「アンタ達なんて調べる意味無いし、さっさと倒しちゃえばいいだけじゃん~」
CV:井上喜久子
概要
終わりなき混沌・デウスマストの眷属である魔人の紅一点。第30話から登場する。
ナシマホウ界のどこかの博物館に展示されていた遮光器土偶のような土器に封じられていたが、デウスマストの接近の影響を受けて、魔人シャーキンスとほぼ同じタイミングで目覚めた。
一人称は「わたし」。今時のギャルのような口調で話し、「わけわかんないし」が口癖。
オリエンタルな雰囲気のある露出度の高い赤い衣装を身にまとった、妖艶な美女の姿をしている。
背中には後光のようなものがあって女神的なイメージが強いのだが、桃色の肌、頭部の角、尖った尻尾、常に瞳孔の開いた目など、怪物的なシンボルも多数配置されている。
他の眷族たちと同様、ムホーの力を絶対的な物と認識しており、魔法をちっぽけな力として見下している。
ラブー同様、当初はプリキュアたちの事は把握しておらず、ラブーと再会した後、彼からプリキュアたちの話を聞いて、その実力を見定めるべくシャーキンスと共にその戦いを観戦していた。
性格
常に気怠そうな雰囲気を纏っており、ほとんどの物事に対して退屈さを感じている様子を見せている。
しかしプリキュアとの戦いにおいて自分が圧倒的な優位に立つ瞬間が訪れると、楽しくて仕方がないような興奮した様子を見せる。
一言で言えば上から目線で弱者をいたぶるのが大好きという救いようがない性格をしており、自分が優位の時は調子に乗ってプリキュア達が嫌がるであろう言動をわざととることが多い。そして逆鱗に触れたプリキュアの怒りが力となって逆転勝利されてしまうまでがお約束でもある。
さらに、相手に対して何ら苦労もせずに勝利するのが格好いいと考えているところがあり、戦いのために策を張り巡らしたり努力したりすることを嫌う。
ドンヨクバールが敗北したら「わけわかんないし」とつまらなさそうな顔ですぐに撤退する。
敗北したことで自分のプライドが傷つかないように、負けた意味を一切考えないようにするメンタルコントロールが徹底されている。
だがこれは敗北が反省や成長に繋がらないということでもある。
本編での行動
復活直後は精神のみが復活した状態であり、肉体は今だ封印されたままの為、どのような姿をしているのかは不明だったが、シャーキンスが完全復活したのに続き、第33話で完全復活を果たす。
そしてプリキュアたちとの戦闘を得て、その力に納得しているシャーキンスの言葉が真実なのかを、他の仲間達が目覚める前に見極める為本格的に活動を開始する。
第35話ではオルーバがチクルンに命じてプリキュアの強さの秘密を探るようにスパイさせていることを嘲笑い、自分が本気を出せばラクショーで倒してみせるしと豪語したが、結局敗北してしまった。情報を軽視して負けたという点ではガメッツと同じ失敗を侵したことになる(しかも、ガメッツと違って反省の色が無い)。
第37話ではたかが冷凍みかんのために命がけで戦おうとするプリキュアの気迫にものすごくうざそうな顔をして、終始不快感を見せていた。ベニーギョは基本的に「何かに必死になってこだわっている人」を見るのが心底嫌いな様子。ちなみに、偶然飛んできた冷凍みかんを食べた時の感想は「超苦い」。
第39話ではハロウィンのことを知らず仮装をしていたみらい達を「変な恰好」と言っていたが、ことはから「あなただって仮装していそうな格好しているのに!」と返された(なお、ハロウィン回で「変な仮装」と言われて怒った敵キャラは前列がある)。
そしてクリスマスの日に放送された第46話では、長瀬まゆみと勝木かなの想像の中ではあるが、きっつい……いやセクシーなサンタコス姿を披露した。素敵なクリスマスプレゼントでした。
最終形態
第47話において、プリキュアたちを排除するために自身の持てる力全てを解放したベニーギョの真の姿。さら、に勝利を確実にするためにパワーアップを計る為、オルーバが復活させた残り7人の眷族たちの精神を吸収している。
他の眷族たちの最終形態同様角や体が巨大化し瞳の無い目をしているという特徴を持っているほか、髪の毛は更に長く、身に纏っていた衣装は甲冑のようなものへと変わり、更に体躯は筋肉質なものへと変化。
更に翼が背中に現れ、後ろにあった後輪のようなものが頭上に移動して天使の輪のような感じへと変化し、天使のような様相へと変貌している。
攻撃力も大幅に上がっており、怪力や尻尾による打撃攻撃のほか、口からムホーの力を凝縮した破壊光線を発射し、辺りの物すべてを破壊しつくす。この威力は凄まじく、一時的とはいえプリキュア・オーバーザレインボーとも対抗できる程である。
末路
「潰す…デウスマストの名に於いて…わたしのムホーでッ!!」
「プリキュア…プリキュア…プリキュアァァァァァァッ!!!」
第47話でデウスマストの降臨が間近に迫っていることを察知。デウスマストさえ降臨すればこの世界は混沌に帰るので我々の勝ちだと確信する。
しかし、プリキュアに舐められっぱなしのまま全てが終わるというのはベニーギョのプライドが許さなかった。ベニーギョはデウスマストが降臨するその瞬間までにプリキュアを倒すべく最後の戦いを決意する。
そして、オルーバが復活させた7人の眷属たちを率いてプリキュアに総攻撃をしかけ、さらには7人の眷属たちを吸収して最終形態となり、圧倒的な混沌の力でプリキュアたちを街もろとも破壊しようとする。
「全ての世界は混沌に呑まれて無くなっちゃうんだよ!!!!」
どのみち終わりなき混沌・デウスマストによって全ての世界は飲み込まれるとプリキュアたちに脅し、彼女たちに諦めさせようと暴力で怯ませる。
しかし、それでも楽しい日常や明日を突き進むことを諦めないプリキュアたちによって次第に逆転されていく。
「この力は…あ…あァァァァァァッ!!!!!」
結果的にはプリキュアの「プリキュア・エクストリーム・レインボー」を受けて浄化されかかったが、その直前にデウスマストがついに地上に降臨。その力によって消滅は免れ、元の等身大の姿に戻る。
そして、復活したデウスマストに心酔するかのように、他の眷属たちとデウスマストの身体の一部となり、第49話での最終決戦においてプリキュアがデウスマストを浄化すると主ともども消滅した。
余談
デウスマストの眷属は世界各地の伝承に登場する人ならざるもの(神や物の怪)を外見のモチーフにしているということだが、シリーズディレクターの三塚雅人によればベニーギョのモチーフは「雷神」とのこと。作中でも雷とともに出現する他、頭部には鬼のような角を生やし、腰には布状の衣装を身にまとい、背後には後光のようなものを付けている。
ただしそこまでモチーフに縛られずにデザインしているということで、他にもいろんな伝説上の魔物のイメージが散りばめられている様子。尻尾や角などのシンボルから西洋文化における「悪魔」のイメージも感じさせる。
名前の由来は諸説あり、デウスマストの眷属の名前はパワーストーンから来ている説に従えばカーネリアンの別名である「紅玉髄」(べにぎょくずい)からきていると言われている。
カーネリアンはインダス、メソポタミア文明において好まれた宝石なので、ベニーギョがオリエンタル風味な衣装を纏っているのはそのあたりのイメージからきているのかもしれない。
また、眷属の名前が魚類から来ている説においては「紅魚」から来ていると推測されている。
演者について
演じる井上喜久子氏は『ハートキャッチプリキュア!』の番慶子以来2度目のプリキュアシリーズ出演となる。
上述のサンタコスを披露した39話では、実娘の井上ほの花が女子生徒役で出演しており、母子共演を果たすこととなった。
なお、32話では津成木第一中学校の美術担当の女性教師を演じている。
そして井上女史は2年後の『HUGっと!プリキュア』において、メイン主人公の祖母・庵野たんぽぽ役としてシリーズ3度目の出演をすることとなった。
関連イラスト
関連タグ
魔法つかいプリキュア! 終わりなき混沌 ラブー シャーキンス
関連キャラ
マーモ、若返ったマジョリーナ、イース、サソリーナ、テンジョウ、シンドイーネ:セクシーないでたちをした女性幹部繋がり。ただしベニーギョの方が肌の露出が多い(サソリーナ、テンジョウを除いて)。またテンジョウとは肌色や赤を基調としたコスチューム着用繋がりでもある。