概要
この記事は多大なネタバレを含みます。未試聴の方は注意。 |
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『デリシャスパーティ♡プリキュア』の敵対勢力。
媒体によっては「怪盗ブンドル団」と表記・呼称される事もある。
全ての料理を独り占めにしようと目論む怪盗団であり、この世の料理を司る異世界クッキングダムが大切に守って来た、あらゆる世界の料理の作り方が描かれた本「レシピボン」を本編開始以前の時点で盗み出した。
レシピボンから得られた知識によって「料理の妖精・レシピッピ」達の存在を知ったブンドル団は、それらを捕獲してコレクションしようとしている。
作中ではおいしーなタウンに集中的に出没しているが、これはこの街が世界中の料理が集まっている食のテーマパークであり、多種多様なレシピッピをここで捕まえることができるからだとプリキュア側は認識している。
ブンドル団の団員達がレシピッピを捕獲する時は、団員によって異なる独特な詠唱( 「ブンドル~!」 で締める点は共通)と共に、弁当箱の様な小型の「捕獲箱」の中に標的を閉じ込める。
後に登場する改良型の捕獲箱は更にレシピッピを探知するレーダーの役目を果たしている。
赤の×印の上に金色のBの文字を描いたものが団のシンボルマーク。
悪の秘密結社の例に違わず、腕を突き上げて 「ブンドル、ブンドル~!」 とシュプレヒコールを行うのが恒例になっている(因みに第3話では2回シュプレヒコールを行っている)。
団員の中にはこのシュプレヒコールをダサいと思う者もいるようだが、セクレトルー曰く「今更変えられない」らしい。
アジトは無数の青いクリスタル状の物体が浮かぶ異空間に存在する。
この異空間には、地面を抉り取ったような巨大な浮遊島が浮かんでおり、島の中央には猫をうらポジ状態にしたような形状の大きな丘陵がある。この丘の上にいくつもの建造物群が立ち並んでおり、これが彼らのアジトである。
ブンドル団のアジトからは人間界と繋がる転移ゲートの開閉が可能で、団員はそのゲートを通ってアジトとおいしーなタウンを行き来している。
このゲートは原則的には団員がアジトに帰還するまでは閉ざされずに維持されているようで、ブンドル団の団員はレシピッピを奪った後に帰還するためには、人間界側に開かれたゲートのある場所まで歩いて向かう必要がある。
(デリシャスフィールドから脱出する時には瞬間移動してるが、あれはあくまでフィールドの外に出ているだけで、瞬間移動でアジトのある異空間に戻れるわけではない)
プリキュアたちが人間界側に開かれたゲートを発見することができれば、こちらからアジトに強襲することは理論的には可能。ただし、人間界側に開かれるゲートの細かい座標はランダムで決まるため、彼らが出現する正確な場所を事前に察知することは出来ず、侵入は限りなく困難である。
構成員
上層部
ゴーダッツ(声:三上哲) |
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ブンドル団の団長にして、とある人物のもう一つの姿。全ての料理の独占を目論む。第44話でキュアプレシャスに救済された。 |
セクレトルー(声:木下紗華) |
ゴーダッツの秘書で、他の怪盗の上役。ナルシストルーに代わって第29話から出撃。第43話で芙羽はつこに出会って改心した。 |
団員
本作における幹部にあたる存在で、ゴーダッツに仕える怪盗達で構成されている。
団員はトゲが付いたマントやブーツ、そして骨があしらわれた怪盗の衣装を着用している。
主に人間界でレシピッピを奪う行動要員として活動する。
ジェントルー(声:茅野愛衣) |
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ブンドル団の少女怪盗。その正体は菓彩あまねで、現在はゴーダッツに洗脳されている。第12話でプリキュアに救済された。 |
ナルシストルー(声:阪口周平) |
ブンドル団の青年怪盗。第13話からジェントルーの後任となる。第28話で大敗して投降、その後は組織に反旗する。 |
スピリットルー(声:かぬか光明) |
ブンドル団のロボット怪盗。開発者はナルシストルーで、第25話で彼の一時的な後任となる。第44話で配膳ロボに改造された。 |
その他
ミニスピリットルー(声:かぬか光明) |
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スピリットルーの小型ロボットたち。雑用や戦闘を行う。第44話で配膳ロボに改造された。 |
怪物
ウバウゾー(声:堀総士郎) |
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ジェントルーが使役する怪物。第1話から登場。レシピッピを捕らえた捕獲箱の闇のエネルギーから誕生する。料理の味を奪う。 |
モットウバウゾー(声:堀総士郎) |
主にナルシストルーが使役する強力な怪物。第13話から登場。料理に対する思い出を奪う。スピリットルーが使役する個体は料理をブロック状にして食べられなくする。 |
ゴッソリウバウゾー(声:堀総士郎) |
主にセクレトルーが使役する非常に強力な怪物。第28話から登場。食べ物の存在そのものを抹消する。 |
残党
ジェントルーのコピー(声:茅野愛衣) |
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『感謝祭』に登場。ジェントルーの壊れたデータを元にスペシャルデリシャストーンの試作品から誕生。最終的に改心する。 |
幹部の登場期間
本作はメイン格として動く敵幹部が定期的に交代するタイプで、かつ幹部の人員が少ないため、1名の幹部が長期にわたって登場するのが特徴(幹部が少数の場合はいわゆる“三幹部”体制が多かった)。
- 第1話〜第12話→ジェントルー
- 第13話〜第28話→ナルシストルー(第25話~第27話はスピリットルーが担当)
- 第29話〜第43話→セクレトルー
- 第44話以降~→最終決戦
社会的・経済的な被害をもたらす存在
第1話から「ブンドル団にレシピッピを奪われた事で閉店に追い込まれた飲食店通り」が登場している。本編開始後も、最終的にプリキュアにレシピッピを取り返されるものの、「料理が何らかの異常を起こしている」事は確かであり、これは店の評判低下に繋がる。
レシピッピを奪われた際に料理に起きる異常は団員によって異なる。以下はその一覧。
- その料理の味が悪くなる(ジェントルー)
- その料理に対する記憶や思い出が失われる(ナルシストルー)
- その料理がブロック状に変形して食べられなくなる(スピリットルー)
- その料理の存在自体が消えてしまう(セクレトルー)
これらの悪質な被害は、食べる人間に無自覚に降り掛かる点が特に恐ろしい。いずれにせよ、店からお客さんが離れていってもう来なくさせるには十分過ぎる。
仮にレシピッピを取り戻しても店がお客さんの信用を取り戻すには時間がかかるし、こればかりはプリキュア達もどうにもできない。
- ジェントルーが第1~12話でレシピッピを奪った時は「料理が」紫色のオーラに包まれたが、ナルシストルーが第13話にて改良型捕獲箱でレシピッピを奪った時は「人が」緑色のオーラに包まれた描写となっている。
- ナルシストルーが第13話で「しらすどんのレシピッピ」を奪った際には、現場から離れたなごみ亭でしらす丼を食べていた品田あんにも緑色のオーラの影響で料理に対する記憶や思い出が失われる影響が出ていた。
- スピリットルーが第25話でキャンプ場の昼食の「バーベキューのレシピッピ」を奪った際には、食べ物が緑色のオーラに包まれブロック状に変化し食べられなくなるという実害が生じており、ブンドル団のはた迷惑さに磨きがかかっている。
- 最も恐ろしい被害をもたらすのは、これまで他の団員に指示を出していたセクレトルーで、彼女が「焼きそばのレシピッピ」を奪った際には、焼きそばが赤色のオーラに包まれて物理的に消滅する他、全ての人々の記憶や看板などから焼きそばそのものの存在も消滅し、つまるところ「焼きそば」の存在そのものがこの世から消し去られてしまっていた。
簡単に言えば食べ物を粗末にしている敵集団なので、「ご飯大好き。食べ物粗末にする人許せない」な先輩黄キュアの逆鱗に触れそうな集団である。
というか食べる事が大好きなプリキュアは多いので彼女たちを怒らせる可能性が…。
従来作の敵は確かに様々な物理的被害を及ぼしたが、戦闘終了後に原状復帰がなされる事が多いため、継続的に見れば被害が少なかった。
今作でのプリキュア達はデリシャスフィールド内で戦うために物理的な被害は小さくて済むが、ブンドル団がもたらす社会的経済的な被害は非常に大きい、と言う独特なタイプの悪役といえる。
南米ストリートの謎
第1話の時点でゴーストタウン化しているおいしーなタウンの南米ストリートからレシピッピを奪ったのが誰なのかは不明である。
第12話まででレシピッピを見つける事ができたのはジェントルーだけである為、単にジェントルーの仕業とも考えられるが、数多くの店を廃業に追い込むという非道なやり方的にジェントルー以外の人物(恐らくセクレトルー?)の可能性もある。
おいしーなタウンとの関係性
前述の通り、ブンドル団はアジトから人間界と繋がる転移ゲートを開くことができ、ブンドル団メンバーはそのゲートをくぐってアジトとおいしーなタウン頻繁にを行き来しているが、第30話にてローズマリーの台詞によると「そもそもブンドル団は、どうしておいしーなタウンによく現れるのかしらぁ?」と疑問に呟いており、ほかほかハートが溢れているうえ、レシピッピもよく現れるのに加え、おいしーなタウンの料理が美味しすぎて、色々な種類のレシピッピが沢山集まる町と述べており、新たなる謎が生まれていた。
第38話にて、その謎はローズマリーの師匠ジンジャーが作り出したほかほかハートの蓄積装置にあると判明するが…?
おいしーなタウンに忍び寄る不穏な影
第36話にてセクレトルーが中華ストリートのどうぶつ杏仁豆腐のレシピッピを奪い取り逃走するも、プリキュア達に感知され寒天流し型のゴッソリウバウゾーを出現させる。
ゴッソリウバウゾーが浄化されいつものように杏仁豆腐のレシピッピは取り返されるが、セクレトルーはいつもの捨て台詞を言わず、不適な笑みを浮かべて去って行った。
ローズマリー達がジンジャーの事を話している頃、セクレトルーはおいしーなタウンを見下ろしていた。
そこには、いくつもの店から料理の文字が消えレシピッピが奪われた影響で出来たシャッター街が…。
- 今回セクレトルーがどうぶつ杏仁豆腐のレシピッピを奪った時はハートキュアウォッチとハートフルーツペンダントが反応しプリキュア達は異常を感知することが出来た。しかし、どういう訳かプリキュア達の感知を掻い潜りブンドル団がレシピッピを奪っている…のか?
第38話にてセクレトルーがブラックペッパーに、「プリキュアはレシピッピからのSOSを受信し、危機を察知するようですが、SOSは範囲が限られているのです」と、意味深な事を言っているが…?
真相
実は、おいしーなタウンばかりを襲撃しては失敗を繰り返しているのには裏があり、中盤において誕生したスピリットルーによってセクレトルーがおいしーなタウンで活動している間、本作のプリキュアが気軽に赴けない海外でレシピッピを強奪していた事が判明。
プリキュアの数と活動範囲に比例した悪事を行わないシリーズのお約束を破る形となっていたのだ。
(南米ストリートの状況から、1話以前から海外でレシピッピを奪っていた可能性がある)
- オフィシャルコンプリートブックのシリーズ構成の平林佐和子氏のインタビューにて、「ブンドル団は効率よくレシピッピを集めるためにおいしーなタウンを狙っている。ほかの場所だとレシピッピに遭遇する確率は低いけれど、プリキュアに邪魔される可能性も低いので、そこも密かに狙っていたという形です。」と説明されている。
プリキュア達のあずかり知らないところで起こっていたこの異変は海外に出稼ぎに行っていたシナモンこと品田門平によって初めてもたらされた情報であり、終盤の時点でレシピボンの発動に必要な後レシピッピはあと一匹と言う状態へ……。
セクレトルーの奮起、そしてついにその正体を現したゴーダッツの手により、ついにブンドル団はレシピボン発動に必要な最後のレシピッピを捕まえる事に成功する。
レシピッピをめぐる攻防の中、セクレトルーはローズマリーに捨て身の電撃攻撃を行いデリシャスフィールドを解除させる。
…だが、ゴーダッツは傷つき動けなくなったセクレトルーに一瞥さえせずゲートから立ち去った。
画面にはゴーダッツの背しか映っておらず、彼の真意を表情等から窺い知ることは出来ない。(このゴーダッツの行動の解釈については余談を参照。)
ただ、考えてみれば彼がこの行動に及ぶのは至って自然な流れと言えよう。
そもそもゴーダッツの真の目的は、料理と世界を手中に収めると言う究極の目標を達成する事により、自分こそが二つのスペシャルデリシャストーンの力をジンジャー以上に扱えて、彼の後継者に相応しい人間だったと証明する事であり、奪ったレシピボンに全てのレシピッピを収める事で料理を支配する事は、その為の『手段』……言い換えれば通過点に過ぎなかったのだ。
一方、食事や料理に対する後ろ暗い感情から、彼の配下になってたナルシストルーやセクレトルーは、料理の支配それ自体を『目的』として動いてた。
料理の支配に対する、この『手段と目的の認識の違い』こそがゴーダッツとその配下の怪盗達の間の決定的な違いであり、それ自体が『世界の支配』と言う、より大きな目的の為の単なる手段でしかなかったゴーダッツにとって、料理の支配そのものを目的に動いてた怪盗達が使い捨ての駒でしかなかったのは無理からぬ話であろう。
ただ、それでもブンドル団が組織としての体をどうにか成してたのは、ゴーダッツが部下想いの理想の上司と言う偽りの仮面を被って巧みに本性を隠し、怪盗達の足並みを最低限揃えてたのと、手段と目的の認識の違いはあれど、料理の支配を組織の理念として最低限、上司と部下とで共有出来ていたからと考えられる。
そしてゴーダッツが白日の下に姿を現してからの終盤、レシピボンが解放された結果地球からは料理はおろか飲み物や調味料、食材さえもありとあらゆる食べ物が消滅してしまう。世界征服を狙うゴーダッツはあえて料理があったという記憶は残しており、『自分に従うなら食料は与えてやる』といった発言をした。
- 人々は「料理が消えた」事は理解出来ても、「食材」は全て消え去り、「料理」のメニューも、作り方も忘れてしまっており料理を作る事が出来なくなってしまっていた。
- 「食材」とはどこまでを指すのかは不明だが、犬等の動物は普通に存在したままである。
影響が及ぶのがおそらく人類のみになるため近年のプリキュアよりかは若干規模が小さいように見えるが、「飢え」という恐怖による支配はリアリティのあるえげつなさであり、ゴーダッツ(フェンネル)の恐るべき策に、農林水産省がTwitterでフェンネルの本名名指しかつガチトーンの遺憾の意を表明し、Twitterでは「兵糧攻め」がトレンド入りした…。
ブンドル団の団員達
ブンドル団の団員たちは人外などではなく、純粋な人間たち(とナルシストルーが開発したロボットたち)で構成されている。
第8話ラストでジェントルーの正体が私立しんせん中学校の生徒会長・菓彩あまねである事が判明し、第12話にてあまねがゴーダッツによって洗脳されていた事実が明かされた。
あまねの事は現地(人間界)の土地勘があったから洗脳し、傀儡の怪盗=ジェントルーに仕立て上げて利用していただけに過ぎなかったのである。
ローズマリーによれば、洗脳を強化された者は次第に本来の心を失って行く事が語られており、実際ジェントルーは12話でその症状が現れかけていた。
ただし洗脳されていたのはジェントルーただ一人だけであり(事実、ナルシストルーは第13話で洗脳疑惑を否定している)、セクレトルーは8話でジェントルーに対して敵を睨み付けるかのような表情を見せ、9話で初登場したナルシストルーに至っては苦しんでいる様子のジェントルーを見て楽しんでいる等、他の団員は人間らしからぬ冷淡な描写が強調されていた。
13話において、セクレトルーがあまねのことを「この世界(人間界)の人間はあてにならない」と他人事のように呼んでいた為、セクレトルーとナルシストルーが異世界出身の人間(後者は28話にてクッキングダム出身であると判明)であることが示唆された。
問題だらけのブラックすぎる組織運営
団長のゴーダッツはレシピッピを奪う理由を「レシピボン」を満たすためと語っているが、プリキュアによって毎回邪魔されて一向にレシピッピを捕獲しきれていないにも拘らず部下たちを叱責するようなことをせず、焦ったり困ったりしている様子が全く見られないため、ホワイト企業かのように思えるが、俯瞰的に分析してみるとブンドル団の実態はかなりブラックである。
今作では、第12話までに出撃した幹部格がジェントルーだけなため「第8話終盤でジェントルーが苦しそうにふらついていたのは過労のせいではないのか」と心配していた視聴者もいた。
ここ数年の敵勢力は基本シフト制(三幹部の体制)で交代して出撃していたので、どうしてもジェントルーが酷使されているように見えてしまう。
早くもブンドル団にブラック企業疑惑が出ていた。
上述の通りその後もジェントルーが連勤した挙句、上司や同僚に罵倒され続ける等、もはやプリキュアシリーズにおけるブラック企業の代表格であるナイトメアやエターナル、クライアス社に匹敵するか下手すれば上の真っ黒な組織と言っても過言ではない。
プリキュアの数が増えたり、ジェントルーの洗脳が解けかけていたり、レシピッピが捕獲出来ていない状況が続いているというのに誰もジェントルーの代わりに出撃しようとしないという「正しくブラック企業として駄目な一面」も見受けられた。
そもそも、10代前半の未成年の少女である菓彩あまねを拉致したあげくに、浄化されるまで徹底的に働かせていたのだから、ブラック企業どころか軍隊やテロ組織並の強制徴用であった。
最終的には彼女の連勤記録は12(12話では2回出撃しており、出撃回数は全13回)まで延び、さらには「調整」という名の強い洗脳まで施す有り様である。
このような人を人とも思わないブラック極まる組織体質の為、第12話では普段は心優しい性格のゆい、ここね、らんですらブンドル団に対して「許さない」と憤慨の感情を露にした程である。
次に第13~28話(出撃回数は全14回)にかけては第25・26話を除けばナルシストルーが毎回出撃していたが、他の悪の組織の様にローテーションをせずに1人のメンバーを連続出撃させている事に加え、ブンドル団がいくら怪物を強化しても結果をイマイチ残せていない点から余り強そうに見えないと言う意見があった。
- 逆に本作のプリキュア側の戦力の方が充実しすぎて、ブンドル団から離脱し4人目のプリキュアとして覚醒したキュアフィナーレの加入は戦力過剰ではとまで言われる始末。
- これについては第21話で初見殺し級に凶悪な攻撃を仕掛けてくるモットウバウゾーが出現し、ブラックペッパーの加勢が無ければ詰んでいたケースが出てきたため、改めてブンドル団の恐ろしさが再確認された。
また、第25話で後が無くなったナルシストルーが新たな団員の補充及び第28話から登場のゴッソリウバウゾーを作る一環としてスペシャルデリシャストーンを搭載したロボット・スピリットルーを開発し、自身の代わりに出撃させている。
セクレトルーもイヤミを言いつつもそれを容認しているあたり、ブンドル団に人員はそれほどいない様子。第28話でナルシストルーが追放された後は27話で彼に機能を停止させられたスピリットルーを再起動。そして第29話以降彼女自身が動き出した辺り、ブンドル団は脱退者も含めて5人しかいなかった模様。
よく考えれば、ナルシストルーという技術者を用が済んだら追放してしまうというのも、組織運営としては何か間違えている。捕獲箱が無いとレシピッピ捕獲もウバウゾー召喚も出来ないわけだが、捕獲箱開発をしていたのは他でもないナルシストルーなはずなのだが…?ハッキリ言って、彼を追放したことにより、これ以上の新型ウバウゾーは召喚出来ない状態に陥っている。
彼がクッキングダムに連行された事でブンドル団の情報がある程度知れ渡る事が予想され、組織の綻びも時間の問題であった。(が、第33話でナルシストルーがクッキングダムに恨みを持っていたことがローズマリーの口から語られており、取り調べは難航していた。)
レシピッピを奪うならクッキングダムに直接攻撃仕掛けるのも可能だったが、クックファイターの存在と言うリスクがある以上、上記の通り人数が少なければ彼らにとっては戦力格差からして得策ではない模様。
第31話ではブンドル団が一切姿を見せていない。
…そのためセクレトルーに部下達を散々連勤でこき使っておいて自分はしっかり休みを取っている疑惑が発生した。
- 第31話OPにはミニスピリットルー軍団が追加されておりそちらの生産で忙しかった可能性も予想されていたが、アニメージュでの情報によるとミニスピリットルーはナルシストルーが生産したもの(つまり文字通りの置き土産)であるらしい。
- アニメージュ2023年1月号の安見香氏のインタビューにて、この第31話は「編成上どこに差し込んでも大丈夫なように作ったお話」であると明かされている。(そのためブンドル団は登場せず、コメコメも人間体にならなかった。)
しかし第37話でセクレトルーがブンドル団の情報漏洩防止の為にナルシストルーを粛清しに行くことになり「また残業?」とぼやいていた(2人しかいなかった部下を両方追放してしまったのだから仕方ない)。
刺客に送り込んだミニスピリットルー達が生みの親であるナルシストルーの手に渡り利用されてしまった以上、スピリットルーを送り込んでも二の舞になるだけだっただろう。いくら業務をロボットに任せられるといっても、必要なだけは生きた人間を雇っていないと駄目という良い例である。
そして、人材を使い捨てにしてロボットの兵士を世界征服の主力にしたツケは最後の最後で回ってくることになる…。
ブンドル団のレシピッピ捕獲の順位表
前述の通り、ブンドル団のメンバーは、レシピボンを発動させるために数々のレシピッピを捕えているが、その捕獲数が異なっている(ジェントルーのコピーの場合は単なる虐めに過ぎない)。
順位 | 名前 | 捕獲したレシピッピの数 |
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1位 | ゴーダッツ | ∞ |
2位 | ジェントルー(コピーも含む) | 合計32匹 |
3位 | ナルシストルー | 合計17匹 |
4位 | セクレトルー | 合計16匹 |
5位 | スピリットルー | 合計3匹 |
彼らの戦闘能力について
彼らは歴代の敵組織と同様、戦闘は基本的にウバウゾーに任せっきりで、プリキュア達と直接戦うことは基本的にないのだが、見かけに寄らず空手やカポエイラを思わせるような肉弾戦や手からエネルギー弾を使用する程、実力が高い。
セクレトルーは他者を眠らせる、エネルギー体のロープで拘束する、そのロープから雷撃を出す等他の団員には無い特殊能力を披露している。
第43話でセクレトルーがスペシャルデリシャストーンの模造品を持っていた所から、彼女の特殊能力は、この石の力によって齎された物と思われる。
ブンドル団結成の秘密
アニメージュにて明かされた前日譚
アニメージュ2023年3月号のシリーズディレクター深澤敏則氏のインタビュー記事と『デパプリ』エピソード・ゼロ年表によれば、おいしーなタウンでシナモンがあんと出会った頃の前後に、フェンネルはクックファイターのリーダーという職務の裏で、ゴーダッツとして怪盗ブンドル団を結成。尖兵としてセクレトルー、ナルシストルーの順でスカウトする。
セクレトルーもナルシストルーも元々フェンネルと面識があった訳ではなく、フェンネルと出会ったのはブンドル団に入るタイミングであり、「野望を抱いたフェンネルが、その尖兵にふさわしい人材探しをしていた時に出会ったという流れです。」とのこと。本編中でははっきりしなかったがセクレトルーもナルシストルーと同じくクッキングダム出身であると確定した。
そして、ゴーダッツがスペシャルデリシャストーンを完成させ、レシピボンを盗み出す。レシピボン強奪と前後して、あまねは心を操られてしまい、ジェントルーとなるのだった。
インタビュー記事内にて、インタビュアーの「ナルシストルーもセクレトルーも食にまつわる鬱屈した思いを抱いており、二人からするとゴーダッツは『手を差し伸べてくれた人』だったわけですね。」という質問に対し、深澤ディレクターは「そういうことです。だから二人にとってブンドル団は居心地がいい場所で、特にセクレトルーは『ゴーダッツ様のためにレシピッピを奪う』という意識は強かったと思います。」と答えている。
ブンドル団解散後
最終話でナルシストルー、セクレトルー、ゴーダッツ(フェンネル)の3人はクッキングダムに収監され、囚人として農作業を行っている。
セクレトルーは「罪を償ったら芙羽はつこの元で働きたい」と猛勉強している模様。
スピリットルーとミニスピリットルー達は収監を免れ、代わりにクッキングダムにて配膳ロボットとして働いている。結局の所彼らはあくまで機械なので、「良いも悪いもリモコン次第」のようだ。
敵勢力の構成員が全員生存・改心したのはマイナーランド、幻影帝国、クライアス社に次いで4例目で、本編外の構成員も含めて全員生存・改心したのはクライアス社に次いで2例目である。
デリシャスパーティ♡プリキュア感謝祭キャラクターショーにて
本編終了後の時間軸にて、ブンドル団アジト跡地の片付けを命じられていたナルシストルーは、セクレトルーが使っていたタブレットに収められたジェントルーの壊れたデータと、フェンネル(ゴーダッツ)が作成していたスペシャルデリシャストーンの試作品を発見した。
これ幸いとその試作品を使ってスピリットルー2号を作り出し片付けの手伝いをさせようと思いついたナルシストルーだが、タブレットを通じてセクレトルーからの通信が入った瞬間、ナルシストルーはうっかりスペシャルデリシャストーンの試作品とセクレトルーのタブレットを接触させてしまう。
途端激しい光があたりを包み込み、その光が収まると、そこにはスペシャルデリシャストーンの力によってデータから実体を持って創り出された新たなジェントルーの姿があった。
新たなジェントルーは既にブンドル団が解散している事実など知るはずもなく、レシピッピ捕獲という自身の任務を果たそうとする。杏仁豆腐のレシピッピを捕獲箱に捕らえると、ハートキュアウォッチの警告音を聞きつけてやってきたゆいたちと対峙する。
二度目の出撃の際に新たなジェントルーは不安定なスペシャルデリシャストーンの試作品の力によりウバウゾー達を暴走させてしまう。その事態を引き起こした事で、ナルシストルーに自分がスペシャルデリシャストーンから生まれたコピーである事を聞かされショックを受けるも、キュアプレシャスとキュアフィナーレに励まされ自分のあるがままを受け入れ、暴走したウバウゾー達を浄化するためにプリキュア達に協力する。
最終的には拓海(ブラックペッパー)と門平(シナモン)の力により新たなジェントルーのスペシャルデリシャストーンの試作品の暴走の心配が無くなり、新たなジェントルーはセクレトルーやナルシストルー達と共にクッキングダムで暮らすことになった。
余談
名前のモチーフは言うまでもなく「分捕る」から。
作中で彼らが強奪・拉致した物は、クッキンダムの秘宝・レシピボンやおりょうりの妖精・レシピッピ、人間の菓彩あまね等、モチーフ通りの行動をしている。
また、前述のように副次的かつ回避・対処困難な被害として飲食店に対する風評被害を広げていることから、SNSの台頭及びコロナ禍における不安定な社会事情等を起因とし、時には悪意がないところからすら広まりうるデマやフェイクニュースの類が裏モチーフではないかと推測されている。
なお、月刊アニメディア2023年3月号の本作のシリーズディレクターの深澤敏則のインタビューによると『アニメの大きなテーマに「シェア」というものがあったので、それと反する存在です。シェアの反対の独占→奪う→盗む→怪盗…という流れで、怪盗団になりました』との事。
何気に砂漠の使徒や幻影帝国のような終盤まで一部敵キャラが人間界出身の現代人である設定が曖昧にされてた敵組織があるなかで(殆どが異世界人)、現代の地球人を利用したことがハッキリと明らかにされた初の敵組織となった。
プリキュアシリーズにおいて生き残った敵は、これまでの悪事を許されたりしてすぐに元の生活に戻ったり、新たな人生を歩みだす場合が殆どな中、逮捕する形を取ったのは珍しい(過去にこの結末を辿った敵は宇宙ハンター(プリキュア)ぐらいしかいない)。
ちなみに構成員の声優はジェントルー役の茅野愛衣氏を除けば、吹き替えをメインとして活動する面々で占められている(そしてボスであるゴーダッツもまた同様だった)。
第42話のゴーダッツの行動について
第42話でゴーダッツがセクレトルーを一瞥さえせず見捨てた行動について、オフィシャルコンプリートブックでシリーズディレクターの深澤敏則氏は「ゴーダッツは、最終的にはセクレトルーを捨ててしまうのですが、それは彼女が不要になったからという意図でした。」と語っているが、フェンネルはふたつの顔を持つ矛盾をはらんだ男であり、「フェンネル/ゴーダッツが世界を手に入れて自分の気持ちを満たしたあと、その先には一体何が待っているのか、たったひとり、いずれ滅んでいく気がします。もしかしたらフェンネルがセクレトルーを置いていったのではないかと思えるようにもなったんです。自分はもうあと戻りができないところに来てしまっているけれど、セクレトルーはそこまではいっていないから、置いていったのかもしれない。」との解釈を述べている。
公式グッズ
「プリキュアおもちゃウェブ」・全国の玩具店にて、2022年4月9日より「かいとうジェントルーぬいぐるみ」が全国一般発売された。敵キャラクターのぬいぐるみの販売は『ヒーリングっど♥プリキュア』のダルイゼンに次いで2例目であり、ダルイゼンのおしゃべりぬいぐるみはプレミアムバンダイによる通販限定販売だったため全国一般販売はジェントルーが初のケースである。
また、怪盗セクレトルーと怪盗ナルシストルーのぬいぐるみセットもプレミアムバンダイにより通販限定販売された。
他にも、2022年10月28日にはプリティストアにてブンドル団のグッズが発売され(発売予告時のツイート)、アクリルスタンド・缶バッジ・ピンズ・Tシャツ・トートバッグも商品ラインナップに名を連ねた。
※実際の商品の背中側は無地です。
プリキュアの敵勢力でここまで公式グッズの供給が多いのはシリーズでも異例のことである。
関連タグ
農民 生産:最終的な結末は略奪をしてきた彼らには最大の罰であると同時に、ほぼ確実に自分のしてきた事の意味を理解し更生する再教育方針でもある。
プリキュア関連
- エターナル:プリキュアシリーズにおける、「盗賊」要素を持つ敵勢力繋がり。但しこちらはメンバー全員が生粋の「怪人」で構成されており、より暴力的な手段を用いる。
- マイナーランド、幻影帝国、ディスダーク:プリキュアシリーズにおける、「洗脳」で他者を利用していた敵勢力。前者2つはTV版の構成員が全員改心し生存した点も共通する(ただし劇場版の敵は全員倒されている)。マイナーランドに至っては構成員全員が黒幕の洗脳下だった。
- バッドエンド王国、闇の魔法つかい、あとまわしの魔女たち:プリキュアシリーズにおける、構成員が5人のみで構成されている歴代の敵勢力。あとまわしの魔女たちはプリキュアに気付かれる事無く目的の物を奪う策を練っていた点も共通する。但し、バッドエンド王国は終盤でバッドエンドプリキュアが登場、闇の魔法つかいは半年で壊滅、あとまわしの魔女たちは二足二腕の人間型の構成員が不在という相違点がある。
- クライアス社:平成期における構成員が本編外含めて全員生存・改心した敵勢力。ブラック企業である点も共通する。
- オドレン、ウタエン:プリキュアオールスターズシリーズで登場した、「怪盗」コンビの敵。こちらは比較的コミカル寄りなどこか憎めない悪役である。
プリキュア歴代敵組織
あとまわしの魔女たち←ブンドル団→アンダーグ帝国