すべての命は、生きるためにある
概要
この作品は、製作発表当初、2005年劇場公開予定と発表されていたが、諸事情により予定が変更になり、2005年1月3日にフジテレビでテレビ放映された(変更に至った理由は不明)。監督は過去作でも担当された角銅博之氏。
タイトルにある『X-evolution』は「ゼヴォリューション」と読み、主な略称は「ゼヴォ」など。
当初はデジモンシリーズ5作目として扱われる場合もあったが、後に正規の最新作『デジモンセイバーズ』が開始したため、現在では本作は番外編のような扱いとなっている。
また、ロイヤルナイツが初めてユグドラシル直属の騎士団として登場したアニメ作品でもあり、前作の『フロンティア』同様に基本的には敵勢力という扱い(後年の「離反者が出てくる」という展開の先駆けにもなった)。
この作品としては唯一、リリモンやエンジェウーモンと言った女性型デジモンが登場しない作品である。
物語の基本設定は『デジモンペンデュラムX』のバックグランドストーリー『デジモンクロニクル』が元になっている。そのためX抗体を持つデジモンが多く登場する。よって歴代アニメ作品でも最も公式の設定に近い。
2005年11月25日にDVDが発売された。
原作との差異
容量過多により、旧デジタルワールドを消去、「Xプログラム」を蔓延させてデジモン達を抹殺した暁に「NEWデジタルワールド」を作りあげる「プロジェクト・アーク」が主軸となるストーリーは原作の『デジモンクロニクルX』と同様だが、以下の点が異なる。
- 主人公はドルモン単独で、相方のリュウダモンが出ない(究極戦刃王竜剣は出る)
- そもそもアルファモン:王竜剣の登場が公式設定とも異なり、唐突。加えて王竜剣も召喚型となっている。
- 堂本コータや武者ユージなどの人間キャラが登場せず、ストーリーがデジモンたちで展開される。
- 本作の勢力はXデジモン(+通常種)の粛清を行うイグドラシル側、Xデジモンと通常種の共存を望むレジスタンス、Xデジモンの命を各々で狙うデジモン達、そして戦いに巻き込まれたドルモンとなっている。これにより、この物語は『デジモンたちの生存競争』である事を強く印象付けている。
- NEWデジタルワールドがベルサンディターミナル(現在)、スクルドターミナル(未来)、ウルドターミナル(原始)の三種のレイヤーで構成されていない。
- オメガモンが敵対キャラとして登場するが、オメガモンXは味方になってから登場。
キャストについて
声優陣は、基本的に過去のデジモンアニメ・ゲームシリーズのオリジナルキャストが再現されている。
以下はオリキャスを採用しているデジモンであるが、あくまでも声が同じなだけの別人であり、性格は過去作とは全く異なるので注意。
デジモン名 | キャスト |
---|---|
トコモンX | 松本美和(『デジモンアドベンチャー』・パタモン役) |
ウォーグレイモンX | 坂本千夏(『デジモンアドベンチャー』・ウォーグレイモン役) |
メタルガルルモンX | 山口眞弓(『デジモンアドベンチャー』・メタルガルルモン役) |
オメガモンX | 田中秀幸(『デジモンバトルクロニクル』・オメガモン役) |
マグナモン | 野田順子(『デジモンアドベンチャー02』・マグナモン役) |
デュークモンX | 野沢雅子(『デジモンテイマーズ』・デュークモン役) |
ロードナイトモン | 置鮎龍太郎(『デジモンフロンティア』・ロードナイトモン役) |
ウィザーモン | 石田彰(『デジモンアドベンチャー』・ウィザーモン役) |
マミーモン | 森川智之(『デジモンアドベンチャー02』・マミーモン役) |
シルフィーモン | 遠近孝一(『デジモンアドベンチャー02』・シルフィーモン(アクィラモン側)役) |
レオモン | 平田広明(『デジモンアドベンチャー』・レオモン役) |
アンドロモン | 梁田清之(『デジモンアドベンチャー』・アンドロモン役) |
ガルダモンX | 重松花鳥(『デジモンアドベンチャー』・ガルダモン役) |
(※)シルフィーモンは原作ではテイルモンの声(CV:徳光由香)でも話していたが、本作ではアクィラモンオンリーである。
(※)ロードナイトモンはほぼ声だけの出演で出番も少ない。
(※)正確にはオリジナルのオメガモンの声は『ディアボロモンの逆襲』で担当した坂本千夏氏と山口眞弓氏だが、ソロでの担当は田中秀幸氏がオリジナル。
余談
主人公のドルモン役を務めた高山みなみ氏はのちに『デジモンクロスウォーズ』で主人公工藤タイキを演じ、再び坂本千夏氏と共演した。
なんの因果か、そちらでもオメガモンが登場している。
関連タグ
デジタルモンスター デジモン デジモンクロニクル デジモンシリーズ
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