CV:洲崎綾
概要
『HUGっと!プリキュア』第7話にて初登場した、はな達と同年代の役者。
「~ですわ」というお嬢様言葉や「オーッホッホッホ!」という高笑いが特徴的。ほまれからは「オーッホッホッホって、本当に言う人いるんだ」と感心されていた。
高飛車で気の強いいかにもなライバルキャラだが、本人は何の下地も持たないいわば叩き上げであり、端役から地道にこなして役者道を進んできた努力家でもある。
主役狙いだった同話のオーディションにて、主役…の少女に敵対する小悪魔役にぴったりとしてそちらに抜擢されてしまい、その時はまた主役の引き立て役にされるのかと落ち込んではいたが、「いただいた役はきっちりやり遂げますわ…」と言っており、役者としてのプロ意識が窺える。
第26話ではドラマ『キッチンの女王』でゲスト役として参加する。それはネギ一筋でやっているネギ農家の娘という癖の強い役どころで、取引先の料理人相手に物凄い形相と江戸っ子口調で迫っていた。若くしてつくづく悪役の才能があるのかもしれない。
また、トゲパワワが出易い体質らしく、クライアス社に2度もオシマイダーにされた。
薬師寺さあやとの関係
嘗てさあやが出演したCM「野菜少女」にて、蘭世は他の子供達に交ざってネギとして出演していた。しかし本人はさあやの引き立て役のようになっていたことを不満に思っており、以来さあやを「自分を踏み台にして有名になった」と逆恨みしライバル視するようになった。野菜少女の一件は本人の中でプチトラウマになっており、これが元で現在もネギが苦手になっている。
オーディションの会場ではさあやを「薬師寺れいらの娘ならすごい演技ができるのでしょうね」とわざと周囲に聞こえるように言って、「れいらの娘」として見られることを気にする彼女を萎縮させた。
なお、さあやはこの時のオーディションではかなり高度な演技ができていたが、求められるキャラクター性からはずれているということで落選している。そういう意味では、主役に合わなくても自分の演技で急遽「別の役」に任命された蘭世の方が役者としての現時点での力量は明らかに上であるのだが、目立つことにこだわる蘭世本人はそのことには気づいていないようだ。
第20話でさあやが受けたとあるCMのオーディション会場にも、隣に彼女の姿があったが、今回は選ばれたのはさあやだった。その前、さあやがオーディションにも関連してルールーに言った「全力でぶつかったライバルは、きっと親友にもなれる」という言葉が、彼女にも当てはまる日は来るのだろうか……?
第44話では薬師寺親子の共演作「薔薇の騎士と姫の夜明け」に出演が決まっていた。
VR空間では平民役で、心に引っ掛かるものを持っていたさあやの演技を「他の事に気を取られて芝居の世界に入り込めていない」と指摘。
その後さあやが女優を辞めると宣言した際、なぜなのか、医者を目指すからという理由を聞いても女優業と両立できないのかと食い下がった。
しかし「わたしは器用じゃないから、きっと両方中途半端になってしまう。そんな気持ちで蘭世ちゃんの前に立てないよ!」というさあやの言葉に決意を感じ取り、「わたしは世界を代表する女優になるから、せいぜい悔しがりなさい!」と涙を浮かべながら彼女なりの激励を送った。それを受けたさあやも、「未来で蘭世ちゃんの前に立った時、なりたい自分になったって言えるように頑張る!」と返すのだった。
総じて、蘭世はさあやに対し「自分のライバルに相応しい人間であってほしい」という思いがあり、さあやも女優業に打ち込むにつれ「軽んじられない存在」としてある種のライバル意識を抱くようになっていたといえる。
2人は別の道を歩むことになったが、互いに恥じない自分を目指す"ライバル"であることはこれからも変わりないであろう。
11年後
2030年では、公の場で表彰され感涙する蘭世の姿があった。アクリルトロフィーらしきものをれいらから授与されており、努力の末女優として大成できたようである。
そして、れいらの後方にスタンバイしていた男性が持っていたのは花束ならぬネギ束だった。またまたネギに縁のある役を演じたのかは不明だが、彼女の役者人生とネギは切っても切れなかったということだろうか…?
余談
名前の由来
彼女の名前の由来はおそらく、一条らんこの一条と、池野恋の漫画『ときめきトゥナイト』の女主人公・江藤蘭世の蘭世を掛け合わせたモノと推測される。
中の人について
担当声優の洲崎綾はプリキュアシリーズ初出演。ラジオで毎週ノーガードの殴り合いを繰り広げている相方・西明日香(『Go!プリンセスプリキュア』47話でクローズが変身した小鳥役)に2年遅れての参戦となった。その西は翌年『スター☆トゥインクルプリキュア』で純粋なキャラクター役でゲスト出演している。
更に翌年、プリキュア関連で言えばテウチライブ関係者の伊福部崇と結婚している。
関連キャラクター
一条らんこ:プリキュアシリーズにおける芸能人プリキュアにライバル心を持つキャラつながりで名前も似ている。⇒らん蘭
また、らんこ役の矢作紗友里は洲崎と所属事務所が同一であり、「今後も『一条一族』が増えたらアイム所属の人が担当するのだろうか」という趣旨のつぶやきがいくつか見受けられた。因みにアイム所属のプリキュア役は現在、2名いるが、両名の芸人要素は低い。