「ランボーグ~!」
概要
『ひろがるスカイ!プリキュア』に登場する怪物。
アンダーグ帝国より送り込まれた刺客が「アンダーグ・エナジー」なる闇の力を無機物に注ぎ込んで召喚される。
名前の通り乱暴で、ただただ自分勝手に破壊活動を行う。
様々な姿をしているが、目の周りに黒枠があり、左目の上下に傷跡のようなディテールがある他、頭にはモヒカンを生やしており、身体に何らかの模様が付いている事が共通している。
モヒカンの色は召喚者によって異なっている(カバトンは青、バッタモンダーは薄緑色、ミノトンは灰茶色、カイザー・アンダーグとスキアヘッドは赤)。
プリキュアによって浄化されると「スミキッタ〜」と言いながら消滅する(物体に憑依していた場合は元の器物に戻る)。
この時戦闘によって破壊された物も元通りに復元される(逆に言えば周囲への被害は普通に発生するため、前作のバトルステージのありがたみを感じる視聴者も)。
ただし、本作ではプリキュアの存在が人々に認知されている以上、たとえ修復現象が起こってもすべてが何事もなかったようになる訳ではないと思われる(2020年度のプリキュアでは開催されたイベントが中止になった事すらあった)。
強い個体を生み出すにはおびただしい量のアンダーグ・エナジーが必要で、自分でそれを賄おうとすれば体力の消耗も相応に激しくなる。第5話でそれをした際はおでんを爆食いしていたにも拘らず(低カロリーだった事もあって)カバトンはげっそりとやせ細ってしまったが、続く第6話では大盛りパフェを食べたことでこのような事態は起きなかった。
- アンダーグ・エナジーの根幹はランボーグ召喚者の生命力そのものなのではないかと考察されている。
ほとんどのエピソードでランボーグの素体には無生物が選ばれているが、生物も素体にでき、植物を素体にしたランボーグもいる。
第12話ではカバトン本人がキュアスカイとの決戦で自らランボーグ化しており、特に副作用も無かったためアンダーグ帝国民であればできる模様。
第22話・第23話では憧れのヒーローの幻影を見せられおびき寄せられたソラの前に地中から現れたのは、素体をあえてプリキュアに親しい人間にすることでプリキュア達に生殺与奪の権を迫ったランボーグだったが、これは極めて特殊な状況が成り立ったからできた戦術である。
毎回登場するのがお約束の怪物だが、新幹部及び狂暴化したミノトンとの直接対決が続いたため珍しく第31話から3話連続で未登場。
「倒す」と「浄化」の違い
ランボーグは「倒す」と「浄化」の違いが明確に描かれている怪物である。
プリキュアの力を持たない者でもランボーグを「倒す」ことはできるが、ただ倒しただけではアンダーグ・エナジーがそのまま残留し、新たなランボーグを生み出す糧となってしまう。
それ故バッタモンダーは第15話でスカイランド王都に10体以上のランボーグを放ち青の護衛隊にわざと倒させ、残留していたエナジーでプリキュアでも簡単に浄化出来ない超巨大ランボーグを作り出した。
事実上プリキュア以外の者では、力があっても彼等に対抗できないと判明したため、ソラ達はエルを再びスカイランドから人間界へと放し自分達だけで守り続けることを余儀なくされた。
この為、スカイランド側の都合で関係のないソラシド市が一方的にランボーグの巣窟にされた事に関してはツッコまない方が良いのかもしれない。
ランボーグの強さ
第5話以降に召喚されるランボーグはプリキュア・アップドラフト・シャイニングやプリキュア・タイタニック・レインボーアタックの合体技しか通用しない相手も増えたが、第11話ではキュアウィング単独でも倒せたりと強弱には差があり、プリキュアの鍛錬次第で普通に打ち倒すことも可能らしい。
- アンダーグ帝国の刺客がより強いランボーグを生み出すには時間をかけてアンダーグ・エナジーを注ぎ込む必要がある。逆に言えばプリキュア達がランボーグを浄化できず放置してしまうとその間にアンダーグ帝国の刺客により強いランボーグを作り出す時間を与えてしまう。
- 後のミノトン曰く「ランボーグの強さは召喚者の能力にも左右される」とのこと。また、バッタモンダーはあえて即席の弱いランボーグをおとりに使う作戦等を行っている。
このような性質のためか、ランボーグは従来のプリキュアシリーズに出てくる怪物と違い第34話で強化版のキョーボーグが登場するまでは強化形態の亜種が登場しなかった。
各話のランボーグ
登場話 | 見た目 | 召喚者 | 概要・活躍 | 備考 |
---|---|---|---|---|
1 | ショベルカー | カバトン | 両手のバケットで攻撃 | 最初のランボーグで、キュアスカイの初陣相手。 |
2 | 自動販売機 | 〃 | 取り出し口からペットボトルロケットを発射。巨大ペットボトルロケットを発射する必殺技を持つ。 | |
3 | 竹 | 〃 | 地面から竹槍を生やしたり、両手のタケノコを飛ばして攻撃する。 | |
4 | 毒キノコ | 〃 | 当該項目参照。 | キュアプリズムの初陣相手。 |
5 | 電車 | 〃 | カバトンが運転席に乗りこみ、空を飛びながら攻撃。そのままでもヒーローガールスカイパンチを真っ向から打ち破れるほどのパワーを持ち、急行から特急・超特急に格上げされる度にスピードが増していく。モデルとなった車両はランボーグ化前は211系長野車(中央本線や篠ノ井線を等走行)、ランボーグ時は315系(横からはキハ85系(ひだや南紀に使われる)や383系(しなのに使われる)にも見える)。 | 2人の合体技初披露。 |
6 | ヘルメット | 〃 | ヘッドスピンの要領で回転攻撃・光弾発射・煙幕など多彩な攻撃を持つ。また元がヘルメットだけあってボディは頑丈で、プリキュア達の通常攻撃を一切寄せ付けない。 | |
7 | 桜の木 | 〃 | 私立ソラシド学園中央に点在する桜の木を利用。両手から猛烈な花吹雪を放つ。 | |
8・9 | UFO | 〃 | 元は公園の子供達が遊んでいたUFO型ドローン。カバトンが操縦席に乗り込み、プリキュア達のジャンプが届かない高高度からソラシド市の市街地にビームを放つ。対象を内部へ吸い上げる「掃除機光線」も使える。 | 初の前後編に登場。キュアウィングの初陣相手。 |
10 | 焼き芋屋台 | 〃 | カバトンがプリキュア達を油断させる(拡声器で大声を出す)ために使用した屋台。左手の砲口から大小様々な焼き芋ミサイルを発射する。 | |
11 | ロープウェイ(ゴンドラ部分) | 〃 | 身軽な動きが武器。ツバサ達の前に突如出現する形でエルとあげはを捕まえて盾として使う。カバトンはロープウェイ駅のオペレーションルームからマイクを使って指示を送る。 | カバトンが最後に召喚したランボーグ。 |
14 | 手袋 | バッタモンダー | ベリィベリーが身に着けていたものを利用。手の部分は手袋、胴体は手袋に付いていた鉱石。 | バッタモンダーが最初に召喚したランボーグ。 |
16 | 鬼泣かせ(鬼の的当てゲーム) | 〃 | 公園に設置されていたものを利用。金棒をフルスイングしてプリキュアの攻撃を弾いたり、腹にある的の部分から無数の光弾を発射する。 | |
17 | ライン引き | 〃 | 巨大な見た目とは裏腹に高速移動でプリキュアを翻弄したり、石灰を撒き散らして視界を遮ったりする。 | |
18 | 釣り竿とリール | 〃 | リール部分が本体。釣り糸を投げて先についている釣り針で襲ったり、両手に持っている網を使って攻撃。アバン内で登場・浄化される。 | |
〃 | 象のじょうろ | 〃 | 鼻から水やプリキュアでさえ脱出できない強力なバリアを形成する黒い光線を発射。 | キュアバタフライの初陣相手。 |
19 | ゴミ箱 | 〃 | 燃えるゴミのゴミ箱から火球、燃えないゴミのゴミ箱から洗剤の容器、ペットボトルのゴミ箱からペットボトルロケットを発射。 | ウイングとバタフライの合体技初披露。 |
20 | 歩行者用信号機 | 〃 | 赤信号になると使用者以外全ての動きが停止。青信号に変わった直後ランボーグはプリキュアの攻撃を避ける。しかし、破壊されると役立たずとなる。 | |
21 | 鳥よけ | 〃 | 高原にあるヨヨの畑で使われているものを利用(ツバサが作成)。両翼から、細かい火球を発射する。 | |
25 | ソラシドサウルス | ミノトン | ソラシド自然公園に設置されているソラシドサウルスのオブジェを利用。口から火を噴いたりバタフライのバリアも噛み砕くほか、高くジャンプして踏みつけ攻撃をかけるなど動きも身軽。途中で標的をエルに変更し襲おうとしたが、正々堂々とした戦いを望むミノトンに止められた。 | ミノトンが最初に召喚したランボーグ。 |
26 | ハンディ扇風機 | 〃 | ミノトンが持参していた物を利用。暴風を吹かせ上空に乱気流を発生させるだけでなく、自らパンチを放って攻撃。 | |
28 | 照明 | 〃 | ファッションショーで使っていたものを利用。タコのような触手を使って叩き潰そうとしたり、触手からビームを放って攻撃。 | |
29 | 洋館 | 〃 | ソラが不思議なネコのぬいぐるみと出会った洋館を利用。実質洋館にあるもの全てがランボーグ化したと言っても過言ではない。始めに玄関のドアを開けてプリキュア達を吸い込んだ後、別のドアが開いてその中からスカイを吸い込んで別室に隔離。スカイは甲冑ランボーグと、残る3人は柱時計ランボーグと戦い、最後は全員でタンスランボーグから逃げるように洋館から脱出した。 | |
30 | 浮き輪 | 〃 | 水に浮くことができるものの、栓を開けられると空気が抜けて沈んでしまう(辛うじて泳ぐ事は可能)。攻撃はパンチのみと至ってシンプル。 | |
44 | 岩 | カイザー・アンダーグ | 300年前にスカイランドを襲ったランボーグの軍勢。OPの個体の色違いで紫色。 | |
47 | 岩 | スキアヘッド | 現代スカイランドに現れる。一気に5体召喚された。こちらもOPの色違いで白色。 | |
48 | 岩、木 | カイゼリン・アンダーグ | カイゼリンがアンダーグエナジーをミラーパッドバリアにぶつけてダメージを与え、破損した部分から出現。ミラーパッドを使って修復しない限り、大量のランボーグが湧き出てくる。 | |
49 | 岩、スライム(?) | なし | カイゼリンの救出を阻止するために現れた、アンダーグ帝国に住み着くランボーグ。岩のランボーグはウィングとバタフライが、スライムっぽいランボーグはマジェスティが相手となった。 |
演者について
演じる相馬康一氏は前作『デリシャスパーティ♡プリキュア』にて、玉木わかなの父ましばや端役多数を演じており、本作のひろプリで2作連続のプリキュアシリーズ出演となる。 ※実は、ひろプリ初回放映日の2月5日が相馬氏の誕生日でもある。
余談
サイボーグが怪物の名前の由来になるのはGo!プリンセスプリキュアに登場するゼツボーグ以来である。
OPムービーのサビではプリキュア達にやられる戦闘員ポジションとして、岩を素体にしたランボーグが登場している(モヒカンが青いことから召喚したのはカバトンである模様)。
デザインは前作のウバウゾーに引き続きパンツ先生ことイラストレーターの春山和則が担当(クレジット上ではプロップデザイン表記)。
関連イラスト
進撃の巨人パロ
ゲーム調
時事ネタ
関連タグ
ドアモンスター:ランボーグに似ている怪物。