概要
1984年3月から1985年3月まで全50話がテレビ朝日系列他で放送された。東映アニメーション(放送当時は東映動画)制作。ホスト局は朝日放送。
1985年3月に東映まんがまつりの枠で劇場版が公開された。ただしテレビアニメ版24話と25話の内容を叩き台にした再編版と言えるものである。
メルヘンチックなアニメーション作品。シリーズディレクター(監督)は『あさりちゃん』を担当した葛西治。プロデューサーは『狼少年ケン』を皮切りに多くの東映動画アニメの制作を主導し、のちには森下孝三や関弘美らを指導・育成した籏野義文。
元々は土曜夜7時-7時30分に放送されていたが、放送途中で日曜朝8時30分-9時に移動した。
以後、この時間帯は、東映アニメーション・朝日放送によるアニメ枠となっており、この事により本作はニチアサアニメの初作(=『おジャ魔女』『プリキュア』のルーツ)として位置付けられている。
ちなみに、この時間においてアニメ作品が放送されるのは『ドラえもん』(1979年4月~1980年3月まで。同年4月以降は日曜9:30に移動。藤子不二雄劇場枠)以来の事となった。
特に『おジャ魔女どれみ』においては、同作の初代シリーズディレクター(シリーズ監督)である佐藤順一にとって『メモル』は自身が単話演出として参加した(佐藤の女児向け作品の単話演出参加としては初となった。『メモル』劇場版の監督も佐藤である)作品であったことから、佐藤と『どれみ』シリーズ構成の山田隆司によって「『どれみ』は『メモル』のオマージュ(リスペクト)作品であり、そのテーマを継承した精神的続編である」と定義されている。
あらすじ
中部ヨーロッパの山中にあるベレヌ村。そのベレヌ村の湖に浮かぶ小さな島に世界一小さな村、リルル村はある。
宇宙船の事故で地球に不時着したリルル星人の住むところだ。リルル星人たちは身長10センチ前後で、皆がとんがり帽子をかぶっている。
両親のいるリルル星に帰る日を夢見ながら、毎日友達のポピット、ルパング、ピーとともに元気に遊びまわる。
ある日鷲に襲われた小鳥を助けようとして湖の対岸に迷い込んだメモルが見たのは自分たちと同じ姿形、でも何十倍も大きい女の子がピアノを弾く姿だった。
メモルたちがはじめて見た地球人、マリエルは病弱で孤独な女の子。
病気療養のためにベレヌ村の山荘を訪れていたのだった。
メモルはマリエルと友達になり、その中でとても大切なことをマリエルに伝えてゆく。
登場キャラクター
主題歌
【オープニングテーマ 「とんがり帽子のメモル」】
※作詞 - TARAKO / 作曲 - 古田喜昭 / 編曲 - 青木望 / 歌 - 山野さと子
【エンディングテーマ 「優しい友達」】
※作詞 - 佐藤ありす / 作曲 - 小林亜星 / 編曲 - 青木望 / 歌 - 山野さと子
挿入歌
「しあわせいくつ」
作詞 - 松島みのる / 作曲 - 藤原いくろう / 編曲 - 青木望 / 歌 -山野さと子
「金の星ふります」
作詞 - 雪室俊一 / 作曲・編曲 - 青木望 / 歌 - 山野さと子
放送枠の前後
テレ朝/ABC・土曜ゴールデン前半枠
レディジョージィ(1983年4月~1984年2月)
↓
とんがり帽子のメモル(1984年3月~9月→朝8:30枠へ)
↓
レンズマン(1984年10月~1985年3月)
テレ朝/ABC・日朝8:30枠
※本作以前はバラエティ番組(クイズ・情報番組)枠
とんがり帽子のメモル(1984年9月~1985年3月)
↓
はーいステップジュン(1985年3月~1986年1月)
関連イラスト
関連タグ
おジャ魔女どれみ:概要で述べた通り、精神的続編として位置付けられている。
花右京メイド隊:本作のキャラクターと同名のキャラクターやコンピュータが複数登場している。
ちっちゃな雪使いシュガー:本作と同じ手のひらサイズの女の子と人間の女の子の友情を描いた作品。ヒロインの設定に共通点があるほか、本作のキャラクターをモチーフにしたパロディキャラクターが登場している。
関連動画
【公式】とんがり帽子のメモル 第1話「星からきたおしゃまなチビ」(2016年6月2日公開)
※東映アニメーションミュージアム公式YouTubeチャンネルより転載