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概要

飯盒の「盒」とは入れ物のことを指し、「飯を入れる容れ物(食器)」と言う意味である。

ちなみにこれでご飯を炊くことは飯盒炊飯ではなく飯盒炊爨(すいさん、詳しい字はメイン画像参照)と言う。

日本では米食の都合から炊飯機能に特化されたため、炊飯専用のイメージが強いが、軍隊自衛隊では個人携帯用の調理器具、もしくは食器として幅広く使われる。(戦闘糧食の缶飯・パック飯の加熱、弁当箱として。)蓋にハンドルが付くタイプのものはフライパンとしても使用できる。

飯盒といえば、真ん中の凹んだ独特の形状をした「兵式飯盒」が思い浮かぶが、このデザインの由来は「背嚢に装着したときの安定性」「数をまとめて調理するときにかさばらないため」「安定しないたき火炊飯での熱量確保」等、諸説ある。

丸型のものもアウトドア用として兵式同様に流通しており、単純な熱の伝わり方を言えば丸型のほうが分がある。但しデンプン質を大量に含んだ内容物を沸騰させるという炊爨では、ひっかかる箇所がある兵式と異なり丸型はそのまま膨圧で蓋が簡単に持ち上がってしまうため、高地でなくとも炊爨の際は何らかの重石を載せておくことが望ましい(中蓋に水を張って外蓋の上に載せるなど)。兵式では高地でなければ蓋の噛合いで一定程度持ち上がりは回避される。

現在では、調理用ストーブ(携帯コンロ)とフリーズドライ食品が普及したため、兵式飯盒の使用頻度は減りつつある。

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