モジャモン
もじゃもん
全身を白い体毛に覆われた毛むくじゃらの珍獣型デジモン。
雪山の奥地に生息しており、なかなか出会うことができず、モジャモンの発見例は数多く報告されていたがその存在を決定付ける証拠が無く、長いあいだ空想上のデジモンとされていた。
UMAならぬUMD(Unidentified Mysterious Digimon )?
のんびりやの性格で決して好戦的では無い。しかし、自分の住処や縄張りは聖地と考えておりこの聖地を荒らすものは決して許さない。
必殺技は大気中の水分を瞬時に凍らせて造る巨大な氷柱『アイスクルロッド』と氷づけになっていた古代デジモンの骨を投げつける『骨骨ブーメラン』。
また亜種に密林を生息地にしているジャングルモジャモン(「Jモジャモン」とも表記される)がおり、珍獣型は亜種を含めて2種類しかいない。
初出は初代デジタルモンスターVer.4
タネモンからの不規則進化であるパルモン(現在では不規則進化と言われると首をかしげるルートだが、Ver.4当時はタネモンの進化先にはピヨモンも含まれていた)が、更に不規則な生活を送ることにより進化する。強さもそれほどではなく、モジャモンへ進化したということはいわゆるヌメモン枠として登場したナニモンよりはマシだが育成的にはかなり失敗気味と言えるだろう。当然、ヌメモン枠に用意される最強完全体への進化もなく、一応ピッコロモンに進化出来ますよくらいの地味な存在であった。
しかし、モジャモンとゲームを語るには切っても切れないのが初代Ver.4ではなく、PS用初代デジモンワールドである。
少しまともに遊んだプレイヤーなら、恐れくモジャモンが出たゲームと聞いて思い浮かべるのはこちらだろう。
もっとも、パートナーデジモンとしてのモジャモンはと問われれば特筆すべき点がないデジモンである。
進化前がペンモン、進化先がスカルグレイモンにマメモンとVer.4の面影が欠片も残っていないラインナップであることを除けば、要求されるステータスは控えめで育成ミスも重ねる必要があると、やはり育成失敗進化に近い地味な存在であった。覚える技にも大したものはなく、成熟期にしては珍しく第3形質までフルに保持しているが、氷水系として実質上の最強技であるアイススタチューを習得しない点が致命的である。お世辞にも好んで進化させたいデジモンではないだろう。
そう、モジャモンが有名になったのはパートナーとしての強さではない。このゲームの目的は、ざっくり言うと町から離れてしまったデジモンたちを呼び戻すことなのだが、モジャモンたちは3匹で登場して物々交換を申し込んでくるのである。
こう聞くと、デジモンワールドをプレイしたことが無くても少しゲームに詳しければピンとくるのではないだろうか。そう、金策である。
このモジャモンの3匹中1匹が街で500bit出せばいくらでも買える『中回復フロッピー』を無限回収しており、購入金額にして4000bitの『防御プラグインS』に何度でも交換してくれるという超太っ腹なデジモンなのだ。
売値は半額だがそれでも差額の1500bitは丸儲け。しかも他のモジャモンを活用すればその辺にいくらでも落ちているキノコからこの金策が始められるのだから笑いが止まらない。
更に町へ勧誘すれば回復系のそこそこ重要なアイテムを販売してくれると実に至れり尽くせりである。3匹の内最後に全要求物を達成したモジャモンだけが町に来て、残り2匹は平然と無限回集を続けてくれるので達成順はくれぐれも気を付けよう。