テウチライブとは榎本温子・樹元オリエ・うちやえゆか・五條真由美の4人によって2007年より開始された、定期開催による音楽ライブイベント。
イベントのシリーズとしては第一期となる「SUPER☆TEUCHI☆LIVE」と第二期となる「SUPER☆TEUCHI☆MIX!!」がある。
おおよそテウチ(TEUCHI)と略される。
概要
発起メンバーのラインナップを見て解るように『ふたりはプリキュアSplash☆Star』の主演と主題歌歌手によって「せっかく出会った4人なんだから、このメンバーで何かやりたい!」「いっぱいキャラソンやイメージソングを作ってもらったんだから、もっと歌いたい!」という意図の元で立ち上げられた手弁当によるアーティスト主導のライブイベントである。
2007年5月6日に開催された『よにんでSUPER☆TEUCHI☆LIVE』から始まり、以降、半不定期的に1~2年に1~2回程度のペース(全く開催されていない年もあるため。2011年と2016年)で続けられ、ついに2017年にライブ開始10周年を迎える。
「テウチ」という言葉に関しては、元々『Splash☆Star』の「手打ち」(番組などの終了後の打ち上げイベントで、スタッフやキャスト陣で行う本締めの拍手)を意図してのものであると思われがちだが、基本的には「発起メンバーが自らの手で興業を打つ、ライブイベント」という意味となっている。(その意味での「手打ち」も業界用語としてはある)そもそも発起メンバーおよび参加オーディエンスにとってみれば「これで終わりなんて嫌だ 」というところであろうか。
こうした成り立ちから、セットリスト(披露する曲目)は初期(特にS☆S)のプリキュア関連曲を中心に組まれる事が多い。特に五條の代表曲である『DANZEN!ふたりはプリキュア(Ver.MaxHeart)』うちやえの代表曲である『まかせて★スプラッシュ☆スター★』樹元と榎本による『ガンバランスdeダンス-咲&舞version-』は高確率でセットリストに入る。
イベントの発祥と展開より、本ライブシリーズを構成している一部のイベントに関してはファンから「もうひとつのプリキュアオールスターズ」あるいは「もうひとつのプリキュアドリームスターズ」と呼ばれる事がある。
ただし、シリーズの実製作に携わっているABC・東動・ADK・マーベラスの各社は本イベントの運営には噛んでいない(一部のイベントで花輪を送るなどの肯定的なアクションはある)ため、公式にはプリキュアのイベントとは見なされない。
だが、その分、プリキュアシリーズから適度な距離を保つことができるため、他番組の楽曲(例えば、榎本の『Be My Angel』五條の『夢にエール!パティシエール♪』うちやえの『きらきらキララ☆彡』など)がライブのセットリストにブッ込まれる事もある。
メディア会社がイベントに噛むと、どうしても番組やレコード会社の関係から披露曲目を限ってしまう事が多いため、こうした部分が手弁当である事の利点とも言える。
ただし逆に、それゆえに、メディア会社が噛むライブイベントでよく見られる「ライブアルバム」や「ライブ収録DVD」のようなメディア展開は不可能である旨がライブの初期から頻繁に榎本らのツイッターなどで語られている。
また、アーティストの個人的活動としてのライブであるため、芸能事務所やメディア会社を通した案内発信はされていない。ライブ開催の案内は発起個々人のツイッターやブログで成されている。ただし近年はテウチの公式アカウントもあり、そこからの発信がメインとなっている。ライブ案内の公式ハッシュタグは「♯テウチ」とされている。
特徴として昼夜二部構成である事とライブハウスを基軸としたオールスタンディングライブである事が挙げられる。ライブハウス開催であるためアルコール等も普通に提供される事があり、夜の部になると参加者のボルテージに押されてスケジュールの時間が押す(要は21時超えを起こす)事がある。
またフリートークなど楽曲に依らないコーナーが高確率で多めに挿入される。一方でライブスタート1曲目から『DANZEN!ふたりはプリキュア(Ver.MaxHeart)』のようなハイテンション楽曲を参加者の体力を積極的に奪う勢いで立て続けにブッ込んでいくスタイルが基本でもある。
メンバー
ST STARS☆彡(SUPER TEUCHI STARS ☆彡)
発起メンバー4人。同名の楽曲もあるため、ユニット名としてはあまり出されない。テウチメンバーとも呼ばれる。
バックアップメンバー
裏に隠れて出てこない場合もある。また、ここでは名の知れている人を挙げているだけであってほかにも多くのスタッフや、コミケ同様に「観客という名の参加者」によってイベントは支えられている。
- 大石憲一郎:楽曲プロデューサのひとり。バックバンドを率いる事もある。
- 伊福部崇:イベント構成者。バックバンドに混ざる事も。トークコーナーの司会者A。
- 千葉一伸:お馴染みカレーパンの人。最多ゲスト。トークコーナーの司会者B。
- 松来未祐:お馴染み鳥の精霊さん。以下に記すように複数回ゲストとして登場しているが、それ以上に命あるうちにはほぼ毎回、会場へ欠かすことなく花を送り、ライブのファンへ存在感を示していた。そのためライブの古参ファンからは5人目のメンバーと呼ばれる事がある。
歴代イベント
第一期(SUPER☆TEUCHI☆LIVE)
- よにんでSUPER☆TEUCHI☆LIVE:2007年5月6日(渋谷TAKE OFF 7)
- 初開催ライブ。
- よにんでSUPER☆TEUCHI☆LIVE:2007年11月11日(初台DOORS)
- ゲスト:山口勝平
- みんなでぷちTEUCHI LIVE:2009年1月17日(渋谷7th FLOOR)
- ゲスト:山口勝平・千葉一伸・松来未祐
- みんなでSUPER☆TEUCHI☆LIVE ~ Friend×Friend~:2009年6月21日(初台DOORS)
- みんなそろって♪SUPER TEUCHI LIVE☆〜1日限りの大集合!!〜:2010年5月2日(Shibuya DUO MUSIC EXCHANGE)
- ゲスト(正規告知による出演):工藤真由・本名陽子・前田愛・仙台エリ・沖佳苗・中川亜紀子
- ゲスト(司会出演):千葉一伸・野島健児
- 飛び入り参加(シークレットゲスト):田中理恵・松来未祐・渡辺英雄・高木渉・置鮎龍太郎・ゆかな
- 備考:伝説のテウチライブ。そしてもうひとつのプリキュアオールスターズ。上記メンバーを見て解る通り、プリキュアシリーズでの歴代メイン演者が一作につき必ず一人以上存在(特に初期二チームであるMHとSSのプリキュア役は全員集合)し、歌手まで入れれば工藤真由もいる事から、舞台上に『ハートキャッチプリキュア!』までの関係者が勢揃いという豪華な事になったため。ちなみに、これを実現するためにオリあつはDX2の現場で必死に歴代に声掛けをしたという。(が、さすがに当時の新人プリキュアであるふたりに対しては、まだ付き合い浅く声をかけられなかった)
第二期(SUPER☆TEUCHI☆MIX!!)
- よにんでSUPER☆TEUCHI☆MIX!!:2012年6月2日(原宿アストロホール)
- よにんでSUPER☆TEUCHI☆MIX!! in OSAKA:2012年10月7日(心斎橋 OSAKA GRAND Cafe)
- 備考:歴代で初めて東京以外の場所で行われたテウチライブである。
- よにんでSUPER☆TEUCHI☆MIX!! 2013 UkiNori♪Time:2013年7月13日(初台DOORS)
- よにんでSUPER TEUCHI MIX 2013アンコール UkiNori Christmas:2013年12月15日(青山Future SEVEN)
- よにんでSUPER TEUCHI MIX 2014 Life goes on!:2014年6月22日(初台DOORS)
- よにんでTEUCHI MIX Fan Meeting at マジスパ2014:2014年12月16日(マジックスパイス下北沢店)
- よにんでSUPER TEUCHI MIX 2015 Shooting 4 Star♪:2015年6月27日(初台DOORS)
- SUPER TEUCHI MIX!! HELLO 2016:2015年12月31日(渋谷TSUTAYA O-nest)
- ゲスト:千葉一伸(第1部のみ)工藤真由・前田愛(第2部のみ)
- 備考:歴代初のカウントダウンテウチライブ。同時に松来の訃報に触れてのライブであったため同氏の追悼ライブの意味も持つイベントとなってしまった。途中『ガンバランスdeダンス』の際に榎本はチョッピのぬいぐるみ(ファンが持ってきていた)を抱きながら号泣し樹元に支えられながらの歌唱となった。
- よにんでSUPER TEUCHI MIX!!〜Reunion〜:2017年3月5日(渋谷TAKE OFF7)
- ゲスト:千葉一伸(第1部のみ)工藤真由(第2部のみ)
- よにんでSUPER TEUCHI 10th LIVE! 〜10+α〜:2017年12月10日(初台DOORS)
- ゲスト:千葉一伸(第2部のみ、告知ナシ飛び入り)
- 備考:テウチライブ10周年記念ライブ。クラウドファンディングcampfireを用い、ライブの開催及び記念CDの制作費用を募って開催された。
- よにんで SUPER TEUCHI STATION ONLINE:2021年5月8日(日清食品POWER STATION)
- 備考:テウチライブ初の無観客かつ配信限定のリモートライブ。コロナ禍対応によって、この形式をとる事になった。
テウチソング
ライブオリジナルのイメージソングも公開されている。
一部の曲に関してはCD化もされライブ物販で販売されたり、iTunes配信が為されていたりする。
CD「Friend×Friend」(第5回発売)収録曲
- ST STARS☆彡(Super Teuchi STARS ☆彡)
- 第2回で発表された、テウチ初のオリジナルソング。表題通り発起4人の絆を歌った歌。初期テウチの定番曲。
- Girl's power,forever
- 五條真由美とうちやえゆかによるアップテンポ楽曲。
- ひまわり
- 第4回で発表された樹元オリエのソロ曲で、咲のイメージソングに準ずる。
- Happy Rainy Day
- 第5回で発表された榎本温子のソロ曲。『ひまわり』に対応する舞のイメージソングに準ずるが、当時「ライブをするたびに雨を呼ぶ女」と言われていた榎本自身を歌った曲でもある。
- Sing for Future
- 五條真由美とうちやえゆかによるアップテンポ楽曲、第2弾。
- Friend×Friend
- 第4回で発表されたオリジナルソング。発起4人の友情を歌う。テウチ定番曲のひとつ。
CD「10+α」(第15回発売)収録曲
(☆)マークが付された曲はシングルCD「ウキ☆ノリBooM!!」(第8回発売)に収録された再録曲
- 10+α
- 本CDメインテーマ。ライブでの発表は第15回。10年間に託す思いと今後を歌う。
- ice cream
- 第12回で発表されたオリジナルソング。4人のキュートさを前面に押し出したポップソング。
- ウキ☆ノリBooM!!(☆)
- 第6回で発表されたオリジナルソング。4人のチャレンジ精神を歌う。
- 微笑みの花束
- 第15回で発表された樹元オリエのソロ曲。咲の元気さと無邪気さを歌う曲だが、同時に樹元の家族への温かい思いも内包されている曲。
- Start up wonder
- 第15回で発表された榎本温子のソロ曲。舞の静かにして実は旺盛な好奇心を歌う曲ではあるが、実は作詞者が松井五郎(榎本の歌手としてのデビュー曲である『機動天使エンジェリックレイヤー』主題歌「Be My Angel」の作詞者)であるため、榎本にとっては原点回帰の曲のひとつとしても位置付けられている。
- 繋がる世界と未来への紙飛行機
- 第14回で発表されたオリジナルソング。4人で明日への希望を歌う。
- サカサマノソラ
- 第15回で発表された五條&うちやえによるハイパーパワータイプのオリジナルソング。作詞が伊福部、作曲が大石というガチ曲で、まさに「魔砲少女アニメのオープニング」にピッタリな作品。タイアップが無いのが惜しいので誰か拾って欲しい、とは榎本の弁。
- We are ぱわすぽ!
- 第15回で発表されたオリジナルソング。4人で観客の元気を引き出すアップナンバー。「ぱわすぽ」とは早い話がパワースポットの事。
- Life goes on!
- 第9回で発表されたオリジナルソング。4人のチャレンジ精神を歌う。
- Again(☆)
- 第8回で発表されたオリジナルソング。テウチ公式「オリあつ(咲舞)」バラードで終盤に両者による「掛け合いの語り(台詞パート)」がある(歌唱は4人)。五條真由美の初作曲ソング。
- トゥッティ!
- 『響け!ユーフォニアム』EDのカバー。オリジナルは北宇治カルテット。ただしZAQの元曲から大石によってオリジナルを経由しない編曲がかかっているため、よりプリキュアソング(あるいは戦隊ソング)に近い出来になっている。アルバム「10+α」ではストレッチゴール達成におけるボーナストラックとして収録された。
- もともとは第12回のテウチライブにおいて「観客陣からリクエストされた曲をカバーする」という企画によって歌われた曲だが、そのまま4人のお気に入りとなってレパートリーに加えられた。(ちなみに第10回でも行われていた同じ企画では、五條とうちやえによる『コネクト』(原曲:ClariS)も披露されているが、こちらはあくまで企画上のものとして扱われている)
- 本曲の収録について榎本らは「差し支えなければ歌い続けさせてほしい」「(声優ユニットによる番組の曲は)コンテンツの企画が終われば歌われなくなってしまう(これは本ライブメンバーら自身の経験による前例談)のに、こんないい曲がそうなるのはとても惜しい(だから自分たちでもいいなら歌い続けたい)」と語っている。
テウチソングPV
CD「Friend×Friend」(第5回発売)試聴動画(1)
CD「Friend×Friend」(第5回発売)試聴動画(2)
CD「10+α」(第15回発売)試聴動画
豆知識
- 本ライブに触発されてプリキュア5のメンバーも1回(2009年3月29日)だけライブイベントを行っている。
- 上記の通り、プリキュア5の一部メンバーは本ライブにもゲスト出演している。また歴代のプリキュアチームで自主展開ライブを行っているのは、この2チーム(『S☆S』組と『5』組)のみ。さらに長期にわたって継続展開されているのはテウチライブのみである。
- 一部のライブに関してはメンバーが出演するウェブラジオでの告知が通例化されている。
- 2009年までは、五條とうちやえの『ラジオ! 転寝日和Neo』で告知が行われた。2012年までは榎本(と山本麻里安)による『マリオン学院 放送部!』(構成:伊福部崇)で告知していた。
- 2013年と2015年はメンバーのレギュラーラジオが無かったため、伊福部の伝で特番が組まれた。
- 2014年はプリキュアシリーズ10周年であったことからウェブラジオを飛び出してABCラジオの『吉田仁美のプリキュアラジオ キュアキュア・プリティ』2014年6月7日の放送回で告知した。テウチライブにとっては初の地上波ラジオ(関西ローカル・中継ナシ・地方へはYouTube公式チャンネルでの再配信で配慮)での告知になるが、あくまで東映・ABCによるプリキュアの(商用)番組としての扱いであったため場所と期日などのみの簡略的な告知となり「テウチライブ」の名義やイベントの詳細はあえて伏された。
- また2014年は『浅野真澄・生天目仁美のHiBiKi当千』(構成:伊福部崇)でも樹元と榎本がゲスト出演して告知を行っている。が、樹元が過去の声優ユニット「Kirakira☆メロディ学園」の存在(樹元にとっては心より誇りに思っているキャリアだが、浅野にとっては黒歴史)を大全開で明るくトークし「わたし(樹元)は端の子だったけど浅野さんはセンターでキラキラ輝いていた 」「わたしはレッスン場まで行くのに地下鉄で自腹だったけど、浅野さんたちは事務所から出された黒塗りの車で送り迎えされてて憧れだった 」「浅野さんたちは本当に別格で、それだけの力がある人たちだった 」という趣旨の発言で溢れたために番組はいたたまれなくなった浅野の「やめろー!」という呻きが溢れた。ちなみにこの番組の中で、榎本は樹元のキラメロ時代の制服姿の写真を、全力で欲しがった。
- 2017年5月27日、ついにNHK-FMの『アニソンアカデミー』において、再び地上波ラジオでの告知が実現。前述の『キュアキュア・プリティ』以来の地上波告知だが「テウチライブ」の名義を全国中継の地上波に乗せた告知としては初の出来事となった。同番組のMCである中川翔子の代打としてテウチメンバー全員により『Splash☆Star 同窓会』と銘打って番組を展開し、いくつかのテウチソングを「テウチライブを再現したスタジオライブ」という形式で披露した。
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