概要
ドクロクシー配下の幹部が闇の魔法で作り出す怪物。
任意の2つの物体(生物でも可)に魔力を注入し、「魔法入りました‼ いでよ、ヨクバール!!!」と詠唱すると、その2つの物体は融合して凶悪な怪物へと変貌する。顔の部分は必ず「ツノが生えたドクロ」となる。
作り出した主人の命令には絶対服従する忠実な僕であり、鳴き声も「ギョイ!」(御意)である。
生物も融合素体にすることができるが、素体がもともと持っている意識がヨクバールの意識と混ざり合い、幹部たちの命令に抵抗することもある。幹部の一人であるスパルダは「やっぱり心があるものはダメだね」と吐き捨てていたが、幹部たち自身が素体となることで自らの意思を残したままヨクバール化することもある。ただこれはかなり無茶な行為であるらしく力の制御が出来ず暴走状態に陥ってしまう模様。
尚、生物の意識がヨクバールに宿るのは、自我の強い生物をまるごと素体にした時のみである。自我が弱い生物(植物など)や、生物の体の一部(鳥の羽とか)を素体にしてもそこに素体の意識は宿らない。ただし、生物の体の一部を素体にしたヨクバールの外見はその生物をモチーフとすることは多い。
また、無生物の素体からから生物型のヨクバールが誕生することもある。
魔法つかいプリキュアがリンクルストーンの金魔法をヨクバールにかけることに成功すれば、ヨクバールを作り出した闇魔法は解呪され、素体となった物体は元の姿を取り戻す。この時、戦闘で破壊された建築物なども同時に修復される。
闇の魔法つかいの幹部たちがヨクバールの素体になっていた場合は、その幹部も同時に浄化されてしまう。
後述するように番組後半にはヨクバールの上位種が登場するようになる。上位種でも声優は同じ。
なお、第27話よりデウスマストの眷属がドンヨクバールという怪物を召喚するようになるが、これはヨクバールと名前こそ似ているものの全く異質の存在であるため、ヨクバール上位種という訳ではない。声優もヨクバールとは異なっている。
上位種
スーパーヨクバール
第22話より登場したヨクバールの上位種。
ドクロクシーの亡骸から回収された骨に対して任意の2つの物体を闇の魔法で融合させることで生み出される。つまりは骨を含めて3つの物体を素体にしていることとなる。
外見的にはヨクバールの顔の左半分は黒く染まっているという相違点がある。また、目は鮮血のように真っ赤に染まっていて通常のヨクバールにあった瞳部分がない。
声音も若干低く、禍々しいものへと変化している。
召喚プロセスは通常のものと同様だが、詠唱は多少異なっており「魔法、入りました! 大いなる闇をまとい、出でよ、ヨクバール‼」となる。
「スーパーヨクバール」の名前はエンドクレジットで判明したものだが、作中では特にそう呼ばれてはいない。
ドクロクシーの強大な闇の力を受け続けている為、スーパーヨクバールは召喚されるだけでその周囲の空が暗雲に包まれ、木々は枯れ出す。
キュアミラクルとキュアマジカルの2人を圧倒する程の力を持っていて、従来の金魔法では浄化はできない。浄化のために光の玉で拘束するところまでは行くのだが、その光の玉がスーパーヨクバールのパワーによって内部から壊されてしまうのである。
しかし、キュアフェリーチェの力には敵わない模様で、フェリーチェの花魔法では浄化は可能である。
作中では金魔法でスーパーヨクバールを拘束状態にしてから花魔法を放ってトドメを刺すというコンボもよく使われる。
浄化されると、素体となった物体は元の姿を取り戻すものの、素体に使われていたドクロクシーの骨は消滅霧散してしまう。
なお、第22話で回収されたドクロクシーの骨は5本であり、浄化されるたびにヤモーの手持ちの骨が減っていく様子がちゃんと描かれており、5話目となる第26話ではヤモー自身に骨を使用しプリキュアに挑んだものの、最後はやはりフェリーチェの花魔法で浄化され、ヤモーはヤモリの姿に戻った。
ハイパーヨクバール
第43話において、オルーバによって復活させられたスパルダが呼び出した個体。
「ハイパーヨクバール」の名前はエンドクレジットで判明したものだが、作中では特にそう呼ばれてはいない。
名前からしてスーパーヨクバールの上位種と思われるが、外見や誕生のプロセスはヨクバールと大差無くフェリーチェの花魔法で浄化されてたので、単純な戦闘力はドンヨクバールよりも低いと思われる。
モットヨクバール
第45話において、オルーバによって復活させられたバッティが呼び出した個体。
「モットヨクバール」の名前はエンドクレジットで判明したものだが、作中では特にそう呼ばれてはいない。
「闇の魔法」は混沌の力である「ムホー」に劣るものではないということを証明するために作り出された最強最後のヨクバール。
ムホーの力で生み出されたドンヨクバールと激闘を繰り広げ、最終的に勝利した。
モットヨクバールは4つもの素体を使って生み出されており、この点からスーパーヨクバールよりもさらに強いことがわかる。
外見的には顔の部分はヨクバールと同じだがフランケンシュタインの怪物のようなツギハギ傷があり、4つの個体の融合ということもあってキメラ感が増している。目に瞳がなく真っ赤なのはスーパーヨクバールと同じ。
ドンヨクバールを倒した後、バッティはそれを自らの手で素体に戻し、その素体の動物たちと共にどこかへと去っていった。つまりプリキュアとは直接戦っていない。
各話のヨクバール
話数 | 召喚者 | ランク | 素体 | 必殺技 |
---|---|---|---|---|
1 | バッティ | ノーマル | ダンプカーとカラスの羽根 | (キュアミラクルとキュアマジカルにぶん殴られ、傷を負い撤退) |
2 | 〃 | 〃 | 〃 | プリキュア・ダイヤモンド・エターナル |
3 | スパルダ | 〃 | 冷凍みかん/石 | プリキュア・ルビー・パッショナーレ |
4 | ガメッツ | 〃 | 剣の図鑑/魚の図鑑 | プリキュア・ダイヤモンド・エターナル |
5 | バッティ | 〃 | 雪だるま状の氷塊/アイスドラゴンの爪 | プリキュア・ルビー・パッショナーレ |
6 | スパルダ | 〃 | 砂時計/水 | プリキュア・ダイヤモンド・エターナル |
7 | ガメッツ | 〃 | 海藻/貝 | プリキュア・サファイア・スマーティッシュ |
8 | スパルダ | 〃 | 植物/母ペガサス | ピンクトルマリンの銀魔法によってペガサスがヨクバールから分離 |
8 | 〃 | 〃 | 2種類の植物 | プリキュア・ダイヤモンド・エターナル |
9 | バッティ | 〃 | ビックリ花/合格証 | プリキュア・ルビー・パッショナーレ |
10 | スパルダ | 〃 | 猫の毛/バイク | プリキュア・サファイア・スマーティッシュ |
11 | ガメッツ | 〃 | 桜/クラス表 | プリキュア・トパーズ・エスペランサ |
12 | スパルダ | 〃 | 夜空の雲/河原付近においてある看板 | プリキュア・ルビー・パッショナーレ |
13 | バッティ | 〃 | 飯盒/蜂の巣 | プリキュア・サファイア・スマーティッシュ |
14 | ガメッツ | 〃 | サッカーボール/黒板消し | プリキュア・ダイヤモンド・エターナル |
15 | スパルダ | 〃 | バナナの皮/電柱 | プリキュア・トパーズ・エスペランサ |
16 | 〃 | 〃 | ヘリコプター/スパルダ自身 | プリキュア・サファイア・スマーティッシュ |
17 | ガメッツ | 〃 | 薔薇/煎餅 | プリキュア・トパーズ・エスペランサ |
19 | バッティ | 〃 | スパルダとガメッツの杖/バッティ自身 | プリキュア・サファイア・スマーティッシュ |
22 | ヤモー | スーパー | ドクロクシーの遺骨/滑り台/セミの幼虫 | プリキュア・エメラルド・リンカネーション |
23 | 〃 | 〃 | ドクロクシーの遺骨/水鉄砲/団扇 | 〃 |
24 | 〃 | 〃 | ドクロクシーの遺骨/提灯/反物 | 〃 |
25 | 〃 | 〃 | ドクロクシーの遺骨/ことはの帽子/洞窟の石 | 〃 |
26 | 〃 | 〃 | ドクロクシーの遺骨/虫カゴ/ヤモー自身 | 〃 |
43 | 再生スパルダ | ハイパー | 妖精の里の光る木の実/石ころ | 〃 |
45 | 再生バッティ | モット | スパルダの素体のクモ/ガメッツの素体のカメ/ヤモーの素体のヤモリ/ドクロクシーの人形 | - |
ショー | バッティ | ノーマル | スケッチブック | プリキュア・ルビー・パッショナーレ |
ショー② | ガメッツ | ノーマル | 洋服/カバン | プリキュア・ルビー・パッショナーレ |
映画プリキュアドリームスターズ! | ノーマル | 冷凍みかん/ほうき | プリキュア・エメラルド・リンカネーション |
※第27話以降は毎話の怪物として登場するのは別種の存在であるドンヨクバールがメインとなっている。ドンヨクバールの登場リストは当該項目を参照。
余談
名前の由来は「欲張る」からであろう。
ヨクバールが何かに欲張った性格をしているわけではないのだが、闇の魔法つかいドクロクシーが「欲望の怨念が実体化した存在」であるため、そのドクロクシーから与えられた力で生み出される怪物という意味合いから付けられたネーミングと思われる。
一般人を捕らえて触媒とせずとも生み出すことができる怪物はアカンベェ以来4年振りとなる。