概要
朝日奈みらい(キュアミラクル)と十六夜リコ(キュアマジカル)は、『スイートプリキュア♪』の初期メンバー以来の二人揃わないと変身出来ないことから絵師の想像をかき立てられるコンビ・カップリングになっている。相棒こそ白キュアではないが、これも立派なふたりはプリキュアとも充分いえるだろう。
また、EDはプリキュア初の担当声優がテーマソングを担当している。
特徴
この2人の特徴は、人懐っこく積極的なみらいに対し、少し人見知りであまり深い人付き合いをしてこなかったリコが、段々心を開いていく……という流れから始まっている点。
実際リコにとっては初めて友人と言えるのがみらいだったようであるが、しばらく友達であるということも認めていなかった。第5話まではリコがみらいのことを意図的に名前で呼ぼうとしなかった(あなたと呼んでいた)。
以降は次第に打ち解けていき、関係者も認めるほど序盤はみらいが引っ張る姿が見られ、以降も決断や強い気持ちを示す場面はやはりみらいが中心となっていたが、リコも彼女自身の成長や努力家な点からみらいのことをサポートする場面も増えた。
シリアス時にリコがみらいを支えるのは二人の関係性そのものがメインにならない映画作品の方が目立つかもしれない(『映画魔法つかいプリキュア!奇跡の変身!キュアモフルン!』、放送終了後の『映画プリキュアドリームスターズ!』、『映画プリキュアスーパースターズ!』)。
本作のテーマが【手をつなぐ】ことであり、
『今作は、異なる世界で暮らす二人の女の子が出会い、心を通わせ、敵に立ち向かっていくストーリー。ナシマホウ界(人間界)と魔法界という、育ってきた環境も価値感も全く違う 二人でも、手をつなぎ、理解しようと心を通わせ、様々な経験を共にすることで成長し、一生の大切な友達となっていく・・・その過程を明るく楽しく描いていきます。』
(公式サイトから一部引用)
というのを始めとして、様々な事情(書籍等のインタビューなど。一部は本作の項目にもある)からふたりが絆を深めていく姿を描くという作風が意識されている。
そのため、デザインや性格面から対極になるように意図的に設定されており、作中でもそんな二人が親しくしているエピソードは多く、お互いの存在によって絆や世界を広げていくという関係性でもあった。
また、11話からはリコの居候という形で同居しており、2024年現在はそこまで珍しくもないが、当時のプリキュア同士としてはプリキュアシリーズではラブせつ以来のことである(前年にルームメイトという関係で寝食を共にしたきらトワもいたが)。
漫画版ではとある事情から薬を飲ませる必要があったことから、みらいがリコに口移しで薬を飲ませるという、(実質的な)キスシーンが描かれている。プリキュア史上、女の子同士でキスしたのはみらい&リコ、みらい&ことは、(みらい&モフルン)だけ。ちなみに、みらいはモフルン→ことは→リコの順で薬を飲ませているが、他の2人はあっさりと描写したのに対して、リコに飲ませるシーンだけは見開きで大きく描かれている。
はーちゃん(プリキュア)/花海ことはの存在
追加プリキュアであるキュアフェリーチェことはーちゃん(プリキュア)/花海ことははふたりの「娘」(のような存在)であるということは関係者から発言されており、モフルンも加えた家族である。
このことから、二人の関係を間接的に公式百合夫婦としていると捉えることもできる。
23話のようにモフルンまで加えた3人のお母さんという発言や裏設定的にみらいとリコの情報含まれている実質的な娘などこの「娘」の解釈自体は実際のところ様々である。
また、みらいに漢気があるという発言(これも絡んでかインタビュアーはみらいが父的なイメージとしているFebri Vol.36)、前述の漫画版でリコの反応からみらいが父的な解釈もファンによっては行われる。
大人みらリコ
pixivにおいては、49話で大人になった二人が再開した後の話もよく描かれている。
基本的にはいつも通りの二人だが、
みらいは大学生、リコは教師(=社会人)ということもあってか、二人の絡みもその辺りを踏まえた大人びた内容のものが多い。
また、50話ではことはの魔法で自由に中学生の姿に戻れることが判明したため、
中学生としての二人も引き続き描かれている。
時には片方だけが中学生に戻ってみたりするものも。
イメージカラー・シルエット・名前について
みらい/キュアミラクルのイメージカラーはピンク色、リコ/キュアマジカルは紫色なのだが、実はこの二人、みらいの瞳が紫色で、リコの瞳がピンク色、つまり互いのイメージカラーと逆の瞳の色を持っている。そのため、プリキュア変身後に二人並んだ時にハッとさせるアクセントになっている。
また、みらい/キュアミラクルの髪型は黄色(またはオレンジ色)のカボチャ、リコ/キュアマジカルの髪型は紫色のコウモリに似せられており、ハロウィン風のデザインにされているのが分かる(魔女っ子らしさを演出する為であろう)。2人の髪質も、ミラクルがくせっ毛気味なのに対してマジカルはストレートと反対になっている。
名前には、朝と夜、未来と過去(record)の意味が込められており、あらゆる意味で対極的になるように設定されているのが分かるだろう。
余談
シリーズディレクター(監督)を務めた三塚雅人によると、当初に考えていたみらいとリコの関係性は『Yes!プリキュア5GoGo!』での夢原のぞみと美々野くるみの関係性(のぞくる)みたいなバランス感覚でやろうとしていたとのこと。
のぞみが「けってーい!」と考えなしに突っ走っていくのに対し、くるみが「何やってんのよ」とツッコミながらフォローして、そこからコンビネーションが生まれていくという、そういうのをみらいとリコの関係としてイメージしていたようだ。
ところが、実際に作品を作っていくうちにキャラが自分から動き出し、リコは「意地っ張りだけど結構ドジな子」、みらいは「リコのピンチを颯爽と救う、かっこいい漢女」という感じで初期の構想からはどんどん離れた形になっていき、今の夫婦的(?)な関係性に落ちついたとのこと。
ちなみにみらいとリコとモフルンの3人がはーちゃんのお母さんとなっているが、家族的な役割分担をあえていうなら「モフルンがお姉ちゃん、リコがお母さん、そしてみらいはお父さんポジション」というのが公式公認の解釈の様子。ただし、『特徴』の項で挙げているように、漫画版ではみらいがお母さんで、リコがお父さんのような会話をしているシーンが存在する。
関連イラスト
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コットンキャンディ…サーティワンのみらリコチックなアイス。元は『シュレック』とのコラボでヒロイン・フィオナをイメージしたフレーバーだったが、フィオナは緑と茶色だった。フィオナをイメージしたアイスからみらリコが生まれた可能性も…?