解説
監督やプロデューサーと話し合い、物語全体の流れを決める役職。
メインライター、チーフライターとも呼ばれる。
「シリーズ構成案」を書き、サブライターに簡単な各回の流れを指示したり、脚本会議であがってきたアイデアを纏めたりする。また原作つき作品の場合は原作者と打ち合わせをする場合もある。
作品によっては監督が兼任する(監督が原案を持ち込んで企画を推進する等)場合もあり、稀に原作者自身が構成を担当する場合もある。サブライターの選定は全てシリーズ構成が決めるわけではないが、ある程度自分の師弟筋などの繋がりでの知己等に声をかける場合も少なからずあり、各ライターの作風なども考慮して回を割り振ったり、設定や展開に齟齬が生じていないかなどのチェックも行ったりする。
予算などの状況や、原作の連載が並行中のものであればそちらの進行具合などに合わせて、話の流れや見せ場を監督や関係各所と調整することもシリーズ構成の重要な仕事に当たる。
例として、玩具の販促のウェイトが高くなる作品(ニチアサキッズタイム等)は、アイテムの販促タイミングも組み込んだ上で構成を練らなければならない。
また打ち切りや特番等の都合で放送回数が増減した場合、もしくは視聴率の上下や視聴者の反響により、監督等と相談の上で流れを変更したりテコ入れを行うこともある(1〜2ほどの短クールアニメの場合は制作スケジュール上行われないことが多い)。
1話や最終回、重要回はメインライターが脚本を担当することも多い。
しかしながら、その仕事の内容は作品の制作状況によっても大きく違い、サブライターへの話の割り振りや、その回の指定をどこまで細かくやるかは、制作会社やスタッフ構成が同じであっても、製作方針次第で異なる場合が多い。
オリジナル作品であっても、メインライターが実質的な原作者として各設定や筋書きを主導して決定していくこともあれば、監督やプロデューサーのオーダーをほぼそのまま反映するかたちに収めることもある。またシリーズ構成案もどこまで細かく書くかは、組む監督の意向や作品の制作状況によっても振れ幅が大きい。
よって、この仕事を一概に表すには難しい一面がある。
様々な状況に対応する必要があるため、ある程度経験を積んだライターが担当することが多い。
TVアニメ、特撮のTVシリーズでは脚本の分担が多いためよくおかれる役職であるが、制作状況が異なる一般ドラマや東映特撮では1人の脚本家が大半を書き切ることが大多数であるため置かれないことが多い。
シリーズ構成担当者であるフィクションのキャラクター
関連タグ
外部リンク
マッドハウス公式HPのコンテンツ。金春智子がシリーズ構成の仕事について解説。