概要
「デジモンゴーストゲーム」と同時期に最強ジャンプで連載中の漫画作品。
作者はかつて「Vテイマー01」を連載し「ゴーストゲーム」ではキャラクター原案を担当したやぶのてんや。「ゴーストゲーム」とは登場人物が異なるオリジナルストーリーであり、デジモンシリーズの漫画オリジナル作品は「デジモンネクスト」以来13年ぶり。
両作品の共通点としてバイタルブレスがキーアイテムとなっている点が挙げられ、バイタルブレスの看板キャラクターとなっているパルスモンが主役パートナーデジモンとして活躍する。
作風は当初こそギャグ色の強いコミカルなものであったが、ウィッチェルニー編突入以降はシリアス色が増している。
謎を残したまま2024年3月に完結(単行本全2巻予定)。「第1部完」と表記されているため続編が製作される可能性もあるが現時点では未定。
あらすじ
ある日、インドア派の少年「鼓堂リツ」は、自身がプレイするゲームの世界デジタルワールドに飛ばされてしまう。そこで出会ったのはゲーム内で育てているデジモン・パルスモンだった。突然の出来事に困惑するリツだったが、相棒のパルスモンが"進化できない"呪いを打ち破るために、テイマーとして呼び出したことを知り、進化の協力を約束するのだった。(単行本裏表紙より引用)
登場人物
主人公
本作の主人公でデジモンシリーズ伝統のゴーグルと腕に装着したバイタルブレスが特徴。
ゲームでデジモンを育成している普通の小学生だったが、ボコモンの召喚術に巻き込まれ、デジタルワールドに召喚されてパルスモンの名実ともにパートナーとなる。
デジタルワールドには必要に応じて呼び出される扱いとなっているが、ウィッチェルニー編突入以降はデジタルワールドで冒険を繰り広げる展開にシフトした模様(それに伴いローブを着用している)。
本作の主人公デジモン。リツの育成していたパルスモンと同一人物。
強くなる為にトレーニングに勤しみ、格上の相手にも果敢に立ち向かう。
テイマーとのシンクロで進化する素養を秘めるが、なんらかの理由で部分的にしか進化できず、具現化する部位もバラバラで制御が難しいが、成熟期相手でも渡り合えるだけの戦闘力を持っている。
現在はバルクモンへの部分進化を獲得しており、イメージとしてバウトモンやカヅチモンも登場。
フェレスモンとの戦いではウィザーモンのボルトブレイクを受けてバルクモンへの進化を果たす。
アスナロ村
語尾に「じゃ」と付けて話す。
召喚師のような能力を持ち、不可思議な呪文と踊りでリツをデジタルワールドに呼び出した。
ボコモンの相棒。
かわいい顔して毒舌な面がある。
- 幼年期のデジモン達
アスナロ村の住民。
作中ではタネモン、コロモン、レレモン、チコモン、バブモン、トコモン、ポヨモン、ニョキモン、ツブモン、ギギモン、ポロモン、ウパモン、ジャリモン、パグモン、プニモン、プルルモンが登場。
彼らにはまだパートナーが存在せず、パルスモンは憧れの的となっている。
- 成長期のデジモン達
アスナロ村の住民。
- ポテモン
アスナロ村の住民だが、こいつは成熟期である。
アスナロ村で肉畑の管理をしているデジモンで、品種改良なども熟し「アスナロミート」を開発した。
語尾に「ダネ」と付けて話すのが特徴。
おそらく『デジモンワールド』が元ネタ。
敵デジモン
アスナロ村に現れた野良デジモン。
火山帯の付近に出現した成熟期デジモン
甘い香りでパルスモンを捕食しようと目論むが、火山岩に当たってKO。
アスナロミートの強奪に現れた成熟期デジモン。
強くなる為にもっと打ってこいと挑発するパルスモンにドン引きしていた。
一時的にバルクモンの力を解放したパルスモンに敗れて撤退。
オーガモンの配下。語尾に「ござる」と付ける。
2体のピコデビモンをヘリコプター代わりにして偵察を行う。
アスナロ村近くの祠に封印されていたヌシ。
ツバや鼻水をパルスモンに掛けられて激昂するが、パルスモンに敗れて眠りについた。
公式設定ではデーヴァという強力な完全体なのだが、劇中ではあまり強くない扱いをされている。
自称「スター」でありながら高い実力を持つ成熟期デジモン(本作では口がある)。
普通の肉とアスナロミートの味の区別が付かず、パルスモンに煽られて激昂するが、部分進化でペースを崩されて敗北した。
ジョーを襲ってきた刺客。
ウイングドラモンに瞬殺された。
『ゴーストゲーム』とは別個体。
アスナロ村で部分進化を発現したパルスモンの情報を収集していた。
スパイという割にメモは芸能記者のように誇張された記述がなされている。
戦闘力はなかなかに高いが、アスナロミートの匂いに釣られて敗北、リツにウィッチェルニーの情報を託した。
メモリー海の深淵に住み、ウィザーモンの魔力に反応して現れた。
バルクモンを倒せるほどに実力は高いが、ウィザーモンのサンダークラウドに敗れた。
ウィッチェルニーを支配する邪悪なデジモン。
平和をもたらすためと称して魔法廃止を訴えたが、その実は民衆を無力化して独裁の足がかりとする為であった。
デーモンズシャウトによる洗脳が得意技で、これとブラックスタチューを組み合わせることで黒い鎧を作成する事もできる凄腕の魔術師でもある。
- フェレスモンの配下
数の暴力でウィッチェルニーを制圧したデジモン達。
イビルモン、デビモン、ブギーモン、サイクロモン、ミノタルモン、ダークリザモンと悪魔系だけでない幅広い人選が特徴。
治安管理部隊として反乱分子の粛清を行っており、フェレスモンの魔法によってパワーアップしている。
デビモンは一度はパルスモンに敗北するが、フェレスモンに強化されて凶暴化、テイルモンの強化魔法を受けたパルスモンのエレクトリカルフィストを喰らって倒され、トドメにフェレスモンの命令で自害する末路を辿った。
その他
Vの字に跳ねた髪型が特徴的な旅人。
「S時空の扉」を見つけて行方不明の兄に出会うことが目的。
ジョーのパートナー兼移動手段。
バトルの際には法螺貝の音で呼び出される。
- Dr.ベーダモン
スーパーキメラモンなるデジモンを作り出そうと目論む科学者。
エスピモンのクライアント。
記憶喪失のデジモンでウィッチェルニーからの漂流者。
この影響で帽子からマジックを連発する変な特性が発現してしまっていたが、ダゴモンとの戦いで魔法を取り戻す(本作ではオリジナル技としてカッターや耳栓にもなる魔法陣型のバリアー「すごたて」を習得している)。
実は「X因子」という特殊なプログラムを持つ個体であり、パルスモンを外付けバッテリーの代わりとして使うことで「ボルトブレイク」が使用できる。
進化先はミスティモン→メディーバルデュークモンになるようだ。
ウィザーモンとともにフェレスモンに立ち向かったデジモン。
フェレスモンに隠れて幼年期デジモン達に魔法を教えている。
ウィザーモンやヌメモンと共にフェレスモンに立ち向かったデジモン。
通常とは異なり、マントを羽織っている。
伸ばした爪をタクト代わりに味方を強化する魔法が使える。
おそらく『デジモンアドベンチャー』のオマージュであると思われる。
ウィザーモンの仲間。語尾に「ンぬ」とつけて話す。
ミノタルモンを相手にウンチの物量で容易く撃破するだけの強さを持っている。
ウィザーモンの仲間。
語尾に「ジャモ」と付けて話す。アイスクルロッドを巧みに操ってダークリザモンを相手に渡り合う実力を持つ。
レオモンの教え子でみんなを守る強さに憧れているが、まだまだ非力。
最終話に登場したテイマーの少女。リツ達が不在の間にアスナロ村に現れ村を守っていた。「進化してもいいことなんてない」と不穏な発言もしている。
- ベル
ネルのパートナーのラブラモン。戦闘時はドーベルモンに進化する。
モブデジモン
モブとして登場した歴代デジモン達。
第9話 | ズドモン、プチメラモン、エアドラモン、クラモン、デビドラモン、キメラモン |
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第10話 | ファスコモン、キャンドモン、プワモン、ボタモン、プチメラモン、カブテリモン、エアドラモン、パグモン、コロモン、ベタモン、アグモン、ネーモン、バクモン、ティラノモン、ダークティラノモン、モクモン |
用語
- アスナロ村
デジタルワールドにある小さな村。村全体に呪いがかかっており住民は成熟期以上に進化できない。
テイマーとデジモンがシンクロすることで成熟期以上に進化できるが、呪いのせいで部分的にしか変化が表れない(一応は進化先の力を内包しているという扱いである)。
- アスナロミート
進化を促進させる目的でタネモンが開発した肉。非常に美味。
別次元のデジタルワールド。アスナロ村の呪いに纏わる「シン=アースの書」が眠る。
魔術使いのデジモンを育成する魔法学園が存在する。
生息しているデジモンはウィッチモンやワイズモン、ミスティモンといった魔法使い系のデジモンが中心。
その一方で、魔法使い系以外のデジモンも住んでおり、一部は魔法使いの帽子やマントを着用している。
魔法を学ぶことによって本来は魔法を行使できないデジモン達も行使できるようになるようだ。