メップル
めっぷる
「恋人同士イチャつくのは当たり前メポ。悔しかったら恋人を作ってみろメポ」
CV:関智一
『ふたりはプリキュア』・『ふたりはプリキュアMaxHeart』の登場キャラクター。
プリキュアの妖精では1番目で、最初のプリキュア妖精の一匹である。性別はオス。語尾は「メポ」。
運命の導き(もしくは単なる偶然)で出会った美墨なぎさにキュアブラックへと変身させる力を与えた。
『ふたりはプリキュア』では「カードコミューン」、『ふたりはプリキュアMaxHeart』では「ハートフルコミューン」と呼ばれる携帯電話型のアイテムに姿を変えることができ、これらに変身することで他人からは怪しまれずになぎさと常に一緒にいることができている。
メップルは光の園にある「全てを生み出す力」を持つプリズムストーンを守る「選ばれし勇者」で、光の園がドツクゾーンに襲われた際にミップルと共にプリズムストーンの一つを持って光の園から虹の園(人間界)へと逃げてきた。そのミップルとは相思相愛の仲で、所構わずイチャつくバカップル。
ミップル曰く「ワガママで大食いで寝てばかり」な性格であり、そのうえ妙にプライドが高い。
メップルは宇宙の創造神に直接仕える使徒であるため、自分のことを人間たちよりも格上と自覚している。そして、なぎさやほのかが「自分を尊敬し、お世話をする」のを当然であるべきと思っている。当然なぎさはそんな偉そうな態度に納得はせず、価値観の違いから序盤はよく喧嘩をしていた。
上記の理由から普段は素直になれず彼女に憎まれ口ばかり叩いて、よくなぎさと喧嘩ばかりしてるメップルだが、実際は喧嘩するほど仲がいいと言う関係で、結構気が合うパートナー同士であり、本当は彼女を信頼していて、なぎさのことが大好き。
出会ったばかりの最初の頃は喧嘩ばかりしてた二人だが、しかし、ストーリーが進むにつれて大切なパートナーとして徐々に信頼関係を築いていく。
無印最終話でジャアクキングを打倒した後、ミップル達と共に永遠の眠りについたが、続編のMH第一話にてドツクゾーンが再び動き出した事で復活した。
メップルとミップルはパートナーのプリキュアたちに「お世話」を要求する。具体的には食事を与えてもらったたり寝床を作ってもらったりという感じである。
お世話は「お世話カード」をスキャンするだけで簡単にできるのでなぎさたちの負担になるわけではないが、逆にメップルとミップルは「お世話カード」以外の方法ではエネルギーを補給できないし休息することもできない。お世話を受けないまま放置されると永遠の眠りについてしまうことになる。
メップルとミップルは、祭祀と供物を要求し、その見返りとして奇跡(プリキュアに変身する力)を与える神のような存在なのである。
この関係性はそれ以前の変身ヒロインものの妖精とは全く違うノリなのだが、これはプリキュアの妖精のぬいぐるみ玩具に「お世話」するギミックをとりつけるための理屈付けでもある。
この「お世話」ギミックが大ヒットしたため、以後のプリキュアシリーズには必ず、お世話を必要とする妖精(もしくはそれに準ずる存在)が登場する。ただ、これ以降のお世話ギミックを持つ妖精は母性本能をくすぐるような赤ちゃん妖精になることが定番で、メップルのような自らお世話を要求するような妖精はでてきていない。
作品での立ち位置
プリキュアシリーズ第1作『ふたりはプリキュア』は、変身ヒロインであるプリキュアたちがワガママな妖精のために戦わされているという構図がかなり強調されている。
これは、それ以前の魔法少女・変身ヒロインのマスコットのイメージである「未熟な戦士である主人公を成長させるお目付役」というものを逆転させたものとも言える。
しかし、よくよく考えれば、それまでの変身ヒロインのマスコット妖精も世界を守る運命や使命を職業兵士でもない少女に無理やり押し付けているのは変わらない。メップルはそのあたりのことをあえて可視化しただけにすぎないのである。
だが、メップルがそういう部分を可視化したことで、大きいお友達の間では変身ヒロインのマスコット妖精の見方にひねくれたものが入るようになっていったのは確かである。特にインターネット上ではメップル登場以後はマスコット妖精がまるで厄介者のようにネタにする傾向が増えた。
メップルが可視化したものをつきつめた究極の姿がアレであるのは間違いないだろう。
なお、変身ヒロインのマスコット妖精がネットスラングで淫獣と呼ばれるようになったのもメップルがきっかけである(ただしこれは少女に戦いの運命を負わせたから、というよりはミップルとのバカップルぶりに対する命名である。)。これはさすがにほかのマスコット妖精たちにとってはひどい風評被害かも。
なお、初代作で「プリキュアが妖精のために戦わされている」という構図が強調されたのは、裏を返せばなぎさとほのかは世界を守るという熱い正義感や使命感をもって戦っているわけではないということの強調でもある。
ワガママな妖精たちに文句もいいながら友達だからという理由だけで命がけで守り続けたことが、初代作の大きな個性だったのである。
現在のプリキュアシリーズはもっとシンプルに「世界を守る使命」を受け入れた熱い正義のヒロインの物語と位置付けられているので、初代作はシリーズの歴史上でもかなり作風に特色があったといえる。
また『魔法つかいプリキュア!』第38話でゲスト出演の渡辺麻友の両サイドにメップルとミップルの着ぐるみがテレビに映っていたが、これは同話の作画監督が稲上晃であることによるお遊びであろう。
声優のエピソード
担当声優の関智一は指名で選ばれており、本来監督からは「特に声を作る必要はない(地声でいい)」と言われていた。しかしその方針で演じることを関自身が気持ち悪く感じてしまい、一話のアフレコ時は調子が良かったこともあり、ハイトーンなマスコット的演技で攻めた。スタッフからは「関さん辛くないですか?」と聞かれて関は「全然大丈夫です」と余裕そうに答えていたが、いざその後も続けてみるとそのトーンを維持するのが非常に辛く、地獄の二年間だったという。さらにはオールスターズ映画で久々にアフレコをした際にはポルン役の池澤春菜らに「スネ夫がいる?」と勘違いされたことを『ヒーリングっど♥プリキュア』キュアグレース役の悠木碧とのインタビューで語っている。
※殆どの方が御存知と思うが、スネ夫はMaxHeart放送中の2005年にドラえもんがリニューアルされて以降同じく関智一氏が声を当てており、用いている声色が極めて近い。
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