。
攻撃属性について
各種カラフルスタイルの変身や必殺技のバンクシーンでは、ルビースタイルは炎、サファイアスタイルは水、トパーズスタイルは電撃の描写があるが、実際はカラフルスタイルはそういう属性を生かした攻撃はしない。炎や水や電撃の演出はあくまで「スタイルのイメージ・雰囲気」を表したものにすぎず、スタイルごとの攻撃属性という扱いではない。
だが、企画の初期時点では本当に特定の属性の攻撃魔法が使えるようになるものの予定だったらしい。ルビースタイルになると火球を投げれるようになり、サファイアスタイルでは水流で攻撃し、トパーズスタイルでは電撃を放つ・・・と行った具合である。
しかし三塚SDは、属性を選んで変身できることを作中で意味あるものとするなら、毎回毎回「その属性が今回の戦闘で有効である描写」をしないといけないことに懸念を抱いたらしい。これは裏を返せばプリキュアが戦闘で有利になるのも不利になるのも属性の相性次第ということであり、プリキュアたちは「敵の弱点をどうつくか」を戦う前から考える必要が出てくる。
三塚SDは本作では「向こうから襲ってくる迷惑な連中を場当たり的に撃退する」という作風にすることに強いこだわりがあったため、プリキュア側が色々と戦術的な思考をしすぎるのは似合わないと考えたのである。
敵との相性とかあまり気にせずにノリと勢いでなんらかのスタイルに変身し、そのスタイルの特性を精一杯生かして暴れ回る。戦い方が器用でないことも多いけれども、最後にはノリと勢いとすごいパワーで敵を撃退することができる。それが本作の目指した戦闘演出である。
あえて言うなら、小賢しく属性など考えずにレベルを上げて物理で殴ればいいという作品にしたかったということであり、実際にその通りに作られることになった。
そして、カラフルスタイルは攻撃魔法の属性を選ぶスタイルではなく、「どうやって戦うか」を選ぶスタイルへと構築しなおされた。こうして、ルビースタイルは怪力で戦い、サファイアスタイルはスピードを生かして戦い、トパーズスタイルは武器で戦うスタイルになったのである。
関連タグ
派生フォーム:カラフルスタイルは仮面ライダーでいう ところのこちら。
アレキサンドライトスタイル:魔法つかいプリキュアの強化フォーム(スーパープリキュア)。一度カラフルスタイルのいずれかに変身した後にフォームチェンジする。