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梅澤淳稔

うめざわあつとし

梅澤淳稔は日本のアニメーションディレクター、プロデューサーである。
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日本のアニメーション演出家、のちアニメーション監督(テレビアニメシリーズディレクター)、アニメーションプロデューサー

演出家・監督としては主に東映動画に所属。のち東映動画の改組により引き続き東映アニメーションに所属。のちアニメーションプロデューサーとなる。


後述の経歴により関弘美と共に「ニチアサ女児枠復活の立役者」「ニチアサ女児枠育ての父」と呼ばれ、また「プリキュア『シリーズ』の父」とも称される。


2018年より東映アニメーションの執行役員となっていたが、2020年に定年となり現在は嘱託プロデューサーとして引き続き同社に籍を置いている。


経歴編集

1960年生まれの東京都出身。

横浜放送映画専門学院(現・日本映画大学)を経て東映動画に入社。


東映動画にて演出助手として経験を積み1983年ベムベムハンターこてんぐテン丸』(SD:設楽博、プロデューサー:籏野義文)にて同期の佐藤順一とともに単話演出としてデビューした。(余談になるが、この時の梅澤演出担当デビュー回において作画監督を務めたのは青山充であり、青山側も同作同回が作監のデビュー作である)

のち単話演出として『北斗の拳』(劇場版では監督助手としてクレジットされている)『ひみつのアッコちゃん(第2作)』『トランスフォーマー超神マスターフォース』などに関わりつつ、1987年に『花のあすか組!』でOVA作品の監督としてデビュー。以降、前述の各テレビアニメ作品単話演出と掛け持ちで『遠山桜宇宙帖 奴の名はゴールド』などOVA作品の監督を務めるも、それゆえに同期の佐藤らとは異なり、テレビアニメの重要話の単話演出やシリーズディレクター(通略称はSD。東映アニメーション製作のTVアニメでは「監督」をこう呼ぶ)としてはあえて重用されぬ不遇の時代が続く。(しかし、この時の幅広い経験が、のちにSDからプロデューサーを経て執行役員へと昇り詰める、大きな糧となった)


1991年、『キン肉マン キン肉星王位争奪編』にて白土武と共に共同シリーズディレクターを務める。(アニメの資料集などでは基本的にこの作品を梅澤のSDデビューとしているが、これはあくまで共同SDである事に注意)ちなみに、この仕事は『きんぎょ注意報!』の単話演出と掛け持ちであった。


1993年、かつて自らを単話演出として見出してくれた籏野に招かれ、当時、籏野に鍛えられていた後継プロデューサー関弘美(『アッコ』第2作のアシスタントプロデューサー)と共に『GS美神』を手掛ける事となり、ここで初めて単独のテレビアニメSDとして独り立ちを許される事となった。(そのため『GS美神』の方をデビュー作と見なす者もいる)

ここから関プロデューサーのもと『ママレード・ボーイ』でも演出に参加し『ご近所物語』では再びSDとなり、3年間ニチアサ8:30枠にて主軸スタッフを務め、関と共に同枠(ニチアサ第4枠)を女児枠へと再転換させた立役者として深く関わる事となった。また『GS美神』では劇場版『GS美神 極楽大作戦!!』を手掛け、これが梅澤の映画監督としてのデビュー作となる。


1998年に東映動画は東映アニメーションへと改組。以降「金田一少年の事件簿」で単話演出に戻りつつも「神風怪盗ジャンヌ」でテレビアニメのシリーズディレクターを務める。

2000年、再び関と共にデジモン4部作のうち『デジモンアドベンチャー02』から『デジモンフロンティア』まで単話演出を務めた。


2003年の『ボボボーボ・ボーボボ』からプロデューサーに転身。関からデジモンシリーズを託され「DIGITAL_MONSTER_X-evolution」や「デジモンセイバーズ」を手掛ける。

テレビアニメでは他にも「ONEPIECEプリキュアシリーズ、劇場版映画では 「ONEPIECE THE MOVIE オマツリ男爵と秘密の島」(2005年 細田守監督)、「虹色ほたる~永遠の夏休み~」(2012年 宇田鋼之介監督)などに関わっている。

2013年よりテレビアニメ「聖闘士星矢Ω」を担当(若林豪と共同)。その後テレビ企画部長代理を経て、2015年6月より制作管理部長。

異動に伴い、2015年7月の美少女戦士セーラームーンCrystal最終話の仕上げをもってプロデューサー業から退く事となった……かと思ったら、2018年6月には東映アニメーションの執行役員となり、同社の運営方針に深く関わる事となった。

しかし、役員としては長く続かず2020年に定年として東映アニメーションの中央からは退くも、引き続き嘱託のプロデューサーとして同社に籍を置いている。


おもな作品編集

監督・シリーズディレクター編集


プロデュース編集


ニチアサ女児枠の「育ての父」として編集

ニチアサ女児枠復活の立役者編集

上述の通り、梅澤は後々には「ニチアサの父」とまで呼ばれた『とんがり帽子のメモル』のプロデューサーである籏野義文のもとで見出された人材の一人(これに関しては同期である佐藤順一も同じ)である。

のみならず同じく籏野によって直接ニチアサを受け渡され長年にわたりその発展を支えた「ニチアサの母」関弘美とともに、当時、男児枠であったニチアサを女児枠(当時は『ママレード・ボーイ』に端を発する「ニチアサトレンディ三部作」。梅澤自身は『ママレード・ボーイ』では単話演出だが重要回の担当のひとりであり、次の『ご近所物語』では再びSDとして腕を奮った)へと再転換させた「ニチアサ女児枠復活の立役者のひとり」である。

その事および、後述のプリキュアシリーズとの関わりから、プリキュアに限定しないニチアサのファンからは「ニチアサ女児枠の育ての父のひとり」と称される事がある。

2008年に東映アニメーションのテレビ企画部長となった関が「プリキュアシリーズ」の検討に関わった際、真っ先に担当プロデューサーとして梅澤が呼ばれたのも、この経歴によるものと見られることがある。


プリキュア「シリーズ」の父編集

梅澤はプリキュアシリーズでは2代目にあたるプロデューサーであり、2007年の劇場版『映画 Yes!プリキュア5 鏡の国のミラクル大冒険!』で初担当。プリキュア映画でおなじみになったミラクルライトはこの時に彼が考案したものである。

その後、TVシリーズにおいても2009年の「フレッシュプリキュア!(第6作目)」から2012年の「スマイルプリキュア!(第9作目)」までを担当した。TVシリーズから離れた後も映画「プリキュアオールスターズ」のNewStage三部作の企画としてシリーズに関わっている(2012年〜2014年)。


そして梅澤は当時の企画部長であった関弘美とともに、プリキュアのTVシリーズにおいて「毎年の世代交代」を根付かせた功労者でもある。

彼が担当する前の初期プリキュアシリーズは作品知名度があったにもかかわらず玩具販売実績が年度年期によって不安定であり、スポンサーや玩具市場からは扱いの難しいコンテンツとしても見られていた。

そして玩具販売実績が低迷するとリセットして世代交代を繰り返していたが、この点については「子供達は慣れ親しんだ同じメンバーをずっと見たがっているのだから人気があるなら2年や3年は同じ主人公で続くのが当たり前、世代交代はテコ入れであり褒められたものじゃない」として市場の反応は厳しめだった。

そんな中でプロデューサーとなった梅澤は4年の任期の間はスーパー戦隊シリーズのように1年ごとに完結する作品として作ることを徹底した。プリキュアを毎年世代交代するシリーズへシフトさせること自体は上層部の意向でもあったのだが、梅澤が任期を担当した最初の頃(特に『フレッシュプリキュア』の頃)は「どうせ2年目は作らないんだから、人気が出なければそもそも交代なんてせずにプリキュアは終わらせればいい」という圧力も様々なところから来ていたという。

それでも梅澤は4年の間は前年作品のキャラクターがどれだけ子供たちの人気を集めていようが翌年は別のキャラクターによる新しいプリキュアを楽しんでもらう立場を貫いた。そして「プリキュアの世代交代」は子供達と親御さんの間にポジティブなものとして受け入れられるようになり、その結果を市場も歓迎。そして梅澤が現場から離れてもプリキュアシリーズは毎年世代交代する形で続いていくことになる。


プリキュアシリーズのコンセプトや思想的な側面に最も大きな影響を与えたのは「プリキュアの父」と呼ばれる初代プロデューサーの鷲尾天であるが、梅澤はいわば「プリキュアシリーズの父」となるだろう。


その他エピソード編集

梅澤の初プロデュースとなった『ボボボーボ・ボーボボ』で組んだ芝田浩樹とは横浜放送映画専門学院時代よりの友人にして東映動画の同期入社組である。梅澤が長らく忍び耐えた単話演出担当時代に『ひみつのアッコちゃん(第2作)』のメイン演出(実質上のSD)となった芝田は梅澤を各話演出として呼んだ。そして梅澤が共同とはいえ初SDとなった『キン肉マン キン肉星王位争奪編』では、その礼として梅澤が芝田を各話演出として呼んでいる。こうした経緯からか梅澤が関わったプリキュアシリーズ全4作でも芝田が各話演出として参加している。


関連タグ編集

ニチアサキッズタイム プリキュアシリーズ ミラクルライト

関弘美 青山充

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