デリシャスフィールドは外から見ると、街の一角がオーロラのようなもので囲まれた形に見え、その後消える。一般人はこのオーロラを超えてデリシャスフィールドへ立ち入ることはできないようだが、ゆいは自力で突入してきた。らんの場合は残ったメンメンの想いが共鳴して、デリシャスフィールド内にワープしたようである。拓海はこれを所持しているために侵入できた。

戦闘はデリシャスフィールド内で行われるため、プリキュアの正体は人間界の一般人には殆どバレていない（唯一の例外はイースキ島の関係者）。

また、デリシャスフィールド内での戦闘は今のところ現実世界には影響を及ぼさないため、現実世界での破壊や一般人の被害を気にせずに戦える。

従来のシリーズでも戦闘中の現実世界の破損は、戦闘終了後に元に戻るのがお約束ではあったが、それでも周囲に大きな被害が出るような戦い方はプリキュア達によって避けられていた。だが本作では周りを気にせずに自由に動き回れるので、従来作と比べると戦場の「広さ」「高さ」が際立っており、縦横無尽な戦いぶりが強調されている。

欠点・解除条件

ローズマリーがいないとデリシャスフィールドが展開出来ない為、その間は被害が大きくなる前にウバウゾーの足止めをしなければならないという欠点があり、実際第6話では和実家にいたローズマリーがしんせん中学校に到着するまでの間、ゆいは生身の状態でサッカーボールを蹴っ飛ばしてウバウゾーの足止めをしていた。

また、ジェントルー(現・菓彩あまね/キュアフィナーレ)はレシピッピがプリキュア側に奪還された後は毎回デリシャスフィールドから撤退しているし、ナルシストルーも第9、10話とジェントルーとプリキュアの戦いを見にデリシャスフィールド内まで足を運んでいる。

レシピッピを捕獲していない状態であれば、敵にとって出入りが容易いというのは欠点と言えよう。

また、デリシャストーンを所持している人物も使用者による選別の影響を受けず、自由に出入りできてしまう模様。したがってブラックペッパーに変身した拓海はブンドル団と出会わずとも侵入可能である。

第42話でローズマリーがある程度のダメージを受けるとデリシャスフィールドが解除されることが判明した。

今作の戦いの特長

従来作のプリキュアと怪物との戦いは、周囲の物が破壊されるような演出は避けられがちであった。

戦いの結果、周囲の物が壊れてないと状況的におかしいような場合は、戦闘終了後に不思議な力で原状復帰がなされる形で、基本的に「プリキュアの戦いで周りに迷惑をかけることはない」と言うことが意識されていた（『フレッシュプリキュア』のように戦闘終了後に原状復帰されることがないため戦いに高い緊迫感を生み出していたシリーズも僅かにある）。

今作ではデリシャスフィールドが存在する事でプリキュア達は周りの物理的被害や一般人の目を気にする事無く戦う事ができるため、従来作よりも敵の攻撃もプリキュアの攻撃も派手になっている。地面を抉ったり、爆弾を広範囲でばら撒いたりと、地形破壊が敵味方ともに日常茶飯事。

また、プリキュアシリーズの基本であった「街中での戦闘」ではないため、戦闘フィールドがかなり広く、プリキュア達の動きがダイナミックに表現されている。

逆に、従来のプリキュアシリーズでは定番であった建築物の壁や天井を利用するパルクール的なアクションは薄めになっている。

また、このデリシャスフィールドと言う設定は、プリキュア達の戦いが秘匿されることにもつながっている。

本作ではウバウゾーの存在は一般人達に目撃されているものの、それと戦うプリキュアの姿はほとんど目撃されていない。

例外として、イースキ島の人物に対しては成り行き上、デリシャスフィールドを展開せずに直接姿を見せたため、その存在を知られることになった（イースキ島の件にはブンドル団は一切関わっていない）。

なお、ウバウゾー、モットウバウゾーを倒せばレシピッピは取り返せるが、ジェントルーがレシピッピを奪った際に「料理が一時的に味の変化を起こしている」事は確かであり、お客さん達はプリキュアの戦いなど知るよしも無いため、店の評判低下はどうすることもできないいう心理的・社会的な被害が残ることになる。

ある意味このフィールドの最大の欠点であった。

戦う相手がナルシストルーに変わり、レシピッピを奪われた影響が「料理の思い出を奪われる」事に変わって皮肉にもこの問題は解消されたようなものだが…。

作中デリシャスフィールド外での戦闘シーンも何回かあったが、ウバウゾーをレシピッピを捕らえた際に得られるエナジーで動かしている都合上、怪盗達はウバウゾーを戦わせたまま自分だけレシピッピを連れ逃亡することはしていない。